活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


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星野リゾートの教科書

星野リゾートの教科書 サービスと利益 両立の法則
星野リゾートの教科書 サービスと利益 両立の法則
(2010/04/15)
中沢 康彦 商品詳細を見る

満足度★★★★

  「私が経営者として実践してきたことは
  すべて教科書で学んだ理論に基づいている」

こう語るのは、星野リゾート社長の星野佳路さん。

星野リゾートは、1904年、軽井沢の温泉旅館からスタートし、
星野さんが4代目の社長に就任したのは1991年。

以来、施設の所有にこだわらず、運営に特化する方針で、
次々と不振に陥った旅館やリゾートホテルを再生します。

  「企業経営は、経営者個人の資質に基づく“アート”の部分と
  理論に基づく“サイエンス”の部分がある。」

外から見ると、星野リゾートはアートの部分、
つまり星野さんの才能で成功しているように思えます。

しかし実際は、星野さん自身は、
自分にはアーティスティックな資質はないと判断し、
徹底的にサイエンスに基づく経営を行なっているようです。

その理論の根拠となるのが、「経営の教科書」。

  「競争の戦略」、「ビジョナリー・カンパニー」、
  「The Myth of Excellence」、「ONE to ONEマーケティング」、
  「売れるもマーケ 当たるもマーケ」、「真実の瞬間」・・・・

それでは、なぜ、教科書通りの経営を行なうのか?

その理由は、リスクの最小化。

体系化された理論を経営判断の基準にすることで、
経営判断を誤るリスクを回避します。

ポイントは、教科書を部分的に真似るのではなく、
徹底して教科書通りの経営を行なうことにあります。

万一、教科書通りに判断したにも関わらず、
成果が出ない場合は、戦略は変えずに、
戦術レベルの調整を行なうようです。

とすると、教科書を信じて経営を行なうわけですから、
最初の教科書選びと、その読み込み方が重要となります。

以下、星野さんの勧める方法です。

  ステップ1 書店に1冊しかないような古典的な本ほど役に立つ
  ステップ2 1行ずつ理解し、分からない部分を残さず、何度でも読む
  ステップ3 理論をつまみ食いしないで、100%教科書通りにやってみる

私などは、つい平積みされた本に目がいってしまいますが、
学問と実践を行き来した研究者の本を探すのが良いようです。

この本から何を活かすか?

本書は第1章だけが星野さんが語る経営“教科書”論で、
第2章以降はケーススタディです。
(雑誌「日経トップリーダー」に連載された記事がベース)

私が利用する施設では、アルファリゾート・トマムが紹介されていました。

フォロワー戦略を捨て、ニッチャー戦略を採用し、
子連れファミリー客の満足度を高めることに
フォーカスしているようです。

トマムを再生する時に使った教科書は、
コトラーのマーケティング・マネジメント 基本編」。

来年、トマムに泊りに行った時は、
「ここはコトラー教授の競争地位別戦略論を採用しているんだよ」
と知ったかぶりで友人に話してみようと思います。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 経営・戦略 | 06:13 | comments:2 | trackbacks:6 | TOP↑

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