活かす読書

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経済危機のルーツ

経済危機のルーツ ―モノづくりはグーグルとウォール街に負けたのか
経済危機のルーツ ―モノづくりはグーグルとウォール街に負けたのか
(2010/04/09)
野口 悠紀雄 商品詳細を見る

満足度★★★

本書は、2008年10月~2009年11月まで「週刊東洋経済」に
54回にわたり野口由悠雄さんが連載した
「変貌とげた世界経済 変われなかった日本」をまとめ、
大幅に加筆編集したものです。

リーマンショック後の経済危機を理解し、
今後の対応策を考察するために、
まずは1970年代~今日まで、10年毎に区切り、
世界経済の推移を振り返ります。

  ・現代世界経済の枠組みが作られた1970年代
  ・経済思想と経済体制が大転換した1980年代
  ・ITと金融が世界を変え、米英が大繁栄した1990年代
  ・未曾有のバブルとその崩壊があった2000年代

そして、野口さんは経済史を振り返った結果、
今回の経済危機は、企業、産業、国家の
壮大な「選別過程だった」という見解を示します。

繁栄するもの、消えていくものがハッキリ分かれる選別過程。

1990年代の不況を、かつて「失われた10年」と呼び、
それがいつしか「20年」となり、いまや「失われた日本」に
なりかけている日本は、ふるい落とされる側にいるわけです。

90年代から現在までの日本のGDPの伸びを見ても、
ほとんど誤差の範囲でしか変わっていませんから。

この原因を、野口さんは端的に
「変化に対応できなかったから」と指摘します。

それでは、こうした事態に、日本はどう対処すべきなのか?

本書で野口さんが示す処方箋は3つ。

  第一に、古いものの生き残りや現状維持に支援を与えないこと。
  第二に、21世紀型のグローバリゼーションを実現すること。
  第三に、教育に力を入れること。

社会が新陳代謝できる体制を作り、経済的鎖国をやめ、
将来最もリターンを生む源泉となる教育に注力するという
野口さんの提案は、非常に納得感があるものでした。

この本から何を活かすか?

本書の中で、私が最も興味を持ったのは、
アイルランドが90年代に驚異的な経済成長をとげた秘密。

アイルランドは、面積は北海道とほぼ同じで、
人口は70%程度。

北海道に住む私としては、こう比較されると、
より我が事として考えることができます。

アイルランドは70年代までは、ヨーロッパで最も貧しい国で、
「ヨーロッパの病人」と呼ばれていたほどで、
90年代初めにおいても、1人当たりのGDPは、
日本の半分にも満たない状況でした。

それが今や、1人当たりのGDPは日本の約1.3倍。

この大成長について、トーマス・フリードマンさんが、
次ぎのように教訓を語っているそうです。

  「高校と大学の授業料をゼロにせよ。法人税を簡素化・
  透明化し、税率を下げよ。外国企業に門戸を開け。
  経済をオープンにせよ・・・・・そして、英語を話せ。」

北海道も英語と中国語を第二・第三の公用語として採用してでも、
東京ではなく、世界に目を向けて活性化を図って欲しいと
切に思いました。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 経済・行動経済学 | 06:26 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

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