活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


2011年02月 | ARCHIVE-SELECT | 2011年04月

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ラクに勝ち続ける働き方

ラクに勝ち続ける働き方
ラクに勝ち続ける働き方
(2011/02/24)
小室 淑恵 商品詳細を見る

満足度★★
付箋数:16

小室淑恵さんの書き下ろし。

本書で説かれるのは、ワークライフ・バランス発想に基づく
「ラクに勝ち続ける」方法。

それでは、「ラクに勝ち続ける」とは、何を意味するのか?

小室さんは、次のように分解して説明します。

  「ラクに」とは、一定の時間の中で効率よく働き、
  高い生産性を実現すること。

  次に「勝ち」とは、結果を出すこと。
  これは課題をこなすことにとどまらず、チームや社会に貢献し、
  更には社会全体に何らかの価値をもたらすことを意味します。

  そして、「続ける」とは、体調やメンタルをコントロールし、
  10年後、20年後も仕事で結果を出し続けることです。

確かに、無理な働き方をせず、
高い生産性で結果を出し続ければ理想的。

そのためには、3つの条件があるそうです。

  第1の条件は、働き方についての発想を転換し、
  自分が5年後、10年後にどうなっていたいかをイメージすること。

  第2の条件は、仕事における時間あたりのアウトプットを
  高めるスキル(効率化スキル)を磨くこと。

  第3の条件は、10年後、20年後も余裕で走り続けられるよう、
  体調とメンタルをコントロールすること。

こう書いてみると、「続ける」ことの意味と
「第3の条件」が同じ事を言っているのがわかります。

目標と目標を達成するための条件が同じですが、
それだけ重要なことだと言いたかったんだと思います。

もし、同じようなことを勝間和代さんが書いていたら、
悪く解釈され一斉にツッコミが入るところですが、
小室さんなら良い方向に解釈されます。

そこが小室さんの最大の魅力。

自慢話しを羅列したり、読者の気持ちを逆撫でるような
言い方をしないので、誰からも受け入れられる感じです。

逆に言うと、小室さんの本は、
勝間さんの本に比べて刺激は少ない。

小室さんと勝間さんのお2人は、
ワークライフ・バランスにしても、アウトプットの効率化にしても、
実は、本質的に同じ考えを持っています。

同じワーキングマザーという立場ですし。

しかし、善玉と悪玉ぐらいキャラ付けが違いますから、
同じことを言っていても、声の届く層が異なりますね。

そういえば、勝間さんの番組、BSジャパン「デキビジ」の
2011年2月27日の放送で、このお2人が対談したようですが、
身のある話ができたんでしょうか?

私は見逃してしまったので、今後も対談や
コラボの機会を作って欲しいものです。

この本から何を活かすか?

  「仕上がりイメージ共有法」

小室さんの会社のある男性社員が使っているという、
コマ割りされた無印良品のノート。

プレゼン資料を作る前に、仕上がりイメージを共有するのに
活躍しているそうです。

無印良品のサイトで調べてみると、
2011年3月現在、販売中の商品は次の3点のようです。

  ・再生紙週刊誌4コマノート・ミニ (V)A5・88枚
  ・植林木ペーパー4コマ付箋紙 約44×98mm・45枚
  ・短冊型メモ 4コマ 40枚・約82×185mm

面白そうなので、私もノートを使ってみます。

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| 仕事術・スキルアップ・キャリア | 06:43 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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マグロ船仕事術

マグロ船仕事術―日本一のマグロ船から学んだ!マネジメントとリーダーーシップの極意
マグロ船仕事術―日本一のマグロ船から学んだ!マネジメントとリーダーーシップの極意

(2011/02/18)
齊藤 正明 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:23

本書の著者、齊藤正明さんは大学を卒業後、
バイオ系の民間研究所に就職しました。

そして、入社2年目のときに、マグロの鮮度保持剤の開発のため、
43日間のマグロ船への乗船が命じられたそうです。

そこは携帯電話も使えず、病院もコンビニもない不便な環境。

「これで人生終わった・・・」と憂鬱な気分のまま、
齊藤さんはマグロ船に送りこまれたそうですが、
そこで目にしたのは、常にニコニコして働く漁師たちの姿。

蟹工船のような状況を想像していた齊藤さんにとっては、
苛酷な環境ながらも、チームワークよく楽しそうに働く
漁師たちの姿は、かなり意外な光景に映ったようです。

マグロ船にあったのは、逃げ出せない
閉ざされた環境だからこそ必要なマネジメント。

一見、無骨な海賊風の「船長」が、船員たちをヤル気にさせる
リーダーシップとコミュニケーション術。

本書では、マグロ船という特殊な環境に
身を置いたからこそ見えた、本当に大切なことを、
一般の職場で使う仕事術へと落とし込んでいます。

  「『便利になれば幸せになる』、そんなん全部幻ぞ。
  むしろ、不便なほうがみんな助け合ったりして、
  心の中に幸せを感じるし、難しいこともできるようになるんど。」

本書で数多く紹介されている船長の言葉は含蓄があります。

齊藤さんにとっては、「第一号東丸」の船長が、
ロバート・キヨサキさんにとっての金持ち父さんのようですね。

また、船でのエピソードが明るくコミカルに
書かれているところもイイ感じです。

私は今回、齊藤さんの「マグロ船」シリーズを初めて読みました。

本書によると漁師たちは、マグロの刺身に
マヨネーズをつけて食べるようです。

「マグロ船」シリーズを初めて読むと、
マグロの刺身にマヨネーズが合うことを初めて知った時のように
新鮮な驚きがあると思います。

ただ、私は毎回マヨネーズが続くと飽きるかもしれません。

この本から何を活かすか?

齊藤さんは船ですれ違った漁師から「暑いのぉ」と
声をかけられたときに、「赤道ですからねぇ」と
素っ気なく返したそうです。

すると、その漁師から「オイ、齊藤」と普段より強い言葉で
呼び止められたそうです。

  「いつもそんなふうに素っ気なく答えちょるんか?」

  「ええ、大体いつもそんな感じですね・・・」

なぜ呼び止められたか理解できずに答えた齊藤さんに
その漁師は言います。

  「あんまり素っ気なく返事が返ってくると、
  話しかけにくい奴と思わるるど。
  赤道にいるから暑いことくらい、オレでもわかっちょる。
  でもの、最初に話しかける言葉は挨拶じゃ。
  挨拶で出鼻をくじかれると、次に何も話せめーが」

この場面で、呼び止めて注意するのは、
なかなかできることじゃありませんね。

自分で素っ気なく返さないことはもちろんですが、
この漁師のように、相手のことを考えて
本気で注意できるようになりたいものです。

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| リーダーシップ | 07:47 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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ソーシャルスタイル仕事術

苦手なタイプを攻略するソーシャルスタイル仕事術
苦手なタイプを攻略するソーシャルスタイル仕事術

(2011/01/17)
室伏 順子 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:16

人をシンプルな4つのタイプに分類し、
コミュニケーションをとる方法を解説した本。

  「4つのスタイルがあるということから血液型占いに
  似ているのではと思われがちですが、
  実は血液型とはまったく関連がありません。
  しかし、血液型よりずっと実践的で、自分と違う人に
  何をどうすればいいのかがはっきりしています。」

まずは、どうあれ本書の診断をやってみましょう。

次の1~8ではAかB、9~16ではCかDを選んでください。

  1. A:話すペースが速い   B:話すペースがゆっくり
  2. A:間をとらずに話す   B:間をとりながら話す
  3. A:語尾がキッパリ   B:語尾がソフト
  4. A:声が大きめ   B:声が小さめ
  5. A:自分から口火を切る   B:後から発言する
  6. A:結論から話す   B:順を追って話す
  7. A:まず自分の意見を言う   B:まずまわりの意見を聞く
  8. A:視線をしっかり合わせる   B:視線をソフトに合わせる
  9. C:表情が豊か   D:ポーカーフェイス
  10.C:声に抑揚がある   D:声に抑揚がない
  11.C:身振り手振りを交えて話す   D:身振り手振りはあまりない
  12.C:カジュアルな雰囲気   D:ビジネスライクな雰囲気
  13.C:平易な言葉が多い   D:固い言葉が多い
  14.C:たとえ話やエピソードが得意   D:情報、データ、数字重視
  15.C:まず人間関係を築く   D:すぐに仕事に取り掛かる
  16.C:周りと一緒に仕事を進める   D:一人で黙々と仕事を進める

選び終わったら、A、B、C、Dの個数を数え、
次の式にあてはめてください。

  ①Aの数-Bの数 ⇒ マトリックスのヨコ軸
  ②Cの数-Dの数 ⇒ マトリックスのタテ軸

ソーシャルスタイル マトリックス

本書では、自分の診断をするだけでなく、
相手の言動からタイプを見極め、自分と異なるタイプの場合は、
どのようにコミュニケーションをとるべきかが、解説されています。

「仕事術」と謳っていますから、タイプ別に
報告・ミーティング・プレゼンの仕方が示されているのが、
本書のキモです。

気軽な性格診断というイメージなので、
この診断をきっかけに相手との距離を縮めることもできそうです。

名刺の渡し方で相手のタイプを見抜く方法は、
けっこう使えるかも。

詳しくは、室伏順子さんのサイトをご覧ください。

この本から何を活かすか?

私は本書の診断では、
「明智光秀(アナリティカル)タイプ」となりました。

  アナリティカルは、時間をかけて慎重に物事を進め、
  全体像を見据えて、リスクが最小となるよう検討します。
  
  主張するときも冷静沈着、控えめな態度と表現で、
  手順を追って、几帳面に粘り強く行う。

自分自身では、当たらずしも遠からずといった感じ。

しかし他人から見ると、まさにその通りと思っているかもしれせん。

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| コミュニケーション | 07:03 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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「新・ぶら下がり社員」症候群

「新・ぶら下がり社員」症候群
「新・ぶら下がり社員」症候群

(2011/01/28)
吉田実 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:18

  ・会社は辞めない、けれども仕事は頑張らない
  ・仕事に対するやる気はない、けれども与えられた仕事はこなす
  ・与えられた仕事はやる、けれども管理職になって責任を負うのは嫌だ

最近、こういった気質を持つ30歳前後の
ビジネスパーソンが増えているそうです。

本書の著者、吉田実さんはこういった特徴を持つ社員を
「新・ぶら下がり社員」と名づけました。

「新」と付くのは、昔からいる「ぶら下がり社員」と区別するため。

給料をもらっておきながら、会社でのんびりと
新聞を読んでいるような窓際族や、
「釣りバカ日誌」のハマちゃんのような、
遊ぶことだけを生きがいにしている社員とは違います。

基本的には指示通り動き、まじめに働く「新・ぶら下がり社員」は、
一見、上司にとっては扱いやすいありがたい部下に
見えるようです。

しかし、70%のやる気で働く「新・ぶら下がり社員」が多くなると、
現場で判断できる人、管理職がいなくなり、
いずれ会社の成長を止めると、吉田さんは指摘しています。

更には、ぶら下がる心は本人をも蝕むと。

「新・ぶら下がり社員」を生む原因は、
自分への諦め、組織への諦め、未来への諦め。

本書では、「新・ぶら下がり社員」が生まれる経緯や
その特徴を分析するだけでなく、
「新・ぶら下がり社員」が目の色を変える「処方箋」が示されています。

それは、心の奥底のミッションを呼び起こす事。

本書ではその手法を「ミッション・クエスト」と呼んでいます。

個人的には、ビジネスパーソンなら誰しも、
ある程度の「ぶら下がり期」がある方が健全のように思えます。

誰でもモチベーションの高い時と低い時の波があるは当然で、
常に高いテンションで100%出し切っている人の方が
少ないのではないでしょうか。

ですから、「新・ぶら下がり社員」症候群とは、
誰の心にもあるものだと思います。

本書の処方箋は、自分でモチベーションが上がらないと
感じた時でも使えるかもしれません。

この本から何を活かすか?

  「新・ぶら下がり社員を増やすひと言、減らすひと言」

言葉は大きな力を持っています。
たった一言でも、相手を大きく傷つけたり、
大いに奮い立たせたり。

本書にまとめられているのは、上司から部下へのひと言ですが、
それ以外のシチュエーションでも使えそうです。

また、実際に自分がやる気になったひと言と、
逆にやる気を失ったひと言を、
この機会にまとめてみようと思います。

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| 組織・社内教育・コーチング | 06:28 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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「人を動かす人」になるために知っておくべきこと

「人を動かす人」になるために知っておくべきこと
「人を動かす人」になるために知っておくべきこと

(2010/12/16)
ジョン・C・マクスウェル 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:21

  「一冊の本を読んだとき、私は心に響く箇所に
  付箋をつけるようにしている。
  普通、二、三枚しか使いない本が多い中で、
  この本は三十枚の付箋をあっという間に使い切ってしまった。
  それほど、今すぐ使えるノウハウと深い哲学が
  たくさん盛り込まれた、読み応えのある一冊である。」

これは、本書の監訳者、ワタミ株式会社会長CEOである
渡邉美樹さんの巻頭の言葉。

私が本書に貼った付箋は21枚ですから、
渡邉さんの方が、より深く共感しているようですね。

本書は、「あとがき」も渡邉さんが書いていますから、
良くも悪くも、かなり渡邉さんのカラーが滲み出ている感じがします。

「人を動かす人」とは、別の言い方をすると「リーダー」。

著者は、アメリカで最も信頼されているリーダーシップ論の
権威として知られる、ジョン・C・マックスウェルさん。

本書の基本はリーダーシップ論ですが、
もっと広く、豊かな人生を送るための考えが説かれています。

ポイントが簡潔にまとめられ、エピソードも豊富。

私が一番気に入ったのは、
常勝の敏腕弁護士エミール・ゾラ・バーマンさんのエピソードです。

バーマンさんは、米海兵隊史上最も有名な
軍法会議における弁護を引き受けていました。

事件は、海兵隊の教官マシュー・マッケオン三等軍曹が
行った訓練で6名の新兵が溺死したというもの。

海兵隊上層部は下士官たちに箝口令を敷き、
マッケオン三等軍曹1人に責任を押し付けて
事態の収拾をはかろうと考えていました。

バーマンさんは、志願してマッケオン三等軍曹の
弁護につきましたが、上層部からの圧力で
誰一人、証人になってくれる人は現れません。

そこでバーマンさんは海兵隊基地内の下士官クラブに乗り込み、
テーブルに登って次のように言いました。

「私はエミール・ゾラ・バーマン、
ニューヨークに住むユダヤ人です。軍人ではありませんが、
海兵隊を救うために、ここまでやってきました。
誰も協力してくれないなら、私はニューヨークへ帰ります。
しかし、海兵隊のことを真剣に考えていて、
真実を明かしたいなら、今晩私のところに来て、
海軍の名誉を保つのに協力してください。」

バーマンさんは、下士官たちがじっと見守る中、
こう言い終わると、宿泊先のメモを残して、
入ってきたときと同じように無言でホールを出ていきました。

まるで映画のワンシーンのようですが、
この短い演説で、バーマンさんは貴重な証人を得て、
三等軍曹の行った訓練が異常なものではなかったと、
法廷で証明することができたそうです。

この本から何を活かすか?

このエピソードを元に、“世界で最もタフな連中”の
心を動かした「7つのポイント」がまとめられています。

  1. 「目的」と「そのための代償」を明確にせよ
  2. 相手の「立場・利害関係・願望」に注目せよ
  3. “弱み”は隠すな、あえて公言せよ
  4. 「損して得とる」戦略も必要
  5. 「大局的な視点」から良心に訴えよ
  6. 「短く、簡潔」な言葉を選べ
  7. 引いてもダメなら、とにかく押してみよ

人を説得するときのヒントにしたいですね。

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| リーダーシップ | 13:42 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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錯覚の科学

錯覚の科学
錯覚の科学

(2011/02/04)
クリストファー・チャブリス、ダニエル・シモンズ 他 商品詳細を見る

満足度★★★★
付箋数:36

次の映像では、白シャツの選手と黒シャツの選手が
バスケットボールのパス練習しています。

「白シャツ」の選手がパスする「回数」を数えてください。

画面をしっかり見て、空中で受けるパスも
バウンドパスも両方数えてくださいね。

ただし、黒シャツの選手のパスは無視すること。



これが、本書の著者クリストファー・チャブリスさんと
ダニエル・シモンズさんを世界的に有名にした実験です。

10年以上前にハーバード大学心理学部で行われました。

  Q : パスを数えているとき、なにか変わったものに気づきましたか?
  A : いいえ

実験を受けた約半数の人が、選手以外の“誰か”が
映像に紛れていたことに気づかなかったそうです。

私たちの間には、目に見えないゴリラがいる。

これが本書の原題「The Invisible Gorilla」です。

私は、この実験映像を以前に見たことがあったので、
今回見直してみると、当たり前のようにゴリラは見えました。

つまり、錯覚があると知ってさえいれば、
錯覚に陥る可能を減らせるということです。

本書を読んで、私たちに影響をあたえる
日常に潜む6つの錯覚があることを知ることが、
錯覚を減らす一つの方法というわけです。

  実験Ⅰ えひめ丸はなぜ沈没したのか?  注意の錯覚
         潜水艦の艦長は、目では船が見えていたのに、
         脳が船を見ていなかった。

  実験Ⅱ 捏造された「ヒラリーの戦場体験」  記憶の錯覚
         記憶は捏造される。ヒトは脳に記憶を定着させるときに、
         「本当にあったこと」と「あるべきこと」を混同する。

  実験Ⅲ 冤罪証言はこうして作られた  自覚の錯覚
         レイプ魔の顔をしっかり覚えていた被害者女子大生は、
         自信たっぷりに真犯人ではない別人の顔写真を選んだ。

  実験Ⅳ リーマンショックを招いた投資家の誤算  知識の錯覚
         専門家でも、肝心なことがわかっていない。
         株取引では情報が多いほど損をする。

  実験Ⅴ 俗説、デマゴーグ、そして陰謀論  原因の錯覚
         根拠のない話が、なぜ定説になるのか?
         寒い日に関節炎が痛むのは思い込み。

  実験Ⅵ 自己啓発、サブリミナル効果のウソ  可能性の錯覚
         サブリミナル効果など存在しない。
         モーツアルトを聞いても頭は良くならない。

いずれの実験も、私たちの身近な出来事を題材にして、
その裏にある錯覚や思い込みを解説しているので、
非常に興味深いものばかりです。

本書で紹介される6つの錯覚に共通していることは、
私たちが自分の能力を過大評価していることと、
「簡単」にできることと、「うまく」できることを
混同していることのようです。

言われてみると、私もずいぶん思い当たる節がありますね。

本書の科学実験によって欺瞞を暴かれ、
都合が悪くなる人も多いはずです。

しかし、そういた人たちは、本当は見えているゴリラを
あえて見えないふりをするしかないのかもしれません。

この本から何を活かすか?

the invisible gorilla」のサイトには、
他にも興味深い実験映像が掲載されています。

この道を尋ねている人の実験も面白いですよ。
1分37秒の映像なので、サクっと見れます。



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| 科学・生活 | 06:40 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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必ず覚える!1分間アウトプット勉強法

必ず覚える!1分間アウトプット勉強法 (PHP新書)
必ず覚える!1分間アウトプット勉強法 (PHP新書)

(2011/02)
齋藤 孝 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:18

人に教えると、自分が覚える。

これは、きっと誰もが経験したことがあると思います。

「1分間アウトプット勉強法」のコンセプトは、まさにそれ。

齋藤孝さんは、中学時代にその効果に気づき、
そこに教科書があるかぎり、あらゆる教科書で活用し、
高校入試も、大学入試もアウトプット勉強法で乗り切り、
それ以降も活用しているそうです。

  「人と話しながら、あるいは人に話すつもりで勉強する。
  人に伝えることで、それが難しければ自分自身に伝えることで
  記憶を定着させる。それによって勉強が加速される。
  このターボチャージャーのようなムダのなさは、
  他の勉強法の追随を許さないだろう。」

方法は、いたって簡単。
アウトプット勉強法は、次の4つの過程からなります。

  1. 問いを立てる
  2. 三色ボールペンでキーワードを囲みながら
    テキストを読み込む
  3. キーワードを盛り込みながら、問いに対するポイントを
    三点ほどにまとめ、メモ書きする
  4. 問いに対して一分で答えてみる

最初に、「なぜ、○○は、○○なのか?」という
問いを立てるのが肝心。

そして、齊藤さんの以前の著書である
1分で大切なことを伝える技術」で提示されていた
「川のフォーマット」で相手に伝えるように、まとめます。

「川のフォーマット」とは、話し手と聞き手の間に、
川が流れているとイメージし、
川を渡る途中に三段階で「踏み石」を置き、
相手に段階的に理解してもらうという方法です。

本書では、世界史をアウトプットする、
法律をアウトプットする、英語をアウトプットする、
グラフをアウトプットするなどの実例が示されています。

ビジネスパーソンが活用するには、少し工夫が必要ですが、
いずれにせよ、目的を明確にする勉強法なので、
記憶への定着率は高くなり、理解も深まる方法だと思います。

この本から何を活かすか?

ちょうど、「世界史」を勉強したいと思っていました。

しかし、学生さんと違い、試験があるわけではないので、
なんとなく歴史の本を読んでも、
ただ知識が素通りするのではないかとの懸念があり、
それを理由に、手付かずの状態が続いていました。

自ら問いを立てて、アウトプット前提で学ぶ。

この方法で、世界史の本を読んでみたいと思います。

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| 勉強法 | 06:12 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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成金

成金
成金

(2011/02/16)
堀江 貴文 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:14

予想していた通り、第2弾の小説が出ましたね。

本書は堀江貴文さんの実体験に基づく青春経済小説。

前作「拝金」で主人公の藤田優作のメンターとして
登場したオッサンこと堀井健史が、
いかにして「オッサン」になったのかが描かれています。

物語の舞台はIT勃興期の1999年の渋谷へ。

ストーリーの順番としては、本書は「拝金」の前に当たりますが、
こちらを先に読むと、ネタバレしてしまうので、
やはり「拝金」を先、本書を後に読むのが良いでしょう。

なぜ、堀江さんは小説を書くのか?

それは、物語でしか伝えられない「情報」があるから。

その情報とは、小説のテーマです。

「拝金」のテーマは、「欲望を突き抜ける」という感覚でしたが、
本書で伝えたかったのは、IT時代の「坂の上の雲」を目指し、
全力で坂を駆け上がっていた人たちの息づかいのようです。

ちなみに、タイトルの「成金」は、
成金趣味のようなネガティブなニュアンスではなく、
将棋の歩が金になるという本来の意味に基づいています。

本書の最大の魅力は、この記述は事実かな?
と想像をめぐらせながら読むところにあります。

誰もが、重田康光さんや孫正義さんなどの
顔を思い浮かべながら、読んでいるはずです。

しかし、実体験ベースであることが、
逆に小説としてのリアリティを欠いている感じもします。

取材をせずに、経験と想像による描写。

そこが、堀江さんの書く小説の限界なのかもしれません。

相変わらず、ツイッターを中心としたプロモーションで、
堀江さんのフォロアーには売れているのかもしれませんが、
本書は「拝金」に比べて、小説っぽい描写が増えている分、
あまり疾走感が感じられなくまりました。

この本から何を活かすか?

本書のプロットのひとつに、光通信の「寝かせ」発覚と
その後の株価の「ストップ安」があります。

これが当時を含む光通信(9435)のチャート。

 

24万円を超えていた株価は、一時800円台へ下がり、
20営業日連続ストップ安という不滅の記録が打ち立てられました。

確か光通信のおかげで、3日連続で株価が付かない場合は、
値幅制限が2倍に拡大される措置が追加されたはずです。

こんな状況において不謹慎ですが、このチャートを見ると、
今回の東京電力(9501)の下げはカワイイものです。

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| ビジネス一般・ストーリー | 07:50 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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残念な人の英語勉強法

残念な人の英語勉強法
残念な人の英語勉強法

(2011/02/09)
山崎将志、Dean R. Rogers 他 商品詳細を見る

満足度★★★★
付箋数:28

本書の目標は、「英語で仕事ができる人」になること。

漠然と「英語ができる人」になることを目指していません。

「英語で仕事ができる人」は、Effective Business English Speaker
として、次のように定義されています。

  ・非ネイティブとして十分な英語力を持っている
  ・自分の仕事が英語で完結できる
  ・個人の生活や趣味について深い洞察を持っている
  ・最新のビジネスの話題や時事問題にも精通している
  ・文章や話の構成がしっかりしており、対人スキルが高い

本書では、主に忙しいビジネスパーソン向けに、
ビジネスに必要な英語力を短期間で身につけるための
考え方と勉強法が解説されています。

著者は「残念な」シリーズでお馴染みの山崎将志さん。
山崎さんが資金を提供する英会話学校の経営者、
Dean R. Rogersさんとの共著です。

私が本書で興味深かったのは、24人のネイティブが
TOEIC形式の模擬テストを受験した結果がレポートされていたこと。

私はネイティブなら普通に満点を取れると
思っていましたが、どうやら違うようです。

990点が獲得できたのは、参加者の半分。
平均点は958点、最低点は785点。
200問全問正解者は誰一人いなかったそうです。

彼らが全問正解できなかった理由は、
集中力が途中で途切れてしまうことと、
問題を読む時間が足りなくなってしまうこと。

リーディングのパートで時間がなくなるのは、
私たち日本人だけではないんですね。

本書が、先日紹介した菊池健彦さんの
イングリッシュ・モンスターの最強英語術」と共通するのは、
「発音」を重視している点です。

また、最も違う点は、英語学習に対する切り口。

山崎さんは英語教育者ではなく、コンサルタントですから、
最小のコストと時間で、目標を達成するアプローチを紹介しています。

ですから、英語の勉強が好きな人や
英語教育を生業としている方の本とは根本的に違います。

なんとなく、英語力を高めたいと考える人には、
本書は合いませんが、仕事で使える英語力を
戦略的に身につけたい人には、最適な本だと思います。

この本から何を活かすか?

  「730点取れたら、TOEICの勉強を離れる」

本書では、TOEICで730レベルに到達したら、
その先はTOEIC学習から離れることを推奨しています。

そして、TOEICから離れた後に、
一生もののボキャブラリーを身につける教材として、
杉田敏さんが講師を務める
NHKラジオ「実践ビジネス英語」が挙げられていました。

  「内容が面白いため、“聞き込んで”しまった」

まさに、その通り。
私がこの講座を聞き続けている理由も、
英語学習というより、中身が面白いからです。

2011年4月からの放送では、
今までパートナーを務めたクリス松下さんが帰国のため、
新たにヘザー・ハワードさんを向えての継続開講です。

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| 勉強法 | 06:28 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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3/21休載します

スキー旅行でネット環境のないところにいるため、
3月21日(月)春分の日は休載させていただきます。

22日から更新を再開しますので、またよろしくお願いします。

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| お知らせ | 06:47 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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「売る」ための仕事術

「売る」ための仕事術
「売る」ための仕事術

(2011/01)
吉越 浩一郎 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:17

  「どんな業種であっても、営業は絶対に軽視できない。
  それどころか、営業が会社の業績のカギを握っている
  といってもいいくらいです。」

本書で語られるのは、会社における営業の役割。

単なる販売部隊ではなく、顧客の視点で有用な情報を集め、
会社のマーケティング戦略にも、必要に応じて食い込んでいく営業。

それが吉越浩一郎さん流の営業の活かし方。

  「本書では、営業を会社の戦力として
  どうやって活用していけばいいのかということと、
  それに加え、これからの営業パーソンに求められる
  能力やスキル、及びその鍛え方について、
  できるだけ丁寧に解説していこうと思っています。」

本書は、営業テクニックを解説する本ではありません。

営業を中心に語られているものの、
ビジネスパーソン全体に必要な考えが示されています。

例えば、緊急度と重要度の2軸マトリック。

一般的によく語られるのは、
「緊急度が低く、重要度が高い」ものをいかにやるか
ということですが、吉越さんの考えはちょっと違います。

まず、緊急度の高いものは、さっさと片づけてしまえと。

これは、学校の試験などで解きやすい問題から手をつけることが、
高得点をとるコツであるのと同じ考えです。

そして、重要度の高いものは、デッドラインで管理せよと。

一番困るのが、緊急度の高いものにしか手がつかず、
重要度の高いものは後回しになって、
いつまでもズルズルと手をつけられないこと。

そうならないように、すべてをデッドラインで管理することで、
抜本的な問題にも取り組み、かつ目の前に迫った問題にも
対処することができると吉越さんは説明します。

これは、営業に関わらず、誰もが抱える永遠の課題ですね。

そこにデッドラインを持ち込むところが
吉越さんらしいとろです。

本書で吉越さんは、アップル社のiPhoneやiPodなどの事例を上げ、
営業がお客さんの不満をくみ取ることで
魅力的な商品を開発し、増収増益が可能であると解説します。

私は、この考えには賛同しかねます。

もちろん、営業がお客さんの声を拾いあげ、
商品やサービスの改善を図ることは必要です。

しかし、アップル社だけでなく、他の画期的な成功事例を考えても、
世の中を変えるような新機軸の商品は、
これまでの延長線上にありませんから、
ボトムアップだけでは、生まれなかったように思えます。

この本から何を活かすか?

  「自分以外はすべて与件」

これは、上司、会社、得意先、競合相手などは、
自分でコントロールできない、与えられた条件なので、
すべて自分にとってプラスのものと考え、
受け入れてしまえばいいという考えです。

すべてを自分を高めるためのものとして、
肯定的に受け入れることは、
営業だけでなく、人生においても必要なことですね。

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| マーケティング・営業 | 06:43 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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ヤバい統計学

ヤバい統計学
ヤバい統計学

(2011/02/19)
カイザー・ファング 商品詳細を見る

満足度★★★★
付箋数:33

本書は、“騙されないため”の統計本ではなく、
“正義のため”の統計本。

だから、ぜんせんヤバくない。

現実の世界で、統計がどのように役立っているかを知り、
統計的思考を身につけるための本です。

ディズニーランド、交通渋滞、クレジットカード、
感染症、大学入試、災害保険、ドーピング検査、
テロ対策、飛行機事故、宝くじ

本書で解説されるのは、10の統計的エピソード。

しかも、数式が一切出てこないところが秀逸です。

  「統計的思考は難しい」

ノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カールマンさんでさえ、
ある学会でこう述べたそうです。

なぜなら、わたしたちの脳の初期設定、
つまり日常的な思考と、統計的思考は異なるから。

それでは、統計学者は普通の人と、いったいどこが違うのか?

1つ目の違いは、データの見方。
普通の人は、あるパターンだけに注目しがちですが、
統計学者はそのパターンを「背景」の中で評価します。

2つ目は、稀な事は起こりえないという世界観を持つこと。

そして、統計学者まではいかなくとも、統計的思考が発達している人は、
平均ではなく、「ばらつき」に注目しているようです。

本書の中で、ディズニーランドのファストパス、
優先入場予約システムの例が挙げられていました。

一般には、ファストパスは待ち時間を減らすための、
画期的なシステムだと思われています。

しかし、ファストパスを導入しても、
物理的なアトラクションの収納能力は変わらないので、
より多くのゲストが乗れるようにはなりません。

要するに、本当の待ち時間は、減っていないということ。

ファストパスが評価されるのは、その場に並ばず、
他のことをしながら「待っていられる」ということ。

そして、更に精神的なイライラを解消しているのは、
予想される(平均的な)待ち時間から大きくはずれる
「ばらつき」が排除されていること。

人は、いつまで待たされるかわからない状態や
予想される時間より遅くなることに、かなりイラつきます。

ファストパスは、「ばらつき」をなくす点で、
統計的思考が活かされているということなんですね。

この本から何を活かすか?

  「統計的思考の5つの特徴」

  1. 常に「ばらつき」に注目する - 平均化を嫌う不満分子
  2. 真実より実用性を優先させる - 間違っているからこそわかること
  3. 似た者同士を比べる - グレープ分けのジレンマ
  4. 2種類の間違いの相互作用に注意する - 非対称がもたらす動揺
  5. 稀すぎる事象を信じない - 「不可能」が起きるとき

個人的には、「不可能」が起きるときているときには、
冷静に起こりえる確率を計算し、
その裏に隠されている、不正や詐欺に気付きたいところです。

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| 数学 | 06:22 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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心にグッとくる日本の古典

心にグッとくる日本の古典
心にグッとくる日本の古典

(2011/01/14)
黒澤 弘光、竹内 薫 他 商品詳細を見る

満足度★★★★
付箋数:22

  「古典、お好きですか?
  それとも、古典なんて学校の授業で辟易した、という口ですか?」

このように聞かれると、私は、もちろん後者。

古典に面白さを感じるどころか、
なんのために、古典なんか勉強するの?
というのが学生時代の正直な気持ち。

しかし、本書を読んで何十年かぶりに古典に対する考えが変わりました。

こんなにも、行間に登場人物たちの心の動きが隠れていたのか?!

想像もしなかった、古典の奥深い世界に、素直に驚きました。

本書は、科学作家の竹内薫さんが、
筑波大学付属高校で古典を教え続けた、恩師の黒澤弘光さんに
教えを乞う形式で書かれています。

収録作品は、伊勢物語の「梓弓」、「筒井筒」、
平家物語の「敦盛最期」、「忠度都落」、源氏物語の「桐壺巻」、
万葉集の「防人歌」の合計6編。

  例えば、「梓弓(あずさゆみ)」は、
  愛する夫が仕事で遠く離れた土地へいったまま、
  3年経っても帰らず、連絡も取れず消息不明という設定。

  夫が帰ってくるかどうかわからない状況で、
  女の前に心をこめて求愛する別の男が現れます。

  女は、迷った末にその男の求愛を受け入れることを決めます。

  しかし、新しい男を迎え入れようとした、まさにその日に、
  待ち続けた夫が帰ってきます。

  驚いた女は、戸を開けないまま、
  待ちわびていたこと、辛かったこと、
  そして新しい男を迎え入れようとしたことを夫に歌いかけます。

  それを聞いて、その新しい男と仲睦まじく暮らせと、
  身を引く夫・・・

平均寿命も違い、連絡手段もなかた当時のことを考えると、
「音信不通の3年間」とは、現代に置き換えると、
夫がアマゾンの奥地に行ったきり、
10年近く消息を経ってしまったのと同じようなものとのこと。

面白いのが、この話の男女の受け取り方の差です。

黒澤さんは、学校の授業で最初に男子生徒に、
「自分がこの男の立場なら、どういう態度をとるか?」と
聞くそうです。

すると、この夫と同じように「黙って身を引く」派が3分の2以上。
説得派がちょっといて、「戸を押し破って入る」はクラスに1人か2人。

次に黒澤さんは、女子生徒に、
「自分がこの女の立場なら、夫にどういう行動をとって欲しいか」
を聞きます。

すると、「黙って身を引く」はパラパラで、
それを見た男子生徒は「えっ?」と驚きます。
「極力説得する」はゼロに等しい。

そして、圧倒的に「戸を蹴破る」に手が挙がるのを見て、
男子生徒達は呆然とする・・・・

こんな、素敵な授業を受けたら本当に古典を好きになるでしょう。

そのような経験がない方は、ぜひ本書を読んで、
グッときてください。

この本から何を活かすか?

本書は、特設サイトにて2011年4月22日まで、
40ページの無料PDF版が公開されています。

フリーアナウンサー戸丸彰子さんによる原文朗読の
音声ファイルも公開されていますので、
ぜひ聞いてみてください。

でも、「萌えバージョン」まで用意しなくても・・・

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| 心に効く本 | 06:06 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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挫折力

挫折力―一流になれる50の思考・行動術 (PHPビジネス新書)
挫折力―一流になれる50の思考・行動術 (PHPビジネス新書)

(2011/01/19)
冨山 和彦 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:27

挫折から立ち直る方法や、現状復帰のための
方法を説く本ではありません。

  「積極的な挫折を体験し、それを乗り越えることで、
  これからの時代に通用する力を身につけよう」という
  前向きな方法論。

「挫折」は人を成長させ、人生を豊かにします。

裏を返せば、挫折しない人は成長しないということでしょう。

挫折というと、ネガティブなイメージですが、
本書には、そういった暗さは一切ありません。

ここで説かれるのは、打たれ強くなり、
次の戦いに活かせる積極的な挫折。

本書の主張は、著者の冨山和彦さんの
個人的な体験に基づいています。

冨山さんは東大法学部に在学中に司法試験に合格するも、
司法修習生に進まず、コンサルティング会社のBCGに入社。

しかし、BCGも1年で退社し、
コーポレイトディレクション(CDI)の設立に参画。

その後、CDIの代表取締役社長を経て、
産業再生機構のCOOを務めました。

一般人から見ると、十分にエリートコースを
歩んでいるように見えますが、
敷かれたレールの上を歩んだわけではありません。

キャリアを捨て、新たな道を開拓しながら歩んだ経験が
冨山さんの挫折力を磨いたようです。

  第1章 挫折こそが成長への近道
  第2章 ストレス耐性を高め、挫折と折り合う技
  第3章 人間関係の泥沼を楽しみ、糧にする技
  第4章 捨てる覚悟を持つための技
  第5章 リアルな「権力」を使いこなす技

私がこの本を読んで思ったことは、
今、日本で起きている未曾有の危機も
将来的には、日本を強く豊かにするものであるということ。

今回の経験が、必ずや未来への糧になる。

本書は、ビジネス書ですが、有事に立ち向かうための
勇気と活力を与えてくれます。

この本から何を活かすか?

  「内村鑑三とマキャベリは、あなたの中に共存できますか?」

本書の最後で、冨山さんはこのように問います。

相反する2つの人格を、1人の人間の中に
合わせ持つには、ある種の「狂気」が必要。

  日常の温厚と修羅の鬼神。
  平時のバランス感覚と危機時の果断。

この狂気を善なる目的のために使いこなすことができるのが、
究極の挫折力を持つ、真のリーダーのようです。

もちろん、今は修羅の鬼神になる時です。

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| 人生論・生き方・人物・哲学 | 09:52 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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キュレーションの時代

キュレーションの時代 「つながり」の情報革命が始まる (ちくま新書)
キュレーションの時代 「つながり」の情報革命が始まる (ちくま新書)

(2011/02/09)
佐々木 俊尚 商品詳細を見る

満足度★★★★
付箋数:28

  「グローバルなプラットフォームの上で、
  コンテンツやキュレーター、それに影響をうけるフォロアーなどが
  無数の小規模モジュールとなって存在する。

  その関係はつねに組み替えられ、
  新鮮な情報が外部からもたらされていく。

  そういう生態系の誕生。」

本書は、人のつながりを介して情報をやり取りする時代の
新しい情報社会論。

著者は、「電子書籍の衝撃」などで知られる
ITジャーナリストの佐々木俊尚さん。

本書で使われる表現は、かなりITジャーナリスト的。

佐々木さんの主張をまとめると、次のようになります。

ネットワークのプラットフォーム上にある無数の情報ビオトープ。

そのビオトープに接続し、アンビエント化されたコンテンツの中から、
独自のコンテキストを付与して、
視座を提供する数多くのキュレーターたち。

フォロアーは、キュレーターにチェックインすることで、
「マルコビッチの穴」を体験することができる。

そして、セマンティック・ボーダーは常に組みかえられていく。

もちろん本書の中には、用語の説明は書かれていますが、
こうして並べてみると、ちょっと浮世離れした感がありますね。

難しい表現を使わずに話を簡単にすると、こうなります。

無数にある情報の中から、これは面白いと思ったことを
記事にするブロガーがいます。

書かれた記事には、そのブロガーならではの意味付けがなされます。

その記事をフォロアーが読むことによって、
ブロガーの見た世界を垣間見ることができる。

ちょっと、単純化し過ぎたでしょうか。

この情報の流れが変わることによって
一番影響を受けるのが、広告業界。

今まさに、テレビなどの旧来型のマスメディアは
広告収入が減り、岐路に立たされていますね。

本書は、単にIT環境に関する言及にとどまらず、
芸術家の例や歴史的な例などを引用しつつ、
佐々木さんらしい深い洞察が示されています。

情報社会の未来が、社会論として語られる力作。

この本から何を活かすか?

本書に出てくる難しい用語をまとめてみました。

・キュレーション、キュレーター
  キュレーターとは学芸員、
  キュレーションとはキュレーターが与える視座。
  本書では、無数の情報の中から価値ある情報を拾い上げ、
  新たな意味を与え、共有するこのとをキュレーションと表現。

・情報ビオトープ
  ビオトープとは、生息空間。
  本書では、情報を求める人が存在している
  細分化された圏域の意味で使われます。

・アンビエント化
  アンビエントとは「周囲の」を意味する形容詞。
  本書では、さまざまなコンテンツが流動化して、
  すぐに手に入る一面に漂っている状態を指します。

・セマンティック・ボーダー
  意味上の壁。

・ホロニックループ
  調和の環。

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| IT・ネット | 06:31 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

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年収1億円思考

一生かかっても知り得ない 年収1億円思考
一生かかっても知り得ない 年収1億円思考

(2011/01/25)
江上 治 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:18

  「本当はこういう人たち(年収600万~800万円の人)こそ、
  もっと稼げるようにならなくてはならない。
  800万を超えて、1000万円へ。
  いや、1000万円をさらに超えていかなくてはならない。」

そう、本書の主張は「ならない」ところから始まっています。

これって、ひとつの思い込み。
しかし、激しい思い込みは強力な武器になる。

そんなことを感じさせる本です。

著者は、年収1億円以上のクライアントを50名以上抱える
富裕層専門のファイナンシャルプランナー、江上治さん。

江上さんは、顧客からヒアリングするうちに、
稼ぐ人たちの共通点を発見したそうです。

  「それも15歳までの環境と20代の体験、
  あるいは自分の売り方やポジショニングのとり方などが、
  本質のところで共通しているのである。」

本書では、江上さんが気付いた、
稼ぐための思考が、経験論的に紹介されています。

興味深いのは、パートナー選びにまで言及している点です。

稼ぐ男性は、20代で自分と逆のタイプの女性を選び、
結婚しているそうです。

そのパートナーの選び方として、次のような方法が紹介されています。

これまでケンカした人の名前を書き出し、
その性格を箇条書きにする。

特にヘドが出るほど嫌なヤツの名前を書き出し、
どんなところにヘドが出るか分析する。

もっとも嫌いなヤツ、ケンカしたヤツ、ヘドが出るヤツこそ
パートナーにふさわしい。

本書で江上さんは、なんでも歯切れよく言い切っています。

だからこそ、いろいろと誤解をまねく反面、
迷いがある人にとっては、
背中を押してくれるように感じるのかもしれません。

なにせ、金融商品である保険のセールスで、
「何年の間に、間違いなく、これだけお金は増えます」
と言い切ることを勧めているぐらいですから。

7割OKなら、「必ず実現します」と言い切ってしまう。

本書も、そのようなマインドで書かれています。

この本から何を活かすか?

本書には江上さんの会社の2人のスタッフが登場します。

1人は、38歳の独身女性。

ネットワークビジネスにはまり、占いグッズの雑貨店経営で
5000万円の借金をつくる。
その後は、江上さんにマインドの低さを再教育され、
ファイナンシャル・プランナーとして成功。

もう1人は、国立大学大学院卒で郵政省から、
フルコミッション営業マンに転職し、月収6万円だった男性。

この方も、江上さんの会社で性格にあった仕事を与えられ、
今では稼げる人になっているそうです。

江上さんの会社のスタッフ紹介ページを見ると、
写真付で紹介されていますから、それを見ながら本書を読むのと、
より具体的にイメージできるかもしれません。

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| 自己啓発・セルフマネジメント | 06:12 | comments:3 | trackbacks:0 | TOP↑

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マネジャーの実像

マネジャーの実像 「管理職」はなぜ仕事に追われているのか
マネジャーの実像 「管理職」はなぜ仕事に追われているのか

(2011/01/25)
ヘンリー・ミンツバーグ 商品詳細を見る
満足度★★★★
付箋数:36

  「この本のテーマは、マネジメントという営みそのものである。
  『Managing(マネジメントすること)』(原題)という
  非常におおざっぱなタイトルをつけたのは、マネジメントという
  きわめて重要な活動のさまざまな知られざる形態に光を当て、
  その基本を網羅的に取り上げることを目指しているからだ。」

本書は、カナダ・マギル大学教授、ヘンリー・ミンツバーグさんが贈る
マネジメントの教科書。

ちょっとタイプは異なりますが、
マネジメント本としてのクオリティの高さは、
ピーター・ドラッカーさんの本に匹敵します。

ミンツバーグさんはマネジメントの多様性を受け入れつつもモデル化し、
優れたマネジャーの条件や有効なマネジメント方法を導き出します。

本書の優れている点は、それが机上の空論ではなく、
実際に29人のマネジャーの日々を観察した結果から
まとめられていること。

民間企業、政府団体、医療機関、非営利団体の
トップ、ミドル、そして現場で働くマネジャーの実像。

そこには、成功した偉大なリーダーの姿ではなく、
ごく普通のありふれたマネジャーの日常があります。

  「いつまでも幻想を追い求めるのはやめるべきだ。
  マネジメントはサイエンスでもなければ、専門技術でもない。
  マネジメントは実践の行為であり、主として経験を通じて習得される。
  したがって、具体的な文脈と切り離すことができない。」

マネジャーはさまざまなジレンマを抱え、
いつも時間に追われています。

どうすれば、目の前の仕事を片付けなくてはならないという
強烈なプレッシャーのなかで、ものごとの理解を深められるのか?

本書には、マネジャーなら誰もが抱える、
さまざまなジレンマが抽出されています。

そして、究極のジレンマは、「マネジャーはどのようにして、
数々のジレンマに同時に対処すればよいのか?」というもの。

残念ながら、これらのジレンマをきれいさっぱり
消し去るような魔法の杖は存在しません。

なぜなら、ジレンマこそがマネジメントそのものだからです。

重要なのは、適切なバランスをとること。

そして、マネジャーはジレンマと向き合い、それを理解し、
じっくりと考え、楽しむようにミンツバーグさんは説いています。

本書は450ページ近くある大作ですが、
マネジメントに関わる人なら、ぜひ読んでおきたい一冊。

ビジョン・分析・経験という3つの軸から判定する、
マネジメントスタイルの自己診断ツールもついています。

この本から何を活かすか?

  「スケール」と「スコープ」という新しい視点。

スケールとは、マネジメントする部署の規模のこと。

スコープとは、裁量の及ぶ範囲のこと。

そして、スコープには組織内の上下に及ぶタテ方向のスコープと、
部署や組織外に及ぶヨコ方向のスコープがあるようです。

スコープという切り口、私には新鮮でした。

この視点をもって他のマネジメント本も読み返したいと思います。

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| 仕事論 | 06:58 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

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生命はなぜ生まれたのか

生命はなぜ生まれたのか―地球生物の起源の謎に迫る (幻冬舎新書)
生命はなぜ生まれたのか―地球生物の起源の謎に迫る (幻冬舎新書)

(2011/01)
高井 研 商品詳細を見る

満足度★★★★
付箋数:29

難しいけど、面白い。

それは、本書の問いが科学的に根源的な問題であるから。

生命は、どこで、どのように生まれたのか?

本書が支持するのは「熱水起源説」。

最初に混沌があった。

その混沌とは、40億年前の原始地球の深海で
マントルと海水が化学反応を起こしてつくられた熱水。

そこは、まさにエネルギーのるつぼ。

その熱水の中でエネルギー代謝を持つ微生物として
誕生したのが「好熱メタン菌」。

これこそが、地球上のすべての生物につながる共通の祖先。

もちろん、これもひとつの有力な説に過ぎませんが、
苛酷な環境の中でメタン菌が生態系を築き、
私たち人類につながったと考えると、なんとも感慨深いですね。

著者は、爆笑問題と「ニッポンの教養」シリーズで
共著も出している地球微生物学者の高井研さん。

本書は、メインとなる熱水起源説をはじめ、
最新の学説や研究結果を、一応素人でも読めるレベルまで
噛み砕いて解説した科学読本です。

私の学生時代の専攻は生化学でしたから、
この分野について100%門外漢というわけではありませんが、
そんな少しかじった程度の知識では、
スッと入ってこない専門的な内容も多く含まれていました。

しかし、高井さんの研究から得た知的興奮が
躍動感を持って伝えられているので、
難しい内容ながらもグイグイ引っ張られ、
最後までノンストップで読み切れてしまいます。

また、生命の誕生を研究する科学者が、
どのような環境で調査や実験を行っているかも
克明にレポートされているので、
その道に興味がある学生さんには参考になる一冊です。

高井さんは、最近の日本では「理科離れ」ではなく、
逆に「空前の理科ブーム」が到来している
と考えているようです。

私の周りを見渡しても、そういった実感はありませんが、
本書が「理科ブーム」の一端を担うことを切に願います。

この本から何を活かすか?

高井さんが所属するのは、独立行政法人海洋研究開発機構。
通称JAMSTEC(ジャムステック)。

私は、今まで海底探査にあまり興味がなかったので知りませんでしたが、
JAMSTECのサイトを見ると、面白うそうなことをやっていますね。

高井さんが登場する、沖縄トラフ研究航海のインタビュー映像はこちら。



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| 科学・生活 | 06:39 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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イングリッシュ・モンスターの最強英語術

イングリッシュ・モンスターの最強英語術
イングリッシュ・モンスターの最強英語術

(2011/01/26)
菊池 健彦 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:26

7年間の「引きこもり留学」後、TOEIC990点を連発して話題の
イングリッシュ・モンスター、菊池健彦さん英語勉強本。

  「この世に“簡単に本物の英語力がつく方法”なんて
  あるわけない!安心してコツコツ勉強してほしい」

そう、わかっちゃいるけど、そのコツコツが難しい。

ノウハウというよりメンタルの問題。

あまりモチベーションが上がらなかったり、
英語学習の行き詰まりを感じたときに本書は効きそうです。

実際、本書で説かれている学習方法は、まさに王道。

まず最も重要なのは英単語。

  「極端なことを言ってしまえば、英語は単語が集まった
  モンスターなのだ。そのモンスターを退治する道はひとつだけ。
  ひとつひとつの単語を覚えるしかない。」

では、どうやって覚えるかというと、
知らない単語は辞書で引いて余白に書き込みながら、
「ニューズウィーク」をひたすら読むべし!読むべし!読むべし!

次にリスニング。

アメリカのシチュエーションコメディを観て、
ワンシーンごとに聞いては止め、巻き戻し、再生して聞いては止め、
また巻き戻してを何度も何度も繰り返す。

本書では、ユニークな発音方法も紹介されていますが、
それはあくまで、菊池さんのキャラクターを際立たせるための
アイテムのように感じます。

営業のノルマをこなせず会社を辞める、7年間の引きこもり、独身、
海外渡航経験なし、なくさないようにヒモをつけた電子辞書・・・

これらも一種の演出のように感じないわけではありません。

しかし本書は、なりふり構わず、ひたすら愚直に勉強をすることの
大切さを教えてくれます。

この本から何を活かすか?

春といえば、英語学習について考え直す季節。
以下、私の個人的なオススメなど。

1.まず英語学習の柱は、NHKラジオ講座

私が聞いているのは、杉田敏先生の「実践ビジネス英語」。
2011年度も継続でホッと一安心。

私の子どもが聞いているのは、「基礎英語2」です。

2.英語学習のモチベーションを上げる本と言えば、
杉村太郎さんの「新TOEIC(R)テスト900点 新TOEFL(R)テスト100点への王道

改訂版での改定内容が少なく、アマゾンレビューの評判が
あまり良くありませんが、これ以上に気合の入る本はありません。

3.菊池さんが愛用する電子辞書は、セイコー「SR-G10001」。
私が現在使っているのは、セイコーのコンパクトモデル「SR-G7001M」。

やはり、電子辞書はセイコーだと思います。

4.菊池さんがリスニング教材として使った
アメリカのシットコムは、「フルハウス」。

我が家では、毎日、子どもと一緒に見ています。
ちなみに、本書114ページで引用されていたエピソードは、
セカンド・シーズン第6話の
「ビーチ・ボーイズがやってきた!(Beach Boys Bingo)」です。

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| 勉強法 | 08:26 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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高学歴でも失敗する人、学歴なしでも成功する人

高学歴でも失敗する人、学歴なしでも成功する人 (小学館101新書)
高学歴でも失敗する人、学歴なしでも成功する人 (小学館101新書)

(2011/02/01)
勝間 和代 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:23

  「この本は、“頭がいい”といわれている人たちの
  秘密をまとめた本です。」

勝間和代さんが定義する「頭のよさ」とは、
学歴に関係なく、ストリート・スマートであること。

ストリート・スマートの要素は、次の3つに分解されています。

  1.状況理解・判断能力がある
  2.人の気持ちの機微がよくわかる
  3.自立心旺盛だが、独断的でない

そして、ストリート・スマートは後天的に身につけられるので、
勝間さんをマネて、頭のいい人になりましょう
というのが本書の主旨です。

私は、勝間さんのキーワードにまとめる能力は
高いと思っています。

いわゆる、抽象化・概念化する力があるのでしょう。

しかし、メジャー化してからは、
常に批判を意識しているので、何を言いたいのか分からない
スッキリしない文章の本が増えています。

あまり、勝間さんに好意的でない人にとっては
中身をすべて読んでイライラするよりは、
抽出したキーワードや目次だけに目を通した方が、
精神的には良いかもしれません。

ということで、以下、本書の目次から。

  <頭がいい人の7つの習慣>

  1.ものを概念化する癖がある
  2.切れ味のいい「オッカムのカミソリ」を持っている
  3.頭の中に充実したデータベースがある
  4.頭の中から引き出すきっかけを豊富に持っている
  5.新しい方法を常に模索している
  6.数字、特にベクトル数字に強い
  7.リスクテイカーである

  <頭がいい人の7つのスキル>
  
  1.決して情報を鵜呑みにしない
  2.例外処理が得意
  3.自分の意見を持っており、人の意見に左右されない
  4.非常識だが、生産性は高い
  5.経験と概念を上手につなげることができる
  6.到達点のポイントを見極め、手段を自分で見つけられる
  7.圧倒的なメリハリとスピード感が人を魅了する

これだけ並べてみると、いい感じだと思いませんか?

もちろん中身はクリティカル・リーディングの絶好の素材。

本書を読んで「決して情報を鵜呑みにしない」を
実践するのもアリだと思います。

この本から何を活かすか?

  「さらに衝撃的だったのは、1年間テレビに出続けても、
  私自身のプロダクトの売上げにはつながらないという事実でした。」

勝間さんは、テレビに出続ければ
本などの売上げが増えると考えていたようですが、
予想通りにはならなかったようです。

勝間さんはこの結果を、本の読者層とテレビの視聴者層の
違いにあると分析しています。

しかし私には、提供されるプロダクトの中身の問題のように思えます。

同じクオリティか、それ以上の内容の本を出し続けていれば、
勝間さんの認知度が高くなるにつれ、売上げも上がるはずです。

しかし、テレビ出演などが忙しくなり、
本のクオリティが落ちていれば、いくら有名になっても、
売上げにはつながらないのは当たり前でしょう。

それだけ、読者も賢くなったということだと思います。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 仕事術・スキルアップ・キャリア | 06:22 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

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魔法のシートで行う驚異のタイムマネジメント

魔法のシートで行う驚異のタイムマネジメント
魔法のシートで行う驚異のタイムマネジメント

(2011/02/04)
行本 明説 商品詳細を見る
 
満足度★★★
付箋数:20

2005年に刊行された『時間が2倍になる「超」手帳の技術』を
リニューアルして再出版した本。

もともと、『時間が2倍になる~』は、行本明説さんが専門とする
タイムマネジネントの集大成でした。

それに5年以上にわたる現場での実績を反映させ、
より実践的に改訂したのが本書です。

  「一般にタイムマネジメントは“時間管理”ととらえられている。
  しかし、時間は増やしたり、減らしたりすることはできない。(中略)

  つまり、時間そのものを管理することはできないのだ。
  私たちにできるのは、限られた時間の中で、
  いかに上手に仕事をさばいていくかということだけ。

  そういう意味で、タイムマネジメントは時間管理ではなく、
  “仕事の管理”なのである。」

本書が伝える技術は、仕事のさばき方。

行本さん考案の12種類のシート(魔法のシート)を、
3ステップで仕事に活用する方法が解説されています。

個人的に面白かったのは、仕事を「4つの時間」に分けること。

そもそも仕事は、「自分ひとりでやる仕事」と
「他人と共同でやる仕事」に分けられます。

それぞれに対して、仕事の「はじめ」と「終わり」がある。

つまり、仕事にはコントロールすべき4つの時間があると。

  1.「自分ひとりでやる仕事のはじめ」
  2.「自分ひとりでやる仕事のおわり」
  3.「他人と共同でやる仕事のはじめ」
  4.「他人と共同でやる仕事のおわり」

この4つの時間を意識し、「他人と共同でやる仕事」は、
最初に「おわり」の時間を宣言し、「自分ひとりでやる仕事」は、
「はじめ」をスケジュールに落とし込むことが大切。

他人とのアポを優先して、「自分ひとりでやる仕事」に
手を付けられないというのは、よくあるパターンですから、
「はじめ」を管理することは重要なのでしょう。

  「世の中に山ほどある手帳もスケジューラソフトも、
  はっきりいって、現状のままでは仕事の成果が出ないどころか、
  一人ひとりの足を引っ張っているように感じるのは私だけでしょうか?」

行本さんがここまで言うのは、日本におけるタイムマネジメントの
先駆者であるという自負と、本書に対する自信があるからです。

本書の「魔法のシート」は、誰にでも合うかどうか分かりませんが、
単なる思いつきや個人的経験によるものではなく、
「仕事のしくみ」や「仕事の原理・原則」をもとに、
しっかりと練られたツールといった印象を受けます。

この本から何を活かすか?

行本さんのプロフィールに「1989年から英国で開発された
セルフマネジメント手法“A Time”の極東での普及に着手」とあります。

“A Time”とは聞いたことがないので調べてみると、
この手法を提供していた会社は、1995年に清算されたようです。

また、行本さんはかつて「ザウルスで仕事革命」という本も
執筆していますが、PDAのザウルスも今や生産中止です。

これは、単に行本さんが不幸なのか?
それとも見る目がないのか?
ちょっと微妙な感じがしますね。

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| 時間術 | 06:41 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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ゆたかな人生が始まる シンプルリスト

ゆたかな人生が始まる シンプルリスト
ゆたかな人生が始まる シンプルリスト

(2011/01/26)
ドミニック・ローホー 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:19

リストを書くことによって、自分を見つめ直す自己啓発本。

本書自体が、シンプルなリストになっている感じです。

  「リストを作ることは、整理することです。
  リストはシンプルにものごとを考えるためのツールなのです。
  行動したこと、感じたこと、夢・・・

  どんな小さいことでも書きとめていくことで、
  人生観を研ぎ澄ますことができます。」

著者はフランスの著述家、ドミニク・ホーローさん。

アメリカと日本でヨガを学び、禅の修業や日本の古典文学をとおして、
日本の精神文化にも造詣が深い方です。

自分をコントロールするためのリスト作り。

日々のToDoを書き出すのとは、またちょっと違う意味合いですね。

私も本書を読む以前から、リスト作りを行っていますが、
リストにまとめていくことで、自分の中でぼんやりとしていた願望が、
徐々にハッキリしてくるという感じがします。

本書には、ホーローさんが意味のあると考えるテーマの
リストが紹介されています。

  ・二度としたくないことリスト
  ・「これが私!」と言えるものが見つかるリスト
  ・かけがえのない瞬間のリスト
  ・心地よくなれる音楽リスト
  ・音に敏感になるリスト
  ・手放すためのリスト

リストを書き出すに当たって、特に難しいルールはありません。

最初のページにリストのリストを作り、
各リストには日付や見出しをつけて、
できるだけ簡潔な文章でリストを書き出します。

ホーローさん自身は、ふだんは持ち歩くハンディな手帳にメモし、
後でシステム手帳に書き写しているそうですが、
使うのは、ノートでもパソコンでもどちらでも良いとのこと。

リストの種類にもよりますが、その時々に思い浮かんだことを書きとめ、
時間をかけて少しずつ作り上げていきます。

私は、エクセルで何種類かのウィッシュ・リストを
シートで分けて作っておいて、思いついたときに書き足していますが、
本書を参考に、もう少しリストの種類を増やそうと思います。

この本から何を活かすか?

  「心の本棚リスト」

  「あなたがこれまでに読んだ本の一冊一冊が、あなたに影響を与え、
  今のあなたを作りあげたのです。
  読書とは旅であり、冒険であり、誰かとの出会いです。(中略)

  本当に記憶に残る本があったら、読み返しましょう。
  もっとも大切な本は、読んだ本ではなく、読み返した本なのです。」

私は、「これから読みたい本」のリストは作っていましたが、
「もう一度読み返したい本」のリストは作っていませんでした。

このリスト、新たに作ってみます。

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| 自己啓発・セルフマネジメント | 06:14 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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ソーシャル・ネット経済圏

ソーシャル・ネット経済圏
ソーシャル・ネット経済圏

(2011/01/25)
日経ビジネス、日経デジタルマーケティング 他 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:24

「中国・インド・フェイスブック」と呼ばれるほど、
一大経済圏として注目され、
世界中で利用者が増え続ける「フェイスブック」。

日本でも、フェイスブックを積極的に利用する
企業は徐々に増えてきていますが、
今のところ個人の会員数では、国内3大SNSには及びません。

フェイスブックは日本で浸透するのか?
それを迎え撃つ、mixi、GREE、モバゲータウンの戦略は?

更に、日本では爆発的に広がったツイッターは、
今後どのように利用されていくのか?

本書は、SNSを取り巻く環境の「今」を伝える本。

日経ビジネス、日経ビジネスオンライン、日経ネットマーケティング
などに掲載された記事を中心に編集されています。

良くも悪くも、日経ビジネスの記事的な印象です。

この手の本は、賞味期限が切れたかどうかが
ハッキリ分かってしまうので、早めに読むのがいいですね。

本書の元記事の多くは2010年に取材されていますから、
2011年中に読むなら、十分な鮮度を感じる内容だと思います。

特に巻末のトップインタビューは、
サイバーエージェントの藤田晋さん、グリーの田中良和さん、
DeNAの南場智子さん、ミクシィの笠原建治さん、
米グルーポンのアンドリュー・メイソンさんなど
かなり豪華な顔ぶれが揃い、読み応え十分。

  第1章 売り方が変わる
  第2章 勃興・ソーシャル戦争 
  第3章 フェイスブックの挑戦
  第4章 マーケティングツールとしてのフェイスブック
  第5章 成熟市場が蘇る
  第6章 ソーシャル・コマース最前線
  第7章 ネットビジネスの近未来

個人的には、SNS経済圏のメインストリームではありませんが、
雨後の筍のごとく増殖した、クーポン共同購入サイトの
勢力地図に注目しました。

日の出の勢いで売上げを伸ばす「グルーポン」ですが、
その勢いゆえに、最近は叩かれることも多くなってきています。

このまま「グルーポン」が独走するのか?
「ポンパレ」がその営業力を駆使して独走に歯止めをかけるのか?

いずれにせよ、今のクーポン共同購入サイトが
玉石混交で咲き乱れている状態から、淘汰が進むのは必至です。

この本から何を活かすか?

本書には、今後のネットビジネスの未来を担う
熱意あふれるベンキャー企業8社が紹介されていました。

その中でも、私がすぐにでもサービスを利用したい
と思ったのがこちらの2つ。

  ・カーリル

     全国の図書館の蔵書情報と貸し出し状況を
     簡単に検索できるサービス。
     登録されている図書館は、全国の5000館以上。
     一度の検索で、複数の図書館の蔵書とAmazonの
     データベースを同時に検索できるのが魅力。

  ・Lang-8(ランゲート)

     語学学習者向けの相互添削サイト。
     異なる母国語を持つ者同士が、お互いに母国語を教えあいます。
     会員は9万人を突破し、約7割が日本語以外を母国語としている
     国際的なサービス。

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| IT・ネット | 06:49 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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フォーシーズンズ

フォーシーズンズ
フォーシーズンズ

(2011/02/03)
イザドア・シャープ 商品詳細を見る
 
満足度★★★
付箋数:30

  「どこで眠るのがお気に入り?」

  オプラ・ウィンフリーさんがインタビューで訊ねました。

  「フォーシーズンズ・ホテルのベッドよ」

  こう答えたのは、ジュリア・ロバーツさん。
  これを聞いた、ウィンフリーさんはこう続けます。

  「フォーシーズンズのベッドは、わたしのベッドより質のいい
  ただひとつのベッドですからね。
  あら、わたしは回し者じゃないんですよ。本当のことなの!」

こんな著名人が名前を挙げるほどお気に入りなのが、
ラグジュアリー・ホテルのフォーシーズンズ。

本書はカナダを拠点に世界各地で高級ホテルを展開する
フォーシーズンズの創業者イザドア・シャープさんの自叙伝。

シャープさんは、建築会社からスタートし、
当初はホテル経営について、まったくの素人でした。

1961年にフォーシーズンズの1号店を建てた頃、
ホテル業界のことを知らないだけでなく、
展望や長期の計画さえなかったそうです。

そんなシャープさんが、いかにして「おもてなし」の手本とされる
世界屈指の高級ホテルチェーンを作り上げたのか?

唯一、シャープさが持っていたのが顧客としての視点。

そして、業界の常識には流されず、徹底してこだわる姿勢が、
顧客からも現場のスタッフからも厚い信頼を得たようです。

シャープさんが、最初に高級ホテルへの特化路線を
経営陣に提案した際には、ほぼ全員に反対されました。

  「つまり、マーケットを狭めるということだぞ。(中略)
  ウェスティン、マリオット、シェラトンを見てごらんなさい。
  三つ星、四つ星、五つ星とカテゴリーを変えたホテル展開を
  おこなっています。だから、うまくいっているのですよ。」

しかし、いくら反対されようともシャープさんも折れません。

  「うちはもう、すべての客層に対応するホテルは作らない。
  特化していく。超高級の中規模ホテルしか提供しない。
  どの街でも最高級だと認められるホテルだ。」

このこだわりに、サービス、クオリティ、カルチャー、ブランド
という4つの柱となるゴールデンルールを加え、
フォーシーズンズホテルは、現在の確固たる地位を築きました。

そして、フォーチュン誌が選ぶ、「働きたい企業ベスト100」に
毎年選出されるほど、スタッフからの信頼を得ていることが、
「フォーシーズンズマジック」と呼ばれる、
数々の感動とサプライズのを生むホスピタリティを
実現しているのでしょう。

本書では、シャープさんの生い立ちから始まり、
ホテル経営乗り出してから、今日に至るまでの
フォーシーズンズの歴史を刻む、読みごたえのある大作。

「まえがき」をシャープさんの奥さんが書いているのが素敵です。

この本から何を活かすか?

フォーシーズンズのオーナーは誰か知っていますか?

創業者のシャープさんは、現在も会長兼CEOを務め、
経営をコントロールしていますが、オーナーではありません。

1994年、サウジアラビアのアル・リワード王子が
発行株式の25%を取得しました。

そして、2007年には株式非公開会社とし、
アル・リワード王子とビル・ゲイツさんが、
それぞれ47.5%の株式を取得してオーナーとなりました。

ですから、フォーシーズンズは、
あのビル・ゲイツさんが半分を所有するホテルなんですね。

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| 経営・戦略 | 06:41 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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奮い立たせてくれる科学者の言葉90

奮い立たせてくれる科学者の言葉90
奮い立たせてくれる科学者の言葉90

(2011/02/26)
夏川賀央 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:20

ユナイテッド・ブックス松尾さんより献本いただきました。
ありがとうございます。

本書は、いわゆる名言集。

ただし、タイトルの通り古今東西の「科学者」の
刺さる言葉を集めたもの。

それでは、科学者の言葉と一般の名言集とは何が違うのか?

本書に登場する科学者のほとんどは、
一つの「真理」を追究することに、自らの生涯を捧げた方々。

その結果として、語られた言葉もまた「真理」です。

つまり、本書で選ばれた名言は、
究極に抽象化された純度の高い言葉であり、
それは科学だけでなく、どのような分野の人にとっても
奮い立たせてくれる言葉となっています。

本書では、右ページに科学者の名言が掲載され、
左ページにその科学者のエピソードや名言の背景、
欄外に功績がコンパクトにまとめられています。

以下、本書で私が気に入った言葉。

  「物理の原理をバーのウェイトレスに説明できないのであれば、
  ウェイトレスではなく、その原理に問題があるのだ。」
               - アーネスト・ラザフォードさん

これは、物理の原理でなくても、
何かを人に説明するときに共通する教訓ですね。

  「小さな疑問からは、小さな答えしか得られない。」
               - ジェームス・D・ワトソンさん

自分が小さくまとまってしまいそうな時に効きます。
ワトソンさんらしく、大きな夢を抱かせてくれる言葉。

  「一日、生きることは、一歩、進むことでありたい。」
               - 湯川英樹さん

私は、この湯川さんの名言を少し変えて、
自分の言葉としたいと思います。

  「一冊、読むことは、一歩、進むことでありたい。」

このブログのモットーとして使いたい言葉になりました。

この本から何を活かすか?

私が今までブログで紹介してきた本の著者や、
登場人物となる科学者が、本書では多く紹介されていました。

  糸川英夫さん(はやぶさ、そうまでして君は
  益川敏英さん(「大発見」の思考法
  ノーマン・ボーローグさん(地球最後の日のための種子
  リチャード・ドーキンスさん(進化の存在証明
  エルヴィン・シュレーディンガーさん
   (世界でもっとも美しい10の物理方程式
  池谷裕二さん(単純な脳、複雑な「私」
  福岡伸一さん(動的平衡
  スティーブン・ホーキングさん(ホーキング、宇宙と人間を語る
  養老孟司さん(バカにならない読書術
  ジェームス・D・ワトソンさん(DNAのワトソン先生、大いに語る

こうして並べてみると、名著が多いですね。

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| 科学・生活 | 06:20 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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フォールト・ラインズ

フォールト・ラインズ 「大断層」が金融危機を再び招く
フォールト・ラインズ 「大断層」が金融危機を再び招く

(2011/01/18)
ラグラム・ラジャン 商品詳細を見る

満足度★★★★
付箋数:29

リーマンショックに端を発した金融危機は終わったのか?

日本以外の各国の経済指標や株価を見る限り、
ゆっくりではありますが、着実に回復しているように思えます。

しかし、今回の危機の原因をどこまで深く考えるかによって、
その見方はまったく違うものになります。

金融危機の原因は、金融セクターだけにあるのではない。

世界経済の奥深くに隠れる「大断層」が存在する限り、
再び危機にさらされる可能性が強いと指摘するのが、
本書の著者、米シカゴ大学経営大学院教授のラグラム・ラジャンさん。

ラジャンさんは、アラン・グリーンスパンさんがFRB議長として
最後に出席した会合、2005年の地区連銀主催のシンポジウムで、
金融危機についての予言をして、袋叩きにあった方。

その後、予言の通り世界経済が危機を迎えたことで
注目を浴びた気鋭のエコノミストです。

あまりに冷静で、驚くくらい深い分析。
淡々とした語りが、かえって怖いくらいです。

  「世界経済には無数の深い断層線がある。
  国際社会が統合され、経済が統合されている今日では、
  個人投資家や企業にとって最善であることが、
  システムにとって最善であるとはかぎらない。
  そのことがこの断層線をひろげていった。」

フォールト・ラインズとは、地質学でいう断層線のこと。

簡単に言うと、地層に入った「ひび」。

注目すべきは、金融セクターの暴走は、
単に最初からあった断層線を広げたに過ぎないということ。

主な断層線は、アメリカ人の過剰消費によるもの、
多国間の貿易不均衡から生まれたもの、
そして、さまざまなタイプの金融システムが
接触したときに発生するものなど。

格差がひろがり、脆弱なセーフティーネットしかない
裏返しとして、いくらでも借金ができる国、アメリカ。

そうした社会背景がもたらす、根の深い過剰消費。

一方、過剰貯蓄によって集められたマネーが、
ひたすら国債購入に向かっている日本のような国もあります。

こうした不均衡がなくならない限り、
少しのきっかけで、再び断層線はひろがっていく。

その様は、過冷却状態にある水が、わずかな刺激によって
急速に結晶化するようでもありますね。

果たして、世界経済はいまだ過冷却状態にあるのか?

本書は、2010年にフィナンシャル・タイムズと
ゴールドマン・サックスによる最優秀ビジネス・ブック賞を
受賞した注目の一冊です。

この本から何を活かすか?

アマゾンのレビューでも多くの方が指摘されていますが、
本書は原文の約半分の「序章」しか掲載されず、
「脚注」にいたっては、文章に番号だけ振られていて、
一切掲載されていません。

読みたい人は、新潮社のウェブサイトで見てください
という編集方針のようです。

もともと私は、脚注はインターネットで検索することも多いので、
ウェブサイトに掲載されていてもなんとかなるという感じですが、
「序章」のカットについては、かなり驚きです。

損をした感じが拭えませんね。

そんな訳で、原書はこちら。
Fault Lines: How Hidden Fractures Still Threaten the World Economy

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| 経済・行動経済学 | 07:40 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

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残念な努力

残念な努力
残念な努力

(2011/01/20)
美崎 栄一郎 商品詳細を見る
 
満足度★★★
付箋数:18

  「世の中には残念な努力をして、
  残念な結果に終わっているものがたくさんある。
  それを自分ごとにするのか、人ごとにするかで、
  世の中の見方は変わってくる。
  努力は、方向が間違っていると悲惨だ。」

本書は、世の中の残念な例・失敗例から学ぶ本。

美崎栄一郎さんが、「残念」と感じた様々な事例を反面教師に、
自分だったらどうする?、自分の仕事に置き換えたら?
と自分ごととして考えることを促します。

  第1章 「ノート」に関する残念な努力
  第2章 「サービス」に関する残念な努力
  第3章 「時間」に関する残念な努力
  第4章 「企画」に関する残念な努力
  第5章 「人間関係」に関する残念な努力

「残念な人」シリーズといえば、
山崎将志さんの本がベストセラーになっていましたが、
本書はそこに完全に乗っかっちゃっています。

ただし、美崎さんが注目したのは、「人」の残念さではなく、
「行為や行動」の残念さ。

ですから、スパーサラリーマンと呼ばれる
美崎さんでさえ、残念な努力を数限りなく行っています。

本書では、美崎さんが自分の残念な努力を
身を切って披露し、あなたならどうする?
と迫ってきます。

文体がいつもの美崎さんの本とは異なり、
少し力強い感じがしますね。

個人的には、本書に書いている内容より
書かれていない内容の方が大事だと思います。

この本に書かれているのは、
あくまで美崎さんの視点で残念と思われる事例。

仮に、それが勘違いであってもいいんです。

そういったことも全部含めて、自分の身の回りの行為、
あるいは自分の行為を振り返り、
残念を改善するにはどのようにしたらよいか?
と考えて行動することが重要。

ですから、本書を読んで何も行動しないことが、
最も残念なことなのかもしれません。

この本から何を活かすか?

  文章から「首つり」をなくす。

「首つり」とは、文の最後の1文字が、
文頭に一文字だけ残ってしまうこと。

例えば、こんな具合に。

  「首つり」がある文章は、読者の読むスピードを遅くす
 る。

1行の文字数を意識して書くのは、
美崎さんが、「考具」で有名な加藤昌治から
教わった読みやすい文章を書くコツ。

ブログでは1行の文字数が決まってませんが、
ブラウザーの環境によって、私の知らない所で
「首つり」が多発しているのかもしれません。

「首つり」をなくすこと、意識してみます。

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| 仕事術・スキルアップ・キャリア | 06:18 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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