活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


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人を助けるとはどういうことか

人を助けるとはどういうことか 本当の「協力関係」をつくる7つの原則
人を助けるとはどういうことか 本当の「協力関係」をつくる7つの原則
(2009/08/08)
エドガー・H・シャイン 商品詳細を見る

満足度★★★

よかれと思って手助けしたつもりが、
かえって相手の機嫌を損ねてしまうことになった。

こんな経験、私もよくあります。

「支援」は、相手との相互関係なので、
一方的なものになってはいけませんし、
相手にも役に立つと思ってもらわなければなりません。

・「〇〇通りは、どっちですか?」と見知らぬ人から尋ねられる。
・「算数のこの問題、手伝ってくれない?」と子どもに頼まれる。
・「紅茶を入れてくれない?」とパートナーに頼まれる。

ビジネスや日常のいたるとこに、
誰かが誰かを助けようとする場面があります。

ここで、相手の真のニーズを知らないまま質問に答えたり、
要求に応じてしまうと、お互いに気まずくなることも。

親切のつもりでかけた言葉が、
相手に「一段低い所に置かれた」と感じさせてしまうなど、
なかなか難しい面もありますね。

必要なのは、相手の「理解」と「信頼」です。

本書は、「支援学」の入門書で、日常のありふれた経験を
概念化するためのエクササイズ。

著者は、組織心理学の創始者で、MITの名誉教授でもある
エドガー・シャインさんです。

50年以上もの研究の成果を、学術書といった形態ではなく、
身近な問題をとりあげ、分かりやすくまとめています。

中心となるのは、支援者が最初からコミュニケーションの
プロセスに焦点を当てる「プロセス・コンサルテーション」の手法。

相手の信頼を少しずつ構築しながら、
真の要求を探るコミュニケーション方法です。

そのための鍵となるのが、「控えめな質問(humble inquiry)」。

さすがに長年蓄積した研究が背景にあるだけあって、
少し堅めの文体ですが、単に理論の説明だけでなく、
具体例も豊富なので、誰もが自身の経験を思い出しながら、
本当の協力関係を築く方法を学ぶことができます。

また、後半では集団としての支援であるチームワークや
組織における有効な支援方法について論じられているので、
ビジネス上でも活用可能です。

この本から何を活かすか?

「支援関係における7つの原則」

  1. 与える側も受け入れる側も用意ができているとき、効果的な支援が生じる。
  2. 支援関係が公平なものだと見なされたとき、効果的な支援が生まれる。
  3. 支援者が適切な支援の役割を果たしているとき、効果的な支援が生まれる。
  4. あなたの言動のすべてが、人間関係の将来を決定づける介入である。
  5. 効果的な支援は純粋な問いかけとともに始まる。
  6. 問題を抱えている当事者はクライアントである。
  7. すべての答えを得ることはできない。

本書では、この7つの原則に対し、
それぞれ実践するためのコツが示されています。

せっかく手を差し伸べるなら、少しでもそのコツを身につけ、
独りよがりな支援にならないようにしたいものです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.


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