活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


2010年09月 | ARCHIVE-SELECT | 2010年11月

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数字力の教科書

文系ビジネスマンでもわかる数字力の教科書
文系ビジネスマンでもわかる数字力の教科書
(2010/09/09)
久保 憂希也 商品詳細を見る

満足度★★★★
付箋数:27

  「数字力を持ち、合理的な感覚で
  意思決定をしている人は多く見積もって3%」

こう語るのは、元国税の経営コンサルタント久保憂希也さん。

実は本書のポイントは、この短い言葉の中に凝縮されています。

冒頭の言葉をちょっとだけ変えて、

  「数字力を持ち、合理的な感覚で
  意思決定をしている人はあまり多くない」

としただけで、とたんにイメージしにくい
説得力のない言葉になります。

根拠は別として、「3%」と具体的に入っているだけで、
100人に3人ぐらい、または30人に1人ぐらいといった
感覚的にもつかめる表現になりますね。

一見「定性的」に思える現象を、数字で捕らえて
「定量的」に語れるかどうかが、数字に強い人と、弱い人の差。

ところで、「数字力」とは何か?

久保さんは次のように定義します。

  「数字力とは、数字を使って意思決定への筋道を立てる力」

例えば、「冷やし中華」を開発するとします。

「もう少しつるりとした食感が・・・」とか
「シコシコ感が・・・」といった感覚だけでは、
人によって違うので決め手を欠き、なかなか開発が進みません。

こういった人の感性によるものでも、
数字化することで合理的に意思決定できます。

実際にセブンイレブンの冷やし中華は、
縦軸に麺の硬さ、横軸に弾力をとって麺のコシを数値化し、
モデル店の麺、前回と今回の麺をそれぞれ比較して、
開発され、大ヒットしたそうです。

本書で説明されている内容は、他のビジネス書で
読んだことがあるという方も多いも知れません。

このブログでも、過去に「数字力」をテーマにした

  ・食い逃げされてもバイトは雇うな
  ・ビジネスマンのための「数字力」養成講座

などを紹介したことがあります。

しかし、言うは易し行うは難し。

私も、決して数字力が身についているとはいえない状態。

この辺が、3%の人しかできていないという所以でしょうか。

本書は、「文系ビジネスマン」でも分かるという謳い文句の通り、
分かりやすく数字力を身につける術を説明しています。

この本から何を活かすか?

クイズです。以下の数字は何でしょう?

  1. 7:38:55
  2.  80:20
  3.  26.1%
  4.  1:29:300
  5.  1:5
  6.  5:25
  7. 50人以下
  8.  1・3・5
  9. 6:4

これらは、本書で紹介されていた
問題を考える際に「あたり」をつけるための法則。

正解は、以下の通りです。

  1. メラビアンの法則
  2. パレートの法則
  3. ランチェスターの法則で市場に影響力を持つ下限の数字
  4. ハインリッヒの法則
  5. 既存顧客への販売コスト:新規顧客への販売コスト
  6. 顧客離れを5%改善すれば利益が25%改善するという法則
  7. 組織としてマネジメントできる最大人数、組織バス1台の法則
  8. 成長の踊り場が現れるという岡本史郎さんの法則
  9. 交渉の極意の法則

これらも知っているかどうかではなく、
使えるかどうかが肝心ですね。

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| ノウハウ本 | 06:26 | comments:2 | trackbacks:1 | TOP↑

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リーマン・ショック・コンフィデンシャル

リーマン・ショック・コンフィデンシャル(上) 追いつめられた金融エリートたち
リーマン・ショック・コンフィデンシャル(上) 追いつめられた金融エリートたち
(2010/07/09) アンドリュー・ロス・ソーキン 商品詳細を見る
 リーマン・ショック・コンフィデンシャル(下) 倒れゆくウォール街の巨人
リーマン・ショック・コンフィデンシャル(下) 倒れゆくウォール街の巨人
(2010/07/09) アンドリュー・ロス・ソーキン 商品詳細を見る
 
満足度★★★★★
付箋数:38

  2008年9月13日午前7時半。
  JPモルガン・チェースCEO、ジェイミー・ダイモンは
  自宅の図書室に入り、JPモルガンの経営陣20名あまりの
  電話会議加わり、次のように発言した。

  「これからきみたちはアメリカ歴史上もっとも信じがたい
  一週間を送ることになる。最悪のケースに備えなければならない。」

  経営陣は息を詰めていたが、
  ダイモンが何を言おうとしているのかわからなかった。

  「ワシントンは何があろうとも投資銀行は救済しない。
  また、救済すべきでもない」

  そしてダイモンは爆弾を落とした。
  
  「次の手順でいく。
  ただちにリーマン・ブラザーズの倒産に備えてほしい。
  そして、メルリンチの倒産。
  AIGの倒産。
  モルガン・スタンレーの倒産。
  それから可能性としてゴールドマン・サックスの倒産に備える。」

  電話の向こうでいっせいに息を呑む音がした。

以上は、本書のプロローグの抜粋。

原題は「Too Big to Fail」。

かつて竹中平蔵さんも「Too Big to Failとは考えない」と発言して、
日経平均を暴落させた、いわくつきの言葉ですね。

本書は2008年3月17日から、その後数ヶ月にわたる危機のあいだ
経済の運命をに握る人々が、何を考え、何をしたかの記録。

これは事実か? それとも創作か?

そう思わせるほど、インサイダー情報が出てきます。

しかし、本書はニューヨーク・タイムズのトップ記者、
アンドリュー・ロス・キーソンさんが、
当事者200名以上、500時間を超えるインタビューを敢行した結晶。

歴史的なケーススタディであり、迫真のドキュメンタリーです。

基本的には、リーマンショックに至るまでの
主要人物の会話や会議内容を時系列に並べていますが、
危機に直面した人々の姿が緊迫感をもって描かれています。

リチャード・ファルド、ロイド・ブランクファイン、
ウォーレン・バフェット、ジェイミー・ダイモン、ジョン・マック、
ヘンリー・ポールソン、ベン・バーナンキ、
ティモシー・ガイトナー、ジョージ・W・ブッシュ

登場人物の一部(すべて敬称略)を書いただけでも、
これだけ濃いキャラクターが揃って、
面白くない話しになるわけがありません。

また、これだけ多くの人から証言を取った
キーソンさんの取材力の凄さにも驚かされますね。

上巻398ページ、下巻386ページ、巻末の資料を除いても
上下あわせて700ページを超える大作ですが、
グングン引き込まれて、意外なほど早く読めます。

2009年800-CEO-READビジネス書大賞ほか、
ベスト・ビジネスブックに選ばれているというのも
納得できる傑作ノンフィクションです。

この本から何を活かすか?

本書の主役の一人、当時の米財務長官ヘンリー・ポールソンさん。

ゴールドマン出身だからリーマンは潰し、
ベアー・スターンズやAIGは救ったとも言われます。

リーマンショックでは、戦犯的な扱いを受けていますが、
事はそう単純でもありません。

ポールソンさんが引き金を引いたのか、
あるいは、ポールソンさんだから危機の影響を抑えられたのか?

その点については、公平を期すために、
ポールソンさんの言い訳本?「ポールソン回顧録」を
読んでから判断したいと思います。

少なくとも、本書を読む限り、ポールソンさんから、

  「おいおい、日本人のことはわかっているだろう。
  彼らはことを起こさない。迅速に動くことは絶対にない」

とまで言われましたが、三菱東京UFJ銀行が、
危機の連鎖を食い止めたことは間違いありません。

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| マネー一般 | 06:30 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

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売れ続ける理由

売れ続ける理由~一回のお客を一生の顧客にする非常識な経営法
売れ続ける理由~一回のお客を一生の顧客にする非常識な経営法
(2010/09/17)
佐藤啓二 商品詳細を見る

満足度★★★★
付箋数:22

仙台市から車で30分、人口4700人の小さな町にある
コンビニよりちょっと大きめスーパー「主婦の店・さいち」。

ここで売られている評判の「秋保おはぎ」。

例えば、北海道に住む私が、このスーパーを訪れ、
お土産として「秋保おはぎ」を10パック買おうとすると、
次のように声をかけられます。

  店 : どちらからですか?
  客 : 北海道です。
  店 : 北海道まで持って帰るのですか?
  客 : そうです。
  店 : 食べるのは明日になるでしょう?悪くなるからダメですよ。

これは、私の話ではありませんが、
実際に北海道からおはぎを買いにきたあるお客さんと、
「さいち」の社長が交わした会話。

このように、当日中に食べられないようなお客さんには、
無添加で日持ちしないことをじっくり説明し、
状況によっては、売るのを断る場合もあるそうです。

本書で明かされるのは、常識破りのスーパー
「さいち」の経営の秘密。

75歳になる、さいち社長の佐藤啓二さんが、
地元から愛され、売れ続ける理由を自ら語ります。

  ・おはぎの販売個数は平日5000個、土日1万個以上、お彼岸2万個
  ・惣菜部門の売り上げが、全体の約5割を占める
  ・20年以上折り込みチラシ一切なし
  ・原寸大のおはぎだけの広告で広告大賞受賞
  ・職人(料理人)は雇わない
  ・問屋との価格交渉はしない
  ・倉庫は持たない
  ・全国からの研修受け入れ600社以上

いわゆる普通のスーパーから考えると、非常識なことばかり。

ただし、これらはあくまで結果であって、
佐藤さんが目指すものではありません。

「さいち」のモットーは共存共栄。

そして、家族経営の「さいち」が成功した秘訣は、
「経営者が一番苦労して、働いている」姿が、
従業員に伝わっていることにあるようです。

昭和の匂いがする、超アナログ的経営ですが
佐藤さんの人間味が伝わり、とても心温まります。

きっと、「さいち」を利用するお客さんにも、
それが十分に伝わっていることが、
売れ続ける理由だと思います。

この本から何を活かすか?

「さいち」の安心できるところは、
テレビ東京の「カンブリア宮殿」などで取り上げられ、
有名になっても、そのポリシーを崩さないことです。

私も本書を読んだり、食べログの評判を読むと
「秋保おはぎ」を食べたいと思いましたが、
店頭と仙台駅でしか販売していないので、
簡単に手に入らないところが、いいのかもしれません。

マスコミで取り上げられて、全国から殺到する人に対応するうちに、
地元の人からそっぽを向かれる例もありますが、
「さいち」には、そうならない強さと誠実さを感じます。

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| 経営・戦略 | 06:18 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

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宇宙は何でできているのか

宇宙は何でできているのか (幻冬舎新書)
宇宙は何でできているのか (幻冬舎新書)
(2010/09/28)
村山 斉 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:26

  「万物は原子からできている」

昔、理科の授業でそう習いましたが、
今の常識は、違うようです。

宇宙にあるすべての星を集めても、
その割合は宇宙全体のわずか0.5%。

また、2002年に小柴昌俊さんがノーベル物理学賞を
受賞したことでよく耳にするようになったニュートリノも
星と同じ程度の量だけ存在します。

その他にも原子からできている物質には
銀河に漂うガスなどもあります。

しかし、星、ニュートリノ、ガスなど
宇宙にある原子をすべてかき集めても
宇宙全体のエネルギーからすると、4.4%にしかならないそうです。

宇宙の残り約96%は、いったい何でできているのか?

実は、詳しくはまだ分かっていません。

しかし、その正体不明の物質には名前がついていて、
その一つが「暗黒物質(ダークマター)」と呼ばれています。

暗黒物質は、太陽系を天の川銀河に留めておく重力の源。

暗黒物質がなければ、太陽系や銀河系自体も成立せず、
私たちも存在しなかったそうです。

しかし、この暗黒物質も宇宙に占める割合は約23%。

100%-(4%+23%)=73%で、暗黒物質を除いても、
宇宙にはあと73%のエネルギーが存在します。

この宇宙全体の中で圧倒的な割合を占めるのが、
「暗黒エネルギー(ダークエネルギー)」。

これは物質の常識に反し、宇宙という「箱」が
いくら大きくなっても、その密度が薄まることはないそうです。

こういった、宇宙についての新しい事実が分かったのが
ここ10年くらいのこと。

と言っても、実際のところ暗黒物質も暗黒エネルギーも
まだまだその正体は不明。

まさに、新しい事実がわかれば、
次の新たな謎が出現する状態ですね。

本書では、21世紀に入ってからの新常識を含め、
何が分かり、何が分かっていないのかを
分かりやすく解説しています。

著者は東京大学数物連携宇宙研究機構長の村山斉さん。

親しみやすい語り口で、イメージしやすい説明なので、
今後の作品も期待できそうです。

この本から何を活かすか?

以前、「Mad Science」の記事で文部科学省の
「一家に1枚」シリーズを紹介しました。

その記事で書いた通り、我が家のトイレには、
「一家に1枚 周期表」と「一家に1枚 宇宙図」を貼っています。

これが、すこぶる好評で、うちに遊びに来た人には、
「これイイね、どこで買ったの?」と聞かれます。

以下のサイトからダウンロードできます。

  ・一家に1枚 周期表
  ・一家に1枚 宇宙図

ちなみに、我が家ではプリンターのポスター印刷機能を使って、
A4用紙4枚を貼りあわせたA2サイズで掲示しています。

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| 科学・生活 | 09:20 | comments:1 | trackbacks:2 | TOP↑

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悪徳官僚に学ぶ 戦略的ゴマすり力

悪徳官僚に学ぶ 戦略的ゴマすり力 (ディスカヴァー携書)
悪徳官僚に学ぶ 戦略的ゴマすり力 (ディスカヴァー携書)
(2010/08/11)
中野 雅至 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:20

「ゴマすり」は、一般的に良いイメージの言葉ではありません。

そして、「官僚」も。
特に官僚に「悪徳」が付いたら尚更です。

「天下り」や「渡り」などで、何かとバッシングされる
官僚ですが、それでも彼らはしたたかに利権を守り生き延びます。

著者の中野雅至さんは、そこにサラリーマンが身につけるべき
サバイバル能力があると指摘します。

本書はタイトルの通り、官僚の「ゴマすり力」を学ぶ本。

ただし、言葉のイメージにあるような保身のためのゴマすりではなく、
交渉力であり、プレゼン力である、コミュニケーション手段としての
ゴマすりに注目しています。

正論や理想を言うだけでは、物事は動きません。

人との関わり、組織の力学が現実としてありますから、
コンセンサスを得て、組織の顔を立てながら事を進める必要があります。

そこで相手を納得させ、仕事を円滑に進めることを可能にするのが、
目的・哲学を持った戦略的ゴマすりという訳です。

  極意その1 7つのタイプ別にゴマのすり方を変える。
  極意その2 褒めるポイントの引き出しをたくさん用意しておく。
  極意その3 リアル感のあるゴマすりは相手を小躍りさせる。
  極意その4 空気を読み、タイミングを計る。
  極意その5 ゴマをするのは密室で。人前や公開の場では厳禁。

必要以上に相手を持ち上げたり、自分を下げたりするのは、
あまり気が進まない人も多いかもしれません。

しかし、それも大義を果たすため。

相手に気持ちよくなってもらって、
気付いたら主導権を握っているのが官僚流のゴマすり術です。

ベースになっているのは、「洞察力」。

中野さん自身は、同志社大学文学部出身の異色の元キャリア官僚。

同僚だった東大卒キャリアや組織としての官僚を
内側から観察して得たノウハウが、本書にはまとめられています。

ただし、中野さんが目指した「ビジネス本+政治本」という
コンセプトになっているかは微妙なところ。

同じ内容を何度も繰り返している点も、少し気になりました。

この本から何を活かすか?

  <褒める対象の選び方の大前提>

  1. みんなが気づいていないところを褒める
  2. その人の本質的なところを褒める

1.も2.も相手をよく観察していないと、できませんね。

また、目に見える場所を褒めるときは、
意外な箇所を褒めたり、変化に気を払い、
目に見えないものを褒めるときは、時制に注目し、
まず現在、そして未来を褒めるのがポイントのようです。

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| コミュニケーション | 10:26 | comments:2 | trackbacks:1 | TOP↑

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超ヤバい経済学

超ヤバい経済学
超ヤバい経済学
(2010/09/23)
スティーヴン・D・レヴィット スティーヴン・J・ダブナー 商品詳細を見る
 
満足度★★★★
付箋数:31

・売春婦が1人で働く場合、週給$325、平均プレイ回数7.8回/週
・ポン引き付で働く場合、週給$410、平均プレイ回数6.2回/週

  「あなたがシカゴ通りで立ちんぼやるなら、
  こんなにいいことばっかりのポン引きを使わない手はない、
  そんなふうに思える。手数料を払った後でさえ、
  ほとんどどの面でも条件が改善している。」

売春婦たちが提供するプレイの中で、
時とともに、価値が低下しているプレイ内容は何か?

そして、売春にも価格差別が働いている・・・

こんな驚きのデータの数々が登場する本は、
もちろん「成功する売春方法」を解説する本ではありません。

あの衝撃的だった「ヤバい経済学」の続編。

スティーヴン・D・レヴィットさんとスティーヴン・J・ダブナーさんが
4年の歳月を経て、満を持して世に送り出す自信作。

経済学的アプローチに、悪ガキみたいにヤバい好奇心を
掛け合わせるスタイルは、今回も健在です。

相変わらず過激で突飛な考えに、経済学的視点を加え
世の中のさまざまな問題を切りまくっています。

実際にこの4年の間に、世の中が少しずつ「ヤバい経済学」の考えに、
追いついてきたようにも感じましたが、
レヴィットさんとダブナーさんのお二人は、
以前にも増した鋭さで、再び私たちの常識をひっくり返します。

特に第5章の「アル・ゴアとかけてピナトゥボ火山と解く。
そのこころは?」は、本書が出版されるやいなや、
賛否両論、かなりの議論を巻き起こした様子ですが、
本書を読むとそれも納得。

また、冒頭で引用させていただいた第1章の
「立ちんぼやってる売春婦、デパートのサンタとどうしておんなじ?
-女やってるとどんだけ損かを追求する」なんて、
このお二人しか取り上げないテーマで、かなりユニークな内容です。

また、訳者の望月衛さんが、原書のテンションを損なわないよう、
かなりうまく翻訳しているのも素晴らしい。

望月さんの「訳者あとがき」も気が利いていて、
本書に登場する売春婦のアリーちゃんの素敵なお身体が
ちょっとだけ拝めるアドレスも紹介されていますね。

  ・Allie the Escort Answers Your Questions

この本から何を活かすか?

これも望月さん情報ですが、2010年2月にラジオ版ヤバい経済学
の配信がポッドキャストで始まったそうです。

  ・Freakonomics Radio

そして、こちらがThe Freakonomics movieの予告。


望月さんは、「天才数学者、株にハマる」や
まぐれ」、「ブラック・スワン」なども翻訳していて、
個人的には、望月さんの翻訳本にハズレなしという印象です。

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| 経済・行動経済学 | 07:49 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

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地球最後の日のための種子

地球最後の日のための種子
地球最後の日のための種子
(2010/08/26)
スーザン・ドウォーキン 商品詳細を見る

満足度★★★★
付箋数:27

  「種子が消えれば、食べ物が消える。そして君も」。

本書は、かつてタイム誌によって、
「人々の日々の生活にとっては、
ほとんどの国家元首より重要な人物である」と評された、
デンマーク人植物学者ベント・スコウマンさんの
苦闘を描く科学ノンフィクション。

スコウマンさんは、国際トウモロコシ・コムギ改良センター
(CIMMIT)やノルウェーのジーンバンクに所属し、
世界の辺境をめぐり、無数の作物の種子を集めることで
植物の多様性を守り抜こうとしました。

ちなみに、ノルウェーのジーンバンクは、
通称doomsday vault(地球最後の日のための貯蔵庫)と呼ばれています。

ところで、なぜ、作物の多様性を守る必要があるのか?

例えば、品種改良によって、同じ面積当たりの2倍の収穫量の
ある小麦の品種が作られたとします。

すると、どの農家もその品種を植えたがり、
極端に言うと、世界中の小麦が同一品種で作られることになります。

しかし、世界中の小麦畑がその品種一色に染まったときに、
その品種が抵抗を持たない病原体が出現したらどうなるか?

そんな悪夢のような危機を救う唯一の手立てが、
多種多様の種を集めたシードバンクやジーンバンクなのです。

アメリカには、こんな逸話があるそうです。

1948年、米植物収集家ジャック・ハーランさんが
標本収集のために、トルコに遠征しました。

その時集めた小麦の一つに、みじめな姿で、簡単に倒伏し、
赤さび病や冬の寒さに弱い、保存するに値しないと思われる
品種があったそうです。

それでもついでに、「PI 178383号」と名前がつけられ、
アメリカの遺伝子コレクションに追加されました。

その15年後、アメリカを手痛い黄さび病が襲い、
育種家たちはこの病害への抵抗性を持つ資源を必死に探しました。

この危機を救ったのが、「PI 178383号」。

非力と思われた小麦は、黄さび病以外にも他の病害に対する
抵抗性を備えていて、「PI 178383号」の持つ抵抗遺伝子は、
現在アメリカ太平洋沿岸北西部で栽培される
小麦のほぼすべての系統に組み込まれているそうです。

つまり、「どんな種でも集めて、ひとつ残らず保存すべし」が、
人類を食糧危機から救う方法なのです。

本書の主役である、スコウマンさんは2007年2月に逝去されました。

「世界を飢えから救う」という理想を掲げ、
いかなる困難をも乗り越えて、計画を実現させたスコウマンさん。

折りしも、2010年10月現在、COP10開催中ですから、
ぜひこの機会に本書をお読みください。
読んで損のない、質の高いノンフィクションです。

また、本書に登場する日本人科学者の田場佑俊さんや
岩永勝さんの活躍も見逃せません。

この本から何を活かすか?

 「遺伝子組み換え食品」は善か悪か?

日本で暮らす私たちにとっては、
人体にどんな影響を与えるか分からない食品は、
なるべく口に入れたくないものです。

しかし、それを食べなければ飢え死にする
状況であれば、そんなことは言っていられません。

スコウマンさんの目的は、飢餓の撲滅。

たとえ、民間企業が遺伝子組み換え食品によって、
懐を肥やそうとも、飢餓が食い止められるなら、
それを利用するというのが、スコウマンさんの考えです。

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| 科学・生活 | 06:33 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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小さな会社は人事評価制度で人を育てなさい!

小さな会社は人事評価制度で人を育てなさい!
小さな会社は人事評価制度で人を育てなさい!
(2010/07/31)
山元 浩二 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:16

  1位 年次有給の取りやすさ(52.5%)
  2位 人事評価の結果伝達の有無(37.5%)
  3位 実労働時間の適正さ(36.0%)
  4位 社員の定着率(34.8%)
  5位 人事評価の評価基準公開の有無(31.6%)

これは本書に引用されていた、日経産業新聞の
2009年9月7日版に掲載されていたという
「働きやすい会社」の調査ランキング。

2位と5位にランクインしているように、
雇用される側にとって、会社の人事評価制度は
大きな関心ごとです。

その評価基準が不透明だったり、恣意的だったりすると、
モチベーションが大きく低下し、
退職を考えるようになる人も多いでしょう。

ことほどさように、働く側にとっても、会社にとっても
重要な人事評価制度ですが、
絶対的な正解がないのも人事評価の特徴。

誰からも不満の出ない人事評価制度はありえませんが、
先のアンケートの結果にある通り、少なくとも基準がオープンで、
評価結果は適切にフィードバックして欲しいものです。

本書は、中小企業向けの人事評価制度導入の手引書。

著者の山元浩二さんは、人材育成型人事評価制度の
専門コンサルタントとして活躍する方です。

  「評価制度は、継続的に社員を育成させる仕組みであり、
  人材育成を通して経営目標を達成することが本来の目的です。」

ポイントは、評価のための評価ではなく、
人事評価が人材育成の場として機能すること。

これが仕組みとして会社に根付けば、
雇用する側、される側どちらにとっても理想的。

本書では、経営理念を定め、事業計画を立てるところから、
人事評価制度の導入まで、使用するフォーマットと
その使い方まで細かく解説されています。

人材育成型人事評価制度は先行投資ですから、
起業して、従業員が5人以上になったら、
そろそろ本書を参考にしてもいい時期です。

もっとも、事業拡大を優先で突っ走ってきて、
気づいたら社員が100人くらいに膨れているようなベンチャーでも、
人事評価制度がお粗末な会社は多いですから、
本書のような手引書を、制度を整えるきっかけにできると思います。

この本から何を活かすか?

  「年功序列」の「功」は「功績」の功。

一般的には、勤続年数や年齢などに応じて役職や賃金を
上昇させる人事制度の意味で使われていますが、
本来の「年功序列」には、「功績」の意味も含まれていると
山元さんは解説します。

本当の言葉の由来は分かりませんが、個人的には
「功績」よりも「功労」のニュアンスが強いのかなと思います。

「功績」は「てがら」に近いイメージで、
「功労」は「長年の骨折り」に近いイメージでしょうか。

「功」本来が持つ意味は山元さんの言う通りですが、
実際は、「年労序列」的な意味で浸透したということですね。

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| 組織・社内教育・コーチング | 06:24 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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数の魔力

数の魔力――数秘術から量子論まで
数の魔力――数秘術から量子論まで
(2010/05/29)
ルドルフ・タシュナー 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:20

  「ありとあらゆるもの、われわれ自身を含めた
  全宇宙は数である」

このピタゴラスさんの言葉は、ちょっと過激に感じますが、
私たちの生活、そして人類の歴史と発展に
「数」の概念が多大な影響を及ぼしてきたのは確かです。

科学技術の発展のみならず、普段の私たちの日常においても
数は思考を助け、客観性を与えます。

しかし、私たちが、数に支配されていることもまた事実。

私などは、日々、マーケットの数字の上下に
一喜一憂しながら過ごしていますから、
完全に「数の奴隷」になっているかもしれません。

さて本書は、オーストリアの数学者、
ルドルフ・タシュナーさんがミュージアムクォーターゾン・ウィーンの
「数学スペース」で行った連続講演をもとにまとめたもの。

数そのものではなく、数か与える影響、
タシュナーさんの言葉では「数の巨大な影」に
焦点を当てて、人類史上の重要なトピックスを振り返ります。

  「本書では“数とはなにか”ではなくて、
  “数とは何を意味しているか”を語っていきたいと思う。」

採り上げられるのは、以下の歴史上の人物。

  ピタゴラス(数と象徴)、バッハ(数と音楽)、
  ホーフマンスタール(数と時間)、デカルト(数と空間)、
  ライプニッツ(数と論理)、ラプラス(数と政治)、
  ボーア(数と物理)、パスカル(数と精神)

もともと、数や数学がベースになっている物理学や
哲学への影響のについては、ある程度予想ができる分、
比較的読みやすい内容になっています。

しかし、一見、数と遠い関係に見える「数と音楽」章の、
音楽理論を数学的に解釈する試みは、
非常に興味深い考察ですが、反面、難解な内容になっています。

理解するには、音楽的素養と数学的素養の両方が必要でしょう。

本書は、数秘術から量子論まで、数の合理的側面と、
そのパワーに必要以上に影響を受ける人類の姿を
面白い視点で描き出しています。

ただし、読み通すにはけっこうハードルの高い一冊。

本書の謳い文句にある通り、
「ごく初歩の数式のみ」しか使われていませんが、
誰もが手軽に読める本ではありません。

この本から何を活かすか?

ルーレットで10回勝負して、同じ数のところに
球が2度以上止まる確率は?

これは、本書のコラム「直感に反する確率」に
収められていた話し。

ここでは、球が10回すべて別の番号のところに
止まる確率が計算されていて、その確率は約26%。

つまり7割以上の確率で、同じ数字に止まるということです。

確かに、直感に反する意外に高い確率ですね。

だからといって、負の期待値を持つルーレットを
やり続ければ、確実に損をしますのでご用心。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 数学 | 06:33 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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コトラーのマーケティング3.0

コトラーのマーケティング3.0 ソーシャル・メディア時代の新法則
コトラーのマーケティング3.0 ソーシャル・メディア時代の新法則
(2010/09/07)
フィリップ・コトラー ヘルマワン・カルタジャヤ 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:29

ここにあるのは、私たちが知っているマーケティング、
あるいは、今まで実践してきたマーケティングではありません。

マーケティングでありながら、もはやマーケティングという
枠組みでは収まりきらないというのが正直なところ。

マーケティング1.0は、製品中心。
マーケティング2.0は、消費者中心。

そして、本書が提唱するマーケティング3.0は、
「価値主導」のマーケティング。

それは企業が自らのミッションやビジョンや価値を
消費者、社員、チャネル・パートナー、株主などの
ステークホルダーにマーケティングし、共に作り上げるもの。

協働的であり、文化的であり、精神的な
「人間中心」のマーケティング。

かなり概念的な話しですが、言葉を変えると、
これからの時代、企業が社会に貢献するためには、
人間のスピリチュアルな面にも目を向ける必要があるということ。

企業が一方的に製品やサービス提供するのではなく、
ステークホルダーに価値を提示し、
賛同した人が一緒になって作り上げる
社会全体の幸福度を上げるのがマーケティング3.0。

それでは、「人間中心」のマーケティング3.0を実践した企業が、
本当に利益を上げることは可能なのか?

本書の答えは、もちろん「YES」。

むしろ、新世代の目の肥えた消費者は、
企業の社会的パフォーマンスにも敏感であるため、
できるだけ速く、従来型のマーケティングから
マーケティング3.0に移行しなければ、
新しい時代では生き残れないと説明されています。

本書は、マーケティングの神様、フィリップ・コトラーさんの
新作ということで注目されています。

共同著者は、マークプラス社のCEOヘルマワン・カルタジャヤさんと
同社シニアコンサルタントのイワン・セティワアンさん。

ただ実際は、マークプラス社が
マーケティング3.0のコンセプトを生み出したということで、
本書もコトラーさんより、他のお二人が中心となって
執筆している印象を受けます。

ちまみに、原書はこちら。
Marketing 3.0: From Products to Customers to the Human Spirit

この本から何を活かすか?

  「マーケティング3.0の10原則」

  原則1. 顧客を愛し、競争相手を敬う
  原則2. 変化を敏感にとらえ、積極的な変化を
  原則3. 評判を守り、何者であるかを明確に
  原則4. 製品から最も便益の得られる顧客を狙う
  原則5. 手ごろなパッケージ製品を公正な価格で提供する
  原則6. 自社製品をいつでも入手できるように
  原則7. 顧客を獲得し、つなぎとめ、成長させる
  原則8. 事業はすべて「サービス業」である
  原則9. QCDのビジネス・プロセス改善を
  原則10. 情報を集め、知恵を使って最終決定を

 ※QCDとは、Quality品質、Costコスト、Delivery納期

マーケティング3.0は、従来型のマーケティングより
一段上の概念という印象でしたが、こうして10原則を見ると、
意外と今までの延長なのかなとも思えます。

私の中で、少し消化し切れていないところがあるので、
もう少し実例を見ながら、本書を読み込んでみます。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| マーケティング・営業 | 06:25 | comments:2 | trackbacks:1 | TOP↑

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世界一わかりやすい4コマビジネス書ガイド

世界一わかりやすい4コマビジネス書ガイド
世界一わかりやすい4コマビジネス書ガイド
(2010/09/15)
山田 玲子  商品詳細を見る
 
満足度★★★
付箋数:18

なんだろう、このブログ。
毎回、ビジネス書の内容を4コマ漫画にしてるのか!
すっ、スゴイ・・・
しかも、ポイントを押さえていてわかりやすい。

これが、勉子さんのブログ「女子勉」を
初めて見たときの、私の正直な感想です。

私にとっては、かなり衝撃的なファーストコンタクトで、
勉子さんのキャラが「ジンジャーブレッドマン」に
似ているな~と思ったのは、しばらく後のことでした。

時期は、はっきり記憶していませんが、
おそらく水野俊哉さんの「2008年書評ブロガーマトリックス」に
掲載されたのが、「女子勉」を知るきっかけだったと思います。

書評ブログの中では、唯一無二の存在。

ブログをはじめてから、比較的期間が短いとはいえ、
こんなにキャラが立っていて、評判にならない訳がありませんね。

その勉子さんの、「4コマ漫画書評ブログ」を
書籍化したのが本書。

巻頭では、「女子勉流」付箋読書術が披露され、
4コマ漫画書評では、「小さいことから変える3冊」、「心が変わる4冊」、
「考えが変わる8冊」、「時間の使い方が変わる6冊」など
8つのカテゴリーで、計50冊のビジネス書が紹介されています。

今まで、勉子さんのブログで取り上げた本は、
百数十冊ですから、その半分弱が本書にまとめられています。

紹介される各本の最後には、
「この本のオススメアクション」として
実際に勉子さんが行動に移して効果があった
ポイントが紹介されています。

元の記事がわかりやすいので、本書の内容も折紙つき。

更に、当たり前のことかもしれませんが、
ブログ記事と比べると、書籍の方が断然読みやすい。

一点、残念なのがオリジナルの4コマ漫画が
カラーなのに、本書では白黒になっていることでしょうか。

勉子さんの人柄もにじみ出ていて、
応援したくなる一冊です。

この本から何を活かすか?

こうして、50冊を眺めてみると、
けっこう私が読んでいない本がたくさんありました。

意外と分野が被っていないものですね。

  ・奇跡のリンゴ
  ・裸でも生きる
  ・この世でいちばん大事な「カネ」の話
  ・ベスト・パートナーになるために
  ・死ぬときに後悔すること25

その中でも、これらの本は、タイトルや表紙を見て
気にはなっていたけど、読む機会がなかった本です。

いずれも発売後、しばらく経った本ばかりですから、
今度、図書館で一気読みしたいと思います。

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| 読書法・速読術 | 05:49 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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採用は2秒で決まる!

マルコム・グラッドウェル THE NEW YORKER 傑作選3 採用は2秒で決まる! 直感はどこまでアテになるか? (マルコム・グラッドウェルTHE NEW YORKER傑作選)
マルコム・グラッドウェル THE NEW YORKER 傑作選3 採用は2秒で決まる! 直感はどこまでアテになるか? (マルコム・グラッドウェルTHE NEW YORKER傑作選)
(2010/09/10)
マルコム・グラッドウェル 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:20

「天才」と聞くと世間一般では、若いころから活躍した
早熟型の才能をイメージします。

最近では、石川遼さんがそのイメージ。

そして、「遅咲きの人間」に対しては、
人生の後半になってから世間によって見出されたと考えがち。

こちらは、Britain's Got Talentで37歳にして世に出た
ポール・ポッツさんや、47歳で注目されたスーザン・ボイルさんが
その例に当てはまります。

本当に、大器晩成型の人間は、
不幸にして世間に認められるタイミングが遅かっただけなのか?

本書の最初のコラムでは、
大器晩成型は、試行錯誤によって才能が実を結ぶまでに、
長い年月が必要だったと指摘します。

つまり、早熟型とは違い、若いころには本当に下手だったと。

  「探求はしない。発見するのだ」

こう語ったのはパブロ・ピカソさん。

一方、ポール・セザンヌさんは次のように語ります。

  「私は絵画を探求する」

ピカソさんは、若いころから鮮烈な輝きを放った早熟の天才。
20台半ばに描いた絵は、60代に描いた絵の
4倍の値がついているそうです。

一方、セザンヌさんは、大器晩成型の遅咲きの天才。
ピカソさんとは逆に、60代半ばに描いた絵は、
若いころに描いた絵の15倍もの値がついているそうです。

本書では、この2人の天才画家を比較することで、
「大器晩成」の遅咲き人間について考察し、
世間の持つイメージとは、ちょっと違う視点を与えます。

そして、遅咲き人が開花するには、
本人の絶え間ない努力はもちろんですが、
長く苦しい時期を耐え抜き、才能が本物のレベルに達するまで、
そばにいて支えてくれる人間が必要だとも。

本書は、マルコム・グラッドウェルさんのコラム傑作選で、
ケチャップの謎」、「失敗の技術」に続く第3弾。

ここで紹介したコラム以外に5編を収録。

・「誰がこの仕事に向いているか」わからないときの雇い方
・FBIプロファイラーは霊媒師か?
・マッキンゼー思想を反映させたエンロン社の破綻

など興味深いコラムが収録されています。

個人的には、3冊の中では本書が一番面白く感じました。

テーマもさることながら、ひょっとすると、
訳者の勝間和代さんの翻訳者としてのウデが、
後半に行くほど上がったからかもしれません。

この本から何を活かすか?

それでは本書のコラムも、グラッドウェルさんのサイトに
掲載されている原文へのリンクを張っておきます。

・第14章 大器晩成 Late Bloomers
・第15章 成功しそうな人 Most Likely to Succeed
・第16章 危険なプロファイリング Dangerous Minds
・第17章 “才能”という神話 The Talent Myth
・第18章 採用は2秒で決まる! The New-Boy Network
・第19章 トラブルメーカー Troublemakers

本書を読んで気に入ったコラムは、
原文でも読んでみようと思います。

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| ビジネス一般・ストーリー | 06:42 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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つながり

つながり 社会的ネットワークの驚くべき力
つながり 社会的ネットワークの驚くべき力
(2010/07/22)
ニコラス・A・クリスタキス ジェイムズ・H・ファウラー 商品詳細を見る

満足度★★★★
付箋数:32

私たちにとって、ほかの人との「つながり」は欠かせません。

無人島で1人で暮らさない限り、多少の差はあれ、
私たちは生活するうえで、必ずほかの誰かとつながっています。

それでは、私たちは、社会的な「つながり」から、
いったいどんな影響を受けているのか?

この疑問に答えるのが本書。

医学博士のニコラス・A・クリスタキスさんと
政治学者のジェイムズ・H・ファウラーさんの共著で、
2009年のビジネスウィーク誌で、ベストブック20に選ばれた一冊。

  「友人の友人があなたを太らせる」

本書の研究によると、人から人へ伝染するのは
病原菌だけではありません。

肥満も伝染するし、笑いや幸福さえも伝染する。

肥満が伝染するのは、行動が伝染するからで、
笑いが伝染するのは、感情が伝染するからです。

私たちの感情には2つの起源があります。

ひとつは個人の中に。もうひとつは集団から。

集団を起源とする感情とは、つながっている人が
どう感じているかに左右されるもので、
いわゆる「感化された」と言われるもの。

確かに、昔から自殺が伝染するなんて話もありましたね。

それでは私たちは、どの程度の範囲から影響を受けるのか?

「つながり」で思い出すのが、ケヴィン・ベーコン・ゲーム
としても知られる「六次の隔たり」です。

知り合いのそのまた知り合いへと、6人を介すると
世界中の人とつながっているという話し。

しかし、本書で影響のある範囲として示されるのが
「三次の影響ルール」です。

風が吹いても、桶屋が儲かるわけではありませんから、
実際に影響があるのが、友人の友人まで。

この「三次の影響ルール」は、感覚的にも納得できますね。

本書には、インターネット上のつながりの話しも
後半で出てきますが、それはあくまでもサブで、
中心は社会的ネットワークが持つ驚異の力の話しです。

また、ネットワークという「群集」が持つ知恵や暴走については、
群れのルール」を併せて読むことをオススメします。

この本から何を活かすか?

よく自己啓発本では、著者の経験論から、
成功したければ成功者と付き合いなさいと
指南されますが、本書の分析はそれを裏付けます。

直接つながっている人(1次の隔たり)が幸福だと、
本人も15%幸福になる。

友人の友人(2次の隔たり)だと幸福の効果は10%、
友人の友人の友人(3次の隔たり)だと6%で
4次の隔たりまでいくと効果は消滅するそうです。

逆に考えると、自分の幸福度を上げれば上げるほど、
3次の隔たりのある人までなら、幸せにできるということです。

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| 交渉術・伝える力・論理・人脈 | 06:31 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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ポジションサイジング入門

タープ博士のトレード学校 ポジションサイジング入門 (ウィザードブックシリーズ)
タープ博士のトレード学校 ポジションサイジング入門 (ウィザードブックシリーズ)
(2009/12/07)
バン・K・タープ 商品詳細を見る

満足度★★★★
付箋数:38

あなたの、投資やトレードのスタイルに最も影響を与えた人は誰ですか?

こう聞かれたら、私が真っ先に挙げるのが、
バン・K・タープ博士。

タープ博士は、NLP(神経言語プログラミング)のモデラーであり、
トレーディングコーチとしても世界的に有名な方です。

マーケットの魔術師」の中でもジャック・D・シュワッガーさんから
インタビューを受けています。

私のバイブルとなっている、「魔術師たちの投資術」と
魔術師たちの心理学」の著者でもあります。

本書は、そんなタープ博士が2009年に著した
Super Trader: Make Consistent Profits in Good and Bad Markets
の邦訳本。

裁量トレードを行うと、人によって結果が違うのは当然ですが、
実は売買ルールを決めたトレードを行っても、
人によって違う結果となることがほとんどです。

なぜ、同じトレーディングシステムを使っても、結果が異なるのか?

この事実は、カーティス・フェイスさんの「タートル流投資の魔術
にもレポートされていますが、大きく2つの理由があります。

1つは、トレーダーの心理。

これが最もトレードに大きな影響を与えます。

自分のメンタルをうまくコントロールしないと、
どんなにシステムのアルゴリズムが優れていても、
トレードルールに従うことはできません。

本書では、「自己改善」として約100ページもの解説がなされています。
この辺が、NLP専門家のタープ博士らしいところです。

そして、もう1つがポジションサイジング。

簡単に言うと、資金のうちどれだけを
そのトレードに当てるかということ。

ポジションサイジングの基本を知らないと、
いくら勝率が高く、勝ち続けていても、
1回のトレードで即退場となってしまうことがありますね。

タープ博士の他の著書同様、本書でもポジションサイジングの
重要性が繰り返し語られています。

本書は、絶対に勝てる「正の期待値」を持つ
トレーディングシステムを提供するものではありませんが、
どんなトレードを行うときにも必要な「核」となる部分の
解説がされた良書です。

この本から何を活かすか?

タープ・トレーダーテスト」をやってみました。

これはタープ博士が開発した
トレーダーを15のタイプに分類する心理テスト。

その分類を元に各タイプの強みと弱みがまとめられています。

私の結果は「You are a...Strategic Trader」ということで
戦略的トレーダーと判定されました。

有名なトレーダーでは、
ポール・チューダー・ジョーンズさんタイプとのこと。

テストは35問で、5分ぐらいで終わります。
結果は7ページほどのPDFファイルで表示されますので、
興味のある方は、試してみてください。

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| トレード | 07:55 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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仕事ができる人はなぜ「あそび」を大事にするのか

仕事ができる人はなぜ「あそび」を大事にするのか
仕事ができる人はなぜ「あそび」を大事にするのか
(2010/09/10)
美崎 栄一郎 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:25

  「この本は、もっとも書きたかった本です」

こう語るのは、『「結果を出す人」はノートに何を書いているのか
以来、本書が7冊目の著作となる美崎栄一郎さん。

当ブログでも過去6作品中5作をフォローしていますが、
その中でも、この本は一番気に入っています。

さて、本書のテーマは、いかに「あそび」を取り入れるか。

美崎さんの言う「あそび」とは、PLAYとしての「遊び」ではなく、
バッファーとしての「余裕」を指します。

本書では、時間・空間・人間関係のいずれにおいても
「あそび」が必要であると説明されています。

この中で、もっとも分かりやすいのが時間の「あそび」。

予めスケジュールに予備時間が組み込まれていれば、
急に振られた仕事にも対応でき、
ピンチをチャンスに変えることもできます。

美崎さんは、1週間の仕事時間の20%にあたる
丸1日分(木曜日)をバッファーとして確保しているそうです。

「そんなこと、今の仕事のつまり具合から考えたらムリ。
絶対、できるわけない。」

そう感じるかもしれませんが、それは当然の感覚。

スーパーサラリーマンの美崎さんでさえ、

  「これだけのことですが、かなかな実行は難しい」

と言っていますし、実際に8時間のバッファーを
段階的に作るのに、1年かかったそうです。

しかし、誰もが経験しているように、
休暇を多く取った週でも、仕事はなんとか回ります。

更に、普段から「仕組み化」に時間を投資していけば、
少しずつ「あそび」の時間が持てるようになるはずです。

要は、「あそび」の時間を確保すると決め、
それに向かって行動を起こすかどうか。

最初にすべきことは、毎日の仕事時間の20%を
仕組み化の時間として先行投資することだと思います。

また、時間的な「あそび」がないと、
精神的な余裕もありませんから、
空間的にも、人間関係でも「あそび」持とうという
発想にさえならないのかもしれませんね。

ところで、本書を実際に手に取る機会がある方は、
地(本を立てると下側になる切り口)も見てください。

そんなところにも、本書の「あそび」心が盛り込まれています。

この本から何を活かすか?

本書は「工程をすべてオープンにして書籍をつくろう!」
という趣旨で、2010年2月より「ダダ本会議」を
スタートさせたそうです。

  ・ダダ本会議 公式サイト

なかなか面白い、実験的な試みですね。

こういうことができるのも、美崎さんが人間関係に
「あそび」を取り入れているからなのでしょう。

私は、本書を読み終えて初めてこのサイトにアクセスしました。

記事を読んで、動画を見ることで、
本書が作られる過程を追体験してみます。

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| 仕事術・スキルアップ・キャリア | 06:04 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

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マネジメントは「理系的思考」でうまくいく

マネジメントは「理系的思考」でうまくいく 頭のいい人の思考回路とフレームワーク
マネジメントは「理系的思考」でうまくいく 頭のいい人の思考回路とフレームワーク
(2010/09/12)
内山 力 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:17

ロジカルシンキングをマネジメントに生かすための本。

論理的思考を内山力さん流に表現すると、
「理系的思考」となります。

確かに、内山さんの過去の著作を見ても
理系っぽいキーワードの本を何冊か執筆していますね。

  ・微分・積分を知らずに経営を語るな
  ・会社の数字を科学する
  ・「数学」を使えるビジネスマンはみな幸福である

本書を含めどの本も、決して難しいことが
書いてあるわけではありませんが、
どこか内山さんの「理系」としてのこだわりが感じられます。

さて、本書では「理系的思考」をキーワードに
リーダーシップ、決断力、交渉力、仕組み化力、仮説力と
マネジメント能力全体を高める思考法が解説されています。

ところで、そもそも「理系的思考」とは、
いったいどんな思考を指すのか?

実は、このように「そもそも」を問い、
定義を出発点にすることも「理系的思考」の重要な要素。

あいまいな定義をもとに議論を進めても、
その後に決めたことは、すべて砂上の楼閣と化してしまいますから、
理にかなった結論に達することはありません。

結局、本書で説明される「理系的思考」とは、
道筋の立った論理的思考法です。

内山さんは、それを「科学思考」、「システム思考」、「フロー思考」、
「予測思考」、「定義思考」と、5つの思考に分け解説します。

例えば、プレゼンテーションを例にとると、
絶妙で芸術的な「話がうまい」プレゼンを本書は目指しません。

本書では、きちんと定義され構造化された
「話がしっかりしている」プレゼンを目指します。

感動的で突き動かされるプレゼンより、
わかりやすく伝わるプレゼンが理系的という訳です。

また、本書の後半ではケーススタディとして
5つのシーン、15のケースで「理系的思考」を
使う例も示されています。

これで、実際のビジネスへの落とし込みもスムーズにできそうです。

この本から何を活かすか?

  「アイディア出しを科学する」

内山さんはコンサルティングの現場を通して、
アイディア出しをする原理・原則をいくつか見つけたそうです。

そのひとつが、「アイディアを出せる人」は、
出すアイディアにいくつかの「傾向」があるということ。

その傾向とは、次の4つです。

  1. 「できっこない」ことをあえて考える
  2. オズボーンのチェックリストのように構造化して考える
  3. 「ふと思った」脱線でアイディアを発散さること
  4. 他人のアイディアを真剣に聞かず、
    その中身より、自分のアイディアのヒントがないかを考える

これを見ると、マジメになり過ぎるより、
ちょっといい加減なノリの方が
アイディア出しにはいいみたいですね。

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| 問題解決・ロジカルシンキング・思考法 | 09:43 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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「ひとり会議」の教科書

1日10分であらゆる問題がスッキリする「ひとり会議」の教科書
1日10分であらゆる問題がスッキリする「ひとり会議」の教科書
(2010/08/23)
山崎拓巳 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:19

  「今から“ひとり会議”をはじめます」

“ひとり会議”は、この宣言からスタートします。

声に出しても、心の中で叫んでもいいそうですが、
ここからは、“ひとり会議”という
線引きをすることが大切なようです。

それでは、本書で紹介される“ひとり会議”とは、
いったいどんな会議なのか?

  1. 今直面している問題をすべて書き出す。
  2. それぞれ「どうなればいいか?」という質問のカタチに変える。
  3. それぞれ「どうすればそうなるか?」という質問のカタチに変える。
  4. それぞれの答えを「〇〇する」という
    ToDoのカタチにして、スケジュール帳に書き込む。

することは、いたってシンプル。

なんとなく頭の中で問題として抱えていたことを
しっかり外に吐き出して、実現する方法を考え、
スケジュールに落とし込み実行します。

本書では、次の具体例が紹介されていました。

  1. [問題] 忙しくて部屋が片付かない。
  2. [どうすればいいか?] 部屋がきれいになればいい。
  3. [どうすればそうなるのか?]
        アイディア1 朝いつもより15分早く起きて掃除する。
        アイディア2 部屋にある物の数を減らす。
        アイディア3 友達を家に呼ぶ。
  4.[ToDo]
        ・目覚ましを15分早くしておく。
        ・次の土曜日に「いらない物を捨てる」という予定を入れる。
        ・友達に電話する。

確かに、これぐらいのワークなら1日10分ぐらいでできますし、
「やるべきこと」に埋もれてしまい、
結局、なにもできなかったという最悪の事態は
避けられるでしょう。

とても実践しやすい、セルフマネジメント術ですね。

“ひとり会議”を細かく分けると、テーマ会議、問題対策会議、
フリー会議、スケジュール会議、情報収集会議の5種類と
月1回行なう自分を見つめるための“ひとり会議デラックス”の
計6種類の会議があるようです。

当ブログで山崎拓巳さんの本を紹介するのは、
人生のプロジェクト」、「やる気のスイッチ!」に続き、これで3冊目。

どの著書も、簡単な短い言葉で表現されていますが、
自分を動かすキッカケを与えてくれます。

この本から何を活かすか?

私も“ひとり会議”をやってみました。

1. [問題] 秋になると運動する機会がなくなる。
2. [どうすればいいか?] 秋も運動できればよい。
3. [どうすればそうなるのか?]
      アイディア1 なるべく車を使わず自転車を利用するようにする。
      アイディア2 子どものバスケの練習に付き合う。
      アイディア3 朝のストレッチの時間に軽いトレーニングを組み入れる。
4. [ToDo]
      ・10㎞までの距離は、自転車を使うと家族に宣言する。
      ・子どもとの散歩の時に、バスケットボールを持っていく。
      ・トレーニングメニューを紙に書き出す。

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| 自己啓発・セルフマネジメント | 05:58 | comments:1 | trackbacks:1 | TOP↑

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ビジネスで一番、大切なこと

ビジネスで一番、大切なこと 消費者のこころを学ぶ授業
ビジネスで一番、大切なこと 消費者のこころを学ぶ授業
(2010/08/27)
ヤンミ・ムン 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:26

  「ビジネスの成功の要は、競争力にある。
  競争力とは、競合他社といかに差別化できるかである。
  
  ところが、その差が細かくなりすぎて、
  多くの消費者がいぶかしく思う段階に達すると、
  ある日突然、差別化は無意味になる。」

本書は、邦題からは分かりにくいかもしれませんが、
「差別化のジレンマ」をテーマにした一冊。

原題は「Different: Escaping the Competitive Herd」ですから
そのものズバリといったタイトルです。

著者は、ハーバード・ビジネススクール教授の
ヤンミ・ムンさん。

本書が、初の著書とのこと。

確かに、ムンさんが言っている通り、
どんな商品、どんなサービスでも差別化を目指し、
逆にそれが進みすぎて、差別化ではなくなっている面があります。

  「選ぶだけで大変すぎて、愛着どころではない」

それでは、差別化というレッドオーシャンから
抜け出すには、どうしたら良いのか?

本書では、ウェスティンホテル、フィジーウォーター、グーグル、
ジェットブルー、IKEA、MINIクーパー、ベネトン、アップルなど
多くの企業のケースを用いながら、
差別化のレッドオーシャンから抜け出した
「アイディア・ブランド」の共通点を見ていきます。

その一つは、これらの企業の差別化戦略は、
いわゆる市場調査に基づいていないことがあります。

そして、得がたいものを提供し、大きな理想を掲げ、
非常に人間的なことが、共通の特徴として挙げられるようです。

本書は、非常に親しみやすい語り口で、
ハーバード・ビジネススクールという敷居の高さを感じさせず、
ビジネスエッセイのような気軽さで読むことができます。

ムンさんの授業は、他のクラスとは違って
人間味溢れ、驚きや笑いに満ちているという評判のようですが、
本書からも、暖かみのある授業風景を想像することができます。

以下、本書の紹介映像。

"Different" by Youngme Moon from Youngme Moon on Vimeo.

この本から何を活かすか?

ムンさんのプロフィールには、スターバックスのケースが
ハーバード・ビジネススクールで2009年に
ダウンロード数ナンバーワンになったと書かれていました。

探してみると、それらしいのがありました。

Starbucks: Delivering Customer Service($6.95)
最初の2ページほどは、こちらで読めます

・日本語版 スターバックス―顧客サービスの提供(¥11,550)
最初の2ページほどは、こちらで読めます

今の時代、こんな風に、ケースもダウンロードして読めるんですね。

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| マーケティング・営業 | 18:21 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

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ドストエフスキーの言葉

ドストエフスキーの言葉
ドストエフスキーの言葉
(2010/10/06)
フョードル・ミハイロヴィッチ・ドストエフスキー 商品詳細を見る
 
満足度★★★
付箋数:17

ユナイテッド・ブックスさんより献本していただきました。
ありがとうございます。

私にとっては、献本していただかなければ、
読まなかったであろう一冊。

だからこそ、読んで良かった。

恥ずかしながら、私はドストエフスキーさんの作品を
まともに読んだことがありません。

思い起こしてみると、高校生の頃、
「罪と罰」を読もうとして、挫折したような記憶が・・・

ちなみに私は、ドストエフスキーさんどころか、
ロシアのもう一人の文豪トルストイさんの作品も、
「イワンのばか」ぐらいしか読んでいないはず。

さて、本書は1997年に彌生書房より出版された
「人生の知恵5 ドストエフスキーの言葉(新装版)」に
大幅な編集と序文を加えたものです。

序文の4ページは、2006年に「カラマーゾフの兄弟」の新訳で
話題になった亀山郁夫さんの書き下ろし。

亀山さんは、序文の冒頭で、19世紀後半のロシアと
現代の日本の精神的状態が類似していると指摘。

  「その類似性をひと言でいうならば、
  アナーキーと化した自由の感覚―。」

いきなり、文豪馴れしていない私にとっては、
とっつきにくい表現で始まりましたが、
読んでみると、けっこうに納得感があるものでした。

私にとって、意外に良かったのは、本書のおまけの部分。
巻末に付録的に掲載されていた
「ドストエフスキーの生涯と作品」というパートです。

25ページ程度の中に、ドストエフスキーさんの象徴的なエピソードや
作品が生まれた背景などがコンパクトにまとめられていました。

ほとんどドストエフスキーさんを知らない身としては、
その人となりを知る、良い機会になりましたね。

本書のメインとなる「ドストエフスキーの言葉」のパートは、
各作品から選りすぐられた150以上の言葉が掲載されています。

確かに、この言葉だけを見ても、ドストエフスキーさんが
深く深く人間について考え抜いたことが分かります。

ドストエフスキーさんの言葉は、人間の本質を捉えていますから、
没後130年以上経過した現代においても、
私たちの心に響きますし、更に100年先の未来においても、
その言葉の持つ魅力は失われないでしょう。

この本から何を活かすか?

私は、ドストエフスキーさんに限らず、
世界的な文豪の作品はほとんど読まずに現在に至ります。

きっとこのままでは、有名な文学作品を読まずに一生を終えてしまう・・・

決して、読まなければいけないものではありませんが、
どこか負い目を感じてしまいます。

そこで目を付けたのは、イーストプレスから刊行されている
まんがで読破」シリーズ。

「ゾウを食べるには一日一口ずつ」ということで、
苦手な分野は、ハードルを低くして入りたいと思います。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 人生論・生き方・人物・哲学 | 06:46 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

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もしドラえもんの「ひみつ道具」が実現したら

もしドラえもんの「ひみつ道具」が実現したら タケコプターで読み解く経済入門
もしドラえもんの「ひみつ道具」が実現したら タケコプターで読み解く経済入門
(2010/09/01)
藤野英人 商品詳細を見る

満足度★★★★
付箋数:26

「もしドラ」と言っても「もし高校野球の女子マネージャーが・・・
ではありません。

本書は、「スリッパの法則」で知られる藤野英人さんの
ドラえもんの「ひみつ道具」を題材にした“空想経済読本”。

  商品名:タケコプター
  予想価格:30万円
  特性:頭に取り付けるとプロペラが回りだし、どこでも好きなところへ
  空を飛んでいける。最高時速80㎞/h、バッテリー駆動8時間。

  自転車やバイク、電車に代わる近距離移動手段として大ヒット。
  「空の通勤ラッシュ」が発生し、空の交通規制が敷かれた。
  事故に備える「タケコプター保険」で損害保険会社や生命保険会社は
  活況となり、専用モーター、ウェア、警備サービスなど
  幅広い業界が市場に参入。

柳田理科雄さんの「空想科学読本」が、アニメや特撮の描写を
科学的に検証するのに対し、藤野さんはドラえもんの
「ひみつ道具」が実現したと仮定して、
経済効果や社会に与える影響をマジメに予測します。

考察されるのは、タケコプター、どこでもドア、アンキパン、
ほん訳こんにゃく、ガリバートンネルなど10の「ひみつ道具」。

面白いのは、実際にどのメーカーが作るのか、
あるいは関連するサービスを提供するのかを
実在する企業名を挙げ、考察している点です。

これにより、空想の中だけの道具が現実の問題と結びつき、
経済の仕組みや投資の考え方を学ぶことができるようになっています。

  「この本は、未来を手探りしながら進んでいく本です。
  想像力の翼を広げ、好奇心に身をゆだねながら、ドラえもんの
  “ひみつ道具”を頼りに、私たちの未来を一緒に考えていきましょう。」

これが、藤野さんからのメッセージ。

個人的には、ドラえもんのひみつ道具に限らず、
本当に「空想経済読本」としてシリーズ化して欲しい一冊です。

この本から何を活かすか?

藤野さんは、「もし、ほん訳こんにゃくが実現したら・・・」の章では、
日本語の言葉の壁がなくなることで、日本の国際競争力が復活することに
注目していました。

それ以外は、「ジュニア勝海舟制度」や「翻訳機開発プロジェクト」など
もともと藤野さんが考えていた持論を展開しています。

ちょっと「ほん訳こんにゃく」の経済的影響の掘り下げとしては、
物足りない気がするので、ここでもう少し考えてみます。

私が注目したい点は、「ほん訳こんにゃく」を使うと
動物ともコミュニケーションが可能になること。

動物の言葉が分かると、獣医の医療技術が大きな進歩をとげます。

製薬会社や医療機器、医療器具メーカーなどにも
イノベーションが起こるでしょう。

また、動物が人間のパートナーとして今まで以上に重宝され、
ペット関連ビジネスが活況を呈します。

ペットフードメーカー、ペットケア用品、ペットホテル、
ペット霊園、ペット保険、ブリーダーなどなど。

現在、絶滅危惧種の保護にかけている費用も抑えられるかもしれません。

当然、「ほん訳こんにゃく」で誰もが動物と話せるようになると、
商売ができなくなり、困る人も出てきます。

それは、アニマル・コミュニケーターのハイジさんなどです。

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| 経済・行動経済学 | 09:43 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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群れのルール

群れのルール 群衆の叡智を賢く活用する方法
群れのルール 群衆の叡智を賢く活用する方法
(2010/07/16)
ピーター・ミラー 商品詳細を見る
 
満足度★★★★
付箋数:31

独自の路線で世界最大級の航空会社に成長した
米国サウスウエスト航空は、数年前、
「自由座席制」という長年の伝統を捨てるかどうかの
判断に迫られていました。

業界の常識に逆らい採用してきた「自由座席制」に対して、
ビジネス客を中心に不満の声が大きくなってきたからです。

こだわりを持って続けてきた自由座席制をやめ、
他の航空会社と同じように指定座席制を採用すべきなのか?

仮に、指定座席制にすると搭乗にかかる時間は短縮されるのか?

この問題を解決するために、サウスウエスト航空のアナリスト
ダグ・ローソンさんはコンピュータでシミュレーションし、
どちらの座席制の搭乗時間が短いかを検証しました。

このシミュレーションでローソンさんは、
ある生き物の行動特性を参考にしました。

その生き物とは、「アリ」。

すべての固体が窮屈な場所で、他者と相互作用しながらうごめき、
席を確保する仕事を行なうのが、アリの行動に類似しているから。

結果、サウスウエスト航空は自由座席制の継続を決定。
アリによって伝統は守られました。

  「アリやミツバチやシロアリが、人間の知らないことを
  知っているなんてことがありえるのか?」

こんな疑問に答えるべく、本書の著者ピーター・ミラーさんは
「賢い群れ」の行動の秘密に迫ります。

更に本書では、集団行動する生き物の特性を
解説するだけでなく、実社会での応用例も挙げつつ、
私たちが「賢い群れの原理」を使うためのヒントを示します。

本書で自然界の群れが示してくれる教訓は2つ。

一つは、賢明な集団として協力すれば、私たちも
状況の不確実性、複雑性、変化の影響を抑えられるということ。

もう一つは、集団に所属していても、
個性を封印する必要はないということ。

ネットワーク社会になり、クラウドやWikiが
注目されるようになっていますから、今後ますます、
私たちが「賢い群れの原理」を学ぶ必要性が出てくるかもしれません。

この本から何を活かすか?

バッタの群れと、アリ、ハチ、シロアリの群れでは、
明らかに行動が違うようです。

アリ、ハチ、シロアリは、群れに貢献しようとする
固体の本能によって自己組織化が起こるそうです。

一方、バッタの群れは仲間と協力することはありません。

バッタが集団で行動する根源にあるのは、「共食いへの恐怖」。

すきあらば目の前のバッタを食おうとしつつ、
背後のバッタには食われまいとしていることから、
暴走するバッタの群れが発生するそうです。

これは、人間のバブル時の狂信的な行動や、
パニック時の心理に共通しているところがありますね。

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| 科学・生活 | 09:37 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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業界のセオリー

ビジネス界に脈々と伝わる先人の知恵 業界のセオリー
ビジネス界に脈々と伝わる先人の知恵 業界のセオリー
(2010/07/21)
鹿島 宏 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:25

  「出版業界では当たり前のセオリーでも、違う業界の人が知ると、
  非常に斬新で有益な技になるということです。(中略)
  
  以来、仕事に行き詰まると他業界にも広げて
  ヒントを探すようになりました。」

このように語るのは、本書の著者、鹿島宏さん。
(実は「鹿島宏」というのは、フリーライターの内藤孝宏さんと
フリーエディターの高嶋ちほ子さんのユニット名のようですが、
この記事では、著者を鹿島宏さんと統一します)

本書は、鹿島さんが20年以上に渡り取材してきた
1万件を超えるメモから、各業界のセオリーを洗い出し、
200個に厳選してまとめたものです。

インターネット業界、食品業界、小売業界、製造業界といった
比較的大きな業界から、画商、ランドセルメーカー、宝石商、
マジシャン、とび職人、大道芸人といったニッチな業界まで。

90以上もの業界からセオリーは集められ、
「なにがなんでも数字が欲しいときに効くセオリー」というように、
使うシチュエーション別にまとめられています。

へ~、あのセオリーって、大工業界が発祥なんだと、
初めてルーツを知るものもあり。

飲料業界と出版業界で同じようなセオリーがあるんだなと、
発見するものもあり。

本書では、各業界で蓄積された叡智が
一堂に会していますから、いろいろな化学反応もあります。

個人的には、職人さんの業界の知恵が
数多く紹介されてるのが、けっこう新鮮でしたね。

いくら転職しても、ひとりの人が一生のうちに
経験できる業界数は限りがありますから、
本書のような「業界セオリー辞典」があると便利です。

一度読んで、なるほどと納得するだけでなく、
机の上に置いておいて、手詰まりの時のヒントとして
パッと活用できるようにしておきたい一冊です。

この本から何を活かすか?

鹿島さんは本書の中で、
単に昔からある業界のセオリーを並べるだけでなく、
セオリーの裏をかきヒットした例も紹介しています。

ですから、本書のセオリーを他業界に
転用するだけでは物足りないかもしれません。

例えば、「オズボーンのチェックリスト」に照らし合わせて、
各セオリーを考えてみるのも一つの手ですね。

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| ノウハウ本 | 06:25 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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断らない人は、なぜか仕事がうまくいく

断らない人は、なぜか仕事がうまくいく
断らない人は、なぜか仕事がうまくいく
(2010/08/27)
田中和彦 商品詳細を見る

満足度★★★★
付箋数:22

  □ 割に合わない仕事は、乗り気がしない
  □ 予定に入っていない急な誘いは、断りがちだ
  □ 上司やクライアントからの飲みの誘いは面倒だと思う
  □ 時間がないことを理由に、頼まれ事を断ったことがある
  □ 誰もがやりたがらない仕事を依頼されると、嫌だと思う
  □ 自信がないことは、どうしても避けてしまいやすい

この中で、ひとつでも当てはまれば、
本書の講義の受講資格があるそうです。

本書は、「断らない生き方」をテーマに、
田中和彦さんが5日間の講義形式で著した本です。

どちらかというと、若手のビジネスパーソン向けに書かれていますが、
仕事や人生が停滞気味も中堅以上の方にも刺激となります。

  「“断らない”ことには、人生を劇的に変える力がある」

それは、断らないことが、
変化を生み、チャンスをつくるから。

ここで大切なのは、受動的な「断れない」ではなく、
あくまで自分の意思で「断らない」を選択することです。

実際に、やりたい仕事ばかりをしていては、
自分の幅は広がりませんし、予期しない発見もありません。

時間がないからといって、いつも依頼を断っていては、
自分のキャパも広がらず、ブレイクスルーもないでしょう。

田中さんは、時間は工夫次第で湧いてくるものなので、
「とりあえず、求められたことには応じる」よう勧めます。

本書でも紹介されていましたが、「NO」と言っていた自分を
「YES」に変えることで、劇的に人生を変えることは、
まさに、ジム・キャリーさん主演の映画
イエスマン “YES”は人生のパスワード」さながらですね。

現実的には、すべての依頼に「YES」と言うことはできませんし、
映画のようにうまくいくとは限りません。

また、やらないことを決め、選択し集中することが、
「戦略」的な人生を送るための秘訣でもあります。

要はバランスが大事。

最初から断る理由を考えるのではなく、
まずは、どうしたら依頼を受けられるかを考える。

ただし、戦略的に一つのことに集中する時期は
逆にすべてのことを徹底して断る非情さも必要だと思います。

この本から何を活かすか?

  社長頭で、「24時間ポートフォリオ」を考える

田中さんは、自分が「自分株式会社」の社長だと仮定し、
24時間を配分するように勧めています。

  勤めているA社で仕事をする時間は、
  「A社フリーエージェント事業部」10時間。
  寝食に要する時間は、「生存事業部」8時間。
  趣味の時間は、「趣味事業部」1時間。
  運動の時間は「健康事業部」2時間。
  残りの自己投資の時間を「自分開発事業部」3時間。

一見、ネーミングだけが変わったようにも見えますが、
自分という名の会社を成長させるために、
限られたリソースをどう配分するかという社長目線で
スケジューリングするのがポイント。

意外と面白そうですね。

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| 読書法・速読術 | 06:33 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

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キャッチコピー力の基本

キャッチコピー力の基本 ひと言で気持ちをとらえて、離さない77のテクニック
キャッチコピー力の基本 ひと言で気持ちをとらえて、離さない77のテクニック
(2010/07/22)
川上 徹也 商品詳細を見る

満足度★★★★
付箋数:19

  「今や“キャッチコピー力”は、普通のビジネスパーソンにこそ、
  一番必要なスキルになったのです」

このように言い切るのは、以前、このブログでも
仕事はストーリーで動かそう』を紹介した
コピーライター&クリエイティブディレクターの川上徹也さん。

本書では、短く、的確な言葉で表現する能力を、
“キャッチコピー力”と呼んでいます。

一番かどうかは別にして、コピーライティングを専門としない
普通のビジネスパーソンでも、ビジネス上ではプレゼンやネーミング、
プライベートではメールやツイッター、そしてブログなど、
見出しや短い文章を書く場面は多くあります。

誰でも、「刺さる、つかむ、心に残る」フレーズを書く能力を
身に付けたいものです。

そんな時の手本になるのが本書。

  「キャッチコピー力の基本」の基本3か条
    hint1 自分に関係があると思ってもらう
    hint2 強い言葉を使う
    hint3 相手の心に「何で?」をつくり出す

このように本書ではキャッチコピー77のhintと、
それぞれのパターンの見本例として、
実際に使われたコピーが数多く紹介されています。

引用されるコピーで、「あれ、これ読んだことがあるなー」
と思っても、出典がきちんと巻末に掲載されているので、
へんなモヤモヤ感も残らず、すっきりとコピーライティング技術の
習得に集中できるのが、本書の良いところです。

250ページに満たない薄めの本ですが、かなり使える一冊。
本書自体も、シンプルで核心を衝いた言葉で表現されています。

個人的には、書き方の基礎を学ぶには有田憲史さんの
「売る」文章51の技』を使い、本書はレファレンスブックとして
組み合わせて使うのが、最近出ているコピー本では、
最強の組み合わせだと思います。

この本から何を活かすか?

本書には読者特典として、掲載されている77のテクニックとは別に、
「78番目の禁断のテクニック」が書かれたURLが案内されていました。
(URLは本書232ページをご覧ください)

私の事前予想では、「禁断」として、
読者を引っ張るこの特典こそが、
78番目のテクニックかと思いましたが、
フタを開けてみると違いました。

サイトにアクセスすると、面倒なメールアドレスの入力もなく、
すぐにPDFファイルがダウンロードができるようになっているので、
非常に良心的。

ただ、この78番目の禁断のテクニック、
ビジネスではあまり使う機会がないように思えます。

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| 文章術 | 06:37 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

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そこまで言うか!

そこまで言うか!
そこまで言うか!
(2010/09/02)
勝間 和代  堀江 貴文  西村 博之 商品詳細を見る

満足度★★★★
付箋数:20

  堀江 : しかし、なんでまた『結局、女はキレイが勝ち
       なんていう本を出したんですか?
  勝間 : あれはテスマです。
  (中略)
  堀江 : でも、本が出た瞬間に、これは読まずに
       批判される本だって僕は思いましたよ。
  勝間 : いや、あの本が、そこまで興味を持たれるとは
       思わなかったんですよ。
  堀江 : いやいや勝間さん、それはおかしい(笑)。
  西村 : 勝間さんは、昔からすっとマーケティングを
       やってきたんですよね?
       そうしたら、こういうタイトルつけたら、
       批判してくる層が出てくることはわかりますよね?
  堀江 : いや、俺、本を見た瞬間、
       絶対にディスられると思ったんだよ。
       「勝間さん、キター!」と思いましたよ。
  勝間 : あまりディスられマーケティングをやったことがなかったので・・・。

話題騒然となったBSジャパン「デキビジ」での
勝間和代さんと西村博之さんの対談。

本書は、その面白さを嗅ぎつけた堀江貴文さんが、
2人の間に割って入り、実現した鼎談を書籍化したものです。

3人で話した2日間、計7時間に渡る内容が
ノーカットで収録されています。

「デキビジ」でのトークバトルの再現を期待した人にとっては、
ちょっと肩透かしですが、かなり「笑える」鼎談本です。

堀江さんが自分が聞きたいことを聞いて、
言いたい事を言っているという印象なので、少々脱線気味。

トークの質としては微妙なところでしょうか。

基本的にマジメ過ぎる勝間さんを、
堀江さんがモリタクさん(森永卓郎さん)とみなし、
適当に西村さんも絡んで、いじり倒すという構図です。

「デキビジ」のように勝間さんがメイン司会だと、
頑張りすぎて反感を買うことがありますが、
一歩引いている本書では、また違った印象です。

ファシリテーター役(?)を担った堀江さんが、
勝間さんの新たな魅力を引き出すことに成功しています。

また、基本的に3人とも同じ要素を持ったオタクなので、
腹を割って話せば、バトルになることはないようです。

この本から何を活かすか?

本書を読んで、分かったのは、
勝間さんが自分が世間からどう見られているかを
感じ取っていないということ。

自分を、あまり客観的に見れていないんですね。

だから、ああいう路線になってしまうのかと納得。

それを踏まえて、もう一度、
最近の勝間作品を眺めてみたいと思います。

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| 人生論・生き方・人物・哲学 | 05:59 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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アライアンス・ランチの教科書

すごい人脈は昼1時間で作られる アライアンス・ランチの教科書
すごい人脈は昼1時間で作られる アライアンス・ランチの教科書
(2010/09/25)
平野敦士カール 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:17

平野敦士カールさん、徳間書店さんより献本いただきました。
ありがとうございます。

平野さんが提唱する個人の「アライアンス」とは、
周囲の人から長期的な信頼を獲得し、
その人たちの力を借りて成長していくという考え方。

そして、「アライアンス・ランチ」とは、
人とのつながりをつくる究極のビジネスランチです。

「アライアンス・ランチ」自体は、平野さんの過去の著作
紹介されていましたから、本書はスピンオフ的な作品です。

本書では、アライアンス・ランチへの誘う人選びから始まり、
誘い方、店の選び方、当日の作法まで細かく解説され、
巻末には、エグゼクティブが選んだ「ビジネスに使える名店60」の
リストが掲載されています。

ところで、「アライアンス」シリーズをもう書かないと
公言していた平野敦士カールさんが、
なぜ、それに反して本書を執筆したのか?

その理由は、平野さんが食いしん坊だったから・・・

冗談はともかく、本書を執筆した最大の理由は
平野さんがこの本の編集者の「アライアンス・ランチ術」に
まんまとハマったから。

他社からの執筆依頼を多数受けている平野さんに対し、
大好きなランチ本出版の提案をするばかりか、
実際に、テレビ局のプロデューサーとのアライアンス・ランチを
設定するなどして、平野さんが断れない状況を作ったようです。

しかし本書を読むと、忙しい身にも関わらず、
楽しそうにランチ本を執筆した、平野さんの様子が目に浮かびます。

私にとって良かったのは、「波長」の合う人を
ランチに誘うことが勧められていたこと。

ただでさえ、人見知りな私ですから、あまり面識がない人を
ランチに誘うのは、ハードルが高いと思っていましたが、
「波長」の合う人なら、なんとかなりそうです。

また、会話を弾ませるヒントや、アライアンス・ランチの作法も
紹介されているのが、本書の心強いところ。

この本から何を活かすか?

本書に紹介されている「ビジネスに使える名店60」は、
ほとんどが東京のお店です。

私のような地方在住者は、日常的にこのリストを
活用することはありません。

しかし、自分の街の名店リストは、
自分で作れば良いと理解しました。

最近では、地元の食べ歩きブログを書いている方も
沢山いるので参考になりますし、
アライアンス・ランチを重ねる度に、その人脈から
自分の知らない名店が紹介されるという
好循環で「名店リスト」が充実しそうです。

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| 交渉術・伝える力・論理・人脈 | 06:20 | comments:1 | trackbacks:1 | TOP↑

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