活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


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失敗の技術

マルコム・グラッドウェル THE NEW YORKER 傑作選2 失敗の技術 人生が思惑通りにいかない理由 (マルコム・グラッドウェルTHE NEW YORKER傑作選)
マルコム・グラッドウェル THE NEW YORKER 傑作選2 失敗の技術 人生が思惑通りにいかない理由 (マルコム・グラッドウェルTHE NEW YORKER傑作選)
(2010/08/06)
マルコム・グラッドウェル 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:18

ケチャップの謎」に続く、THE NEW YORKER誌に掲載された
マルコム・グラッドウェルさんの傑作コラム集、第2弾。

今回は、「人はなぜ、物事を間違った方向に考えてしまうのか?」
をテーマに7本のコラムが収められています。

これらは前回同様、グラッドウェルさんのサイトで
原文を読むことができますので、リンクを張っておきます。

  ・第7章 公開されていた秘密 Open Secrets
  ・第8章 100万ドルのマレー Million-Dollar Murray
  ・第9章 画像をめぐる問題点 The Picture Problem
  ・第10章 借りもの Something Borrowed
  ・第11章 点と点を結べ Connecting the Dots
  ・第12章 失敗の技術 The Art of Failure
  ・第13章 爆発 Blowup

本書のタイトルとなっている「失敗の技術」は、
「緊張」と「パニック」の違いを解き明かし、
その対処法を考察するコラムです。

  1993年のウィンブルドン女子シングルス決勝。
  チェコ出身のヤナ・ノボトナ選手VS芝の女王シュテフィ・グラフ選手。

  なぜ、ノボトナ選手はゲームカウント四対一でリードし、
  あと一歩で優勝に手が届くところまで来ていたのに、
  突如、崩れてしまったのか?

実は、ノボトナ選手は1995年の全仏オープン三回戦でも
同じような状況で、五対〇でリードしながらも、
当時19歳だった新鋭のチャンダ・ルビン選手に逆転負けをしています。

コラムの説明では、ノボトナ選手の失敗の原因は、
パニックに陥ったのではなく、緊張によって固くなったため。

もっと努力し、いっそう真剣に取り組むことは、
かえって問題を悪化させるようです。

その状況を自分で変えるのは難しい。

ノボトナ選手を救う手立ては、TVカメラが撮影をやめ、
ケント公夫妻が会場を後にし、観客が外で待つように
その場の状況を変えるしかなかったと。

コラムの後日談として、1997年にもノボトナ選手は、
決勝でマルチナ・ヒンギス選手に敗れ優勝を逃しています。

しかし、ノボトナ選手も毎回、緊張で固くなるわけではありませんし、
1998年には、ウィンブルドンで初優勝を果たしていますから、
克服できるということなのでしょう。

本書は、乗りかかった船なので、私はきっと第3弾の
採用は2秒で決まる!」も読むと思います。

ただ、UK版ペーパーバックは19編のコラムが載って、
1000円もしない価格設定ですし、
そもそもグラッドウェルさんのサイトでは
ほとんどのコラムが無料で読めるので、
せっかく質の高いコラムを読んでも、
どこか釈然としない感じが残りました。

この本から何を活かすか?

  「リスク・ホメオスタシス」

  ある状況下で、システムや組織を、より安全にするための
  変更を行なっても、実際はなかなか安全にならない。

  それはなぜか?

  人間はある分野のリスクが減れば別の分野でリスクを冒し、
  減少したリスクを埋め合わせようとする基本的な傾向を持つ
  と考えられるからだ。

ホメオスタシスとは、生物が生体を安定した恒常的状態に
保とうとする仕組み。

リスク選好に、ホメオスタシスという用語を使うのは、
若干違和感がありますが、説明自体は、
私自身の経験にも当てはまり、非常に納得感がありました。

リスク・ホメオスタシスがあるとすると、
やはり、リスクとうまく付き合っていく術を
身につけなければなりませんね。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| ビジネス一般・ストーリー | 07:40 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

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