活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


2009年11月 | ARCHIVE-SELECT | 2010年01月

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ザ・クリスタルボール

ザ・クリスタルボール
ザ・クリスタルボール
(2009/11/13)
エリヤフ・ゴールドラット 商品詳細を見る

満足度★★★

TOC理論(Theory of Constraints:制約の理論)でお馴染みの
エリヤフ・ゴールドラットさんの1年ぶりの新作。

今回は、小売業を舞台にしたビジネス小説です。

タイトルの「クリスタルボール」とは、未来がわかる水晶玉。

  「客が何を買うのか、どんな商品を用意しておいたらいいのか
  -それを教えてくれる魔法のクリスタルボールがあったら、
  どんなに助かることだろう。」

こう嘆く、本書の主人公ポール・ホワイトは
チェーン店であるハンナズショップの店長。

売れ残るリスクを抱えてまで在庫を持つべきか、
それとも売上が落ちるリスクがあっても在庫を減らすべきか。

ポールの店は、最近、地域チェーン店10店舗の内、
利益率で8位までランクを落としていました。

そんな最中、地下倉庫の水道管が破裂する緊急事態が発生。

地下倉庫が使えず、店ではわずか20日分の在庫しか
置けない状況になり、在庫を持つか持たざるべきかというジレンマが、
強制的に解消されることになります。

  「在庫を大幅に減らしながら、利益を上げる。」

本書のストーリーは、生産管理で使う印象の強いTOC理論を
小売業に応用したものを中心に展開されます。

つまり、SCM(サプライチェーン・マネジメント)の基礎が
ストーリー形式で学べる本になっています。

日本では、これだけコンビニが発達していますので、
在庫を持たずに経営する手法は、
まったく初めて聞くようなものではありません。

しかし、いつものことですが、小説としての面白さは折り紙つき。

前作の「ザ・チョイス」では、ゴールドラットさんと
娘のエフラットさんの対話で構成するという、
異色の構成でしたが、今回はビジネス小説の王道を踏襲。

安心してストーリーに引き込まれながら、
TOC理論を学ぶことができます。

 この本から何を活かすか?

本書の監訳は岸良裕司さん。
ゴールドラット・コンサルティングディレクター日本代表です。

今まで気づきませんでしたが、ゴールドラット・コンサルティング
TOCをさらに普及させるために、2002年に設立されたようですね。

この組織のCEOはラミ・ゴールドラットさん。
名前と写真から推測すると息子さんと思われます。

だんだん、息子さんや娘さんの露出度が増えているのが気になります。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book. 

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| ビジネス一般・ストーリー | 07:49 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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大事なことはすべて記録しなさい

大事なことはすべて記録しなさい
大事なことはすべて記録しなさい
(2009/11/13)
鹿田 尚樹 商品詳細を見る

満足度★★★

有名な書評ブログ「読むが価値」を運営する
鹿田尚樹さんのデビュー作。

同じ頃にブログを始めた私にとっても、
本書が売れているのは、非常に嬉しく思いますね。

小泉内閣時に最年少参議院議員公設秘書を務め、
ブログデビューしてからは、短期間で有名ブロガーとして名を馳せ、
現在では多方面で活躍する鹿田さん。

その成功の秘密は「記録」することにあったようです。

Recording helps those who help themselves.
記録は自ら助くる者を助く。

本書で説明される「記録」方法の特徴は2つ。

  1. あらゆる「ツール」を使って、記録するだけ
  2. 整理・分類・ファイリングはしない

記録することは、大切だとわかっていても、
つい億劫になって、記録を残さずに過ごしてしまう。

やっとのことで重い腰を上げて、記録を始めても
負荷がかかり過ぎて長続きしない。

本書は、そんな記録することに挫折してきた人に贈る、
シンプルでストレスフリーの記録術。

「マメさ」という気質に頼らなくても、
環境や仕組み作りによって、記録が残せるように工夫されています。

ただし、「記録するだけ」と書いてしまうと誤解を招くかもしれませんが、
これはあくまで記録時点での話しです。

記録だけして、活用しなくていいと言っている訳ではありません。

活用のための記録であることが大前提で、
その点についても本書では、しっかりと説明がなされています。

記録のための様々なHACKS、文具好きを刺激するツール写真、
「5つのルール」や「RECORD効果」などのウマいまとめ・・・

さすがと言うしかないぐらい、
本書には売れる要素が詰め込まれています。

書評ブロガーである鹿田さんが、ベストセラー本を生む様は、
映画評論家であったフランソワ・トリュフォーさんが、
監督としても素晴らしい映画をつくり上げたことを彷彿させますね。

ちょっと、褒め過ぎでしょうか?

個人的には、ブログだけでは分からなかった
鹿田さんの努力の跡を、本書で垣間見ることができ、
本当に頭が下がる思いがしました。

 この本から何を活かすか?

鹿田さんは「ブログ記事を書く時間を3分の1に減らす方法」を
編み出したそうです。

ブログをはじめたばかりの頃、
本を読むのに1時間、まとめるのに1時間、記事を書くのに1時間、
合計3時間かかっていたと書かれています。

この合計3時間が1/3の1時間になったのか、
純粋に記事を書く1時間が20分に短縮されたのかは
本書からは分かりません。

本書に記載された、タイムログを書いた手帳の写真を見ると、
鹿田さんの1冊の本を読む所要時間は45分であることが分かります。

更に、鹿田さんは読書メモをワードに打ち込んで
プリントアウトまでしていますから、その時間を考えると驚異的。

私は、ブログを書くのにかなり時間がかかりますので、
このノウハウを是非参考にしたいところです。

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| ノウハウ本 | 06:55 | comments:4 | trackbacks:1 | TOP↑

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パーソナル・マーケティング

パーソナル・マーケティング
パーソナル・マーケティング
(2009/11/19)
本田 直之 商品詳細を見る

満足度★★★★

なぜ、本田直之さんは「レバレッジ」シリーズを終わらせたのか?

私は、「面倒くさがりやのあなたがうまくいく55の法則」の記事で、
「 “レバレッジブランド”から“本田直之ブランド”への本格的な移項を
試みているようにも窺えます。 」と指摘しました。

これは、本田さんが最初から考えていた戦略。

レバレッジも使い続けると飽きられ、
次のステージに移りにくくなると考え、
「レバレッジ」シリーズは10冊と決めていたそうです。

本書は、無名の「個人」をブランド化するための戦略書。

タイトルとなっている「パーソナル・マーケティング」は、
パーソナルブランディングの上位概念に当たるようです。

よく考えてみれば、至極当然のことですが
商品を売り出すのも、自分を売り出すのも、
買ってくれる相手があってのこと。

ですから、ターゲットを絞り、ニーズを考え、リサーチを重ね
それに合わせて自分を変えるという、マーケティングの基本を
踏襲しなければ、売れ続けるわけがありません。

しかし、商品を売る時は当たり前に行なっていることが、
多くの人が自分自身を売り出す時は、同じようにできていないと、
本田さんは指摘しています。

  自分は、誰のために役立つのか?
  自分の何が役立つのか?

本書の中で何度も発せられるこの問いが、
パーソナル・マーケティングの根幹。

これは「レバレッジ人脈術」の中で、中心的な考えだった
「コントリビューション(貢献)」の精神です。

人脈を作るのも、一つの個人ブランド化ですから、
本書の考えと密接な関係があるのも頷けます。

また本書の手法は、本田さんだけに当てはまる、
再現性のないものではありません。

本田さんは、自身のブランド化だけでなく、
最近では何人ものビジネス書著者のプロデュースを手掛け、
成功を重ねていますから、実績面でも折り紙つきの内容です。

 この本から何を活かすか?

本書には自己ブランド化するための
21個のワークが掲載されています。

その中から、次のワークをやってみました。

・法則09 WORK
  自分の興味があることや得意なこと、気になることを、
  思いつくまま書き出して、タグリストをつくりましょう。

・法則10 WORK
  自分が興味を持っていないことや、やりたくなこと、
  向かいたくない方向を思いつくまま書き出して、
  アンチタグリストをつくりましょう。

このワークをやってみて、自分にとっては当たり前のことの中に、
他の人のニーズがあるかもしれないことを発見。

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| ブランディング | 06:37 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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アイデアは考えるな。

アイデアは考えるな。
アイデアは考えるな。
(2009/11/19)
柳澤 大輔 商品詳細を見る

満足度★★★★

「明日までにアイディアを1つ考えて」と
言われると、なかなかアイディアが浮かばない。

でも、「今から30分間でアイディアを最低10個出して」と
言われた方が、実はハードルは上がっているのに、
アイディアは出しやすい。

これは、本書でも紹介されているジャック・フォスターさんの
アイデアのヒント」の中に書かれている有名なエピソード。

アイディアが浮かばない人は、つい「すごいアイディア」を
出そうとして考えが詰まってしまいますが、
大切なのは、「すごくないアイディア」をたくさん出すこと。

そして、アイディアをたくさん出せば、仕事が面白くなる。

インターネット業界で「面白い会社ある?」と聞けば、
多くの方が「面白法人カヤック」と答えるそうです。

本書は、そんな会社の代表取締役を務める柳澤大輔さんが
「アイディアを出すノウハウ」と「楽しく働くノウハウ」の
両方を詰め込んだ本です。

確かに、面白法人カヤックのサイトを見るだけで、
その面白さは伝わってきますね。

柳澤さんが説明する「面白がり屋」になるための
ノウハウは、次の3つ。

  1. とにかく乗っかる
  2. 自分からアイディアをたくさん出す
  3. 楽しいと周囲に伝える

面白そうだから乗っかるのではなく、まずはイヤイヤでも
とにかく乗っかり、目の前の状況を楽しむこと。

それでは、アイディアはどうしたらたくさん出せるのか?

「アイディアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外のなにものでもない」

ジェームス・W・ヤングさんの名著「アイデアのつくり方」の
言葉にもある通り、組み合わせを考えることがポイント。

1つの要素から生まれるアイディアは1つですが、
要素が2つになると、そこから生まれる組み合わせは3つ。
要素が3つになると7つ、要素が4つになると15個・・・

まずは、ひたすら組合せを考えて、
量産することが重要です。

また、本書で発想法として紹介されるのは、
「結果逆算発想法」、「マンダラチャート」、「アイディアの公式」など。

しかし、本書のノウハウを紹介する部分もイイのですが、
私が気に入ったのは、「ブレスト実況中継」が掲載されているところ。

「満員電車を楽しく過ごす方法」をテーマに30分間で
ブレストする様子が、4ページほどの誌上に再現されています。

1つのアイディアが次の発想を呼び込み、
次から次へと面白いアイディアが生まれてくる。

これこそカヤック流面白アイディア会議の真骨頂。

このブレストの様子を見るだけでも、
日頃、アイディアに困り気味の人には、
大きなヒントになるのではないでしょうか。

 この本から何を活かすか?

本書で紹介されていた、一人でのアイデア、ブレストを
サポートするデスクトップツール「Lonely Idea」。

マンダラチャートとマインドマップを合体させたような
発想ツールで、無料で配布されています。



ダウンロード先は、こちら

私も早速、使ってみようと思います。

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| アイディア・発想法・企画 | 06:32 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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アリ地獄先生の「売らないのに売れる」秘密の授業

アリ地獄先生の「売らないのに売れる」秘密の授業
アリ地獄先生の「売らないのに売れる」秘密の授業
(2009/10/09)
佐藤 昌弘 商品詳細を見る

満足度★★★

「お客さまを集める方法」を、子どもにも大人にも分かるように、
“たとえ話”にしたマーケティング本。

アニマル学校の特別授業で、4匹の個性的な生き物が、
エサの捕り方について教鞭をとります。

  虫や動物は、生き残るために、エサを探し、捕まえ、食べる。
  ビジネスは、生き残るために、顧客を探し、セールスし、売る。

生き物にとって、捕食できないことは死を意味するように、
ビジネスでも、マーケティングでの失敗は同じ事を意味します。

例えば、本書のタイトルにもなっているアリ地獄先生は
生徒たちに聞きます。

もし、作った巣にアリが落ちてこなかったどうするか?

普通の生き物なら、巣を移動させますが、
アリ地獄は飢えて死ぬだけ。

だからこそ、アリ地獄は死を覚悟して巣を作る場所を選ぶ。

つまり、マーケティングとしては、
立地がすべてに優先することを教えます。

アニマル学校の授業内容は、以下の通りです。

1時間目 アリ地獄先生が教える「立地の極意」
2時間目 チョウチンアンコウ先生が教える「オファーの魅力」
3時間目 コウモリ先生が教える「リサーチ力」
4時間目 コバンザメ先生が教える「共生の選定眼」

著者の佐藤昌弘さんは、ライオン校長先生として登場し、
各授業の合間で解説を入れています。

マーケティングを動物の捕食行動に喩えるのは
なかなか面白いアイディアですね。

だからといって、ストーリーで内容を染み込ませる本とは異なり、
分かりやすく伝わったかというと、ちょっと微妙な感じがしますが。

  「人間の進化なんて、4匹の動物の進化の歴史から比べたら、
  まだまだ比較にならないくらいひよっこ同然なのです。」

佐藤さんは、だから動物たちから学ぶべき点は多いと説明します。

しかし、本書の内容は動物の行動を見て発見したことではなく、
最初から佐藤さんの中にあった教えたい内容を
捕食行動になぞらえて解説しているだけなので、
動物から学ぶべき点があると表現するのは、少し違う気がします。


内容は、佐藤さんが1000社以上のコンサルティングを
してきたノウハウを詰め込んだマーケティング本ですから、
あまり細かい点は気にせず、読んだほうがいいかも知れませんね。

 この本から何を活かすか?

ビジネス書コーナーに、「アリ地獄」という
タイトルの本があれば、けっこう目を引きます。

これもまた、「言葉の魔術師」と言われる
佐藤さんのウマさなのでしょう。

ただ、個人的にはアリ地獄(ウスバカゲロウ)の
生態のほうに興味が行ってしまいました。

きっと、ウチの子もウスバカゲロウについては
ほとんど知らないはず。

今日は、子どもと一緒に、ウスバカゲロウについて
調べてみようと思います。

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| マーケティング・営業 | 08:26 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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100年予測

100年予測―世界最強のインテリジェンス企業が示す未来覇権地図
100年予測―世界最強のインテリジェンス企業が示す未来覇権地図
(2009/10/09)
ジョージ フリードマンGeorge Friedman 商品詳細を見る

満足度★★★

21世紀は中国の時代ではない。

大前研一さんは「衝撃! EUパワー」の中で
「21世紀は超国家EUの時代になる」と予言していましたが、
本書の予想は、それとも異なります。

21世紀の覇権国はアメリカ。

しかも、アメリカの支配は始まったばかりで、
今後は凋落するどころか、上げ潮に乗る。

そして、今後100年の内にアメリカの覇権を脅かす国として
挙げられているのは、第一に日本、次にトルコ、そしてポーランド。

更に22世紀が目前に迫る頃には、躍進するメキシコが
やがてアメリカの覇権に挑戦する。

これが、本書「100年予測」の大まかなシナリオです。

著者は「影のCIA」と呼ばれる米民間情報会社ストラトフォー
CEOを務めるジョージ・フリードマンさん。

本書は、2009年1月にアメリカで刊行され
大胆な予測が話題を呼びベストセラーになりました。

フリードマンさんは、本書の中で20年単位で100年先までの
世界情勢を占っていますが、根拠としているのは「地政学」。

地理的な位置関係が、政治や国際情勢に
及ぼす影響を研究する学問です。

なぜ、アメリカの支配が続くのか?
なぜ、日本は世界での重要度を増すのか?

いずれの答えも、「海洋支配」、「海洋国家」
というところにあるようです。

  「ある意味では、未来について唯一確信を持って言えるのは、
  そこでは常識が通用しなくなるということだけだ。」

正直に言って、100年先の予想だと真偽を確かめるのも
100年先になりますから、言った者勝ちというところがあります。

しかし、現在の条件からシナリオを描き、
シュミレーションすることは重要です。

本書で、「日本」はずいぶん買いかぶられていますが、
100年先はおろか、10年先、20年先のビジョンや国家戦略ですら
明確になっていないことが心配なところです。

フリードマンさんの予想にある通り、
やがて世界の人口増加も終わり、減少に転じる時代が来ます。
更に、平均寿命が伸び世界的にも高齢化が進むでしょう。

そう考えると、今後の日本の姿が、
世界の未来を映す鏡なのかもしれません。

この本から何を活かすか?

フリードマンさんの未来予測は、非常に面白いものです。

しかし、真の醍醐味は人の予測を読むよりも
自分で予測することにあるのではないでしょうか。

私は、毎年、年初に1年間のマーケットの動きと
経済的に起こりそうなトピックを予測します。

半分は外れますが、思考訓練の良い機会になっています。

100年先とまではいきませんが、来年は、1年先だけでなく
3年先の予測まで立ててみようと思います。

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| 社会・国家・国際情勢 | 06:36 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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儲かるキーワード広告の使い方

売上と集客が確実にアップする 儲かるキーワード広告の使い方
売上と集客が確実にアップする 儲かるキーワード広告の使い方
(2009/11/12)
竹内 謙礼 商品詳細を見る

満足度★★★★

会計天国」や「販促鉄板ワザ40」など
質の高い本を刊行している経営コンサルタントの竹内謙礼さん。

本書は、キーワード広告の第一人者である滝井秀典さんの会社
ワードシーカーの協力を得て完成させた、キーワード広告攻略本。

竹内さんのサイトを拝見すると、
その色使いからか、かなりベタな印象を受けますが、
本書はとてもスマートにまとめられています。

単なるキーワード広告の出稿手順だけであれば、
ワードシーカー社で使われている業務マニュアルを
そのまま出版すればよいことです。

そこに経営コンサルタントとしての竹内さんの視点を加え、
運用のためのマニュアルから、儲けるためのマニュアルに
進化させているのが本書です。

  キーワード広告を利用している会社の中で、
  本当に運用がうまくいっている会社は5%にも満たない。

竹内さんが指摘する、自前の運用でうまくいかない理由は3つ。

  理由1. 人類初の“プル型広告”を相手にしているから
  理由2. 必要とされるスキルの幅が広すぎるから
  理由3. 難解な管理画面や専門用語に苦手だから

要するに、キーワード広告では
従来のマーケティング手法と必要とされるスキルが違う。

このことに気づいていない会社が多いようです。

本書では、「キーワード広告運用の8つのステップ」に沿って
戦略の立て方、キーワードの決め方から管理画面の操作方法まで、
初心者でも分かるように詳しく解説されています。

実際のところ、本書を片手にキーワード広告を
出稿してみないと本当の価値はわかりません。

しかし、マニュアルとしても完成度が高いので、
これからキーワード広告を出そうと思っている方でも、
本書を見るとイメージが湧き、できそうな気になります。

キーワード広告は、規模の小さな会社でも
比較的低予算でテストマーケティングが行なえ、
その結果を検証できることが一つのメリット。

ならば、試さない理由はないハズですね。

この本から何を活かすか?

本書ではキーワードを「マインドマップ」を使っ
管理することを勧めています。

推奨されているソフトは「マインドマネージャー」。

私がマインドマップを使うのは「発想」のためで、
たまにしか使用しません。

管理目的ではツリーチャートを使っています。

今度、管理目的でもマインドマップを試してみようと思います。

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| マーケティング・営業 | 06:27 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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完全なる証明

完全なる証明
完全なる証明
(2009/11/12)
マーシャ・ガッセン 商品詳細を見る

満足度★★★★

  送信日時 2002年11月12日火曜日午前9時9分2秒-0500
  差出人:グレゴリー・ペレルマン
  宛先:[複数の受信者]
  件名:新しいプレプリント
  
  親愛なる〇〇、
  arXiv math.DG/0211159に掲載されている私の論文についてお知らせします。

10名あまりのアメリカの数学者に送信されたメール。

これが百年近くもの間、数多くの数学者を悩ませた
世紀の難問「ポアンカレ予想」が、グレゴリー・ペレルマンさんによって
証明されたことが知られた瞬間でした。

しかも、普通に論文を書き学術誌に投稿するのではなく、
ペレルマンさんはインターネット上に論文をアップしました。

その後、数々の一流大学のオファーを断り、
数学のノーベル賞とも呼ばれるフィールズ賞の受賞も拒否。

そして、数学界の表舞台から消えるばかりか、
世間との交流も絶ち、姿を見せなくなった。

なぜ、ペレルマンさんはポアンカレ予想の証明を達成することができたのか?
なぜ、彼は数学を捨て、世間とのつながりを絶ったのか?
なぜ、彼は賞金の受け取りを拒むのか?

これら3つの疑問に答えを探るべく、
本書の著者、マーシャ・ガッセンさんは執筆を始めました。

ペレルマンさんは既に世間との交流を絶っていたため、
ガッセンさんは、本人を知る様々な人にインタビューを重ね、
天才数学者の実像に迫ります。

ユダヤ系ロシア人として生まれ、英才教育を受けて育つ。
16歳で出場した数学オリンピックでは全問満点で金メダル獲得。

5年早く生まれても、5年遅く生まれても
ソ連の崩壊によって、ペレルマンさんのキャリアは
途中で閉ざされてた可能性が強かった。

単に数学的なバックグラウンドを持つだけではなく、
ペレルマンさんと同い年で、同時代にユダヤとして旧ソ連で
エリート教育を受けて過ごしたガッセンさんにしか書けない、
興味深い人物伝に仕上がっています。

ちなみに、私は「ポアンカレ予想」とその証明を
ほとんど理解できていませんが、本書を十分楽しめました。

幸いなことに、本書を読むのに数学の知識は、
ほとんど必要ありません。

この本から何を活かすか?

今日は時間があるので、私は、
本書に掲載されていた「コルモゴロフの四つ穴ボタン問題」を
じっくり考えてみたいと思います。

問題

次のような条件のもとで、四つ穴ボタンの留め方が、何通りあるか。

  1) ボタンの四つの穴は正方形の四つの角にある。
  2) その任意の二つに糸をかけて留めることができる。
  3) 二つの穴の組み合わせの少なくとも一つに、糸をかけないといけない。
  4) 布地の上でのボタンの位置や角度は問わない。

あと、参考までに、ペレルマンさんが発表した論文はこちら。

The entropy formula for the Ricci flow and its geometric applications
Ricci flow with surgery on three-manifolds
Finite extinction time for the solutions to the Ricci flow on certain
 three-manifolds

その他の「ポアンカレ予想」関連書籍はこちら。

ポアンカレ予想を解いた数学者
ポアンカレ予想―世紀の謎を掛けた数学者、解き明かした数学者
NHKスペシャル 100年の難問はなぜ解けたのか―天才数学者の光と影

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| 数学 | 16:11 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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「買いたい!」のスイッチを押す方法

「買いたい!」のスイッチを押す方法  消費者の心と行動を読み解く (角川oneテーマ21)
「買いたい!」のスイッチを押す方法 消費者の心と行動を読み解く (角川oneテーマ21)
(2009/11/10)
小阪 裕司 商品詳細を見る

満足度★★★

  人の「買いたい」は、不況には関係ないのである。

本書の著者・小坂裕司さんは、こう断言し、
その理由を次のように解き明かします。

人の購買行動には2つのハードルがある。

一つ目は、「買いたい」か「買いたくないか」というハードル。
二つ目は、「買えるか」か「買えないか」のハードル。

不況が高くするハードルは、あくまでも二つ目。

決定的かつ強力なのは、一つ目のハードルで、
買いたいという情動は、買えるかどうかを検討する理性に勝る。

つまり、価格が安いことよりも、まず「買いたい」気持ちにさせることが、
なによりも重要ということです。

それでは、どうしたら「買いたい」と思わせることができるのか?

小坂さんは、自身の講演会で面白い実験を行なっています。

あるワインを3段階に分けて紹介することで、
会場にいる千人の情動の変化を観察します。

  「ここに1本のワインがある。フランス産の赤ワインで売価は
  3800円ほど。商品名はエモーション・ド・テロワールという。」

最初の紹介だけで、飲みたくなったかどうかを、
会場に聞くと、挙手するのは10人程度。

  「このワインはジュヴェレ・シャンベルダン、ヴォーヌ・ロマネ、
  シャンボール・ミュジェ、マネサルという4種類のブドウを使用しています。」

この説明を加えて再度尋ねても、
挙手するのはせいぜい30人程度。まだ1割にも届きません。

最後は、もう少し長めのコピーを付けて説明します。

  「エモーション・ド・テロワール
  天才醸造家がフランス政府に逆らってまで作ったワインとは

  今フランスワイン界で天才と呼ばれているワイン醸造家がいます。
  それはヴァンサン・ジラルダンさんです。有名なワイン評論家の
  ロバート・パーカー・ジュニアも、彼のワインを見つけたら
  走って買いにいけと言っているほどです。ところがそんな彼が
  フランス政府に逆らってまで作ったワインがあります。
  それがこのワインなのです。」

この説明のあとに会場に聞くと、
一気に6~7割の人の手が挙がるそうです。

鍵となったのは「情報」。
感性に届く情報が「買いたい」のスイッチを押すようです。

本書では、前半で買物をする心と購買のメカニズムを解明し、
後半で、お客さんの購買行動を創り出すためのマーケティングフレームと
実践メソッドを紹介しています。

いわゆるエモーショナル・マーケティングの解説本で、
商売をする人には欠かせない一冊です。

この本から何を活かすか?

  「私たちの発見は、人の線条体、そしておそらくドーパミン・システムは、
  新しくて予測できない報酬にもっとも反応することを意味していた。」

これは、本書に紹介されていた
脳科学者であるグレゴリー・バーンズ博士の言葉。

私がこのブログで表示している「満足度」も
完全にドーパミン・システムの影響を受けています。

例えば、本書は素晴らしい内容ですし、
参考になる部分は多々あります。

しかし、私の満足度は一般的な「★★★」。

これは、ワクワク系マーケティングの頃から
小阪さんの著書を読んできた私の脳にとって、本書の内容は、
「予測できない新しい情報」とまでは認識されなかったということです。

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| マーケティング・営業 | 06:17 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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サラリーマンのためのお金サバイバル術

サラリーマンのためのお金サバイバル術 家・車・保険、「人並み」な買い物が破滅を招く (朝日新書)
サラリーマンのためのお金サバイバル術 家・車・保険、「人並み」な買い物が破滅を招く (朝日新書)
(2009/11/13)
岡本 吏郎 商品詳細を見る

満足度★★★

  現在、自己啓発系のセミナーがサラリーマンの間で大流行だそうです。
  (中略)参加しても何の能力もつかない。むしろ、病的な躁状態に
  なる人もいるセミナーに、高いお金を払う行為というのは、
  この本を書いてきた私のような立場の者には、
  「能力をつけて、お金を貯める」というテーゼから一番遠い行動です。

相変わらず、辛口の岡本史郎さん。

本書で述べられている内容は、とてもシンプルです。

前半の節約編では、収入より少ない支出で生活すること。
後半の運用編では、インデックス又はETFで運用すること。

岡本さんのお金に関する結論は、
橘玲さんの考えに近いものがあります。

幻想を抱かずに事実を一つずつ確認していくと、
見も蓋もない同じ結論に辿り着くのでしょう。

ただ、岡本さんの本は、シニカルでドライというより
厳しく暗いトーンなので、橘さんの本とはかなり印象が異なります。

あなたは、人並みを捨てられますか?

  「“人並み”という誰もが可もなく不可もないものとして目指す生活は、
  実は、あなたの貰っている給料では成り立たないレベルにある」

重要な20%の支出において人並みをやめると、
支出全体の80%がコントロールできるようになる。

その重要な支出とは、住居、保険、教育、外食、旅行、車の6つ。

そして、収入の30%を貯金する。

当ブログでは何度も、「私のバイブル」として
本多静六さんの「私の財産告白」を紹介していますが、
質素倹約派の岡本さんも、本多さんの貯蓄法を参考にしています。

人並みを捨てるのは、見栄との戦いでもあります。
そして、節約を楽しむ精神がないとできません。

以下は、泉正人さんの「仕組み」節約術の記事で
私が提案した、節約のための9原則。ご参考までに。

1. お金を貯める目的と目標金額、期限を決める
2. 3年間は「雪だるまの芯」を作ると決心する
3. 周囲に宣言する
4. 支出を一度“断食”し、無駄使いを洗い出す
5. 家計簿をつけるなど、お金の流れを見える化する
6. 貯金あるいは投資へ回すお金を毎月天引きする
7. お金を使う基準を(家族全員で)明確にする
8. 予算制にして、項目別の支出枠を固定する
9. 投資の研究や投資先の選定をはじめから継続する

この本から何を活かすか?

  「最大の敵は、教育費です。」

岡本さんをもってしても、子どもの教育費だけは
仕方ない、減らせないと結論づけられています。

確かに、教育費は減らせない部分も多いでしょう。

私は、教育については、金額というより
親が関わる度合い、丸投げ度が問題だと考えます。
特に、子どもが小さいうちは。

我が家では、ベネッセ(進研ゼミ)などの教材を
「人並み」にやらせていません。
私が子どもの勉強を見て、一緒に考えるようにしています。

これが、いつまでできて、どの程度家計に影響するか分かりませんが、
今のところ、親子の絆を深める良い機会になっています。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book. 

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| マネー一般 | 06:17 | comments:2 | trackbacks:3 | TOP↑

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衝撃! EUパワー

衝撃! EUパワー 世界最大「超国家」の誕生
衝撃! EUパワー 世界最大「超国家」の誕生
(2009/11/06)
大前 研一 商品詳細を見る

満足度★★★

  「世界はやがてアメリカでも中国でもインドでもなく、
  EUを中心に回り始めることになるだろう。(中略)
  私は、“21世紀は超国家EUの時代になる”とここに予言する」

本書は、大前研一さんの著作の中でも私の好きな
「国家レポート」シリーズ。

今回はEU(欧州連合)です。

そもそも、EUは国ではありませんが、
単に、単一通貨を持つ経済圏として括るのではなく、
国境・憲法・軍隊を持つことから、
大前さんはEUを「国家」として捉えています。

今後、EUの勢力が強まるとする論拠は8つ。

  1. 超国家の形成が自発的で、参加条件が明文化されている。
  2. 先進国最大のGDPと先進国最大の人口を持ち、65%が域内交易。
  3. 会計基準など、EU基準が世界標準となる可能性がある。
  4. マーストリヒト条約後の経済危機で、制度的欠陥が浮き彫りになった。
  5. 東方展開で資源・人材を確保し、新興国に対抗できる競争力を得た。
  6. ユーロは世界基軸となる可能性がある。
  7. トルコ・ロシアの加盟によりアメリカのシングルヘゲモニーが揺らぐ。
  8. 21世紀型の心理経済学を使い、需要喚起に成功している。

大前さんが考えるEUとは、今後加入する可能性がある
ロシアや東欧諸国などを含めたものです。

ですから、今までの大前さんの著書である「東欧チャンス」や
ロシア・ショック」を「新・資本論」でまとめたような内容です。

先に挙げた8つの理由も、正直に言って根拠が乏しいものもあります。

また、細かいところを見ると、“日本円は見向きもされない通貨”と
言った後に、“日本円は見直された”と書くなど、
多少整合性のない記述もあります。

しかし、EUや東欧諸国に関する書籍が少ない中、
実際に現地に足を運び、肌で感じたことを踏まえて
書かれているレポートは貴重です。
(ちなみに、本書にはルーマニアやウクライナのレポートを含んだDVD版、
衝撃! EUパワー 世界最大「超国家」の誕生 (DVD)」もあります)

本書の結論として、日本がやるべきことは2つ。

一つは、アメリカや中国、インドもさることながら、
EUを最大のお客さんとして、日本の経済戦略を考えること。

もう一つは、欧州のライフスタイルを学ぶこと。

EUのライフスタイルといっても、実際は多様ですし、
日本人の国民性や文化もありますから、
一朝一夕で身につけられるものではありませんが、
学ぶべきとことは大切なのでしょう。

個人的には、今の日本の状態では、
EUの加入要件すら満たしていませんから、
まずは、その足元から整えていくべきだと思います。

この本から何を活かすか?

  「お前は何者だ?」

このよに問われた時に、「俺はフランス人」、「俺はドイツ人」と
返答するのではなく、「私たちはヨーロッパ民族」とう意識で
答える人が、欧州では増えているそうです。

このヨーロッパ人の帰属意識の変化を象徴的に表すのが、
「ジェネレーションE(欧州世代)」というマーケティング用語。

私たちは、マーケティングにおいても、
常にアメリカの方ばかり見てきましたから、
もう少しEUへも注意を払う必要がありそうです。

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| 社会・国家・国際情勢 | 06:28 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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フリー

フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略
フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略
(2009/11/21)
クリス・アンダーソン 商品詳細を見る

満足度★★★★

私たちの生活は、google、mixi、twitterといった
無料のサービスとは、既に気っても切れない関係になっています。

  There's no such things as a free lunch.
  (この世にタダのランチはない)

この英語の慣用句は、既に過去のものとなったようです。

本書で解説される「無料」は、商品のお試し無料サンプルや
市場の歪みから生ずる裁定機会による無料とも異なります。

一部の人に5%を無料で提供し、95%を買ってもらうビジネスモデルから、
圧倒的多くの人に95%を無料で提供し、5%を買ってもらうサービスへ。

フリーによってお金を稼ぐ、無料経済学。

この背景には、モノの経済であるアトム(原子)経済から
情報通信の経済であるビット経済への流れがあります。

  「デジタルのものは、遅かれ早かれ無料になる」

これは、インターネットがもたらす
「無料の物理法則」と言うこともできますね。

エントロピーは増大する方向へ進むように、
すべてのデジタル情報は無料へ向かう。

これは、誰も逆らうことのできない根本原則。

今までも、無料が持つ破壊力については、ダン・アエリーさんが
予想どおりに不合理」の中で、一部言及していました。

しかし、本書ではクリス・アンダーソンさんが、「無料」を中心テーマに据え、
様々な事例を取り上げながら、350ページ一冊まるごとを使い
21世紀のフリー経済全体の見通しを考察しています。

かつて、googleがAdWordsを作り出すまで、
先進的な技術があってもキャッシュポイントを見出せなかったように、
企業としては、無料の中にいかに収益機会を見つけていくかが、
大きな鍵になることは間違いありません。

本書の巻末に掲載された、フリーを利用したビジネスモデルや、
フリーミアム(フリーで人を集め、上級サービスを有料提供するモデル)
の戦術も必見です。

アンダーソンさんは、以前話題になった
「ロングテール」という用語の生みの親。

今までは「ロングテールのアンダーソンさん」として
紹介されていましたが、本書はアンダーソンさんの代名詞を
「フリー」に変える可能性があるほどの、今年最大の話題作。

発売前にPDF版の無料閲覧キャンペーンを実施してたようですが、
お金を払ってでも読む価値はありそうです。

それにつけても、アンダーソンさんの意向があったにせよ、
NHK出版がこんな大胆な無料キャンペーンをやるとは、
本当に時代の変化を感じます。

この本から何を活かすか?

本書の冒頭で紹介されていた、伝説のコメディ集団、
モンティ・パイソンのYouTube専門チャンネルはこちら
かなり貴重な映像がアップされています。

当ブログのモンティ・パイソンに関する過去記事

また、アンダーソンさんの「フリー」についての
YouTube映像はこちら。


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| 経済・行動経済学 | 06:43 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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リフレクティブ・マネジャー

リフレクティブ・マネジャー 一流はつねに内省する (光文社新書)
リフレクティブ・マネジャー 一流はつねに内省する (光文社新書)
(2009/10/16)
中原 淳 & 金井 壽宏 商品詳細を見る

満足度★★★

  あなた自身は、学んでいるのか?
  あなた自身は、成長しようとしているのか?
  あなた自身は、変わろうとしているのか?

本書のキーワードは、タイトルにもなっている
「リフレクション(内省)」。

内省には、必ずそれに先立つアクションが必要です。

あくまでもアクションを起こした後の、
節目節目でタイミングよく内省し、
次の行動につなげていくことが重要。

私たちは、子どもの頃から学校や家庭において、
ことあるごとに反省を強いられてきましたので、
行動→リフレクションという流れには、違和感はありません。

しかし、一度社会に出て組織に入ってしまうと、
日々の業務に忙殺され、意外と内省する機会が持てないものです。

著者によると、今の若い世代は上司を見て、
「上司になるって悲惨」と思ったり、「ああはなりたくない」と
考えるようなメンタリティが蔓延しているそうです。

  「上司拒否。」

この問題を解決する一助として、本書で取り上げられたのが、
リフレクションであり、学びの場です。

個人的には、サーバント・リーダーシップが、
より強く求められる時代になったように感じます。

本書では、「大人の学び」をメインテーマに、
前半では「上司の役割と内省」について、
後半では「大人が学ぶ場」について語られています。

本書の面白い点は、「教育学」を専門とする中原淳さんと、
「経営学」を研究する金井壽宏さんの共著であること。

お2人は、専門が違うだけでなく世代も離れているので、
異なる視点から問題を捉えているので、
立体的な考察がなされています。

本書は、全体を通じて理論で裏付けされた学術的な内容。

「このように行動しなさい!」といった具体的行動を
促すことに主眼を置いていませんから、
今後の学びについての考えをまとめ、
ビジョンを持つために読む本といった感じです。

また、中原さんは大人の社外での学びの場として
「ラーニングバー」という公開研究会を開催しているようです。

興味がある方は中原さんのブログ、
NAKAHARA-LAB.NET 東京大学 中原淳研究室 - 大人の学びを科学する
をご覧ください。

この本から何を活かすか?

  「learning is teaching(教えることを通じて学ぶ)」

幸いなことに、私は自分の子どもに
勉強を含めいろいろなことを教える機会を通じて、
いろいろと学んでいます。

その中の一つで、以前の記事に書きましたが、
ブレイン・ティーザー ビジネス頭を創る100の難問」から、
週に1問ずつ子どもに出題しています。

全く歯が立たず解けない問題もありますが、
意外と簡単に解いてしまったり、大人では思いつかない発想で
問題にアプローチすることもあり非常に新鮮です。

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| 組織・社内教育・コーチング | 06:33 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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走る男になりなさい

走る男になりなさい
走る男になりなさい
(2009/10/21)
本田 直之 商品詳細を見る

満足度★★★

レバレッジシリーズ本田直之さん、初のビジネス小説。

マラソン&ハワイと、本田さんの趣味が全開で、
これらの要素が物語の重要な役目を果たしています。

主人公の岸田海は27歳。
出版会社に務める平凡なサラリーマン。

彼の勤める猫じるし出版は、猫関連の雑誌や書籍を刊行する
ニッチな市場に特化した、社員70名の小さな会社。

この会社に訪れた危機。

看板雑誌「Nyan Nyan」の優良広告主が撤退するという事態に、
西郷健太郎社長は社運を賭けたプロジェクトを始動させます。

9ヶ月以内に新しい雑誌を立ち上げ、収益を上げる。

そのために作られた新雑誌の創刊準備室メンバーに
岸田を含む9人の「わけあり」社員が配属されます。

バラバラだったメンバーが、全員で一緒に「走る」ことで
少しずつ一体感が生まれ、プロジェクトが動き出します。

5歳年上の恋人・直子のアドバイスを受けながら成長する岸田。

  「創刊準備室は少しずつ、単なる同僚じゃなく
  チームになりつつあるんじゃない? 
  それなら社長も驚く、奇跡の一発逆転があるかもよ。
  よっ、海!走る男になりなさい!」

岸田は、個性溢れる面々と切磋琢磨しながら成長し、
新雑誌「Pig Fly」の出版にこぎつけ、
ホノルルマラソンへの出場を果たします。

これは私の推測ですが、
主人公・岸田海のモデルは「かつての本田さん」。
そして岸田を導く恋人・直子のモデルは
「現在の本田さん」ではないでしょうか。

トライアスロンをやっているスポーツウーマン・湯川ユウにも
「現在の本田さん」が投影されていますね。

また、新雑誌創刊の鍵を握るべストセラー作家佐久間カヨコは
勝間和代さんをモデルにしているイメージです。

本田さんの趣味が色濃く反映されているので、
プライベートで本田さんからアドバイスを受けている感じもします。

ストーリーは、良くも悪くも無難な出来栄え。

個人的には、もう少しハワイの情景描写などを書き込んで、
物語に厚みを出して欲しかったところです。

この本から何を活かすか?

  「走ると脳が活性化されて、記憶力と集中力がアップするんですよ。」

そう言われても、私は簡単に走ることを趣味にはできません。

しかし、走ることと同じ個人競技スポーツでは、
スイミングやスキーも、非日常の中で内省できるという意味では
同じような効果があるように思えます。

私の住む北海道では、いよいよスキーシーズン突入。
走る代わりに、私はスキーで脳の活性化を図りたいと思います。

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| ビジネス一般・ストーリー | 06:29 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

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クラッシュ・マーケティング

クラッシュ・マーケティング
クラッシュ・マーケティング
(2009/11/06)
ジェイ・エイブラハム

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満足度★★★★

1. 強力なライバルの存在
2. 絶対的な売上不足
3. 業績の不安定
4. 戦略ゼロ
5. 経費が利益を食い尽くす
6. 新しいことにトライできない
7. 差別化・独自化できていない
8. マーケティング力不足
9. 周囲の力を活用できない

ここに挙げた9つは、いずれもビジネスを停滞させる要因。

著者のジェイ・エイブラハムさんは、
これらを「スティッキング・ポイント」と呼びます。

本書の目的は、行き詰まりとなっている
スティッキング・ポイントを粉砕し、現状を変えること。

実践的マーケティングの傑作本と評される
前著「ハイパワー・マーケティング」より、
一見地味に見える本書のテーマですが、
読めば読むほど、マーケティングの奥深さが伝わります。

「ハイパワー・マーケティング」を基本編とすると、
本書はその応用編。

具体的かつ実践に結び付けられる300ページ超の
濃い内容で、マーケティングの底力を感じさせます。

エイブラハムさんが数多く挙げる実例で、
マーケティングがどんな業種でも活用できることが分かり、
それに加えて、監訳者・金森重樹さんが行なった
歯科医院立ち上げの例では、改めてマーケティングが
活用できない分野はないと実感できます。

「不況は、受ける痛手も大きいが、
景気のいいときよりも悪いときのほうが、
成長分野が豊富にあることを気づかせてくれる。」

原書には“9 Ways to Move Your Business from Stagnation
to Stunning Growth InTough Economic Times ”
というサブタイトルがついています。

要するに、今が大きなチャンス。

好景気の時は、誰でも簡単に儲けることができますが、
不況になった時に、はじめて実力差が如実に現れます。

スキーでも、フラットな斜面では実力がなくても
それなりに滑れているように見えますが、
コブ斜面を滑ると、本当の実力が現れるのと同じですね。

本書は、困難な状況をチャンスに変える
起死回生のマーケティング本。

このコンセプト、金森さんのメルマガ「回天の力学」に
共通したところがあるようです。

この本から何を活かすか?

「あなた自身を市場で卓越した存在にする十五の作戦」

エイブラハムさんは、15個のポイントを挙げ、
その中から「複数の変化」を起こすように勧めます。

私自身が、変化を起こそうと思う項目を2つほど。

5. 市場で築く関係はすべて長期投資と見なす習慣を養う。
これで人のと接し方がガラリと変わる。

6. 自分の強みと弱みを知り、強みを発揮する。
単純なことだが、やっている人は少ない。
たいてい弱みを改善することに夢中になるが、
そこにレバレッジはない。

「弱みにレバレッジはない」、まさにその通りですね。

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| マーケティング・営業 | 06:31 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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ダンドー

ダンドー (ウィザードブックシリーズ)
ダンドー (ウィザードブックシリーズ)
(2009/07/10)
モニッシュ・パブライ 商品詳細を見る

満足度★★★

バフェトロジストによるバリュー投資の本。

著者のモニッシュ・パブライさんは
ウォーレン・バフェットさんの熱烈な信者。

2007年には、バフェットさんと会食する権利を5度目の挑戦で
約65万ドルにて落札し、話題になったそうです。

パブライさん自身の運営するヘッジファンドでは、
7年半で年率28.6%という好成績を収めています。

本書には、バフェットさん以外にも、チャーリー・マンガーさん、
ベンジャミン・グレアムさん、ジョエル・グリーンブラットさんらの
バリュー投資の大御所の考えが所々に引用されています。

「ダンドー(Dhandho)」は、インド西部のグジャラート州の言葉。

富を創造する努力と挑戦というのが本来の意味ですが、
本書では、リスクほとんどとらず、リターンを最大化する
という意味で使われています。

  「コインの表なら勝ち、裏でも負けは小さい!」

これは、インド出身のマイノリティのグループ「パテル」が、
全米のモーテル業界で大成功を収めた経営手法。

本書では、その経営方式から個人投資家が株式投資において
活用できる考えをまとめています。

  1. 新規ではなく、既存のビジネスに投資する
  2. シンプルなビジネスに投資する
  3. 行き詰った業界の行き詰ったビジネスに投資する
  4. 永続的な堀を周囲に備えたビジネスに投資する
  5. 厳選した少数に賭ける、大きく賭ける、たまに賭ける
  6. 裁定取引に固執する
  7. 常に安全域をを確保する
  8. 低リスクで不確実性の高いビジネスに投資する
  9. 革新的なビジネスよりも成功者をマネたビジネスに投資する

本書の前半はインドの起業集団パテルの創業話しで、
目新しく感じますが、直接株式投資の話しではないので、
少しまどろっこしく感じる人もいるかもしれません。

また、本書の説明はどちらかと言うと概念的。

株式投資のためのフレームワークを示してはいますが、
具体的手法や細かな指標までは説明されていませんから、
本書を手にとって、すぐに投資をはじめたい人には向きません。

この本から何を活かすか?

本書で言われるような、低リスクで高リターンの投資はあるのか?

よく知られるように、分散投資をすることで、
効率的フロンティアを築きリターンを維持しながら
リスクを抑えることは可能です。

それでは、本書のような集中投資では、
低リスクで高リターンはあり得るのか?

一面において、あり得ます。

マーケットは、リスクとリターンが完全にトレードオフになるほど、
効率化されていませんし、実は低リスクの裏には、
ちゃんと他に支払っているものがあるからです。

それは、時間と忍耐。

これがバリュー投資において一番のコストであり、
リターンの源泉とも言えます。

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| 投資 | 05:46 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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毎日、社員が感動して涙を流す 理想の会社

毎日、社員が感動して涙を流す 理想の会社
毎日、社員が感動して涙を流す 理想の会社
(2009/10/31)
福島正伸 商品詳細を見る

満足度★★★

本当に、社員が毎日、感動して泣いている会社があったら、
ちょっと怖い・・・

それは、さて置き、

  「会社における問題のほとんどは、
  “理想の会社”を描くことで解決できる」

これが、福島正伸さんが今まで500社以上もの会社の
コンサルティングを行なって辿り着いた結論。

しかし、言葉だけでは「理想」の共有は難しいもの。

理想の状態は、数値化できない感覚的なものが多いからです。

そこで、理想のイメージを伝えるために有効なのが「物語」。

本書では、福島さんが創作した「理想の会社」の
ストーリーが伝えられます。

物語形式で語ることで、すべての社員が具体的なイメージを持ち、
同じ方向に進むことを狙っています。

  ・お互いに握手をしながら朝のあいさつをする社員たち
  ・すべての原因が自分にあると考える社員
  ・顧客フォローのために片道600kmの道のりを車でかけつける常務
  ・笑顔で溢れる会社にするために、あらゆる努力をする役員

この物語は、福島さんが今まで実際に出合った
「まさかそこまで」と思うような会社のエピソードをつないで
創られています。

いいとこ採りで創っているので、登場する全員が
マザー・テレサのような精神の持ち主で、
ちょっと行き過ぎ感があるのも事実。

しかし、ゴールとしての「理想」ですから、
それを目指して努力することに意味があるのでしょう。

現実的には、リッツ・カールトンやノードストロム、
あるいはディズニーランドといった顧客対応で「伝説」を持つ
企業を目標にするといったところでしょうか。

個人的には、「理想の会社」の実現に向け邁進することは、
素晴らしいことに間違いないと思いますが、
それが、「家庭」の犠牲の上に成り立っている部分が
あるようにも思えます。

理想の会社を目指すあまり、家庭を置き去りにして、
離婚や家庭崩壊につながっても本末転倒ですから、
「理想の会社」と「理想のプライベート」を目指すバランスを
考える必要があるのではないでしょうか。

この本から何を活かすか?

本書の物語の主人公は「世界を笑顔でいっぱいにする」
という大きな理想を描いていました。

私は、どちらかというと、理想の範囲をできるだけ絞り、
まずはその実現に向け、エネルギーを集中したいところです。

世界より、自分の関わる人。
その第一に考えるのが、自分の家族。

最初から世界を目指すのではなく、
まずは理想の夫や、理想の父を目指すことで、
影響する輪が少しずつ広がり、
ちょっとずつ世界を変えることにつながるような気がします。

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| ビジネス一般・ストーリー | 06:44 | comments:3 | trackbacks:1 | TOP↑

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邱永漢の「予見力」

邱永漢の「予見力」 (集英社新書 514A)
邱永漢の「予見力」 (集英社新書 514A)
(2009/10/16)
玉村 豊男 商品詳細を見る

満足度★★★

今、「農業」が話題になっていますが、注目されているのは、
日本の食糧自給や、農業法人、有名人の農業参加などです。

あくまでも、「農業=自国のもの」というドメスティック志向で、
ビッグビジネスとして考えられている訳ではありません。

この農業を、最大のビジネスチャンスと捉え、
国内という呪縛に縛られず、実際に行動を起こしているのが、
邱永漢さん(以下Qさん)です。

  「いま、頭の中をいっぱいにしているのは、
  中国人のこれからの食料のことです」

本書は、執筆家、ワイナリーオーナー、画家として
活躍する玉村豊男さんが、Qさんに行なったインタビューと、
Qさんの投資視察団に同行した記録をまとめたもの。

「中国株」についての本ではありません。

人口13億を有する中国で、今後一番問題になるのは食糧不足。
工業化が進み、自給率が下がると、約7億人の食料が足りなくなる。

従って、中国は大型農業の時代に突入する運命にある。

これが今後10年に起こる、Qさんの予見です。

この予見に基づき、素早く行動を起こしてしまうのが
Qさんの凄いところ。

Qさんは実際に中国で、レストラン経営はもちろん、
牛肉ビジネス、コーヒー事業、ワイナリー経営など
食に関わる様々なビジネスを積極的に展開しています。

池に魚がいなくなったら、別の魚が溢れている池で釣りをする
というのがQさんのポリシー。

中国ではミドルクラスが2億人にも達し、健康志向が強く、
より美味しく安全な食べ物を求めることが、今後予想されますから、
農業・食関連は、本当に大きなビジネスチャンスと言えますね。

本書では玉村さんが、Qさんの予見力を探るべく
インタビューを行なっています。

  「好奇心・素早い行動・現場を見る」

この3点が、Qさんの予見力の秘密として引き出されていますが、
ウェブサイト「ハイハイQさんQさんデス」で、
日々、Qさんの発言を聞いている方にとっては、
ちょっと当たり前すぎる内容だったかもしれません。

この本から何を活かすか?

ところで「Qさん」って誰?

邱永漢(きゅう・えいかん)さんは、直木賞作家にして、
経済評論家、経営コンサルタント、更には自ら企業経営も行なう
「お金の神様」とよばれる方。

日本で最初に「ビジネスホテル」を作ったのもQさんです。

御年、85歳。(2009年現在)

最近は、軸足を中国株と中国ビジネスにおいていますから、
日本で注目される機会は、以前より少なくなっていますが、
中国株投資を行なっている人で、Qさんを知らない人はモグリです。

Qさんは、投資先の会社に直接足を運ぶので、
中国株を売買するうえで、「ハイハイQさんQさんデス」で
発信される情報は貴重です。

ただし、会社の規模にもよりますが、
Qさんの推奨だけで、株価が動いてしまうことさえありますから、
投資するタイミングには注意が必要です。

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| 経済・行動経済学 | 06:40 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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恐慌で儲ける!

恐慌で儲ける! 相似形チャートで見る未来予想図
恐慌で儲ける! 相似形チャートで見る未来予想図
(2009/10/20)
松藤 民輔 & ボブ・ホウイ 商品詳細を見る

満足度★★★

チャート分析の解説本です。
と言っても、分析「方法」を学ぶという種類のものではありません。

対象は株、為替、金、原油・・・など。

当ブログで過去に何冊も紹介している、
Mr.ゴールドこと松藤民輔さんの元ネタです。

ネタの主は、カナダ在住の投資コンサルタント、ボブ・ホウイさん。

本書では、ホウイさんが発行するニューズレター「チャートワークス」で、
2006年5月~2009年8月にリリースされたものの中から、
松藤さんが心の底から感動したという35本のチャート分析が紹介されています。

ホウイさんの分析方法は、「パターン認識」。

過去のあらゆる時間軸の中から、現在のチャートパターンと
相似形を見つけ出し、未来を予測するという方法です。

但し、本書はホウイさんのチャート付きニューズレターから
松藤さんが選び、松藤さんが解説を加えるという形なので、
「松藤さんのバイアス」がかかっていることを前提に読む必要があります。

ちなみにチャートワークス2009年8月17日号では、
当時10500円だった日経平均について、秋にかけては

  「最初の目標を達成したので、反落して9600円あたりを目指す動き」

と予想されています。

実際のところ日経平均は、10月5日に9674円をつけて、
その後一時反転していますから、この予想は的中しているようです。

このように、予測が当たっていることについては、
純粋に凄いと思えますが、本書の最大のネックは、
読んだからといって、その予測を再現できないこと。

なぜそう予測されるのかについては、
その根拠が明確に示されているわけではありません。

ですから、本書を読んで現実的に可能なことは、
ニューズレターの端々に現れるホウイさんの視点から、
インスピレーションを得るというこなのかもしれません。

投資を行なっている人の中でも、チャートについては
肯定派と否定派に真っ二つに分かれます。

長期のポジションを取り、円安ドル高の流れを主張する
藤巻健史さんはチャート否定派。

一方、松藤さんはチャート肯定派。
しかし、本書の中で予測する為替の動きは円安で、
今後126円程度までドルが上がるとしています。

更に長期のターゲットは150円にもなるとも。

分析手法やロジックが全く異なるお2人ですが、
予想の方向が同じなのも、投資の一つの面白さです。

この本から何を活かすか?

  その1. マーケットは決してランダムに動かない。
      10年単位、100年単位でマーケットを分析すれば、
      必ず類似した「パターン」や規則性が見つかる。

  その2. マーケットには人間の小手先の作為や恣意は決して及ばない。

  その3. たとえパターン認識できたとしても、
      それが必ず短期投資に向いているワケではない。
      同一のパターンでも、要因によって数週間のズレは発生する。

  その4. だからこそ、パターンによって、「自分がどこにいるか」の
      トレンドを見極め、そこに乗る形(長期投資)が望ましい。

これは、ホウイさんの投資方法を松藤さんがまとめた「鉄則」。

私自身は、10年単位、100年単位でチャートの
パターン分析をしていませんが、今後の参考にしたいと思います。

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| 投資 | 06:38 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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営業の見える化

営業の見える化
営業の見える化
(2009/10/09)
長尾 一洋 商品詳細を見る

満足度★★★

生産管理の現場などでは比較的導入しやすい「見える化」。

しかし、途中で昼寝しようが、パチンコをしようが、
結果を出してさえいれば、文句を言われることの少ない「営業」では
なかなか「見える化」が進みません。

また、結果だけを問うと、そこに至るまでのプロセスが
軽視されるので、再現性がないのも問題です。

その問題を解決するのが本書。

結果である営業成績をグラフで掲示するのではなく、
あくまで営業プロセスの見える化を目指します。

  1. 結果ではなくプロセスが見えているか
  2. 数字ではなくストーリーが見えているか
  3. 登場人物(競合・自社の製造部門)が見えているか

基本的な流れは、営業プロセスをテンプレート化し、
ロールプレイングでノウハウの共有化を図ります。
加えて、実際の営業では、ITを活用して日報にデータを蓄積します。

つまり工程を平準化し、属人的なノウハウを引き出して、
部門全体の営業成績の底上げを行ないます。

本書の手法を導入して効果的なのは、特に成績中以下の営業担当者。

逆に、成績上位の営業からは、今までにない作業が増えるので、
導入に抵抗があるかもしれません。

その点に配慮して、事前の意義説明や根回しを十分に行なうことが、
スムーズに導入するためのポイントとなりそうです。

著者の長尾一洋さんは、コンサルティング会社を経営し、
顧客創造日報」シリーズというITツールを販売しています。

本来なら、商談の大きな流れを記録する
「見える化日報」の説明のくだりで、
自社製品の宣伝をしたかったところでしょう。

しかし長尾さんは、特に自社の製品やセミナーに誘導することなく、
本書の手法につて説明を行なっているので、
非常に良心的な印象を与えています。

本書の手法は、ITの活用が進んでいる大手企業では、
かなりの部分が既に導入されている可能性もありますが、
精神論だけで営業をやっている中小企業にとっては、
十分効果的な内容が説明されているように思えます。

この本から何を活かすか?

結果ではなく、プロセスに注目する本書の手法は、
石田淳さんの「行動科学マネジメント」に
共通するところがあります。

大きな違いは、ロールプレイングを重視するところ。

ロープレは気恥ずかしさがあったり、リアル感がないことから
嫌がる方もいるかもしれません。

しかし、ロープレで出来ないことは、本番でも出来ません。

更にロープレは、ベテランが手本を示すだけでなく、
自分の営業方法にフィードバックを受け、
客観的に評価できる貴重な場にもなるようです。

ロープレが有効な場は、他にもないでしょうか?
ちょっと考えてみようと思います。

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| マーケティング・営業 | 06:44 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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成功は一日で捨て去れ

成功は一日で捨て去れ
成功は一日で捨て去れ
(2009/10/15)
柳井 正 商品詳細を見る

満足度★★★★

「2020年、経常利益1兆円、売上高5兆円」

最近、このような壮大な夢を語る日本の経営者は、
少なくなっています。

そんな中、一人気を吐くのがファーストリテイリング(以下FR)
会長兼社長の柳井正さん。

2009年2月で60歳になったそうですが、
柳井さんの中には、安定成長志向は微塵もありません。
いまだに、貪欲にFRを成長させようとする
ギラギラとしたベンチャー精神が息づいています。

今、日本でこれだけ鼻息が荒く、世界のトップと伍して
戦っていこうとしているのは、ボクシングの亀田興毅選手と
柳井さんぐらいかもしれません。

本書は、そんな柳井さんのカリスマ経営者としての
凄さが垣間見える一冊。

語られることは2つ。

1つは、2005年9月に柳井さんが社長に復帰してからの社内改革の記録。

第二創業をスローガンに、危機感を持って社内に蔓延しつつあった
大企業病と闘う柳井さんの強い意思が表れています。

もう1つは、世界進出を本格化するFRグループの大きなビジョン。

やはり経営者自ら、本気で夢を語らなければ、
社員が高い志を持って働くことはできません。

柳井さんは、毎年正月に全社員に向けて「年頭挨拶と年度の方針」を
メール送信しているそうですが、本書には2005年~2009年までの
5年分の年初メールが掲載されています。

このメールが、非常に熱い。

読んでいると、本当に売上高5兆円の実現も
夢ではないように思えてきます。
(参考:2009年8月のFRグループ連結決算は、
売上高6800億円、経常利益1000億円です)

  「服を変え、常識を変え、世界を変えていく」

このFR WAYとして掲げられるステートメントもカッコいいですね。

きっと柳井さんは、現在の社員や今後FRに入社する人に
本書を一番読んでほしいと思っているのではないでしょうか。

また、本書の装幀は佐藤可士和さんが担当し、
ユニクロが目指すイメージがウマく表現されています。

この本から何を活かすか?

「990円ジーンズ」が爆発的なヒットとなり、
低価格ジーンズ戦争を巻き起こした「ジーユー(g.u.)」。

本来は原価とのバランスからすると、1990円の価格設定に
すべきところを、インパクト重視で勝負に出たそうです。

  「どうせやるならキュキュウー(990円)」

会議に出ていた柳井さんの、鶴の一声で決まりました。

私は、このジーユーに行ったことがないので、
実際に店舗に行って「990円ジーンズ」を見てみようと思います。

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| 経営・戦略 | 06:42 | comments:0 | trackbacks:2 | TOP↑

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頂きはどこにある?

頂きはどこにある?
頂きはどこにある?
(2009/09/08)
スペンサー・ジョンソン 商品詳細を見る

満足度★★★

迷路に住むスニフとスカーリの2匹のネズミと、
ヘムとホーの2人の小人が登場する物語、
世界中でベストセラーになった「チーズはどこへ消えた?」が
出版されてから、すでに10年が経ったようです。

長く売れていたので、あまり昔のことのように感じませんね。

あの本をきっかけに、寓話形式のビジネス書が
数多く出版されるようになりました。

さて、本書はスペンサー・ジョンソンさんの、久しぶりの新作。

「チーズ」では私たちの世界を迷路になぞらえていましたが、
今回語られるのは「山と谷の物語」。

全126ページで、1時間もあれば余裕で読み切れるショートストーリー。
自分自身の経験に当てはめて読むことができます。

主人公は谷間に住む若者。

彼は、仕事や私生活で失望することが続き、
山に登れば世界が違って見えると考えるようになりました。

周囲の反対を押し切り、若者は登山を決行。
必死で登った山頂で、不思議な老人と出会います。

その老人が若者に教えたのが、
「順境と逆境に対する、山と谷の対処法」です。

人生の中で良いときが山で、悪い時が谷という、
昔からある分かりやすい喩えですが、
この人生哲学が教えるのは、次の3つ。

  ・どうすれば、谷から早く抜け出せるか?
  ・どうすれば、山に長くとどまることができるか?
  ・どうすれば、山を多くし谷を少なくできるか?

若者が老人からこの話を聞いても、
それだけでは、すぐに実践できるようになりませんでした。

同様に、私たちがこのストーリーを読んで、
わずか1時間で人生を変えることはできません。

しかし、谷は山に続き、山は谷に続くことを意識し、
次に来るであろう状況に備えることは可能です。

また、同じ状況に遭遇しても、山と感じる人もいれば、
谷と感じる人もいますから、重要なのは自分がどう考えて、
どんな行動を起こすかということです。

その時に必要なのが、

  「この状況における真実は何か?
  逆境にひそむ利点をどう活用すればいいか?」

という問いかけなのでしょう。

この本から何を活かすか?

「チーズはどこへ消えた?」は、原書(Who Moved My Cheese?)で
読むには、平易な文章で書かれた手ごろな本でした。

原書を読もうと思っても、途中で面倒くさくなって
投げ出してしまうことも多い私でも、
あっさりと、最後まで読み切ったことを記憶しています。

今回も、本書の原書「Peaks and Valleys」を読んでみようと思います。

本当なら、日本語版が出版される前に原書を読んで、
後から日本語版で確認するのがベストだと思いますが、
その順番では、私にはリスクが高すぎます。

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| ビジネス一般・ストーリー | 06:31 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

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戦略の不条理

戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)
戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)
(2009/10/16)
菊澤研宗 商品詳細を見る

満足度★★★

昨今の市場環境においては、従来の経済学に則った
合理的な経営戦略をとっても、生き残るのは難しくなっています。

これを、著者の菊澤研宗さんは、「戦略の不条理」と呼んでいます。

なぜ、戦略の不条理に陥るのか?

それは採用されている戦略が、
一面的なアプローチにしかなっていないから。

世界は3つから構成される。
その3つとは、物理的世界・心理的世界・知性的世界。

この考えを提唱したのは、カール・ライムント・ポパーさん。
ジョージ・ソロスさんが傾倒する科学哲学者です。

ある企業が合理的と思われる戦略をとっても、
それは物理的世界だけを対象としたものであることが多いようです。

残りの心理的世界、知性的世界にも対応しなければ、淘汰される。

そこで、3つの世界に立体的に戦略を展開するのが、
菊澤さんが提唱する「キュービック・グランド・ストラテジー」です。

これは、新しい戦略の哲学、戦略のキュビズム。

本書は、「軍事戦略」を拠り所として、
キュービック・グランド・ストラテジーを解説します。

そもそも、「戦略」は軍事上の概念。

本書では、歴史上の名将の戦い方を振りながら
その戦略を解き明かすのが、興味深いところです。

カール・フォン・クラウゼヴィッツさん、リデル・ハートさん、
エルヴィン・ロンメルさん、ハンニバルさん、ナポレオン・ボナパルトさん

そして、最も手本とするのが「孫子」の兵法。

ちなみに、私はかつて、孫子という人が書いた兵法書だと
勝手に思い込んでいましたが、書いたのは思想家の孫武さん、
孫子は書物の名前です。

軍事戦略から企業経営にヒントを得ることでは、
名著「失敗の本質―日本軍の組織論的研究」を
連想させる一冊です。

この本から何を活かすか?

私が本書で一番気になったのは、ロンメル将軍の人物像。

ドイツ陸軍の指揮官で、第二次世界大戦におけるフランス、
北アフリカにおける活躍で知られているようです。

戦争の達人、砂漠の狐、ナポレオン以来の戦術家など、
たくさんの愛称やメタファーがあるとか。

私は、ロンメル将軍については、
映画「史上最大の作戦」に登場する程度しか知らなかったので、
本書で紹介される15ページほどのエピソードでは、
ちょっと物足りない感じがしました。

もう少し、関連書籍を読んでみようと思います。
砂漠のキツネ

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| 経営・戦略 | 16:13 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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夢をかなえる「打ち出の小槌」

夢をかなえる「打ち出の小槌」
夢をかなえる「打ち出の小槌」
(2009/10)
堀江 貴文 商品詳細を見る

満足度★★★

  「失敗するリスクというのは、ゼロになることだから
  ゼロになることを単純に恐れなければいいだけ。
  そう考えると、なぜゼロになることが怖いの?
  だって、みんなゼロみたいものじゃない。
  失うほどの社会的信用もお金も持ってないでしょ。」

本書は、堀江貴文さんから、閉塞感のある若者へのメッセージ。
ホリエモン流の生き方の指南書です。

堀江さんというと、世間では拝金主義の権化のように
思われている面もありますが、
本書では「信用」を中心テーマに据えています。

  「お金とは、信用を数値化したもの」

つまり、手に入れるべきもはお金ではなく、信用であり、
信用さえ得られれば、夢も叶うし豊かな生活ができる。

その信用を生み出すのが「心の中の打ち出の小槌」。

これは、企業でいうとブランド価値。

貸借対照表では資産の部・無形固定資産に表示される「営業権」。
いわゆる「のれん代」です。

心の中の打ち出の小槌さえあれば、信用が無尽蔵に生み出せる。

それでは、どのようにその打ち出の小槌を手に入れるのか?

  ・自分なりの成功体験をもとにした自信
  ・ハッタリという名のコミュニケーション
  ・積極的な投資

常識の枠に囚われず、この3つをサイクルとして回すと
心の中の打ち出の小槌が次第に大きくなり、
信用がどんどん創造されていくとのことです。

堀江さんが信用について語るのが微妙なとことですが、
あの事件以来、信用されることの重要性を痛感し、
本書でのメッセージにつながったのかもしれません。

さすがに以前ほどの勢いは感じられませんが、
随所に堀江さんらしい考えや言い回しが見られ、
ちょっと懐かしい感じのする本でした。

この本から何を活かすか?

  「親の言うことは聞くな」

若い頃なら、このメッセージに共感できたかもしれませんが、
自分が親となった今では、複雑な感じがします。

もちろん、自分が子供に対して言っていることが、
100%正しいとは思っていませんが、
年を重ねるにつれ、自分の親の偉大さも理解できるからです。

そもそも、言うことを聞かせようと思って
言うこと自体が間違いの元なのかもしれません。

これはビジネスでも家庭でも同じことで、
毎日顔を合わせていると、つい手間を惜しんで、
ああしろ、こうしろと言ってしまいがちになります。

本当は、話しをよく聞き、自分で気づいて行動するような
質問を投げかけるべきでしょう。

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| 成功哲学 | 06:42 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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ぼくらの頭脳の鍛え方

ぼくらの頭脳の鍛え方 (文春新書)
ぼくらの頭脳の鍛え方 (文春新書)
(2009/10/17)
立花 隆・佐藤 優 商品詳細を見る

満足度★★★

ぼくはこんな本を読んできた」の対談版といった感じです。

対談するのは、知の巨人・立花隆さんと、かつて外務省のラスプーチンと
呼ばれたベストセラー作家・佐藤優さん。

挨拶代わりに、お互いの蔵書数と毎月の書籍購入代を
確認するところから、本書は始まります。

立花さん:蔵書数8万冊、毎月の書籍購入代十数万~50万円
佐藤さん:蔵書数1万5千冊、毎月の書籍購入代20万円

本書には、教養と読書についての対談と、お2人がそれぞれ選んだ
「書斎の本棚から百冊」と「文庫&新書百冊」の必読書、
合計400冊の究極のブックリストが掲載されています。

必読書の選出は、かなり広範囲の様々なジャンルから。

対談の様子から、この2人に知らないことはあるのか? 
と思ってしまうほど、知識量には圧倒されてしまいます。

正直に言って、前半の哲学や思想を中心とした話題には、
私は少々ついていけない部分もありました。

それもそのはず。

400冊のリストの中で、私が読んでいるのは僅か20冊程度。
しかもその多くは科学分野の本で、他の分野は掠ってもいない。

自分が、いかに手軽な本ばかり読んでいるを反省させられました。

後半は、細木数子さん、雨宮処凛さん、勝間和代さん
などについても語られるなど、俗っぽい話題も多く、
前半に比べると親しみやすいものでした。

ちなみに、勝間さんの主義について、
佐藤さんは次のように評しています。

  「彼女の発想とは、基本的にはマルクスの『資本論』でいうところの
  熟練労働者になれというものだと思うんですね。(中略)
  彼女は猫を飼っているんですが、捨て猫を拾ったそうです。
  新自由主義者は捨て猫は拾いません(笑)。」

それでは、お2人のブックリストから、王道である哲学・思想・歴史などの
テーマから外れた、ちょっと変り種を紹介します。

<立花さんのリストより>
風の谷のナウシカ
奇想の図譜
ヴァギナ

立花さんが、宮崎駿さんのコミックス「風の谷のナウシカ」を
挙げているのは意外なところ。
また、「ヴァギナ」は400冊のブックリストとは別枠で、
「セックスの神秘を探る十冊」として選んだ中の1冊です。

<佐藤さんのリストより>
スパイのためのハンドブック
CIA 失敗の研究
だめだこりゃ

スパイ関係の本は、いかにも佐藤さんらしいところですが、
いかりや長介さん著書をあげているいるのが面白い。

この本から何を活かすか?

私がビジネス書以外で、最近、読みたいと思っていたのは、
立花さんのリストに掲載されていた「アーサー王物語」。

  「ヨーロッパ文化を貫くカルチャー源として
  読んでおく必要があると思います」

NHK-BS2で放送中(2009年12月現在)の「魔術師マーリン」を
子どもと一緒に見て、アーサー王伝説についての本を
読んでおいたほうがいいかなと、思っていたところでした。

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| 読書法・速読術 | 06:37 | comments:2 | trackbacks:2 | TOP↑

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意思決定力

意思決定力
意思決定力
(2009/10/17)
本田 直之 商品詳細を見る

満足度★★★

意思決定力とは、自分で決める力。

社会のシステムが効率化したことで、意思決定する機会そのものが減り、
私たちの日本人の意思決定力は衰えていると、本田直之さんは指摘します。

  「アメリカは意思表明しないと察知してもらえない文化がベース」

日本とハワイを行き来する本田さんだからこそ、
意思決定力の日米間格差を痛切に感じるのかもしれません。

アメリカでは、ディシジョン・メイキングすることを重視し、
その機会を、子どもの頃から意識的に与えられることが多いようです。

一方、日本では親が子どものレールを敷きたがる。

この違いは、本田さんが意思決定力の強い人と弱い人の境目は、
「インディペンデント思考であるか否か?」
と説明していることに通じるように思えます。

私たちが、ビジネス上で判断を迫られる場合は、
〇か×かという単純なケースや、正解があるケースは稀。

いろいろな要素が絡み合った中で、合理的な判断をしなければなりません。

そういった状況の中でも、決断する力を身につけるのが本書の目的。
意思決定のセオリーと意思決定力を鍛える習慣づくりが伝えられます。

  1. 目的を明確にする
  2. 情報のインプット
  3. 選択肢の抽出
  4. シュミレーション
  5. 意思決定し、行動する
  6. リカバリー力をつける
  7. 常に意思決定力を鍛える

ポイントは、「選択肢の抽出」と「シュミレーション」のステップ。

AかBの2つしか選択肢がなくても、新たにC、D・・・という選択肢を作り出し、
選択しないという選択肢を考えることも重要です。

洗い出された選択肢に対しては、「プロコン」リストなどを使い
紙に書き出して考え、シュミレーションする。

ここで、もう一度、そもそもの目的に立ち返り、
重要思考で選択肢の「重さ」に着目して意思決定する。

本田さんの考えを多少アレンジしましたが、
これが合理的な意思決定をするための基本フローです。

ところで、最近の本田さんはレバレッジシリーズから離れ、
様々なビジネス書を量産していますね。

どの本も本田さん“らしさ”がよく出ていますが、
本書を読むと、どことなくその語り口が
大前研一さんに似てきたような感じがします。

この本から何を活かすか?

「プロコン」リストとは、pros and cons=賛否リストの略。

紙の真ん中に一本線を引き、左側にメリット、右側にデメリットを
書き出す単純な意思決定のためのリストです。

本田さんも新しいことを始めるにあたっては、
必ずこのリストを使うそうです。

私がこのリストを知ったのは、十数年前に見ていた
アメリカのホームドラマ(NHKで放送されたシットコム)の、
愉快なシーバー家」です。

自宅で精神科医を営む主人公の父親、ジェイソン・シーバーが、
意思決定をする際に、このリストを使っているシーンがありました。

最終的には、書き出したメリット・デメリットの数ではなく、
「重さ」に着目して意思決定するのが、その回のストーリー。

この放送を見て以来、私もプロコンリストを使うようになりました。

余談ですが、シーバー家は私の大好きなドラマの1つ。

しかし、DVDの発売がファーストシーズンだけで途絶えているのが
非常に残念です。

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| 問題解決・ロジカルシンキング・思考法 | 08:07 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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STATIONERY HACKS!

STATIONERY HACKS!
STATIONERY HACKS!
(2009/10/01)
土橋 正&小山 龍介 商品詳細を見る

満足度★★★

  「文具が変われば行動が変わる。行動が変われば習慣が変わる。
  習慣が変われば人格が変わる。習慣が変われば運命が変わる」

これは、本書の冒頭で紹介されていた、メジャーリーガーの
松井秀喜さんの恩師の言葉の最初を「文具」に置き換えたものです。

著者はハックシリーズでおなじみの小山龍介さんと、
文具コンサルタントの土橋正さん。

本書では、オールカラーで200アイテム以上の文具が紹介され、
見ているだけで楽しい「文具カタログ」的な要素もあります。

しかし、単に文具マニアの方を満足させることよりも、
本書が目指したのは、仕事術と快適な文具のコラボレーション。

その文具を使って、どう仕事をするのかという視点でまとめられています。

Chapter1 文具な整理 整理の達人になれるハック!
Chapter2 文具な発想 文具を活用してアイディアを生み出すハック!
Chapter3 文具な表現 文具で自分らしさを表現するハック!
Chapter4 文具な環境 文具で創造性を引き出す環境を作るハック!
Chapter5 文具な時間 文具で時間を管理し、時間感覚を磨くハック!

ところで、「文房具」と「文具」という2つの言葉があります。

文房具を縮めた表現が文具なのかと思っていましたが、
それぞれ語源が微妙に違っているようです。

この語源の違い、ご存知でしたか?

  ・文房具 : 文房(書斎)において最も重要な、筆・墨・硯・紙のこと
  ・文具 : 書斎における必需品の総称

実際のところ、この2つの言葉を私たちは区別して使いませんし、
国語辞典にも同義として説明されています。

しかし、もともとの語源は、文房具は筆・墨・硯・紙の4点だけを指し、
もっと広い範囲をカバーする言葉が文具のようです。
(参考サイト:文房具屋さんドットコム

いずれにしても、「書斎=読書する部屋」で使う道具が、
文房具・文具ですから、読書とは切っても切れない関係にありますね。

読書・書評系ブロガーの中には、「マインドマップ的読書感想文」の
smoothさんをはじめ文具好きな方も多いのも納得できます。

私自身は、機能面とコストパフォーマンスを重視するので、
さほど文具にこだわりはありませんが・・・

この本から何を活かすか?

唯一、私がこだわりがあるのはホワイトボード。

本書で紹介されていたホワイトボード関連グッズは以下の6点です。

ポスト・イット貼ってはがせるホワイトボード テーブルトップ
KING JIM ミーティングシート
紙製のホワイトボード 消せる紙
住友スリーエム [ポスト・イット / Post it] イーゼルパッド ホワイト
ぺんてる ハンディホワイトボードマーカー
レイメイ藤井はがせるイレーザー 10層構造

我が家には、大小含め既に6枚のホワイトボードがあるのに、
本書を読んで、危うく新に購入してしまうところでした。

気がついたら、Amazonで注文しそうになる危険な本かもしれません。

あと、本書を眺めていた娘にせがまれて、
やむなく購入したのは、こちら。
シヤチハタ フェイシーズスタンプ

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| ノウハウ本 | 06:55 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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