活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


2009年11月 | ARCHIVE-SELECT | 2010年01月

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「買いたい!」のスイッチを押す方法

「買いたい!」のスイッチを押す方法  消費者の心と行動を読み解く (角川oneテーマ21)
「買いたい!」のスイッチを押す方法 消費者の心と行動を読み解く (角川oneテーマ21)
(2009/11/10)
小阪 裕司 商品詳細を見る

満足度★★★

  人の「買いたい」は、不況には関係ないのである。

本書の著者・小坂裕司さんは、こう断言し、
その理由を次のように解き明かします。

人の購買行動には2つのハードルがある。

一つ目は、「買いたい」か「買いたくないか」というハードル。
二つ目は、「買えるか」か「買えないか」のハードル。

不況が高くするハードルは、あくまでも二つ目。

決定的かつ強力なのは、一つ目のハードルで、
買いたいという情動は、買えるかどうかを検討する理性に勝る。

つまり、価格が安いことよりも、まず「買いたい」気持ちにさせることが、
なによりも重要ということです。

それでは、どうしたら「買いたい」と思わせることができるのか?

小坂さんは、自身の講演会で面白い実験を行なっています。

あるワインを3段階に分けて紹介することで、
会場にいる千人の情動の変化を観察します。

  「ここに1本のワインがある。フランス産の赤ワインで売価は
  3800円ほど。商品名はエモーション・ド・テロワールという。」

最初の紹介だけで、飲みたくなったかどうかを、
会場に聞くと、挙手するのは10人程度。

  「このワインはジュヴェレ・シャンベルダン、ヴォーヌ・ロマネ、
  シャンボール・ミュジェ、マネサルという4種類のブドウを使用しています。」

この説明を加えて再度尋ねても、
挙手するのはせいぜい30人程度。まだ1割にも届きません。

最後は、もう少し長めのコピーを付けて説明します。

  「エモーション・ド・テロワール
  天才醸造家がフランス政府に逆らってまで作ったワインとは

  今フランスワイン界で天才と呼ばれているワイン醸造家がいます。
  それはヴァンサン・ジラルダンさんです。有名なワイン評論家の
  ロバート・パーカー・ジュニアも、彼のワインを見つけたら
  走って買いにいけと言っているほどです。ところがそんな彼が
  フランス政府に逆らってまで作ったワインがあります。
  それがこのワインなのです。」

この説明のあとに会場に聞くと、
一気に6~7割の人の手が挙がるそうです。

鍵となったのは「情報」。
感性に届く情報が「買いたい」のスイッチを押すようです。

本書では、前半で買物をする心と購買のメカニズムを解明し、
後半で、お客さんの購買行動を創り出すためのマーケティングフレームと
実践メソッドを紹介しています。

いわゆるエモーショナル・マーケティングの解説本で、
商売をする人には欠かせない一冊です。

この本から何を活かすか?

  「私たちの発見は、人の線条体、そしておそらくドーパミン・システムは、
  新しくて予測できない報酬にもっとも反応することを意味していた。」

これは、本書に紹介されていた
脳科学者であるグレゴリー・バーンズ博士の言葉。

私がこのブログで表示している「満足度」も
完全にドーパミン・システムの影響を受けています。

例えば、本書は素晴らしい内容ですし、
参考になる部分は多々あります。

しかし、私の満足度は一般的な「★★★」。

これは、ワクワク系マーケティングの頃から
小阪さんの著書を読んできた私の脳にとって、本書の内容は、
「予測できない新しい情報」とまでは認識されなかったということです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book. 

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| マーケティング・営業 | 06:17 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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