自己プロデュース力

自己プロデュース力
(2009/09/01)
島田 紳助 商品詳細を見る
満足度★★★★
2007年3月にNSC(吉本総合芸能学院)大阪で一度だけ行なわれた
島田紳助さんによる“伝説の講義”を書籍化したものです。
講義の対象はNSCの若手芸人。
表面的には、M-1の2回戦を突破するための秘訣や、
テレビで売れるための企業秘密が講義されているように見えますが、
本質的に語られているのは、「人生で成功するための戦略」です。
ですから、お笑いに全然興味がない方にも響く内容です。
あなたは、自分で「教科書」を作りましたか?
紳助さんが18歳でお笑いの世界に入って、まずやったことは、
自分なりのデータ分析を徹底して行い、明確な方向性を持つこと。
その上で、「これで勉強したら、絶対売れる」という教科書を作った。
ターゲットを絞り、リソースを適切に配分する。
漫才コンビ紳助竜介、そしてタレント島田紳助さんは、
綿密に練られた自身のマーケティングによって、
売れるべくして売れたことが、この講義を聞くとよく分かります。
他人の作った教科書で学ぶことは、必要ですが十分ではありません。
更に、漫才に限らず多くの分野ではじめから教科書など存在しません。
ですから、教科書を作れるだけ深く研究しなければ、
そして、自らオリジナルの教科書を創作しなければ、
どの分野でも、成功は掴めないということでしょう。
また紳助竜介の成功には、相方だった故・松本竜介さんの
紳助さんとは、全く違った才能があったことも見逃せません。
本書を読むと、紳助さんのように生きられなくても、
竜介さんのように愚直に生きるのもまた、カッコイイと思わせます。
紳助さんの論理的かつ情熱的に語りかける講義は、
若手芸人だけが聞くには、もったいない内容です。
紳助さんのことがあまり好きでない方や、お笑いに全く興味がない方こそ
この講義の凄さに圧倒されるかもしれません。
本書を読むと、この講義が映像として収録されている
DVD「紳竜の研究」が見たくなります。
このDVDはレンタルされていないようですから、
DVDの購入に二の足を踏んでいたり、紳助竜介の漫才自体に
興味がない方には、自己プロデュースの講義部分に内容を絞り
活字化された本書はオススメです。

「システムをパクる」
紳助さんは漫才師として成功するために、
B&Bの島田洋七さんのネタではなく、システムをパクったそうです。
今度、私たちに必要なのは、
「紳助さんという成功システム」をパクること。
このシステムは抽象度が高いので、様々な分野に応用可能です。
もちろん、紳助さんが洋七さんのシステムの弱点を把握した上で
パクったように、私たちも紳助さんのシステムをパクる前に、
その弱点を押さえておく必要がありますが。
Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
ツイート

| マーケティング・営業 | 06:40 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑
宮本剛志(06/01)
数学音痴(05/06)
てんぐ(02/25)
ssigee(11/15)
アバン(08/24)
松山淳(07/27)
前田めぐる(05/06)