活かす読書

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ランズバーグ先生の型破りな知恵

ランズバーグ先生の型破りな知恵
ランズバーグ先生の型破りな知恵
(2010/01/08)
スティーブン・E・ランズバーグ 商品詳細を見る

満足度★★★★

原題は「More Sex is Safer Sex

邦題が的を射ていない訳本が多い中、本書は例外的。
「ランズバーグ先生の型破りな知恵」の方が、
本書全体を表していて、シックリきます。

  「エイズが蔓延する原因は乱交にある。人口増加は
  人類の繁栄を脅かす。守銭奴は鼻つまみ者である。
  この本の目的はそういった常識を打ち破ることにある。」

とにかく、ランズバーグさんの主張は常識を覆すものばかり。

世の中で起こる事象を費用と便益で考えるため、
目からウロコの思わず納得してしまう説から、
偏りすぎじゃないかと思えるものまで様々。

例えば、原題にもなっている「性的慎重派がもう少し
セックスするようになると、エイズ感染が抑えられる」という説。

ここに3人の登場人物がいます。

1人目は、エイズ感染率が0%の性的慎重派の男性マーティン。
2人目は、エイズ感染率が1%の魅力的な女性ジェーン。
3人目は、エイズ感染率が50%の性的積極派の男性マックスウェル。

本当はマーティンとジェーンは惹かれあっていて、
パートナーになってもおかしくない関係。

しかし、マーティンがあまりに慎重すぎて、
ジェーンはマックスウェルと関係を持ってしまい、
不幸にもエイズに感染してしまいます。

つまり、マーティンのような性的慎重派が、
もう少し積極的になることで、安全な相手を探している
ジェーンのような人間が、危険なパートナーを選ぶ確率を
下げる効果があるという考えです。

この説が正しいかどうかは別にして、
本書では様々なアイディアや思考実験が提供され、
頭の体操になることは、間違いありません。

・クリスマスキャロルのスクルージのもたらす経済効果
・消防士は救い出した資産を自分のものにできる制度
・授業で指名されたくない学生は手を挙げる方式
・後から来た人は、最前列に入る並び方

ランズバーグさんの唱えるアイディアが機能するかどうか、
ひとつひとつ検証するのも面白そうです。

この本から何を活かすか?

本書の中では、「金の採掘」の例が比較的、
理解しやすいものでした。

金を採掘すると、採掘した人は金持ちになります。

しかし、これは同時に金の供給量が増えたことになり、
ごくわずかながら金価格を下げる効果をもたらします。

つまり、あらたに採掘した人が得た富は、
すでに金を所有していたすべての所有者から
少しずつ奪った富を合わせたものであるとうことです。

例えば、金鉱山の所有者として有名な松藤民輔さんは、
自分の鉱山から金を採掘することで、一時的な富を得ます。

しかし、ただ採掘しているだけでは、
金の供給量が増えますから、金価格が低下します。

ですから、うがった見方をすると、
松藤さんは、常に金投資が有益であることを世間に宣伝し、
金の需要を高めるて、価格の維持をはかる必要があるということです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 経済・行動経済学 | 12:27 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

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