活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


2010年07月 | ARCHIVE-SELECT | 2010年09月

| PAGE-SELECT |

≫ EDIT

頭がよくなる「経済学思考」の技術

頭がよくなる「経済学思考」の技術
頭がよくなる「経済学思考」の技術
(2010/04/16)
木暮 太一 商品詳細を見る

満足度★★★★
付箋数:17

「1つの武器」を徹底的に鍛えて、経済学思考の柱を作る本です。

著者は、「今までで一番やさしい経済の教科書」など
分かりやすい経済学のシリーズ本を執筆する木暮太一さん。

どんなに複雑に見える問題でも、
本書では、次の3ステップでその本質を見極めます。

  1. 当事者(プレイヤー)の「インセンティブ」を明らかにする
  2. プレイヤーをとり巻く環境や制限「ルール」を明らかにする
  3. プレイヤーが置かれているルールの中で、インセンティブに
    従って行動したときの結果「均衡点」を予測する

できるだけ雑音を取り除いて、「インセンティブ」、
「ルール」、「均衡点」の3要素だけに注目することがポイント。

需給曲線が均衡点に落着くように、どんな問題も
インセンティブとルールによって均衡点が決まるというイメージです。

例えば、「タスポで未成年者喫煙がなくないらない理由」。

小暮さんは、この問題のプレイヤーをタバコ販売店と喫煙者と
定義し、次のように解説します。

  1.インセンティブは、
    ・タバコ販売店:生活のためにタバコを売りたい
    ・喫煙者:これまで通りタバコを吸いたい

  2.ルールは、
    未成年者の判別は「店員任せ」で、システム的に制御されていない。

  3.均衡点は、
    タスポを導入しても、今まで自販機で買われていた分を、
    チェックの甘い別の店で買うように仕向けているだけで、
    未成年者の喫煙はなくならない。

小暮さんは、この他にも

  ・「高速道路1000円」の本当の問題点とは?
  ・秘書だけが逮捕される汚職事件のメカニズム
  ・自己啓発マニアが成功する確率は?
  ・年金が破綻する経済学的な理由
  ・大麻の生産を止める特効薬とは?

など興味深い23の事例を用い、一貫して3ステップの
思考の「型」が身につくように解説しています。

最初は、シンプル過ぎると感じるかもしれませんが、
世の中のさまざまな問題が、この原則で説明できることが
分かります。

あれもこれもと手を出さず、集中して一つの技術を
伝えようとする姿勢には好感が持てる本でした。

この本から何を活かすか?

本書の思考を身に付けると、ある問題についての対応策が、
うわべだけのものなのか、本当に解決できるものなのかが
判断できるようになります。

プレイヤーのインセンティブは変わったか?
ルールはどう変わったのか?

うわべだけの対策は、ルールの変更だけですから、
均衡点がわずかにズレる程度です。

それに対して効果的な対策は、必ずプレイヤーの
プレインセンティブに働きかけるルール変更がなされますから、
おのずと均衡点が大きく動くことになります。

自分の考えた対応策も、常にこの視点でチェックしたいと思います。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book. 

このエントリーをはてなブックマークに追加

| 問題解決・ロジカルシンキング・思考法 | 06:53 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

| PAGE-SELECT |