活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


2010年07月 | ARCHIVE-SELECT | 2010年09月

| PAGE-SELECT |

≫ EDIT

民の見えざる手

民の見えざる手 デフレ不況時代の新・国富論
民の見えざる手 デフレ不況時代の新・国富論
(2010/07/14)
大前 研一 商品詳細を見る

満足度★★★
付箋数:22

本書は2007年11月刊行の
大前流心理経済学」の応用編という位置づけ。

「心理経済学」は大前研一さんが「株式・資産形成講座」を
立ち上げた直後で、その宣伝の度合いが強く感じられましたが、
今回は、これを売り出そうというものはありません。

その意味で純粋に、今まで大前研一さんが考えてきたことの
集大成になっています。

新しい世界経済の流れの中で、日本の現状と問題点を分析し、
いつものように具体的な政策提言を行い、
個人へはグッドライフを求めるよう発想の転換を迫ります。

ただし、私にとっては、あまり目新しい考えはありませんでした。

なぜなら、私は本書のベースとなっている
週刊ポスト連載の「ビジネス新大陸の歩き方」を
読んでいるからです。

本書は同連載と、リクルート「コレカラ」に連載された、
「人生、楽しく。とにかく楽しく」の記事をもとに、
書下ろしを加え、再構成したようです。

ただし、週刊誌の連載記事で読むのと違い、
こうした単行本でまとめて読むことは、全体の流れや、
背景にある大前さんの考えがより理解できるので、
個人的には欠かせない機会となっています。

また、本書のタイトルにもなっている
「民の見えざる手」については、
書き下ろしのプロローグで、次のように説明されています。
(以下、原文を勝手に要約)

  「官の見える手」が機能しなくなった後に、
  経済を牽引するのは「民の見えざる手」。

  もともとのアダム・スミスの「神の見えざる手」においても、
  神は無数の民の意思の総和であり、
  つまり、無限のクラウド・ソーシングの集大成である。

  それを突き詰めると、経済を動かしているのは、
  数式モデルでは表せない人の「心理」である。

たしかに、大前さんの説明に説得力はありますが、
本書全体の流れからすると、このプロローグだけが
やはり後付けといった感じが否めませんでした。

この本から何を活かすか?

大前さんの本を読むと、いつもその通りだなと思います。
私のレベルでは、大前さんの説にさして反論はできません。

と、同時にいつも「投資と投資効率」のことを思い浮かべます。

資金効率良く投資を行なうためには、
人より“半歩先”に動かなければなりません。

いくら投資判断が正しくても、2歩も3歩も先では、
リターンが得られるまで時間がかかり、
効率の良い投資とはなり得ません。

大前さんの提案が簡単に受け入れられないのも、
半歩先ではなく、常に時代の数歩先に
なっているからのように感じます。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book. 

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 経済・行動経済学 | 06:10 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

| PAGE-SELECT |