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なぜ韓国は、パチンコを全廃できたのか

なぜ韓国は、パチンコを全廃できたのか(祥伝社新書226)
なぜ韓国は、パチンコを全廃できたのか(祥伝社新書226)

(2010/12/01)
若宮 健 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:16

  「韓国は、なぜパチンコを禁止できたかを検証したくて、
  ここ数年、何度も韓国を訪れた。その度に、日本の救いようのない
  状況が浮かび上がってくるばかりであった。」

パチンコは有害であるため、
一刻も早く日本でも全廃すべきというのが、
本書の著者、若宮健さんの主張。

以下、本書に簡単にまとめられている
韓国におけるパチンコの流行と廃止の歴史です。

  2000年  日本のパチンコ台を改造した「メダルチギ」が流行りだす。
        (釘がなく玉を入れずにメダルを入れる方式)

  全盛期  店舗数全国で約1万5千店、売上げは日本円で3兆円。
        一方、パチンコがらみの自殺や犯罪が目立ちはじめる。

  2006年  「パダイヤギ(海物語)」事件発生。
        盧武鉉大統領(当時)の親族の関与があり、疑獄事件に発展。
        野党、マスコミによるパチンコへの批判が高まる。

  2006年8月 警察庁がパチンコ台の一斉撤去の命令を通達。
           同年中に、ほぼすべてのパチンコ台を撤去。

  2007年以降 闇営業の摘発が、散発的に続く。

パチンコは悪なので、全廃すべきという前提に立ち、
韓国が廃止した理由を詳細にレポートするというよりも、
廃止に向けて動かない日本の政治家を批判することが中心。

  「日本が、パチンコを禁止できない一番の理由は、
  繰り返し述べてきたとおり、政治家たちが献金に目が眩み、
  業界を擁護しているからなのである。
  
  第二の理由は、これも何度も述べてきたとおり、マスメディアが
  メディアとしての責任を果たしていないことである。」

日本がパチンコを廃止できない理由の裏返しが、
韓国がパチンコを廃止できた理由ではありません。

そのため、タイトルの問いに対しては、
スッキリした回答が得られていない感じが残ります。

また、本書で取り上げられるパチンコがらみ事件も、
そういった事実があったにせよ、数値的な根拠が乏しく、
少し説得力を欠くところがあります。

全体的に論理的というよりは、情緒的。

もう少し業界との癒着の構造を解き明かすとか、
お金の流れを徹底究明するなど、
もう一歩切り込んだ緊迫感のあるレポートを
読みたかったですね。

ともあれ、日本ではあまり報道されない韓国の
パチンコ事情を伝える本としては貴重だと思います。

この本から何を活かすか?

パチンコの問題点は、「依存症」にあるのかも知れませんが、
個人的には控除率を変動できるところにあると思います。

一般には15%程度の控除率と言われますが、
そもそも控除率が可変であるなら、
ギャンブルとして、この上なく不利な状況です。

ただし、そんなパチンコでも控除率だけで考えるなら、
宝くじを買うより遥かにマシ。

何回に1回当たるかではなく、控除率から考えて、
何回で資金が底をつくかを検証してみるべきでしょう。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book. 

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