活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


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宇宙から恐怖がやってくる!

宇宙から恐怖がやってくる! ~地球滅亡9つのシナリオ 
宇宙から恐怖がやってくる! ~地球滅亡9つのシナリオ
(2010/03/24)
フィリップ ・ プレイト 商品詳細を見る

満足度★★★★★

  「宇宙はあなたを殺そうとしている。
  いや、あなただけではない。私もだ。みんなを殺そうとしている。
  おまけに宇宙にとって、そうするのは別に大変でもない。」

本書は、こんな物騒な出だしで始まります。
だからと言って、単に恐怖を煽る終末テーマの本ではありません。

本書は、本当に面白いサイエンス・ノンフィクション。

著者は天文学者のフィリップ・プレイトさん。

ブロガーとしても有名で、プレイトさんのサイト「Bad Astronomy」は、
ウェブログ賞のベスト・サイエンス・ブログや
Time.comのベスト・ブログ25にも選ればれているようです。

本書では、数多くのSF映画や小説で取り上げられてきた、
「地球の滅び方」について、最新の科学研究から検証します。

言ってみれば、超本格的な「空想科学読本」。

選ばれたテーマは、天体衝突、激しい太陽活動、超新星爆発、
ガンマ線バースト、ブラックホール、エイリアン来襲、
太陽の死、銀河規模の被害、宇宙の最期の9つ。

各テーマは、冒頭3ページのショートストーリーで起こる事態を想定し、
その後、プレイトさんの軽快な解説が展開されます。

実は、終末テーマのオカルト本と本書のような科学的な本でも、
最悪の事態として想定する現象に大差はありません。

ただし、決定的な違いは、その現象が起こる確率や
起こるまでの時間が示されているかどうかです。

もし起こったらどうなる?
という好奇心や想像力を思う存分に掻き立て、
その後、冷静に検証して現実に戻る過程も見事です。

プレイトさんの解説は、過剰なまでのサービス精神と、
分かりやすい科学的に裏付けられた説明のバランスが絶妙。

訳者の斉藤隆央さんも、プレイトさんの言葉遊びには苦労したようですが、
原書の面白さを損なわず違和感のない邦訳を実現しています。

ただし、出版年月の差もありますが、
原書ではアマゾンに47もの好意的レビューが寄せられていますが、
日本語版は2010年5月14日現在で、1レビューしかありません。

せっかく良い本なので、NHK出版にはもっと頑張って
プロモーションをして欲しいところですね。

この本から何を活かすか?

プレイトさんのサイト「Bad Astronomy」では、
一般に流布している天文学の迷信や誤解に鋭くメスを入れ、
面白くも分かりやすく解説しているのが人気の秘密。

このサイトの記事をピックアップしてまとめたのが
前著「イケナイ宇宙学―間違いだらけの天文常識」のようです。

今後の記事については、「Bad Astronomy」でフォローするとして、
以前の記事については、「イケナイ宇宙学」を読もうと思います。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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