活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


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ザ・パニック

ザ・パニック
ザ・パニック
(2009/08/26)
ロバート・ブルナー&ジョン・カー 商品詳細を見る

満足度★★★★

サブプライム危機は「100年に1度の金融危機」と形容されました。

一般的には、「1929年の世界恐慌」と比較されることが多いようです。

しかし、2007年のサブプライム危機から遡ること
ちょうど100年前、より酷似したケースありました。

それが、「1907年の金融危機」。

なぜ、サブプライム報道が盛んだった時に、
1907年の金融危機が、過去の教訓としてあまり注目されなかったのか?

それは、1929年の恐慌と比べると、
1907年の金融危機は、ある意味、「限定的」なものだったからです。

ある金融機関の取り付け騒ぎに端を発し、株価が37%下落、
少なくとも25の銀行と17の信託会社が経営破たんに陥りました。

この状況を、なぜ、「限定的」と表現するのか?

それは、ある人物の活躍により、
金融機関の迅速な救済措置が取られたからです。

その人物こそが、ジョン・ピアポント・モルガンさん。
米5大財閥の一つの、モルガングループの基礎を築いた方です。

まだ、FRB(連邦準備制度)がなかった時代。

危機に対処するために、モルガンさんは自身の書斎に
ウォール街の要人を集め、重要な決断を下します。

そして、流動性の欠如を克服するために、
自社の資産とネットワークを使って
次々と金融機関の救済と調整を行ないました。

本書では、獅子奮迅の働きをしたモルガンさんの活躍を描き、
そのドラマティックな話しを通して、恐慌の本質に迫ります。

更に、1907年の恐慌を通して、金融危機が発生する7つの要素
「完璧な嵐(パーフェクトストーム)」というフレームワークを作り、
サブプライム危機の検証を行ないます。

恐慌の分析もさることながら、一発の銃声、
ある信託会社会長の自殺から始まる本書の描写は、
読み物としても十分に面白い内容です。

最近では、サブプライム危機から完全に立ち直ったかのような
報道も多く見られるようになりました。

しかし、本書に紹介されているマーク・トウェインさんの
次の言葉を忘れないようにしたいものです。

  “History doesn't repeat itself - at best it sometimes rhymes”
  (歴史は繰り返さないかもしれないが、韻はちゃんと踏まれている)

この本から何を活かすか?

モルガン出身の方といえば、最近では勝間和代さんが有名ですが、
私の中では、やはり「モルガン=藤巻健史さん」というイメージが
強く残っています。

当たり前ですが、藤巻さんの「プロパガンダ」でも、
JPモルガンの見通しを引用することが多いようです。

さて、藤巻さんの新刊、『藤巻健史の「金融情報」はこう読め! 』が
発売になりました。

読む前から、書いてあることは、ある程度予想がつきますが、
それでも、読ませてしまうのが藤巻さんの魅力です。

私も、読む予定です。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 経済・行動経済学 | 06:33 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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