活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


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会社って楽しい?

会社って楽しい?
会社って楽しい?
(2010/01/28)
美崎 栄一郎 商品詳細を見る

満足度★★★

世はまさに社会人の勉強ブーム。

先日紹介した酒井穣さんの本でも、コモディティ化を避けるために、
必死に勉強する社会人の背景が解説されていました。

本書は『「結果を出す人」はノートに何を書いているのか
に続く美崎栄一郎さんの2冊目の著書です。

小説形式で勉強会の参加方法や活用術を紹介しています。

特に、まだ勉強会に参加したことのない人にとっては、
心強いナビゲーターになってくれるでしょう。

どんな勉強会があるのあ? どんなことをやっているの?
どうやって開催される勉強会を調べるの? どうしたら参加できるの?
などの不安を一気に解消してくれます。

  「正しい勉強会の歩きかたを初めて公開!」

ただし、美崎さんからの「~しなさい」といった
一方的なアドバイスではなく、いろいろな立場のビジネスパーソンが
ストーリーの中で、勉強会に参加する様子を描いているので、
参加者目線で疑似体験ができるのが、本書のイイところ。

登場するキャラクターも新人社員から、管理職、派遣、
中堅、OL、営業、事務系などさまざま。

10名の各キャラクターは、イラスト化されているので、
よりリアルに伝わってきますね。

また、講師陣として奥野宣之さん、勝間和代さん、坂田篤史さん、
古屋荘太さん、平野敦士カールさんなども実名で登場しますので、
お馴染みの方にとっては楽しいところです。

もちろん、美崎さん自身が主催する
「築地朝食会」も紹介されています。

表紙のイラストが示す通り、お堅いビジネス書ではなく、
かなり軽いタッチの小説として書かれていますから、
意気込まずにサラサラと読むことができます。

感動的なビジネス小説を求めている方や、
勉強会やセミナーに全く興味のない方にとっては、
本書はあまり向かないかもしれません。

私のようにビジネス書は読むけれど、
勉強会などの参加には、ちょとハードルがあると
感じている人にとっては興味深い一冊です。

この本から何を活かすか?

本書で登場する10名のイラストは、
公式サイトでも見ることができます。

このサイトでは、美崎さんが前面にでるのではなく、
あくまでも10名のキャラクターを前に出す作り。

イラストを自由に使えたり、
キャラクターのフキダシにセリフを入れるなど、
うまく読者を巻き込む仕組みを作っていますね。

また、このサイトでは本書の第1章の11ページ分が
ダウンロードして無料で読めます。

  「pdf形式で第一章をご自由にお読みください。
  面白ければ、続きは、本屋で立ち読みするか、ご購入ください。」

私は、美崎さんのこういう太っ腹なところが好きです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.


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| ビジネス一般・ストーリー | 06:33 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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伝える本。

伝える本。―受け手を動かす言葉の技術。
伝える本。―受け手を動かす言葉の技術。
(2010/02/19)
山本 高史 商品詳細を見る

満足度★★★★

アップルシード・エージェンシー深川さんより
献本頂きました。ありがとうございます。

トヨタのCM「変われるって、ドキドキ」などで知られる、
カリスマコピーライター山本高史さんによる言葉の技術論。

以前、山本さんの「案本」を読み、
他のビジネス書とは異なる独特の世界観を感じましたが、
今回も山本さん特有の刺さる言葉で、
コミュニケーションの本質に迫っています。

本書の結論は、冒頭の数行で書かれています。

  「言葉は伝える技術である。
  言葉の送り手が言葉の受け手を、自分望む方向へ
  動かすための技術である。それを叶える方法は、
  送り手が受けての言って欲しいことを言ってあげることだ。
  すべてを決めるのは受け手だから、である。」

それでは、なぜ、数行で書き尽くせる本質を
山本さんは10万字を越える文字で語るのか?

その理由は、大きな「誤解」があるからです。

誰もが毎日、当たり前のように使う、言葉ならではの誤解。

それは、「言葉を使える」と「相手に伝わる」を混同してしまうこと。
この2つの間には大きな隔たりがあります。

これは私だけか知れませんが、本書を読むと、
普段、いかに受け手のことを考えずに、
自分が言葉を発していたかを反省させられます。

また、私は本書を、言葉のプロによる、
「言葉のマーケティング論」として読みました。

マーケティングの目的は、
相手に商品やサービスを買ってもらうこと。

そのために、ターゲットとする顧客を見極め、
商品によって得られるベネフィットを
いかに伝えていくかが鍵となります。

言葉も同じ。

誰に伝えたいのかを見極め、
言葉の受け手に、いかにしてベネフィットを伝えるか。

本書で語られるのは、受け手の言って欲しいことを
言って欲しいように伝えるための技術でから、
まさにマーケティングそのものと考えることもできますね。

当たり前のことですが、やはり数行の結論だけを読むのと、
10万字を越える文字で、本質を深く深く掘り下げるのでは、
全く伝わり方が違うと実感しました。

この本から何を活かすか?

山本さんのプレゼンの極意

  1. 主観に左右される言葉は使わない。
  2. 受け手の判断の尺度をあらかじめ明確にする。
  3. 受け手と同じ言葉を使う。
  4. 受けての状況を把握して、ベネフィットを提案する。

特に私が気をつけたいと思ったのは、1番の「主観言葉」。

「ちゃんと」「きちんと」「感動的な」「面白い」などの表現は、
受け手によって尺度はバラバラ。

振り返ってみると、私のブログも主観言葉のオンパレードでした。

主観を書いているブログなので、主観言葉を使うのは
仕方ありませんが、少し気をつけたいと思います。
(そう書きながら、さっそく主観言葉「少し」を使ってしまいました・・・)

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| コミュニケーション | 06:41 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

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インセンティブ

インセンティブ 自分と世界をうまく動かす
インセンティブ 自分と世界をうまく動かす
(2009/10/22)
タイラー・コーエン 商品詳細を見る

満足度★★★

  「実は経済学の核となる概念はカネではない。
  インセンティブである。」

本書の目的は、日常生活であなたが欲しいものを
より多く手に入れる方法を示すこと。

肩ひじ張らずに楽しめる、日常生活の中で
経済学的な視点を得るためエッセイです。

著者のタイラー・コーエンさんは
米ジョージ・メイソン大学の経済学教授。

また、コーエンさんは有名ブロガーでもあるようで、
ブログ「Marginal Revolution」の
Google PageRankは驚異的な8/10を示しています。

ちなみに、小飼弾さんのブログでさえPageRankは6/10、
PageRank8/10は、amazonやYahoo!Japan並み評価です。

本書の原題は「Discover Your Inner Economist」。

自分の中にある「内なるエコノミスト」を呼び起こし、
少しでも自分の望みに近づくための方法を披露します。

扱われているテーマは、日常から非日常まで様々。

効率的な会議の仕方、美術館鑑賞の方法、歯科医のおだて方、
拉致された時の対処法、エスニック料理の注文方法・・・

これは使えると思えるものから、
こんなの絶対に使う機会がないと思われるものまで。

いろいろな事例でコーエンさんのアドバイスが書かれていますが、
これらすべてが、経済学に則っているかは微妙なところ。

かなりコーエンさんの独断も入っている感じがします。

つまるところは、サービスを提供する側のインセンティブを考え、
容易にサービストークに乗らないことが、
自分と世界をうまくコントロールするためのポイント。

本書に事例として載っている訳ではありませんが、
証券会社の売りたがっている商品を買うのではなく、
逆に売りたがらない商品を買うのが得ということです。

基本的に本書は、ブログの内容を掘り下げて書いている印象で、
いろいろとテーマが飛んでいる雑学的な面白さがある反面、
全体を通してのテーマである「インセンティブ」が
あまり強調されていない感じがします。

この本から何を活かすか?

コーエンさんが考える「会議の質を上げる」画期的なアイディア。

  1. 会議が終わるまで全員を立たせておく。
  2. 参加者全員が同じフロアにいたとしても、電話会議にする。
    これでおしゃべりや脱線を防げる。
  3. チェスのように、全員にタイマーを配って、発言時間を制限する。
  4. 会議中、参加者の感情の動きを小型センサーで監視する。
  5. 参加者の給料から会議のコストを計算し、
    かかっているコストをリアルタイムで表示する。

実際には、コーエンさんも試してはいないようですが、
いずれも面白いアイディアですね。

特に5番目なんかは、簡単にできそうですから
やってみる価値があるかもしれません。

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| 経済・行動経済学 | 06:50 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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「日本で最も人材を育成する会社」のテキスト

「日本で最も人材を育成する会社」のテキスト (光文社新書)
「日本で最も人材を育成する会社」のテキスト (光文社新書)
(2010/01/16)
酒井穣 商品詳細を見る

満足度★★★★

  「モノあまり、カネあまりの時代にあって、ヒトこそが
  企業経営に残された最後の開発ターゲットなのです。」

確かに、企業にとって「ヒト」こそが差別化の源泉。
モノやカネを使うのがヒトであり、
競争優位を保つためのキーファクターです。

それでは、いかにしてヒトを育てるか?

これこそが、本書のテーマ。

研修でヒトは育ちません。

  「これからの人材育成の実務は“研修のデザイン”ではなくて、
  “経験のデザイン”という方向に向かいます。」

本書では、酒井穣さんが人材育成を担当する
フリービット株式会社で実際に導入している人材育成プログラムの
論理的な背景と、導入の実践上のポイントをまとめています。

フリービット社は、「日本で最も人材を育成する会社」を
目指しているそうで、本書だけ読むと
人材育成を支援する会社のような印象を受けますが、
インターネット支援事業を柱とするベンチャー企業のようです。

本書には、人材育成の考え方と実用例が
バランスよく書かれ、非常に分かりやすく解説されているので、
ヒトを育てる側、育てられる側、いずれの人にとっても
今後の人材育成を知るうえで参考になるでしょう。

ただし、いくら実例が示されていても、
本書を読んだからといって、フリービット社の人材育成の
仕組みをそのままの状態で簡単にはマネできません。

なぜなら、本書で公開された内容こそが、
フリービット社の差別化要因であり、企業のDNAでもあるからです。

できれば、表面的な制度だけにとらわれず、
本書の思想の部分から、読みとっていきたいところです。

酒井さんは過去に「はじめての課長の教科書」、
あたらしい戦略の教科書」などを著し、酒井さんの本にハズレなし
というイメージがありますが、本書も期待裏切りません。

非常に密度が濃い内容で、これで新書版777円はお徳。

以前、勝間和代さんが2000円以下の本には良書が少ない
といった主旨の発言をしていましたが、
酒井さんの本には、そのセオリーは当てはまりませんね。

この本から何を活かすか?

  「バックワード・チェイニング」

これは本書で紹介されていた、
勝ちぐせをつけるための人材育成の方法論。

例えば、セールスの経験をデザインする場合、
通常は、アポ取りといった最初の工程から順に、
後の工程に向かって経験を積みます。

この方法では、成功体験を得るまでの道のりは遠く、
先も見えないので、途中で挫折してしまう可能性があります。

しかし、バックワード・チェイニングでは、
最後の成約から、前の工程に遡って
段階的に経験を積んでいきます。

「つねにゴールのテープを切る」という成功体験を積ませつつ、
徐々に難易度を高めていく人材育成方法のようです。

これ、子どもの教育でも使えそうです。参考にしてみます。

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| 組織・社内教育・コーチング | 06:34 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

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CFDサヤ取り入門

CFDサヤ取り入門 (現代の錬金術師シリーズ)
CFDサヤ取り入門 (現代の錬金術師シリーズ)
(2010/01/19)
元信光人 商品詳細を見る

満足度★★★

CFD取引の入門書。

私のようなCFD未経験には、分かりやすく書かれています。

ただし、これは本書に限らず入門書の宿命ですが、
実際にCFD取引を始めると、恐らく本書で説明されている内容は、
すぐに当たり前のことになってしまうような気がします。

CDFとは、Contract For Differenceの略で、
証拠金を担保に売買の損益差額だけをやりとりする取引。

よく言われるのは、個別株、指数、債券、商品などが
FXのように取引できるイメージです。

本書では、「FX=通貨CFD」と考えると
理解しやすいと説明されています。

金融派生商品という点では、eワラントに近いかもしれません。

CFDは、24時間取引可能、投資対象が多い、
レバレッジをかけることが可能、売り建ても可能
などの特徴があるようです。

著者の元信光人(ゲンシン コウジン)さんを、ネット検索してみると、
「ハゲタカ債券投資法」などの情報商材を売っている方でした。

そういう背景を知ると、若干の怪しさを感じてしまいますが、
本書では、CDFの一般的な商品解説を良心的に行なっていました。

もちろん、CDF取引を推す本なので、良い面が強調され、
手数料以外のスプレッドやオーバーナイト金利などの
コスト面の解説が足りない感じもしますが、
そこは実際に口座開設する前に、自分で調べるべきでしょう。

CFD取引をするしないは別にして、
選択肢が増えることは、投資家にとってあり難いことです。

ところで、元信さんは医師をやめ、投資の世界に入ったとか。
プロフィールには、証券投資顧問業を取得し、
2007年にファンドを立ち上げたと書かれています。

田平雅哉さんなど医師を続けながら、
投資の世界で有名になる方もいますが、
完全にやめてしまうとは、ずいぶん思い切りがいいですね。

この本から何を活かすか?

本書の後半部分で紹介されている取引手法が「サヤ取り」。

基本は値動きに関連性のある2銘柄の
買いと売りを同時に建てて、
価格差の伸縮から収益を狙う手法です。

裁定取引ではありませんから、当然リスクを伴います。

メインとして解説されているのが、
「日経平均」と「香港ハンセン指数」のサヤ取り。

同じ口座でこの2つの売りと買いができるのは、CFDならでは。

コスト面も含めて、少し研究してみたいと思います。

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| トレード | 06:11 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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とたんにものごとが動き出す!

とたんにものごとが動き出す! 頭のいいコンセンサスの取り方
とたんにものごとが動き出す! 頭のいいコンセンサスの取り方
(2010/01/15)
福嶋 宏盛 商品詳細を見る

満足度★★★★

  「人は二人集まれば、そこに必ず対立が生じるようになっているのです。
  だって、一人として自分と同じ人間はいないのだから。
  まして、それが集団、グループ、組織となると対立は避けられません。」

それでは、対立しないことが理想なのか?

もちろん不必要な対立は、ない方がいいでしょう。

しかし、対立を避けるために本音を隠してしまうと、
不満の種が徐々に大きくなってしまいます。

本書が目指すのは、対立を避けることではありません。

  「対立なくして、発展なしということです。
  対立は大いに楽しむべきだと思います。
  対立こそ発展に必要なプロセスです。」

そうは言っても、対立にはなかなか超えられない
大きな壁が存在します。

それは「感情」という名の壁。

この壁が、対立の本質を包み隠してしまいます。

著者の福島宏盛さんは、2人以上のグループには
対立は必要不可欠なものという前提で、
感情の壁を越え、対立を解消し合意形成する手法を本書で伝えます。

福島さんは、コンセンサスを得るための手法を
今はなき証券会社リーマンブラザーズで学んだそうです。

そこに人間味という福島さんなりのスパイスを加えたのが、
本書で紹介される技術。

私が、対立解消と聞いて最初に思い浮かべるのは、
エリヤフ・ゴールドラットさんの「ザ・ゴール 2」。

ただ、ゴールドラットさんの本は全編がストーリー形式なので、
満足感は高いのですが、実用的かというと微妙なところです。

一方、本書のように、
「概念説明」→「ストーリー」→「ケーススタディ」
という構成だと、物語としての感動はさほど期待できませんが、
分かりやすさと、実用性という点では優れています。

更に、本書には「コンセンサス無料相談」という
福島さんが対立解消の相談にのってくれる読者限定特典付き。

本当に、今、対立で困っている人には即効性を発揮しそうです。

この本から何を活かすか?

  合意の種類と満足度の関係

  満足度100%・・・完全合意
  満足度 90%・・・ベターアンサー
  満足度 70%・・・コンセンサス
  満足度 51%・・・過半数
  満足度 50%・・・じゃんけん
  満足度 40%・・・妥協、譲歩
  満足度 30%・・・説得
  満足度  0%・・・鶴の一声

同じ「合意」と表現されていても、どうやって合意に至ったによって、
その満足度はぜんぜん違うようですね。

やはり、単に合意を得たから良しとするのではなく、
本書の手法でコンセンサスを得て前に進みたいものです。

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| 会議術・ファシリテーション | 06:11 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

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ワクワク会議

ワクワク会議
ワクワク会議
(2009/12/17)
堀 公俊 商品詳細を見る

満足度★★★★

なぜ、会議ではいいアイディアが出ないのか?

本書の著者、堀公俊さんは、
次のような原因を指摘します。

それは、思考の枠組みが共有できていないから。

切り口が決まれば、意見が出やすくなり
議論もかみ合います。

本書が提案する「ワクワク会議」は、
ホワイトボードに「ワク」を描き、メンバー全員が
議論の枠組みを共有して行なう会議。

そのための、7つのフレームワークが紹介されます。

  「2分割」、「Tの字」、「ツリー」、「田の字」
  「時系列」、「マンダラ」、「3つの輪」

単なるフレームワークの紹介本なら、
他にも数多く出版されていますが、
本書はその使い方がよく分かるだけでなく、
使ったときのワクワク感までよく伝わってきます。

読んでいて楽しい。

また、会議を本当にワクワクさせるためには、
ワクを提示するタイミングが重要のようです。

ファシリテーターが会議の冒頭から、
今日はこのフレームワークで考えますと宣言すると、
それは単なる押し付けになる可能性があります。

ポイントは、さりげなく、慎ましく。
そして、ワク選びにメンバーを巻き込むこと。

本書には掘さんが、駆け出しのサラリーマンだったころの
体験談が紹介されていました。

当時、堀さんは精密機械メーカーの若手サラリーマン。

そこで行なわれたのは、新しいビジネス立ち上げのための
1泊2日の企画合宿。

合宿に集まった堀さんたちメンバーは、ブレストを行い
アイディアをカードに書き出しますが、なかなか決め手がなく、
半日で暗礁に乗り上げてしまったそうです。

そこに、プロジェクトの労をねぎらうために、
ふらっと現れた部長氏。

ホワイトボードに張り出されたアイディアカードを見て一言。

  「たくさん、アイディアが出ているようだけど、
  こういう枠組みで考えたらどうだろう」

そう言って、ホワイトボードに「アンゾフの成長マトリックス」
と呼ばれる2軸のフレームワークを描いたそうです。

行き詰っているタイミングに現れ、視点だけを提示して、
「じゃあ、俺は用があるから、みんな頑張ってくれ」
とだけ言い残して、その部長は去ってしまいました。

その後、堀さんたちメンバーは、この枠組みを使って、
息を吹き返したように活気ある会議を行い、
当初の目的を達成したそうです。

更に、堀さんは、この部長のカッコよさに感動し、
その後、フレームワークの勉強に邁進したとか。

このエピソードでは、枠を選ぶ際にメンバーを巻き込んでいませんが、
絶妙のタイミングで 、押し付け感なくフレームを示したことが、
その後の活発な議論につながったのですね。

この本から何を活かすか?

我が家でも、家族で話し合う時に、
ホワイトボードとフレームワークをよく使います。

例えば、子どもの夏休みや冬休みの目標を決める場合。

もちろん決めるのは子ども自身ですが、
放っておくと、ただ思いつきで決めてしまいます。

そこで、今までは私がフレームだけ切って、
その枠組みで、 子どが自分で考えるようにしていました。

しかし、与えられたフレームで考えるよりは、
自分でフレームも切れるようになって欲しいところ。

今度は、フレームを決めるところから、
子どもを巻き込んでいきたいと思います。

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| 会議術・ファシリテーション | 13:52 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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中国貧困絶望工場

中国貧困絶望工場 「世界の工場」のカラクリ
中国貧困絶望工場 「世界の工場」のカラクリ
(2008/12/11)
アレクサンドラ・ハーニー 商品詳細を見る

満足度★★★★

ここ数年、MADE IN CHINAにおける様々な問題が
クローズアップされています。

しかし、どんな問題が起きようとも、私たちの生活から
中国製品が消えることはありませんでしたし、
今後も欠かすことはできない存在でしょう。

本書はブランド化した「チャイナ・プライス」の
裏側に迫るレポートです。

中国には安い賃金の、豊富な労働力があります。
更に、産業集積効果を高めるために、国が積極的に
インフラを整備することで、世界中から工場を呼び込んでいます。

著者のアレクサンドラ・ハーニーさんは、
元フィナンシャル・タイムズの中国特派員。

中国はチャイナ・プライスを維持するために
いかなる代償を支払っているのか?

本書では、広東省の消費財製造工場に焦点を当て、
そこで働く人々の姿をレポートすることで、
中国の工場の実態をあぶりだします。

そしてその実態は、中国製品にどっぷり漬かっている
私たちにとっても、あまり他人事ではありません。

  「結局、中国に責任があるように見えても、
  世界中の消費者にも同程度の責任があるということだ。(中略)
  チャイナ・プライスの存在には、我々すべてが関係しているのである。」

ただし、本書は単に悲惨さを訴えるだけでなく、
「希望」の光も描いています。

劣悪な環境で働きながらも、決して絶望せず、
新たな動きを作る人々の物語という一面も見逃せません。

邦題は、これでもかというぐらい悲惨さを強調しているので、
中国の工場バッシングの本というイメージを
抱くかもしれませんが、本書は内部から変わろうとしている
中国の変革期を描く優れたルポルタージュとなっています。

インパクトだけを狙った邦題よりも、原題の
The China Price: The True Cost of Chinese Competitive Advantage
の方が本書の内容を的確に表現しているように思えます。

この本から何を活かすか?

中国には、本書で指摘されるような脆弱性がまだまだあります。

一方で中国経済は、間違いなく日本より成長余力があり、
多少成長のスピードが鈍っても、今後も確実に成長するでしょう。

中国株式市場はそういった背景を反映し、
ボラティリティの大きなマーケットとなっています。

要するに、中国株は、下げる時は大きく下げますが、
全体としては、成長基調にあるということです。

ですから、中国株でこそ、「ドルコスト平均法」が、
その効果を最も発揮すると思います。

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| 社会・国家・国際情勢 | 06:18 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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特別講義 コミュニケーション学

特別講義 コミュニケーション学特別講義 コミュニケーション学
(2010/01/08)
藤巻 幸夫

商品詳細を見る


満足度★★★

  価値観が多様化し、自然にまとまれる時代では
  なくなったからこそ、コミュニケーションの重要性が
  ますます増している。

このように力説するのは、
コミュニケーションの達人、藤巻幸夫さん。

本書はフジマキさんが実体験で学んだ
コミュニケーションの極意を伝える、ホットな教科書です。

当たり前のことを、情熱を持って
全力でやるのがフジマキ流。

例えば、あいさつ。

声の大きさは? 声の調子は? 目線は?
顔の表情は? 姿勢は? タイミングは?

  ただ言葉を発するだけの挨拶など、
  もはや挨拶とよべるわけもない。

確かに、そうとは分かっていても日常的に
数多くのあいさつをしなければならない場合など、
つい言葉だけになってしまいがちです。

しかし、フジマキさんは相手との人間関係を築くことを
念頭に置き、常に真剣に関わろうとします。

そして、相手に興味を持って会話をする。

本書では、このようなコミュニケーションの
イロハのイから、協働する、プレゼン・交渉する、
教える・導くまでの実践方法が熱く語られています。

  いまの日本は、全体的にどうも元気がない。何かが足りない。
  だが、あなたが感じて動いて、
  人と熱くコミュニケーションを取っていったら、
  その足りない何かは、一つまた一つと埋まっていくだろう。

フジマキさんは、コミュニケーションによって
日本を変えようとしています。

本書を読むと、個人のスキルとしてコミュニケーション力を
身につけるに止まらず、フジマキさんの世の中を変えたいという
大きなビジョンに巻き込まれることでしょう。

この本から何を活かすか?

本書の巻末に掲載されている「コミュニケーション10か条」

  1. 利口になるな!(考える前に感じろ)
  2. 言いたいことを口にしよう
  3. 気になる人にはメールを送ろう
  4. もっと気になったらハガキを送ろう
  5. もっともっと気になったら電報を送ろう
  6. 出合った人(ex.駅員さんや販売員さんナドも)
     すべてに声をかけてみよう
  7. 目が合ったら挨拶しよう(知らない人でも!)
  8. (↑無視されたら下を向こう・・・・)
  9. 出社したら大きな声で挨拶しよう
  10.1日10回「ありがとう」を言おう

フジマキさんは、直接のつながりを大切にするので、
ネット上のことについては、あまり触れていませんが、
「気になるブログにはコメントしよう」
というのもイイかもしれませんね。

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| コミュニケーション | 09:21 | comments:3 | trackbacks:0 | TOP↑

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私はできる!

私はできる! ―すべてをかなえる「おまじない」―
私はできる! ―すべてをかなえる「おまじない」―
(2010/01/06)
ルイーズ・L・ヘイ 商品詳細を見る

満足度★★

肯定的アファメーションの本です。

  「人生はもっとよくなります。そのための道具を、
  あなたはすでに心のなかに持っているのです。
  その道具とは、あなたの思考と信念です。」

その思考と信念を作り上げるのが、アファメーションであり、
本書では分かりやすく「おまじない」と呼んでいます。

著者のルイーズ・L・ヘイさんは、
離婚後に子宮頚ガンを患いました。

その原因は、子供のころからの恨みや怒りを
持ち続けているだと確信し、その恨みや怒りを手放し
自然療法でガンを克服したそうです。

その後、50歳で出版社を設立し、自らの経験を元にした
ライフ・ヒーリング(原題:You Can Heal Your Life)」が
3500万部を越えるベストセラーになりました。

本書ではヘイさんの人生経験を活かし、
健康・ゆるし・豊かさ・創造力・愛情・成功・やすらぎ・自信の
8つの分野で人生をよくするための考え方と
各20数個の「おまじない」を紹介しています。

肯定的な「おまじない」の言葉を述べることで、
思考が前向きになり、良い結果が引き寄せられる。

ベースになっている考えは「引き寄せの法則」です。

ヘイさんはこの考えを、エスター・ヒックスさんと
エイブラハムさんから学んだと書いています。

一時期出版ブームになった「引き寄せの法則」も
最近はかなり落着いている様子。

ちょっと懐かしい感じさえしますね。

本書は130ページ弱の薄い本で、全体の約半分が
「おまじない」で占められていますから、
読むだけなら、1時間もかかりません。

ポイントは、200個近い「おまじない」の中から、
TPOに合わせて、自分の言葉にアレンジして、
使えるかどうかということでしょう。

この本から何を活かすか?

  あなたを変える「ミラーワーク」

これは鏡に映った自分を見ながら
「おまじない」を唱えるワークです。

自分の目を見ながら、気持ちを奮い立たせる
言葉を唱えます。

私は、普段、朝ヒゲを剃る以外で鏡を見ることは
ほとんどありません。

あらためて鏡に映った自分の姿をよく見てみると、
あまり冴えない表情をしていました。

多少照れくささを感じながらも、ねぎらいの言葉を
鏡の自分に向かってかけてみました。

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| 自己啓発・セルフマネジメント | 05:58 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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ウォーレン・バフェット華麗なる流儀

ウォーレン・バフェット華麗なる流儀―現代版「カサンドラ」の運命を変えた日
ウォーレン・バフェット華麗なる流儀―現代版「カサンドラ」の運命を変えた日
(2010/01/08)
ジャネット・タバコリ 商品詳細を見る

満足度★★★

  「本書はウォーレン・バフェットについての本でもなく、
  彼の人生についての本でもない。」

こんな書き出しで始まる本書は、一風変わったバフェット本。
というか、正確にはバフェット本というと語弊があるかもしれません。

著者のジャネット・タバコリさんはデリバティブの専門家。

住宅バブルの崩壊をいち早く予想したことで、
ビジネスウィーク誌から「デリバティブのカサンドラ(悲劇の預言者)」
と評されたことがあるようです。

タバコリさんは、あることがきっかけで
金融市場の見方が微妙に変わりました。

その出来事は、単に見識を与えたというよりも、
タバコリさんの人生そのものに、
大きな影響を及ぼしたのかもしれません。

それは、バフェットさんとのランチ。

本書の第1・2章はタバコリさんが、バフェットさんと直接会って、
4時間以上話しをした時のレポート。

3章以降はウォール街の考えとバフェットさんの考えを
対比しながら、タバコリさんの持論を展開しています。

もともとタバコリさんはデリバティブ市場の膨張について
警告を発し、ウォール街的な考えに否定的でしたから、
バフェットと会って、自分の考えの正しさに確信をもった
という感じでしょうか。

自分の主張とバフェットさんの意見が合った部分について、
“バフェットさん曰く”と言葉を引用することで、
うまく権威付けし、自説に説得力を持たせています。

冒頭でも書いたとおり、本書はバフェットさんの
投資方法を解説した本ではありませんから、
バフェットさんを真似る目的で本書を読むと
期待ハズレになることでしょう。

ただし、本書はバフェットさんに関係なく読み物としては面白い。

特にタバコリさんはデリバティブ市場についての見識も深く、
バフェットさん抜きでも十分に楽しめる内容です。

本書の原題は「Dear Mr.Buffett」。

バフェットさんに敬意を込めて本書を著した部分も
あると思いますが、逆にバフェットさんをダシに使っている
印象も与えかねません。

タバコリさんの造詣も深く、文章も面白いだけに、
バフェットさんを前面に出し過ぎたことが、
かえってマイナスになっている気がします。

この本から何を活かすか?

タバコリさんは本書で、自分とバフェットさんとの
利害関係を明確にしています。

実は、タバコリさんはバークシャー・ハザウェイ社の株主。
しかも所有するのはA株(BRK-A)です。

本書には簡単なバークシャー株の評価ガイドが掲載されています。

タバコリさんの試算では1株あたりの価値は、
131,530~151,995ドル。

対する同社A株の株価は2010年2月15日の終値で、114,000ドル。
またB株ベース(76.9ドル×1500)で計算すると115,350ドル。

上記の試算にはタバコリさんのポジショントークを含むでしょうが、
確か3月5日までに株主になっていれば、
5月の株主総会に出席できるはず。

今なら、今年の株主総会に間に合いますよ。

ちなみに、今回はB株50分割後初の株主総会です。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.


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| マネー一般 | 06:38 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

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鳩山由紀夫の政治を科学する

鳩山由紀夫の政治を科学する (帰ってきたバカヤロー経済学)
鳩山由紀夫の政治を科学する (帰ってきたバカヤロー経済学)
(2009/12/18)
高橋 洋一 竹内 薫 商品詳細を見る

満足度★★★

鳩山由紀夫総理大臣の専門はオペレーションズリサーチ(OR)。

これは、応用数学を使いて科学的に戦略を練る学問です。

鳩山さんは米スタンフォード大でPh.D(博士号)を持つ
バリバリの「理系宰相」。

この「理系」の部分に反応したのは、
高橋洋一さんと竹内薫さんの理系コンビ。

本書では、このお2人が鳩山内閣の人事とマニフェストを
理系的視点で解き明かします。

高橋さんは、前作の『バカヤロー経済学』では
書類送検中だったため、匿名で登場していましたが、
今回は実名で先生役を務めます。

生徒役で政治に対して素朴な疑問をぶつける担当は竹内さん。

竹内さんは、『なぜ「科学」はウソをつくのか』の中でも、
既に鳩山理系内閣に興味を示していましたが、
今回は同じ理系の高橋さんを迎え、妙に盛り上がっています。

  鳩山政権の目的関数は、支持層の幸福の最大化。

  ただし、いろいろな制約条件があるので、
  鳩山さんが得意のORを駆使して最適解を求める。

とまあ、こんな理系チックな表現を交えた、
遊び心満載の政治放談という雰囲気です。

そして、導き出された政策の順位付けは、次の通りです。

  1. 浮動層に対して「天下りの廃止と政治主導の演出」
  2. 日教組に対して「子ども手当て」
  3. 自治労に対して「交付税の割増」

ただし、鳩山さんがどれだけORを駆使して政治を科学しようとも、
「小沢陰関数」の影響がかなり大きいので、
結局は小沢さん次第というオチがつきますが・・・

また、本書の最後には、鳩山政権とは直接関係のない
「取調べの可視化と冤罪」をテーマとして取り上げています。

さすがに、少し前に取調べを受けたばかりの高橋さんは、
このパートには実感がこもっている印象でした。

本書は、私のような政治に疎い人にとっては、
それぞれの政策の裏に隠された目的を知る、
良い勉強になりました。

この本から何を活かすか?

本書のコラムで、鳩山さんの論文
「生活の中における情報と意思決定」の中にある、
「お見合い問題」を取り上げていました。

これは、別名「秘書採用問題」とか「浜辺の美女問題」とも
言われる、何人かの候補の中から最適な人を選ぶ数学問題。

例えば、3人とお見合いすることが決まっています。

3人とのお見合いが終わってから、一番イイ人を選ぶのではなく、
1人終わった時点で、その人に決めるか、
次の人に進むかを判断しなくてはなりません。

つまり、最初の人に決めてしまうと、
2番目、3番目にもっとイイ人が来るかもしれませんし、
最後まで待つと、1、2番目に来たイイ人を
逃して後悔をする可能性があります。

この場合の最適解は、1人目は観察するだけにして、
2人目以降、1人目より上だったら決めるという戦略です。

日常的にも、実際に遭遇しそうな問題ですね。

秋山仁さんの「離散数学入門」にも詳しい解説が
載っているそうなので、図書館で調べてみようと思います。

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| 社会・国家・国際情勢 | 06:22 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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すごい会社のすごい考え方

すごい会社のすごい考え方
すごい会社のすごい考え方
(2010/01/30)
夏川 賀央 商品詳細を見る

満足度★★★

ユナイテッド・ブックスの古森さんより献本いただきました。
ありがとうございます。

本書のテーマは、「すごい会社」から「すごい考え」を学ぶこと。

紹介される企業は、任天堂、アップル、レゴ、グーグル、
スターバックスコーヒー、IKEA、サムスン、ディズニーの8社。

これらの会社の成功事例を活かすのは、いったい誰なのか?

通常、会社の成功事例は、会社によってマネられるもの。

しかし、本書では「すごい会社」から学ぶ主体は、
会社ではなく、あくまで「個人」です。

果たして、「会社」から「個人」が学ぶことができるのか?

著者の夏川賀央さんは言います。

  どんなに統一した理念による集合体であっても、
  所詮はどの会社も「個人の仕事術」の積み重ねで成り立っている。

だから、会社が学ぶのではなく、個人が学ぶという訳です。

例えば、本書に示されるアップルから学ぶべきことは、
「無理だ」ではなく、「できる」から発想して、
とにかく行動に踏み切るということ。

実際のところ、アップル=スティーブ・ジョブズさん
という図式がありますから、「すごい会社」のもとをただすと、
やはりそこにも個人の存在があります。

最終的には、「すごい個人」から、
「個人」が学ぶということになりますね。

本書で紹介される企業は、いずれも名だたるエクセレントカンパニーなので、
成功の秘密を解き明かす書籍は、今までも数多く出版されています。

しかし、個人が活かすという視点で書かれた本は
非常にめずらしいように思います。

ただし、本書を読む限り、成功した企業の事例は、
夏川さんが個別に取材したものではなく、
それぞれの企業についての研究本から引用されたもののようです。

それを夏川さんのフィルターを通して、
個人が活かせるように変換して書かれたのが本書です。

ということは、私たちが企業の成功事例の本を読む際にも、
「この企業から、私は、なにを活かすのか?」
という視点さえ持っていれば、
吸収できることがたくさんあるということです。

この本から何を活かすか?

  意識さえすれば、私たちの周囲には
  たくさんの「すごい」があります。(中略)

  それを感じれば感じられるほど、
  あなたが学べる要素は増えていきます。

大切なのは、意識して感じ取り、実行に移すこと。

最近、私は「すごい」を感じるアンテナの
感度が鈍くなっていたような気がします。

日頃から、「この人のすごいは何なのか?」
あるいは「この本のすごいはなんなのか?」
という学び取る意識を、もっと強く持ちたいと思います。

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| ビジネス一般・ストーリー | 06:29 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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目のつけどころ

目のつけどころ
目のつけどころ
(2010/01/06)
山田 真哉 商品詳細を見る

満足度★★★★

  「目のつけどころ」というのは、訓練で、
  しかもパターン化された訓練で磨かれる。

本書は、山田真哉さんが20年間培ってきた
「目のつけどころ」のパターン集。

山田さんは、中学2年の生徒会で、
ある女子の先輩の目のつけどころの良い一言に感動し、
それ以来、目のつけどころのいい人の発言をメモし、
分析してきたそうです。

本書はその集大成。

本書で示されるフレームワークは2つあります。

一つは、自分の中でアイディアや発想を生み出すための
「長考フレームワーク」。

もう一つは、コミュニケーションの中で、説得力や
切れ味のある発言をするための「瞬間フレームワーク」。

私は長考すると、それなりにアイディアを出せますが、
瞬時に振られると、あたふたしてしまし、
平凡な意見しか言えないことが多々あります。

山田さんが本書で紹介する「瞬間フレームワーク」を
是非、身につけたいものです。

本書は1時間もあれば読めるほど手軽な内容で、
簡単にマネできるノウハウが満載されています。

また、個人的には本書が山田さんの
大きなターニングポイントとなる作品だと思います。

なぜなら、「女子大生会計士」シリーズ、「さおだけ屋」、
「食い逃げされても」などの著作は、
いずれも山田さんの「会計士」という目線で書かれたもの。

しかし、本書は会計とは関係のないテーマを扱ったものです。

山田さんは、文章の非常にウマイ方という印象でしたが、
あくまで会計士という枠に収まっていた感があります。

本書をキッカケに、今までの会計士という枠を突き破り、
ここから一気に勝間和代さんのようになっていくのでしょうか?

キャラクターが違うので、そうはならないと思いますが、
山田さんの活躍のフィールドが広がることは確かですね。

この本から何を活かすか?

  山田式「黒十字アイディア法」

山田さんは、次の2つの軸のマトリックスを使って
発想するる方法を説明しています。

  ・ヨコ軸 : 硬派か軟派か
  ・タテ軸 : 総論か各論か

ちなみに、当初、「会計士日記」(硬派・総論)という
タイトルでスタートした小説は、このマトリックスを使った結果、
「女子大生会計士の事件簿」(軟派・総論)というタイトルに
落ち着いたとか。

私も早速使ってみたいと思います。

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| アイディア・発想法・企画 | 23:51 | comments:1 | trackbacks:2 | TOP↑

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本日の記事更新について

本日2/12(金)のブログ記事更新は、
諸事情により夜の時間帯になります。

よろしくお願い致します。


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| お知らせ | 07:44 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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本田直之「人を動かすアフォリズム」90

本田直之「人を動かすアフォリズム」90
本田直之「人を動かすアフォリズム」90
(2010/01/05)
本田 直之 商品詳細を見る

満足度★★★

アフォリズムとは、金言のこと。

私はaphorismという単語を、カタカナで目にする機会が
少なかったので、最初に本書のタイトルを見た時に、
ちょっと違和感がありました。

  「様々な会合におけるちょっとしたスピーチや
  日常のオフィスで、あるいは、部下へのアドバイスに織り交ぜたり、
  メールの書き出しに利用できたりというように、
  極めて実用性の高い言葉を載せています。」

本書は本田直之さんが選んだ名著をもとにした名言集。

10のカテゴリーで各3冊を選び、それぞれの本から、
3つの名言を抽出し合計で90個(10×3×3=90)の名言に、
本田さん流の解釈を加えています。

本田さんは、小学館から隔月で発行される
ビジネスリーダー向けの雑誌「プラチナサライ」に、
「人生に大切なことは『ビジネス書』から学んだ」という
連載コーナーをもっていますが、
本書はその記事に大幅に加筆・修正したもののようです。

雑誌連載ということもあって、雰囲気は名言集というより、
本田さんのお気に入りの本について書いた
「書評ブログ」といったテイストですね。

本田さんが推薦するビジネス書を知るという観点で、
本書を手にする方も多いかもしれません。

紹介されている本は、デール・カーネギーさんの「人を動かす」や
P・F. ドラッカーさんの「プロフェッショナルの条件」など、
いわゆる古典的名作から、最近の本では、
脳が教える! 1つの習慣」、「減らす技術」、
誰とでも 15分以上 会話がとぎれない!話し方 66のルール」など
新旧バランスよく紹介されています。

個人的には、私の尊敬する本多静六三さんの
名言集でもある「本多静六 人生を豊かにする言葉」が
紹介されてたのが、ウレシイところです。

本書で紹介されている本にハズレはなさそうなので、
名言だけで満足するのではなく、気に入った本があれば、
できれば原典を読んだ方がいいと思います。

この本から何を活かすか?

本書で紹介された30冊の内、私の既読本は19冊。

けっこう読んでいない本があるものです。

しかも1冊も読んでいない全滅のカテゴリーが2つ。

一つは、「スポーツマネジメントに学ぶ」
もう一つは「中国の古典に拠る」

この2つのカテゴリーから、

  ・察知力 (中村俊輔さん)
  ・高校生が感動した「論語」 (佐久協さん)

の2冊を読んでみようと思います。

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| 人生論・生き方・人物・哲学 | 06:35 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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忘却の整理学

忘却の整理学
忘却の整理学
(2009/12/12)
外山滋比古 商品詳細を見る

満足度★★★★

外山滋比古さんが、あの「思考の整理学」の続編を
20年以上の歳月を経て書き上げました。

前著の中でも、忘れることの大切さは述べられていましたが、
本書は一冊まるごと「忘却」がテーマのエッセイ集です。

「忘却」に対するアポロギア(弁明)。

外山さんは、今まで悪者扱いされてきた「忘却」が、
記憶や思考する上で重要な役割を果たしていると述べています。

  「忘れてもよい。忘れっぽくても、よい頭はよい頭である。
  それどころか、新しいことを考えるには忘却の助けが必要である。」

外山さんは、記憶と忘却は呼吸とよく似ていると表現しています。

呼と吸が反対の作用でありながら、
互いに助け合っている点に通じていると。

記憶と忘却はセットと考えると、記憶が先にあって忘却が後という
感じがしますし、鶏が先か卵が先かの議論のように、
個人的には順番はどちらが先でもいいような気もします。

しかし、外山さんの中では、「忘却先行」という結論が
出ている点が、なかなか興味深いところです。

世間では良くないことして扱われてきた忘却の
濡れ衣を晴らし、完全に忘却の肩を持つ外山さん。

私は、「忘れられない脳」を持つ女性、
ジル・プライスさんのようになりたいとは思いませんが、
日々、記憶力の衰えを痛切に感じる身としては、
自分を肯定する意味で、ありがたい言葉が並んでいました。

ところで本書には、ちょっと気になる点があります。

それは、内容の重複。
さっきも同じことを書いていたのにな~と
思う部分が数ヶ所あります。

これは、ひょっとすると、外山さんの忘却力のなせる業なのか、
あるいは読者の忘却力を試すものなのかもしれません。

また欲をいえば、「思考の整理学」が文庫本形態がの中に
知的エッセンスを詰め込むことで、より価値を高めていた
感がありますので、本書も続編という位置づけならば
文庫本で出して欲しかったところですね。

この本から何を活かすか?

  「教え、教えられるというのはもっとも親密なコミュニケーションである。
  親はそれを他人に譲ってはいけない。」

これは、子どもが自転車の乗り方を覚えていく際、
失敗した方法を忘れるという意味で、忘却が役に立っていると
説明されていたパートの言葉。

あまり忘却に関係ないところで、私に刺さったフレーズです。

子どもが学校や習い事などで、他人から教わる機会は、
それはそれで効用があり貴重な体験です。

しかし、私は外山さんが言うように、
できる限り、子どもと教え、教えられる関係を
多く築きたいと思っています。

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| 問題解決・ロジカルシンキング・思考法 | 06:17 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

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繁栄し続ける会社のルール

繁栄し続ける会社のルール
繁栄し続ける会社のルール
(2010/01/30)
小宮 一慶 商品詳細を見る

満足度★★★

ユナイテッド・ブックスの古森さんより献本いただきました。
ありがとうございます。

「良い会社」と「偉大な会社」の違いは何か?

その大きな違いは、商品やサービスが売れ「続ける」こと。

メジャーリーガーのイチロー選手の例を引くまでもなく、
偉大な会社(選手)は単発のホームランで終わらず、
コンスタントにヒットを打つことができます。

それでは、なぜ、その違いが生まれるのか?

実は、「見えないところ」にその理由があります。
売れている商品そのものよりも、その背景にあるもの。

本書で小宮一慶さんが説明するのは、
商品を見ただけでは分からない次の3点です。

  1. 会社のビジョンや理念が浸透していること
  2. 働きがいのある環境がつくられていること
  3. 売上や利益に対するこだわりがあること

好景気の時は目新しさだけで、商品はどんどん売れますが、
景気が悪くなり、厳しい環境に置かれた時に
「見えないところ」で積み重ねてきた差が歴然と現れます。

本書では、経営コンサルタントである小宮さんが
もてる叡智を詰め込み、繁栄し続ける会社になるためには
何が必要であるかを説いています。

偉大な会社について書かれた本といえば、
私はジェームズ・C. コリンズさんの名著
ビジョナリー・カンパニー 2」を思い出します。

この本の原題は「Good to Great」で、本書の中でも
「適切な人をバスに乗せる」の部分が引用されていますね。

本書は小宮さん版の「ビジョナリー・カンパニー 2」を目指したもの。
もしくは、本書は日中韓台同時出版なので、
アジア版「Good to Great」というところでしょうか。

本書は経営全般に関わる内容が、広く書かれていますから、
小宮さんが過去に書いた、1冊1テーマの本を読んでいる方にとっては、
各本の大切な部分を総復習してる感じがすると思います。

この本から何を活かすか?

本書を出版したユナイテッド・ブックスは2009年11月に
できたばかりの新しい会社のようです。

いったい、どのような出版社なのか?
小宮さんの言うような、理念やビジョンはあるのか?

せっかく献本いただきましたので、同社のサイトを覗いてみました。

パッと目にと見込んできたのは、
次のコーポレートスローガンです。

  ― 世界を面白くする出版社 ―
  UNITED BOOKSは未来の可能性に挑戦する出版社。
  舞台は「世界」です。

そして、「設立宣言」には、同社が東アジアの出版人が手を組み、
日本、中国、韓国、台湾から出資を受けて、
作られた会社であるとの説明がありました。

だから、日中韓台同時出版なんですね。納得です。

現在は、インターネットのおかげで、
米国のビジネス情報は、比較的簡単に手に入るようになりました。

しかし、世界がこれだけ近くなっているにも関わらず、
アジアのビジネス書情報は、意外なほど日本に入ってきません。

個人的には、同社から、今もっとも勢いのある中国や台湾の
良質なコンテンツが日本に入ってくることに期待したいところです。

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| 経営・戦略 | 06:45 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

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自由をつくる自在に生きる

自由をつくる自在に生きる (集英社新書 520C)
自由をつくる自在に生きる (集英社新書 520C)
(2009/11/17)
森 博嗣 商品詳細を見る

満足度★★★

小説家・森博嗣さんによる「自由論」。

過去に森さんが話してきたこと、書いてきたことを
「自由」というキーワードで再構築したようですが、
本書自体が、かなり自由な文体のエッセイになっていて、
森さんの思考の「飛び」や「広がり」が楽しめます。

森さんが考える「自由」は、世間一般でイメージされる
「自由」とは、少し異なるようです。

例えば、朝から深夜まで精神的にも肉体的にも
ハードな仕事が続く毎日。
仕事から解放されて、自由になりたい。

こう考える場合は、自由よりも「解放」がメインとなっています。

森さんが本書で語る自由は、単なる制限からの解放ではなく、
やりたいことがあって、それが思い通りできることを指します。

まず、「思う」ことがあって、次に「行動」。

つまり自由気ままに生きているように見える動物は、
本当の意味での自由ではなく、思考できる人間こそが
唯一自由を求めることができる存在だと。

そして、森さんは「人生の目的は自由だ」と考えます。

普段、「幸せ」であることを実感することはあっても、
自由を意識することのなかった私にとっては、
忘れていたものを思い出させてくれた感じがしました。

また本書の中で、私が興味深かったのは
次の「抽象力」の大切さについて書かれたくだり。

  「抽象的すぎてわからない?それがもう勘違いである。
  抽象的だから理解できるのだし、
  具体的すぎてわからないものが多すぎるのだ。」

本を読んでいても、確かにマニュアルのような具体例は
ピンポイントで効果を発揮しますが、
その中に隠された本質を抽象的に捉えなくては、
他の分野に応用できません。

生きていくために、すべての分野をマニュアルを
揃えることはできませんから、応用可能な「抽象力」を
身につけるべきということですね。

この本から何を活かすか?

森さんは本書の中で「ブログの罠」についても言及しています。

  「本当は誰も読んでいないかもしれないのに、
  仮想の大勢の読者を想定してブログを書く人は多いだろう。
  (中略)
  しかし、ブログを書くことが日常になると、
  ついブログに書けることを生活の中に探してしまう。
  (中略)
  知らず知らず、ブログに書きやすい毎日を過ごすことになる。」

これは、私も気をつけている点です。

日曜日はブログを更新しかったり、
年に何度か更新を休む。
あるいは、ランキングへの参加にあまり積極的でないのは、
私がブログに支配されないための防御策でもあります。

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| 人生論・生き方・人物・哲学 | 06:27 | comments:2 | trackbacks:1 | TOP↑

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脳に悪い7つの習慣

脳に悪い7つの習慣 (幻冬舎新書 は 5-1)
脳に悪い7つの習慣 (幻冬舎新書 は 5-1)
(2009/09/30)
林 成之 商品詳細を見る

満足度★★★★

どうりで、最近、脳の働きが悪い訳だ。

私は本書を読んで、自分の脳が働きが鈍くなっている理由を
思わず納得してしまいました。

著者の林成之さんは、競泳の北島康介選手などを指導し、
勝負脳」で注目された脳神経外科医。

本書では、勝負の時に限らず、もっと一般的な
日常生活の中で知っておきたい
脳にとって「良い習慣」と「悪い習慣」が明確に説明されています。

  「みなさんが脳に悪い習慣から逃れられない
  原因の一つは、そもそもそれが脳にとってよくないことだと
  知らないからだと思います。」

大切なのは、脳に悪い7つの習慣を知り、それを避けること。

実際のところ、脳の機能として解明されている事実より、
林さんの脳神経外科医としての経験論が多いのかもしれません。

しかし、数多く出版される脳本の中でも、
本書は非常に納得感の高い内容でした。

以下、ちょっと長くなりますが、本書の巻末に掲載されている
脳に悪い習慣を克服するためのチェックシートです。

  1. 貢献心をもっている
  2. 物事に対して幅広い興味を持っている
  3. 物事をおもしろいと思い、好きになっている
  4. 先生や上司を好きになっている
  5. グチを言っていない
  6. 物事に対して感動している
  7. 表情を豊かにし、笑顔をつくっている
  8. ゴールや完成を意識せず、物事に取り組んでいる
  9. 後ろ向きな考えを持っていない
  10. 物事は達成目指して、一気にやりきる
  11. 目的と目標を分けている
  12. 主体性を持って、物事に取り組んでいる
  13. ここぞというとき、緊張感のバランスをとることができる
  14. 効率にこだわらず、くり返し考えている
  15. 考えたことは随時、文章や図に整理している
  16. よい本はくり返し何度も読んでいる
  17. 自分の考えを疑うことができている
  18. 立場を捨てて、他人の意見に耳を傾けている
  19. 大事なことは、4日おいて考え直している
  20. 環境にこだわり、楽しんで勉強している
  21. 物事を覚える際は情報を重ね、関連性を考えている
  22. 暗記は他人に説明できるほど完璧にしている
  23. 正しい姿勢を保っている
  24. 空間認知能を意識し、スポーツや絵に取り組んでいる
  25. 字を丁寧に書いている
  26. リズムを意識して生活している
  27. 人とおしゃべりする機会をもっている
  28. 感情を込めて話をしている
  29. 相手の立場に立って考えることを心がけている
  30. 目的を明確にし、相手に伝えている
  31. 人をうれしそうにほめている

あなたは、何項目できていますか?

ちなみに私ができていたのは9項目だけ。
少し、これらの項目を意識して生活してみようと思います。

この本から何を活かすか?

なぜ、悪い姿勢はダメなのか?

私は、子どもの姿勢の悪さを躾として
注意することがありますが、
それには明確な理由を説明していませんでした。

子どもの側としても、ただ躾だからと言われるだけでは、
何のメリットも感じず、自ら姿勢を正そうとは
思っていなかったのかも知れません。

林さんは、姿勢が悪いと身体のバランスが崩れ、
空間認識能力が働きにくくなると説明しています。

つまり、姿勢の悪さは脳の働きに影響すると。

次に子どもの姿勢を注意する時は、
この理由を説明したいと思います。

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“35歳”を救え

“35歳”を救え なぜ10年前の35歳より年収が200万円も低いのか
“35歳”を救え なぜ10年前の35歳より年収が200万円も低いのか
(2009/11/28)
NHK「あすの日本」プロジェクト 三菱総合研究所 商品詳細を見る

満足度★★★

2009年5月に放送されたNHKスペシャル
「“35歳”を救え あすの日本 未来からの提言」の書籍版。

NHK取材班と三菱総合研究所の共同プロジェクトです。

人口は1割減少、経済は落ち込み、
消費税は18%に引き上げられた超コスト負担社会。
誰もが将来への不安を抱え疲弊しきっている。

これが、本書がシミュレーションする20年後の日本の姿です。

このワーストケースシナリオを避けるために
一番の鍵となるのが、2009年時点で35歳前後の世代。

団塊ジュニアの中でも最も人口ボリュームがあり、
現在、そして今後の日本の原動力となる世代です。

このプロジェクトでは、35歳世代の1万人にアンケート調査を実施し、
200人への徹底取材を行ないました。

本書では、その調査の結果から現在の35歳世代の現状を
浮き彫りにし、更に日本の未来のために政策提言をおこなっています。

提言の柱は2つ。

  ・日本版積極的雇用政策
  ・安心して子を育てるための生活支援策

タイトルだけ聞くと、非常にありきたりな感じがしますが、
それは、実現しないまま叫ばれ続けてきたからなのかもしれません。

今まで35歳世代を支援する政策は、あまり採られていませんから、
日本の将来のために、そろそろ本気で取り組む必要がありますね。

ところで、本書のサブタイトルに、
「なぜ10年前の35歳より年収が200万円も低いのか」とあります。

35歳といっても人それぞれなので、分かりやすいとことで、
私自身が新卒で就職した某会社の20年前の初任給と
現在のその会社の初任給を比較してみました。

・20年前:217,000円(諸手当含む)
・2010年:227,000円(諸手当含む)

さすがに20年も経つと、下がってはいないようですが、
これだけしか上がっていないのかというのが、正直な感想です。
この時代、まだ潰れていないだけ良いのかもしれませんが・・・

この本から何を活かすか?

本書の巻末には100ページを超えるアンケート結果が掲載さています。

私が注目したのは、この35歳世代の貯蓄額。

  ・貯蓄なし:13.0%
  ・100万円以下:19.0%
  ・100~300万円:24.8%
  ・300~500万円:15.5%
  ・500~1000万円:15.6%
  ・1000~3000万円:10.2%
  ・3000万円超:1.9%

22歳で就職してから毎月3万円ずつ貯蓄すると、
たとえ運用利回りが0%でも、
35歳時点では500万円くらいになるはずです。

現実的には、それさえも厳しいようですね。

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| 社会・国家・国際情勢 | 08:13 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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グーグル時代の情報整理術

グーグル時代の情報整理術 (ハヤカワ新書juice)
グーグル時代の情報整理術 (ハヤカワ新書juice)
(2009/12)
ダグラス・C. メリル ジェイムズ・A. マーティン 商品詳細を見る

満足度★★★

元グーグルCIO(最高情報責任者)による整理術の本。

といっても、誰も知らないノウハウやテクニックを
並べ立てた本ではありません。

本書が伝えているのは、情報との付き合い方と整理のためのヒント。

著者のダグラス・C・メリルさんは、
子どもの頃、失読症という学習障害を抱え、
九九さえ覚えるのに苦労していました。

それにも関わらず、プリンストン大学で認知科学の博士号を取得し、
グーグルでCIOを務めるまでになりました。

なぜ、学習障害を抱えていたのに、そんなことができたのか?

それは、あることに目を向けたからです。

メリルさんが注目したのは「制約」を念頭におくこと。

つまり、学習障害のもたらす脳の制約を前提に、
それを“くぐり抜ける”方法をメリルさんは考えました。

脳のストレスを軽減し、本当に覚える必要のある情報のみに
意識を集中させるテクニックや方法です。

本書の整理術には、メリルさんのそういった経験が反映されています。

学習障害はなくとも、物理的なもの、精神的なものを含め、
人は誰でも何らかの制約を抱えています。

そして、その制約は人それぞれ。

整理術は制約を前提にを考えるので、
整理術自体も人それぞれということです。

ですから、本書では「万人共通の整理術はない」、
「完璧な整理術などない」という立場をとります。

メリルさんは、あくまでも考え方のヒントを示すことに留め、
「〇〇すべし」といったノウハウの押し付けをしていません。

純粋なノウハウ本を期待した方には少々物足りないかもしれませんが、
本書で語られるノンフィクションや、数々の問題に打ち克つ戦略は、
他の整理本とは一線を画し、読む価値があると思います。

メリルさんが本書で示す考えは、時代と共に陳腐化する
テクニックではありませんから、一度身につけてしまえば、
どんなにテクノロジーが進歩しても応用することが可能です。
 
この本から何を活かすか?

本書の第14章「想定外の出来事に対処する」は、
メリルさんが、同棲相手だったジーンさんの死から得た
教訓が語られています。

  「人生で想定外の巨大な問題を避けて歩くことはできない。
  しかし、想定外の困難を最小限のストレスで乗り切ることは
  可能なのではないだろうか?」

メリルさんのこの問いに対する答えは、可能。
重要なことは危機が起きる前に、心の準備をしておくことで、
整理術はその正面衝突に対する保険になるようです。

私は、この章を読んで、ビジネスだけでなくプライベートでも
コンティンジェンシープラン(緊急避難措置)の準備が
必要と感じました。

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| IT・ネット | 06:18 | comments:0 | trackbacks:2 | TOP↑

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主体的に動く アカウンタビリティ・マネジメント

主体的に動く アカウンタビリティ・マネジメント
主体的に動く アカウンタビリティ・マネジメント
(2009/09/09)
ロジャー・コナーズ トム・スミス クレイグ・ヒックマン 商品詳細を見る

満足度★★★★

原書は1994年に出版された「The Oz Principle」。

Ozとは、「オズの魔法使い」のことです。

本書では、成功する組織作りの過程を、
<オズの原則>として、 オズの魔法使いの物語になぞらえます。

物語では、主人公の少女ドロシーが竜巻に巻き込まれ、
突如、理不尽な状況に置かれます。
そして、ブリキ男、かかし、ライオンと共に、
偉大な魔法使いオズに助けを求めて旅をします。

しかし最終的にオズは、助けてくれないことを知り、
 自分達の願いは、自らの力で叶えられることに気づきます。

大切なことは、エメラルドの都を目指し、
自らの足で黄色いレンガの道を歩み出したこと。

本書が提唱する<オズの原則>では、
人や組織の行動・態度に 一本の水平なラインを引きます。

「ラインの下」では、言い逃れする、責任を押し付けるなどの
現状を主体的に捉えられない被害者意識の悪循環に陥った状態。
これが、ドロシーが竜巻で飛ばされて、
自分の不幸を悲しんでいる旅に出る前の心理です。

そして、一歩「ラインの上」に出ると、
現実を見つめる→当事者意識を持つ→解決策を見いだす→行動に移す
というステップを歩みだします。
こちらが、エメラルドの都へ向け、黄色いレンガの道を
歩き出した後のドロシー達の心理や行動。

この「ラインの下」から「ラインの上」に踏み出すために
求められるのが、アカウンタビリティ。

本書で説明されるアカウンタビリティは、
日本で一般的に使われる、 説明責任を意味するものとは異なり、
次ぎのように定義されます。

  「現状を打破し、求める成果を達成するまで、自分が問題の
  当事者であると考え、自分の意思で主体的に行動しようとする意識。
  すなわち、自分の意思で現実を見つめ、問題に当事者として取り組み、
  解決策を見いだし、その解決策を実行しようとする意識」

本書では、アカウンタビリティをマネジメントして、
最終的に強い組織作りを目指しますが、
まずは個人として、自分のアカウンタビリティを伸ばし、
いかなる状況でも、主体的行動ができるようになりたいものです。 

 この本から何を活かすか?

  「オズの魔法使い」を読んだことのない人は、
  ジュディ・ガーランド主演の映画がオズのすべてだと思い込んでいる。
  何と大きな間違いだろう!

「オズの魔法使い」のある版の扉裏には、
このようなメッセージが書かれているそうですが、
私が、まさにこれに当たります。

映画版「オズの魔法使い」は何度も見ましたが、
本は読んだことがありません。

調べてみると、他にも「オズの虹の国」、「オズのオズマ姫」など
「オズ」シリーズとして14作品もあるようですね。

まずは、イエロー・ブリック・ロードを歩き出すために、
原書である「The Wonderful Wizard of Oz」を
子どもと一緒に読んでみようと思います。

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| 組織・社内教育・コーチング | 08:22 | comments:1 | trackbacks:1 | TOP↑

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たった一人で組織を動かす 新・プラットフォーム思考

たった一人で組織を動かす 新・プラットフォーム思考
たった一人で組織を動かす 新・プラットフォーム思考
(2009/12/18)
平野 敦士 カール 商品詳細を見る

満足度★★★★

本書の中で、おすすめ書評ブログの一つとして、
当ブログ紹介していただきました。
平野敦士カールさん、ありがとうございます。

プラットフォーム戦略とは、さまざまなグループが集まる
「場」を提供し、多くの人を集めるビジネスモデル。

成功例としては、マイクロソフトやグーグルなどが有名です。

平野さんが世に送り出した「おさいふケータイ」もそのひとつ。

ビジネスモデルとしてのプラットフォーム戦略は
破壊的な威力を持ちますが、
平野さんが本書で提唱するのは、
「個人」レベルでのプラットフォーム化です。

  「たった一人で、顧客、他社の社員や自社の上司、部下など、
  周囲の多くの人を巻き込み、自分が持てる力の何十倍もの
  成果を上げつつ、まわりの人間も幸せにしていく。(ための思考法)」

本書では、そのための思考法やノウハウが詳しく解説されています。

ちなみに、プラットフォームという概念を初めて紹介したのは、
大前研一さんの「新・資本論(The Invisible Continent)」とのこと。

私が個人的にプラットフォーム化で
印象が強いのは、金森重樹さんです。

かつて金森さんは、エイドリアン・J・スライウォツキーさんの
ザ・プロフィット」を読み、そこで紹介されていた
“スイッチボードモデル”を参考に、
次々そのモデルを作り上げ成功していきました。

スイッチボードモデルは、顧客集団とサービス供給者集団をつなぐ
真中に位置して、相互の集団をつなぐビジネスモデルですから、
これはまさにプラットフォーム戦略そのものですね。

それでは、個人がプラットフォーム化するためには、何が必要か?

本書で説明されるのは、次のような鉄則や勉強法。

  ・新プラットフォーム思考のリーダーとなるための15の鉄則
  ・プラットフォームを作るアライアンスを成功させる12の鉄則
  ・プラットフォームを広げ社外人脈を築く6の鉄則
  ・新プラットフォーム思考の知識を身につけるための勉強法

この中で、小学生のころまでアメリカやカナダで育った平野さんが、
英語の勉強法について受験英語を評価しているのは意外なところでした。

  「英会話学校に行くなら、受験英語をもう一度しっかりやり直したほうがいい」

本書を読むと、ビジネス上の大きなプラットフォーム戦略を
構築するにも、 まずは自分自身が「プラットフォーム思考」を
身につける必要があることが良くわかります。

 この本から何を活かすか?

平野さんがプラットフォーム思考を身につけるための
情報源の一つとして紹介していたのが「日経テレコン21」。

日経が運営する会員制データベースで、利用料金は月額8000円から。

私は、楽天証券のマーケットスピードを利用しているので、
日経テレコン21の楽天証券版を無料閲覧が可能です。
(但し、取引しないとマーケットスピード自体は有料となります)

株の取引をしない人にでも、日経テレコン21を
無料で閲覧できるのが丸三証券です。

丸三証券の日経テレコン21の利用条件は、
口座開設のみで、利用料金は完全無料です。

これは、口座開設しない手はありませんね。

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| 仕事術・スキルアップ・キャリア | 07:52 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

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サラリーマンだから貧乏ですが、なにか?

サラリーマンだから貧乏ですが、なにか?
サラリーマンだから貧乏ですが、なにか?
(2009/12/22)
大村 あつし 商品詳細を見る

満足度★★★

  「本書は、高名な経済学者の理論を基にしたフィクションです」

主人公の多喜二は製薬メーカーに勤めるMR。24歳。
その彼女、エリナは自動車部品メーカーの社長秘書。

物語は、キスシーンから始まります。

六本木ヒルズの大展望台から、夜景を眺める2人。
無数のビルやマンションの明かりを見ながら、
ある疑問が2人の頭に浮かびます。

これら無数のマンションは貸す側と借りる側が存在する。
借りる側のほとんどはサラリーマン。
なぜ、サラリーマンは働いても働いてもマイホームは「夢」なのか?

資本主義の仕組みに疑問を持った2人は、
エリナの同級生で大学の経済学講師をしている
自称「マルクん」から経済の講義を受けることにします。

  ・なぜ、サラリーマンは貧乏なのか?
  ・学校が教えてくれたあの需給曲線は嘘だったのか?
  ・なぜ、お尻も拭けない1万円札が、トイレットペーパーよりありがたいのか?
  ・サラリーマンは現代の奴隷か?
  ・なぜ、資本家は金持ちなのか?

マルクんは言います。

  「経済学を算数に置き換えるならば、2人は“分数の計算”すら
  教わっていないのが現状です。私は2人に知らなくても日常生活に
  支障のない“微分積分”を解説するつもりはありません。
  知らなければ困りますし、知っていればなにかと便利な
  “分数の計算”を覚えてもらいたいんです」

本書は、ほとんどがマルクんの講義を、
多喜二とエリナの2人が受ける形式で話が進みますので、
経済小説としてのストーリー性はあまりありません。

しかし、ベタなボケとツッコミを入れながらも、
義務教育では教えてくれない経済の仕組みが、
非常にわかり易く説明されています。

難しい経済用語や式はほとんど出てきませんら、
「世界一やさしい経済学」という謳い文句に偽りはないようです。

中学生でも分かるけれど、意外と大人でも知らない、
資本主義経済の中で生きていくには必須の知識が
講義されていますね。

 この本から何を活かすか?

著者の大村あつしさんは、
VBA関係の本を多く出版していて、テレビ出演時に
「この10年でもっとも成功したITライター」と紹介されたそうです。

ITライターを経て2007年に小説家に転身。
デビュー作「エブリ リトル シング」はベストセラーとなり映画化。
そして、経済をテーマにした本書を執筆。

大村さんは、本当に何をテーマにしても
「売れる本」が書けるようです。

アマゾンのレビューを見る限り小説の「エブリ リトル シング」も
無限ループ」も好評のようですね。

私は、あまり小説を読むことはありませんが、
今度、読んでみようと思います。

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| 経済・行動経済学 | 06:50 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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