活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


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統計数字を読み解くセンス

統計数字を読み解くセンス―当確はなぜすぐにわかるのか?(DOJIN選書27)
統計数字を読み解くセンス―当確はなぜすぐにわかるのか?(DOJIN選書27)
(2009/11/30)
青木繁伸 商品詳細を見る

満足度★★★★

降水確率がいくつ以上のときに傘を持っていったらよいのか?

最初に次の場合の損失を計算します。

 1. 傘を持っていったのに雨が降らなかった場合
    →重い思いをする、傘の置き忘れに注するなどを考えて
     「100円のコスト」がかかると仮定します。
 
 2. 傘を持っていかずに雨が降った場合
    →駅から自宅までタクシーにのるなどを考えて
     「500円のロス」と仮定します。

このとき「損害を引き起こす事象の発生確率」が
「コストとロスの比」より大きければ対策を講じ、
小さければ対策を講じないほうが得策。

つまり100円/500円=20%ですから、降水確率が20%以上のときに、
傘を持っていく価値があると判断できます。
(以上、本書のコラムの説明を少し変えて掲載しました)

さすがに、化学同人からの出版だけあって、
けっこうマジメに統計を勉強できる本です。

著者の青木繁伸さんは、DOJIN選書から
「一般読者を対象として、専門知識がなくても読め、
なおかつ統計リテラシーを高める内容」という
執筆依頼を受け、この本を書いたようです。

テレビの視聴率や血液型性格診断、地球温暖化、
健康診断の結果、食品添加物の発がん性など、
日常生活に関わる題材を使って統計リテラシーを
向上させることができます。

ポツポツと簡単な数式は出てくるので、
雑学程度に上辺だけ統計の雰囲気を知りたい方は、
本書のコラムだけで十分と感じるかもしれませんが、
統計の入門書としては最適。

私も学生の頃、統計の授業を受ける前の導入として
本書を読んでおきたかった。

  第1章 統計数学はじめの一歩 - データの集計と分析
  第2章 平均することでなにがわかるか
  第3章 偏差値を正しく理解する
  第4章 データ集計のコツ
  第5章 相関関係をどう読み取るか
  第6章 因果関係を検討する
  第7章 もっともらしい結論に惑わせられない - 検定
  第8章 全体の姿を推しはかる - 推定
  第9章 統計による予測は可能か?
  第10章 健康な生活を送るための統計学

 この本から何を活かすか?

読書量が増えると年収が上がるのか?

アンケート調査を元に雑誌などで、「読書量と年収の関係」を
調べる特集が組まれることがあります。

ここで重要なのが、「相関と因果の違い」と「見かけの相関」。

まず第一に相関と因果は異なります。

仮に、読書量と年収の間に相関があったとしても、
因果関係があるとは限りません。

第二に「見かけの相関」を廃しなければ、本当の相関は見えてきません。

本書で紹介されていたのは、
「サラリーマンの年収と血圧には相関がある」という例。

この例では、相関係数だけ見ると、強い相関を示しますが、
正味の相関を調べるには、年齢の影響を取り除かなければなりません。

つまり、年齢が上がると血圧が上がることと、
年齢が上がると年収が上がることが渾然となっている状況から、
年齢を固定して年収と血圧の相関を見る必要があるということです。

先の「読書量と年収の関係」の特集記事なども、
これらの点を注意して読まなければなりませんね。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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