活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


2009年05月 | ARCHIVE-SELECT | 2009年07月

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最初の30秒で相手の心をつかむ雑談術

最初の30秒で相手の心をつかむ雑談術
最初の30秒で相手の心をつかむ雑談術
(2009/05/09)
梶原 しげる 商品詳細を見る

満足度★★★

話しのプロ、フリーアナウンサーの梶原しげるさんが
「雑談」の大切さと、その極意を伝える本。

人と人との関係には、「役割関係交流」と「感情交流」
という2つの形があるそうです。

ロジカルに正しい情報を伝える必要があるのが、役割関係交流。
ビジネス上の会話では、「商談」が役割関係交流に当たります。

一方、心と心を通わせる関係の築き方が、感情交流。
ビジネス上の会話では、「雑談」が豊かな感情交流をするために
重要な役割を果たします。

商談前のたった30秒の雑談が、交渉する相手との距離を縮め、
強烈なイメージを植え付け、ビジネスを成功に導きます。

たかが雑談、されど雑談。

本書では、まじめで仕事熱心なのに、商談の入り口の
何でもない会話がうまくいかず、損ばかりしている
若手ビジネスパーソンを対象に、梶原さんがプロとして
長年培ったノウハウを、惜しみなく披露しています。

  PART1. いまこそ「雑談力」を高めよう
  PART2. トークのプロが大切にする6つの教え
  PART3. これだけで9割OK! 雑談テクニック大公開
  PART4. 気まずさを吹き飛ばす話し方
  PART5. いつもネタに困る人のための情報収集術!

特にPART4.では、「偶然、取引相手と帰り道が一緒になったら?」、
「相手が無口だったら?」、「踏む必要のない地雷は踏まない」など
具体的なビジネスのシーンが想定されていて実践的。

また、「いい声を出すための4ステップ」や、
久米宏さんらのトークテクニックが実例として解説がされているのも、
アナウンサーの梶原さんらしいところです。

労せず雑談ができる方にとっては、当たり前のことが
書いてあるのかもしれませんが、雑談が苦手な私にとっては
細かなところでいろいろと参考になりました。

この本から何を活かすか?

雑談をするにもネタの仕入れが重要。

本書の「PART5.いつもネタに困る人のための情報収集術!」では、
足で集める1次情報、テレビ、新聞、図書館(本)、ネットなどの
情報ソースからネタを仕込むヒントが解説されています。

こうしてソースを並べてみると、私の場合は
「足で集める1次情報」が一番の弱点。

  「自分の五感で体験したネタが説得力をもち、
  雑談のネタとしても断然強い」

私は、本ばかり読んでいるのではなく、
もっと外に出て人と話す機会を増やした方がよさそうです。

あと、以前bestbookさんのブログでレビューされていた、
デジタルメモ「ポメラ」が本書の情報収集術の中でも、
評判どおり便利と紹介されていました。

外に出る機会を増やすという名目で買おうかな・・・

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.


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| 交渉術・伝える力・論理・人脈 | 11:13 | comments:2 | trackbacks:1 | TOP↑

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人生を劇的に変える東国原式勉強法

人生を劇的に変える東国原式勉強法
人生を劇的に変える東国原式勉強法
(2009/05/20)
東国原 英夫 商品詳細を見る

満足度★★★

最近、国政への転出宣言をして話題の
宮崎県知事・東国原英夫さんによる勉強本です。

150ページ程度の薄い本で、東国原さんの写真も
多く掲載されているので、パッと見は、よくあるタレント本。

しかし、東国原さんはリアルタイムで劇的に変化する
人生を歩んでいるだけあって、短い文章の中にも、
伝わってくるものが十分にありました。

以前、サイバーエージェントの藤田晋さんが、

  「“仕事を通じて成長した人ランキング”がもし仮にあったとしたら、
   私はかなり上位にランクインすると思います。」

と自分を評していましたが、そのランキングが実際にあれば
東国原さんも上位にランクインしているでしょう。

本書の内容は大きく2つに分かれています。

前半は、41歳で大きく人生を変えた東国原さんの経験談。

利用した風俗店が摘発されたことで、社会の批判を浴び
タレント活動を自粛。その謹慎中に勉強を始めたことをきっかけに
東国原さんの人生が大きく変わり始めたのは周知の通りです。

実は、いろいろなビジネス書で目にする、
カーネル・サンダースさんが60歳を過ぎてから、
ケンタッキーフライドチキンを起業したという逸話は、
私は凄いとは思いつつも、今ひとつ自分自身に置き換えて
イメージすることができませんでした。

それと比較すると、東国原さんの話しは、
実際にテレビでその変化を目の当たりにしたこともあって、
非常にリアルなものとして伝わってきました。

私の現在の年齢(42歳)が、東国原さんが転機を迎えた年齢と
近いこともその一因でしょう。

40代の私にとっても、人生はまだまだ変えられるという
勇気を与えられた感じがしました。

後半は、東国原式メモ術・ノート術。

東国原さんの情報整理の方法は、
体に染み込ませるために、メモやノートをとった後、
徹底的に反復することが前提になっています。

ですから、単に書き方やメモ帳の様式だけを真似ても、
同じ効果は期待できないでしょう。

むしろ、時間と回数をかけてひたすら反復する姿勢を
見習うべきのように思えました。

私にとっては、ノウハウ部分よりも、目標を持って
愚直に努力することの大切さを再確認する本となりました。

この本から何を活かすか?

  「1冊の小説は何日もかけて書かれているわけですよね。
  それを数時間で読むのは、作者に失礼だと思うんです。」

これは「小説」についての東国原さんの考えですが、
他のジャンルの本についても同じ考えを持っているようです。

私は、この考え方には、あまり同意できません。

揚げ足を取るつもりはありませんが、
例えば、宮崎県の農家の方が苦労して作ったマンゴーに
話しを置き換えてみます。

「パッと食べてしまうと作った方に失礼だから、
作った時間と同じ時間をかけて味わって食べる」

こう言われても、現実的には困るわけですし、
お金を払って、感謝の念さえもっていれば、
消費する時にかける時間は関係ないように思えます。

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| 勉強法 | 10:42 | comments:3 | trackbacks:0 | TOP↑

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雇用の常識「本当に見えるウソ」

雇用の常識「本当に見えるウソ」
雇用の常識「本当に見えるウソ」
(2009/05/18)
海老原 嗣生 商品詳細を見る

満足度★★★

本書の著者、海老沢嗣生さんは、週刊モーニング連載中の
三田紀房さんの漫画「エンゼルバンク」の主人公・海老沢康生の
実在モデルのようです。

本書では、海老沢さんが世間で言われている雇用や労働環境についての
常識や俗説に対し、豊富なデータを用いロジカルに反証を行います。

  ・終身雇用の崩壊
  ・転職の一般化
  ・正社員の減少
  ・「若者がかわいそう」=熟年悪者論
  ・昔は良かった論

これらは、マスコミでは疑いの余地のない常識として流布され、
TV出演した数多くの識者が、これらの説について、
世間受けしそうなコメントをしています。

雨宮処凛さん、勝間和代さん、森永卓郎さん、金子勝さん、
中谷巌さん、堀紘一さん・・・

海老原さんは、こららの有名コメンテーターが発言する
「本当に見えるウソ」を、本書で見事に喝破してみせます。

もちろん、海老原さんは喧伝される俗説に誤りがあるから、
日本の雇用・労働環境に問題がないと言っている訳ではありません。

最終章では、改革が必要であるという認識を示し、
海老原さんとしての、改善案を提示しています。

本書の中では、発言の一部だけを切り取って
反証しているように見えるところもありますから、
100%海老原さんが正しいとは言い切れません。

しかし、海老原さんの全体を鳥瞰するものの見方や、
データーを分析して論理的に正しい事実を導く過程は
かなり参考になるものでした。

まさに、エンゼルバンクの海老沢嗣生が井野真々子の
常識を次々と覆すイメージそのもの。

但し、章の最後にエンゼルバンクの1シーンが挿絵として
掲載されていますが、あまり本文と関係のないシーンなので、
私には、少ししっくりこない感じが残りました。

この本から何を活かすか?

本書の中で、ちょっと気になったのが、
「人口に比例せず、偉大なトップは生まれている」
ということを説明する図表。

総理大臣、金メダリスト、ノーベル章受賞者、大リーガー、
海外リーグ所属のサッカー選手を、出生年代別にプロットし、
各年の出生数のグラフに重ねたもの。

要するに、出生数の多い年に各界の偉人が
比例して多く排出されているかを見るための図表です。

ノーベル賞は海外で認められるので、
母数となる出生数と比較し、どれだけ優秀な人材が
輩出されているかを検証することが、ある程度できると思いますが、
総理大臣はどうでしょうか?

任期の長短があるにせよ、排出する母数が多くても少なくても、
日本に総理大臣は1人ですから、これをプロットしても
あまり参考にならないような気がします。

また、海外で活躍するスポーツ選手も、最初の開拓者が
活躍して道が開けるかどうかが大きく影響しますし、
そのスポーツの日本全体のレベルアップにも関係しますから、
一概に、出生数と活躍した人の数を比べても、
意味を持つ分析かどうかは疑問が残るところです。

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| 社会・国家・国際情勢 | 12:01 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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考え・書き・話す3つの魔法

考え・書き・話す3つの魔法
考え・書き・話す3つの魔法
(2009/04/23)
野口 吉昭 商品詳細を見る

満足度★★★★

ビジネスの基本である「考え、書き、話す」ことを
全て「3つ」で組み立てたり、整理する方法を学ぶ本です。

著者の野口吉昭さんは、「3つ」の持つパワーが
あまりにも絶大のため、「3つの魔法」と呼びます。

本書の良い点は3つあります。

一つ目は、フォーマット化されていること。

  ・考えは、ロッジックツリーで枝を3つに分岐させて整理する
  ・文章は、結起承の3つで構成する
  ・プレゼンは、総論・各論・結論の3段階で組み立てる

二つ目は、シンプルであること。

  ・全てが「3つ」で統一されていて、分かりやすい
  ・文章が簡潔で明瞭に書かれている
  ・166ページの本で、30分程度で読むことが可能

三つめは、凝縮させて本質をついていること。

  ・大事なことだけが書かれ、無駄がない
  ・最小の努力で最大の効果をもたらす
  ・本質をついているので、応用範囲が広い

実は、この3つの特徴は、本書の中で“「3つ」を使った自己紹介”の
事例でメリットとして挙げられていた内容そのもの。

本書の特長にもあまりにも合致していたので、
そのまま使わせていただきました。

野口さんによると、米オバマ大統領が選挙の時に使った
「Yes,We Can!」も、3つ単語から構成されているフレーズなので、
3つ魔法のエネルギーが発揮されたと説明されています。

実際に、野口さんが説明する通り、考え、書き、話すことを
3つで分類・構成すると、簡単に大きな効果をもたらすでしょう。

但し、あまりにも便利なので、過剰に「3つ」にこだわりすぎて、
4つ目、5つ目に大事なことが隠れている場合を
見落とさないようにしたいものです。

世の中の全ての事象が「3」で表せることはありませんので、
「3つの魔法」が「3つの呪縛」にないように、
柔軟に使いこなす必要があると思います。

参考までに、このブログで今までに紹介した
野口さんの著作は次の3冊。

  ・コンサルタントの「質問力」
  ・「ウェイ」のある強い経営
  ・コンサルタントの習慣術

ここで「偶然にも3冊!」と一瞬考えた私自身が、
ひょっとすると「3つの呪縛」に陥っていたのかもしれません。

この本から何を活かすか?

「3つずつに枝を分岐させたツリーの活用」

私の過去の読書メモを、ツリー状のフォーマットで
いくつか整理してみました。

実際にやってみると、メモしたものを再度まとめ直す作業は、
ちょっと面倒でしたが、余計な枝葉がカットされ、
本質がスッキリと見えやすくなった感じがしました。

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| 問題解決・ロジカルシンキング・思考法 | 10:48 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

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天才! 成功する人々の法則

天才!  成功する人々の法則
天才! 成功する人々の法則
(2009/05/13)
マルコム・グラッドウェル 商品詳細を見る

満足度★★★

天才の作られ方について分析した本。

著者はマルコム・グラッドウェルさん。
日本でも、名著「ティッピング・ポイント」が有名です。

本書のキーワードは「アウトライアー(outliers)」。

これは統計上の「外れ値」のことで、本書ではいろいろな分野で
並外れた成功を収めた人々をアウトライアーと呼んでいます。

最近では、天才は「1万時間の法則」によって作られると、
多くの方が語っていますが、グラッドウェルさんが注目するのは
1万時間の本人の「努力」ではありません。

ひとつのことに、1万時間打ち込むことを可能にした「環境」です。

もちろん、本人の才能と努力も欠かせない要素ですが、
それ以上に「驚くべき好機」が、本当の成功者をつくる
決定的な要因であるとグラッドウェルさんは説明します。

ビル・ジョイさん、ザ・ビートルズ、ビル・ゲイツさんなど
天才として成功した人たちを作り上げた環境。

一方、IQ195で人類稀に見る天才的な頭脳を持ちながら、
成功とは言えない人生を送るクリス・ランガンさんの環境。

この2つの環境を対比することで、グラッドウェルさんは
努力と資質以外の要因が、いかに決定的な影響を及ぼすかを
浮き彫りにしています。

本書の後半は、訳者の勝間和代さんの主張が
入ってきている感じがあり、その辺りは好みが分かれる
ところかもしれませんが、全体的に興味深い内容でした。

但し、グラッドウェルさんが言うように、
「驚くべき好機」が来なければ、成功にはたどり着けないかもしれませんが、
少なくとも、いつ「驚くべき好機」が来てもいいように
準備を欠かせないことも肝に銘じておくべきでしょう。

私は、本書を読んで、子どもを取り巻く環境が、
将来その子の歩む人生に大きく影響することを実感しました。

本当の意味で子どもにいい環境を与えているかどうかを
いま一度、妻と話し合ってみようと思います。

この本から何を活かすか?

本書で紹介されていた「レーヴン漸進的マトリックス検査」。

いわゆるIQテストですが、興味がある方は、
こちらのサイトで同様のテストが可能です。

また、本書で紹介されていた、IQ195のクリス・ランガンさんが、
テレビ番組「1VS.100」に出演した時の映像はこちら。



ちなみに、司会を務めるのはNHKで放送されていた
シットコム「フルハウス」でお父さん(ダニー・タナー)役だった
ボブ・サゲットさんです。

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| 成功哲学 | 10:35 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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エンタメ通訳の聞き方・話し方

エンタメ通訳の聞き方・話し方 (PHP新書)
エンタメ通訳の聞き方・話し方 (PHP新書)
(2009/04/16)
小林 禮子 商品詳細を見る

満足度★★★

ピンク・フロイド、アーノルド・シュワルツネッガー、ポール・マッカートニー、
デビッド・ボウイ、レオナルド・デカプリオ、ジョージ・クルーニー・・・

多数の海外セレブ達の通訳を務めた小林禮子(のりこ)さん。

本書では、小林さんがエンタメ通訳者として培ってきた
コミュニケーションの極意を、セレブ達の裏話しを交えながら伝えます。

ちなみに、エンタメ通訳者とは小林さんの造語で、
ビジネスや会議の通訳とは一線を画すもの。

  ・会議通訳は、「線」の英語で聞き、「線」の英語で答える
  ・エンタメ通訳は、「面」の英語で聞き、「面」の英語で答える

小林さんは、「線(リニア)」と「面(ホリゾント)」という
概念でこの違いを説明しています。

簡単に言うと、「線」の仕事は、深堀して専門性に磨きをかけ、
「面」の仕事は、興味を広く持ちホスピタリティを優先させる
イメージでしょうか。

小林さんがスゴイのは、もてなす相手のセレブにも、
ホスピタリティを要求してしまうこと。

その中でも、「オリバー・ストーンを叱ったのり子さん」の
エピソードは圧巻です。

映画監督のオリバー・ストーンが来日の際に、日本の若手監督と
パネル・ディスカッションを行うイベントがあったそうです。

会場入りしたオリバー・ストーンは、集まった人数の少なさに
機嫌をそこね、不満を漏らし舞台と反対方向に歩きは始めました。

そこで小林さんが、彼の手を握り一言。

  「行っちゃだめ。
  聴衆が一人もいなくても、さっき会った若手の監督たちは
  あなたと話しをするのをとても楽しみにしているのよ。
  彼らのためにもやるべきだわ」

この後、オリバー・ストーンは舞台に戻っただけではなく、
来日するたびに、小林さんに通訳を依頼するようになったそうです。

本書で紹介される事例は、一見、外国人と日本人の意思疎通を図る
特殊な仕事のように思えますが、本質的には人と人がスムーズに
コミュニケーションするための心構えが語られています。

  「“いつでもどこでも誰とでも”コミュニケーションできる通訳」

これは、小林さんが目指すエンタメ通訳者の姿ですが、
通訳者ではない私にとっては、
「“いつでもどこでも誰とでも”コミュニケーションできる人」
と置き換えて小林さんの体験を参考にしました。

また、本書は小林さんの人柄が溢れ出ているのも魅力の一つで、
読むと温かい気持ちになれる一冊です。

(本日の記事は、セレブ名ついては敬称略で記載しました)

この本から何を活かすか?

  「ダウンしてからふたたび立ち上がる前にゴロンと回転」

面で仕事をしている小林さんは、
ダウンした時にも、立ち上がる際に一度ゴロンと回転して
少し違う位置で立ち上がることを心がけているそうです。

ゴロンすると、これまでと視点や景色が変わり、
これまでやろうとしなかったことも、やる気になるとか。

私も日常生活の中で、ゴロンする発想を取り入れ、
少しでも視野を広げたいと思います。

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| 交渉術・伝える力・論理・人脈 | 10:50 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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多読術

多読術 (ちくまプリマー新書)
多読術 (ちくまプリマー新書)
(2009/04/08)
松岡正剛 商品詳細を見る

満足度★★★★

書評サイト「千夜千冊」で有名な松岡正剛さんの読書論。

ちなみに「千夜千冊」は、同じ著者の本は2冊以上取り上げない、
同じジャンルは続けないなどのルールを課し、ストイックで濃密な
書評を発信し続けるサイトです。

セイゴウさんの中では、書評サイトではなく
ブックナビゲーションサイトという位置づけのようですが。

本書は、セイゴウさんの持つ「読書は編集である」という
独特の世界観や、読書方法について、筑摩書房・編集担当の
高田俊哉さんがインタビューする形式で書かれています。

対話形式なので、カジュアルで読みやすい文体です。

  「読書はどんな本をどんな読み方をしてもいいと思います」

セイゴウさんは、このように発言し、
読書に対する敷居を低くしてくれています。

しかし、読んでいて、どことなく襟を正してしまうのが、
セイゴウさん持つブランド力の成せる業なのでしょう。

本書では、読書のあるべき姿が論じられるだけでなく、
次のような具体的な読書方法についても言及されています。

  ・リンクを増やす編集的読書法
  ・多読するときは、内側の機能(筋肉)をいくつも動かす
  ・本をノートとみなす(マーキング読書法)
  ・本をマッピングする(年表、引用ノート)
  ・略図的原型を働かせた読書(速読)
  ・ネットワーク的読書(キーブックと共に読み進める複合読書)

この辺は、インタビューする高田さんが、
セイゴウさんが概念的な話しに傾くところを、
うまく読者が知りたい世俗的な話題に引き戻すことで
絶妙なバランスが保たれたような感じがします。

読書の醍醐味は、「未知のパンドラの箱を開くこと」であり、
「書いてあることと自分が感じることが“まざる”こと」と
セイゴウさんが説明している通り、本書は知的好奇心を刺激し、
セイゴウさんと混ざり合い、コラボレーションすることが可能です。

これから本書を読む方は、是非、「目次」を3分間ほど眺め、
そこに出てくるキーワードから、本文の内容を想像するという
「前戯」を十分に楽しんでから、読み始めてくださいね。

この本から何を活かすか?

  「知を支える場所」

セイゴウさんは、本書で「ウェブでの検索」について、
その利便性を認めつつ、ピンポイントで必要な答えだけが
出てくる仕組みの問題点として、その答えの背景にあるもの、
つまりその知を支えてきた部分が見えないことを指摘しています。

将来、検索も「知の場所」を上手に見せる必要があると。

実はこれ、私が本を読む前に、著者のプロフィールに
先に目を通すことと同じ理由のような気がします。

「著者のバックボーン=知を支える場所」を少しでも知ることで、
本文の内容についても、どこか納得感を持って
読むことができるからです。

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| 読書法・速読術 | 11:18 | comments:4 | trackbacks:1 | TOP↑

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生き物たちは3/4が好き

生き物たちは3/4が好き 多様な生物界を支配する単純な法則
生き物たちは3/4が好き 多様な生物界を支配する単純な法則
(2009/01/29)
John Whitfield 商品詳細を見る

満足度★★★

本書のタイトルは、「生物の代謝率は体重の3/4乗に比例する」
というマックス・クライバーさんが発見した法則に由来しています。

微生物からゾウまで、あらゆる生物に当てはまるこの法則。

なぜ、みごとに3/4乗になるのか?

これは、アロメトリーといわれるスケーリングの法則性で
ゾウの時間 ネズミの時間」の中でも指摘されていますが、
実は「なぜ?」の部分については、はっきりと解明されていません。

他にも、哺乳類が摂取すべき窒素とビタミンを作り出す速度も
体重の3/4乗に比例する、動物心拍数は体重の-1/4乗に比例する、
動物の大動脈の断面積は体重の3/4乗に比例する・・・などなど。

本書では、これら 生物界のいたるところに存在する
1/4乗法則のナゾに迫ります。

そして、本書で描かれる真のテーマは、
生物界において、「統一理論」を見つけようとする壮大な旅。

ちなみに本書の原題は、「In the Beat of a Heart:
Life, Energy, and the Unity of Nature」となっていて、
「統一性」を求めることがタイトルに含まれています。

近代の生態学者、生物学者が目指した、地球全体を包む生物界の
パターンを見極め、それを説明しようとしてきた歴史。
本書では、これをいろいろなエピソードを交えて紹介します。

そもそも、生物学は帰納法的に結論を導き出すことが多いので、
演繹法で導かれた結論と違って、なぜ?と聞かれても
その原因を明確に答えられないことが少なくありません。

だからこそ、真の答えを求めることが
生物学者のロマンに成り得るのかもしれませんね。

著者のジョン・ホイットフィールドさんはネイチャー誌で
進化、生態学、自然保護の分野を担当したサイエンスライター。

ホイットフィールドさん自身も、このロマンに魅せられ、
単に文献をあたるだけでなく、自分が行なったフィールドワークを
交えながら本書を執筆しています。

  「いつの日か、自然の統一性などというものは結局、想像の産物に
  すぎなかったとわかるかもしれないが、それを追い求める過程では
  有益なものが発見されるだろう。(中略)自然はみごとなまでに
  単純なのか、それともみごとなまでに複雑なのか。どちらも真実である。」

知的好奇心を刺激する良書ですが、けっこう読み応えがあります。
できれば、時間のある週末にでも、ゆっくりと読みたい一冊。

この本から何を活かすか?

あなたは、ラッコになれるか?

ラッコは食物連鎖上重要な役割を行なう動物で、
直接であれ間接であれ、その環境にいるほかの多くの種に
大きな影響力を持ちます。
これを、「キーストーン種」と呼ぶそうです。

ほのぼのとしたイメージとは裏腹に、
役割上欠かすことができない存在。

私たちが生活するネットワークの中でも、ラッコのような
「キーストーン種」たる存在になりたいものです。

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| 科学・生活 | 07:59 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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地頭力のココロ

地頭力のココロ 本質を見る思考力を育てる物語
地頭力のココロ 本質を見る思考力を育てる物語
(2009/04/29)
細谷 功 商品詳細を見る

満足度★★★

「Mr.地頭力」こと細谷功さんの地頭力シリーズ第3弾。

今回は、ストーリー形式で地頭力のキーフレーズである
「結論から」、「全体から」、「単純に」の3要素を中心に
問題解決の思考法を学びます。

主な対象は、入社して数年の駆け出しのビジネスパーソンです。

主人公のマサヤは、システム会社に務める入社3年目の営業担当SE。
飛行機で隣に座ったことで知り合った、謎の60代男性ドクさんから
仕事のアドバイスを受けることになります。

マサヤは、先輩女性のりょうこと一緒に週末毎に、
ドクさんのレクチャーを受け問題解決の手法を学びながら、
社内のプロジェクトを進めるストーリーです。

主人公が、社外にメンターを見つけ、
悩みながらも成長するという、よくあるパターン。

但し、あまり凝ったストーリーにはせずに、
対話形式で理解を深めることに徹していることが、
使える場面を想定しやすいくしています。

けっこう実用度は高いと思いますよ。

本書で「結論から」、「全体から」、「単純に」の3要素と
一緒に示されるのが、「問題解決のピラミッド」という思考の枠組み。

これは、Why(目的)→What(やるべきこと)→How(実現手段)の
3層構造からなる問題解決のフレームワークです。

ピラミッド原則といえば、傑作「考える技術・書く技術」の
バーバラ・ミントさんが有名です。
しかし、ミントさんの本は、少しハードルが高いと感じる方も
多いようなので、最初は本書のようなシンプルな説明の本から
入った方がスムーズにいくでしょう。

少し簡単すぎると思える本から入って、
徐々に専門的な本に進むのがセオリーです。

また、本書のタイトルに「ココロ」と入っているのは、
問題解決が、人間の心理抜きに図れないため。

そこで、「依頼者の期待値管理」や「コミュニケーション」といった
人との関わりに触れている点が、他の問題解決本と異なる
本書の特徴の一つです。

この本から何を活かすか?

以下、コミュニケーションの章のまとめです。

  ・コミュニケーションの鉄則は「一切伝わっていないと思え」
  ・「相手に伝えたこと」と、「相手に伝わっていること」は大きく異なる
  ・「伝わってる」ことを達成するには、「伝える」以外の手段もある
  ・コミュニケーション上の問題点は「すべて自分が悪い」と思え

伝えたことと、伝わったことの差を認識し、
いろいろな手段で伝わった状態を作るのが大切。

このブログも文章だけでなく、もう少し図やイラストを
取り入れたほうが良いのかもしれません。

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| 問題解決・ロジカルシンキング・思考法 | 12:21 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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任天堂 “驚き”を生む方程式

任天堂 “驚き”を生む方程式
任天堂 “驚き”を生む方程式
(2009/05/12)
井上 理 商品詳細を見る

満足度★★★★

  「任天堂の1人当たりの利益は、米グーグルの62万6000ドルや、
  ゴールドマンサックスの124万ドルといった数字を凌駕する
  160万ドルもある」

2008年9月、英経済誌「FINANCIAL TIMES」はこのように報じたそうです。

最近のビジネス書の中でも、ブルーオーシャン戦略の
成功例として任天堂を取り上げるケースもよく見かけるようになりました。

現社長の岩田聡さん → マリオの生みの親の宮本茂さん
→ ゲーム&ウォッチの横井軍平さん → カリスマ経営者の山内浩さん

本書では、成功の方程式として、任天堂に受け継がれる哲学を
現在から過去へ遡る形で解き明かします。

実際は任天堂が、最初からブルーオーシャンを目指したのではなく、
レッドオーシャンの中で、もがき苦しみながらも、
その哲学を貫くことで、結果としてブルーオーシャンに辿り着いたことが
本書を読むと良く分かります。

例えば、最近ではWiiの大ヒット。

なぜ、Wiiはこれだけヒットしたか?

いろいろなビジネス書で分析される通り、「Wiiスポーツ」や
「Wiiフィット」などソフト面で、今までゲームをしない層を取り込み、
ブルーオーシャンを切り開いた面も確かにあります。

しかしそこしは、もう一つ重要な成功要因がありました。

それは、「お母さん至上主義」。

リンビングの主導権を握るのはお母さん。
つまり、お母さんに嫌われると、本当の意味で
その家庭に溶け込むことができません。

お母さんは、何を嫌い、何を喜ぶのか?

必要とされたのは、ゲーム機としての処理力の向上技術ではなく、
コントローラーとコード、色、省スペース、省電力、
清音、耐久性、価格などリビングに溶け込むための技術でした。

こういったお母さんに嫌われないことを、
苦しみながらも徹底的にこだわって実現することが、
任天堂がレッドオーシャンからブルーオーシャンで漕ぎ出す
大きな後押しにもなったようです。

本書は、著者の井上理さんの緻密な取材と文章構成のウマさが光り、
本当に読んでいて面白い一冊に仕上がっています。

任天堂ファンの方にとっては、マリオ、DS、Wiiなどの
誕生秘話などもあり、間違いなく楽しめますが、
それ以外の方が読むと、任天堂を好きになること請け合いです。

この本から何を活かすか?

  「枯れた技術の水平思考」

これは横井軍平さんが残した名言です。

実際に横井さんは、最先端の開発競争から外れた技術を、
アイディア一つで転用することで、「光線銃」や
「ゲーム&ウォッチ」などのヒット商品を生みました。

個人の中でも、「枯れた技術の水平思考」はできないか?

今日は、この点について考えてみます。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.


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| 経営・戦略 | 10:48 | comments:4 | trackbacks:1 | TOP↑

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毎月5万円で7000万円つくる積立て投資術

忙しいビジネスマンでも続けられる 毎月5万円で7000万円つくる積立て投資術 (アスカビジネス)
忙しいビジネスマンでも続けられる 毎月5万円で7000万円つくる積立て投資術 (アスカビジネス)
(2009/06/15)
カン・チュンド 商品詳細を見る

満足度★★★

著者のカン・チュンドさんより献本頂きました。ありがとうございます。

これから投資を始める方に、最適な一冊。

本書の対象は次のような方々です。

・投資に少し興味があるけど、なかなか始めるきっかけを掴めない人
・投資を始めたいけれど、あまり多くの時間を割けない人
・将来のために、ゆっくり着実な資産運用をしたい人
・今後、金融危機があっても、安心して資産運用をしたい人

逆に一攫千金を狙ったり、派手な取引をしたい方には向きません。

本書はタイトルの通り、「積立て投資」を勧める本です。

以前、カンさんの「日本人が知らなかったETF投資」を
紹介しましたが、本書のインデックス投資の方が、
より小さな資金で、より時間をかけずに始められます。

本書のモデルケースは、35歳の方が
毎月5万円+ボーナス20万円×年2回で、年率5.5%で30年間運用し、
65歳のリタイヤ時に約7,600万円の「みらい資産」を作ることです。

投資対象はノーロードファンドかインデックスファンドで、
日本債券、日本株、海外債券、海外株のポートフォリオを組みます。

  「センターピンを外さない」

センターピンとは、ボーリングの1番前のピンのことですが、
投資でも絶対外せないセンターピンがあるとカンさんは説明します。

  1. シンプルに終始すること
  2. 世界経済の成長に投資すること
  3. 続けることに注力すること

中でも、一番重要な項目は3番の「続けること」で、
本書の投資法は、まさにこの原則に沿っています。

本書の良い点は、絵に書いた餅ではないところ。
かなり現実的で、誰がやっても結果が出せるでしょう。

「5億円稼ぐ」とか「毎月300万円儲ける」といった、
運を必要とする再現性のない煽り文章は一切ありません。

非常に分かりやすく、まじめに解説されていますから、
私は、「投資に興味があるけど時間がない」と言っている知人に
ぜひ本書を薦めたいと思います。

この本から何を活かすか?

以下、私見です。

「積立て投資」とは、いわゆるドルコスト平均法(定時定額買付法)のこと。

このドルコスト平均法が、より威力を発揮する条件は次の通りです。

  1. 投資期間は、できるだけ長いこと
  2. その長い投資期間において、上昇基調のマーケットであること
  3. ボラティリティが高いほど、平均買付価格を下げる効果がある

これらの条件が満たされないと、それほど効果を発揮しませんので、
ポートフォリオを組む時に、この3点を考慮した方が良いかも知れません。

また、本書ではボーナスで投資する20万円×年2回の資金を、
主にリバランス(バランス調整)のために使うことを勧めていますが、
もう少し頑張って「絶好の買い場資金」とする手もあります。

ちなみに、ウォーレン・バフェットさんが好んで買いに回るケースは、

  ・相場全体の調整や暴落
  ・全体的な景気の後退
  ・個別企業の特殊要因
  ・企業の構造変化

の4ケースです。(バフェットの銘柄選択術より)

少し投資の研究をする時間がある方は、
年2回の20万円を温存しておいて、
いざと言う時の買い付け資金に当てるのも良いでしょう。 

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.


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| 投資 | 11:31 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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ゲイツとバフェット 新しい資本主義を語る

ゲイツとバフェット 新しい資本主義を語る
ゲイツとバフェット 新しい資本主義を語る
(2009/04/17)
マイケル・キンズレー 商品詳細を見る

満足度★★★

2008年のダボス会議で、ビル・ゲイツさんがで提唱した
「創造的資本主義」に対しての議論をまとめた本。

もともとのゲイツさんのスピーチ内容は14ページ。

その後、ゲイツさんの自宅で行われたウォーレン・バフェットさん、
本書の著者マイケル・キンズレーさんらとの討論の内容が
27ページにまとめられています。

残り300ページ弱が、キンズレーさんがweb上に特設したサイトでの
専門家による「創造的資本主義」についての議論で占められます。

それでは、「創造的資本主義」とは、いったい何か?

本書では、次のように説明されています。

  「利益と評価という二つのインセンティブにより、
  自己の利益を追い求める力と他人を思いやる力を
  同時に刺激するシステム」

具体的には、第三世界の貧困を救うために、
政府の活動や非営利団体の慈善事業では全く手が回らないので、
利益を上げている企業も協力して、救いの手を差し伸べましょう
ということです。

私の解釈では、今までの資本主義の良い面は生かしたまま、
Good Samaritan(善きサマリア人)たれということでしょうか。

これだけを書くと、誰もが賛成できる考えのように思えますが、
本書の議論では、創造的資本主義の定義が曖昧であったり、
いろいろな角度からの問題点が指摘されるなど、
専門家による賛否両論の活発な議論が展開されています。

個人的には、実現の可能性は別として、
お金を持っているゲイツさんがこういった考えを
言い出していることに価値があると思います。

また、議論の中では、米元財務長官のローレン・サマーズさんを
軸にした後半のやりとりが、私は面白く感じました。

表紙のゲイツさんとバフェットさんの写真を期待して、
本書を購入した方には、期待はずれだったかもしれませんが、
たった13ページ程度のスピーチを元に議論の場を設け、
1冊の本仕上げてしまう、キンズレーの手法は
なかなか面白い試みだと思います。

この本から何を活かすか?

以下、リンクです。

・本書の元になった、キンズレーさんのサイト
  「Creative Capitalism

・ゲイツさんのスピーチ映像
  「Davos Annual Meeting 2008 - Bill Gates」

・ゲイツさんのスピーチ内容テキスト
  「Bill Gates: World Economic Forum 2008

これだけあると、ちょっとした英語の勉強になりそうです。
私もまだ詳しく見ていませんので、
じっくりと本書と比較しながら、理解を深めたいと思います。

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| 経済・行動経済学 | 09:56 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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「チーム脳」のつくり方

「チーム脳」のつくり方~成果を上げつづけるリーダーの仕事術~
「チーム脳」のつくり方~成果を上げつづけるリーダーの仕事術~
(2009/04/25)
清宮 普美代 商品詳細を見る

満足度★★★★

質問会議」を中心に据えたチームビルディングの本。

  「チーム脳を生み出すことが成功へのパスポート」

チーム脳が働いている状態では、
チームが一緒に考え、行動し、役割意識があり、
主体的自立的なコミットメントがあり、楽しく、うまくいきます。

この状態では、ひらめきやアイディアがどんどん生まれる。

まさに理想的なチームの状態ですが、
これは、チーム全員の共有する「OS(オペレーションシステム)」を
変えることで実現します。

それでは、チームのOSを変えるためには、どうしてらよいか?

「意見リーダー」から「質問リーダー」へ。

著者の清宮普美代さんは、リーダーが変わる必要がある
と説明しています。

従来型のリーダーが、意見を述べ統率する方法で
チームを成功に導くには、問題の「正解」や解決の方向性を
リーダーが知っている必要があります。

しかし、従来のビジネスモデルが突如機能しなくなる昨今では、
誰も正解など知らないと、清宮さんは指摘します。

そこで、リーダーは質問により、チームの思考のスイッチを押し、
「バラバラ脳」から「チーム脳」へ変えていきます。

対話とリフレクション(振り返り)によって、
「最適解」をチームとして探し出す。

人から正解を与えられるより、自分達で最適解を
紡ぎだす方が、当事者意識が高まり、
自然と主体的に行動できるようになります。

ですから、その後の結果が違ってくるのは当然のことでしょう。

前作の「質問会議」では、アクションラーニングのセッションである
会議のやり方だけに焦点を合わせて書かれていましたが、
本書では、チームのOSを入れ替え、チーム脳を働かせるための
場の作り方など、リーダーの仕事術が広く解説されいています。

まず、本書でチーム脳をつくる概要を把握した上で、
細かなオペレーションについては前作の「質問会議」を
参照するのが良いのではないでしょうか。

この本から何を活かすか?

質問会議」の一つの特徴は、「振り返り」の時間を強制的に確保し、
会議参加者の理解を深めると同時に、全体を俯瞰すること。

  ・私たちはうまくやっているか?
  ・どうしたら、もっとうまくやれるのか?
  ・何を学んだか?
  ・何が今後に生かせるのか?

これらは、会議の中でメンバーに投げかけられる質問ですが、
私たちの日々の生活を振り返る意味でも、必要な問いかけですね。

これで思い出したのが、アンソニー・ロビンズさんの
「問題解決クエスチョン」と「パワーアップクエスチョン」。

人生を変えた贈り物 あなたを「決断の人」にする11のレッスン
の付録として、システム手帳用リフィル(バイブルサイズ)に
このクエスチョンが印刷されたものがついてました。

最近は、このクエスチョンで振り返っていなかったので、
私には質問会議のように、強制的に時間を確保する必要がありそうです。

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| リーダーシップ | 10:38 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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藤巻流 実践・巻き込み術

藤巻流 実践・巻き込み術
藤巻流 実践・巻き込み術
(2009/04/21)
藤巻 幸夫 商品詳細を見る

満足度★★★★

「解放区」や「リ・スタイル」の成功で、伊勢丹の黄金期を築き、
カリスマバイヤーとして知られた藤巻幸夫さんの「人脈術・仕事術」。

いかにして人を巻き込むか?

巻き込む目的は、いい仕事をしたい、目標を達成したい、
カッコよくなりたいなど様々。

本書では、フジマキさんが伊勢丹時代、福助社長時代に、
何を考え、どう行動してきたかを振り返ることで、
藤巻流の「巻き込み術」の真髄を、熱く熱く伝えます。

テレビなどで、話し出したら止まらないフジマキさんの姿を
よく拝見するので、ご存知の方も多いと思いますが、
とにかくフジマキさんのエネルギーは凄いものがあります。

本書にもそのエネルギーが十分に反映されているので、
読むだけで、フジマキさんに「巻き込まれそう」と感じてしまいます。

  第1章 ホスピタリティで巻き込む
  第2章 言葉とエネルギーで巻き込む
  第3章 時間を管理して巻き込む

ポイントは、常に相手のことを考えて、マメに行動すること。

どうしたら相手が喜ぶのか?、どうしたら意表をつけるのか?
相手の心に食い込む方法を第一に考え、すぐに行動に移します。

盛りあげ上手な宴会の幹事のイメージです。

フジマキさんは、会議中にメールがきても、
周囲の人に断った上で、1分以内のメールを返すそうです。
会議とメール、どちらが重要かは後になってみないと分かりませんし、
これもメールの主が行動を決めかねる状況を配慮してのこと。

正直に言って、ここまでの徹底ぶりは、人を楽しませる達人の
フジマキさんだからこそできる面もあり、
誰もがフジマキさんと同じように振舞うことはできません。

実際に性格的な面があることは、
兄である藤巻健史さんが証明してくれています。

しかし、達人のちょっとした気遣いを知ることで、
私たちの日々の細かな行動を、少しずつ修正することは可能です。

最近ちょっと疲れている、又はパワーが出ないと感じている方は、
本書を読んで、フジマキさんのパワーに巻き込まれてみるのは
いかがでしょうか? 元気が出ること請け合いです。

この本から何を活かすか?

藤巻健史さんと幸夫さん。

全く違う分野でそれぞれが成功し、
お2人ともカリスマと呼ばれています。

そんな兄弟のコラボレーションが楽しめるのが、
朝日新聞土曜日版BEに連載中の「やっぱりフジマキに聞け」。
このコーナーでお2人を知った方も多いでしょう。

以下、リンクです。

  ・やっぱりフジマキに聞け
  ・兄:健史さんブログ「フジマキプロパガンダ」
  ・弟:幸夫さんブログ「幸夫が行く」

私は、「フジマキに聞け」は、約1ヶ月分をまとめ読みです。
5月分から未読だったので、これから読みます。

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| 交渉術・伝える力・論理・人脈 | 06:39 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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デジタルネイティブの時代

デジタルネイティブの時代
デジタルネイティブの時代
(2009/05)
木下 晃伸 商品詳細を見る

満足度★★★

私たちが外国人と接する場合、日本人とは文化的背景が
異なるので、同じ常識が通じないと自然に考えることが可能です。

しかし、同じ肌の色、同じ言語を話す人に対しては、
文化や習慣が異なるという意識が、どうしても薄れてしまいます。

デジタルネイティブ世代は違う人種。
これが、本書を読んだ私の率直な感想です。

生まれた時からインターネットが身近にあふれ、
それを使うことが当たり前になっている、平成元年以降に
生まれた世代をデジタルネイティブと呼ぶようです。

著者の木下晃伸さんは、これから訪れるデジタルネイティブ世代が
台頭する時代に向け、その生活習慣や文化を分析することで、
ビジネスで成功する秘訣を探ります。

通常の世代間にある認識の違いは、
時間が経過すると、ある程度「溝」が埋まるものですが、
デジタルネイティブ世代との溝は、決して埋まることがないと
木下さんは解説します。

  「“デジタルネイティブ世代”に対しては、
  おそらくいつまで経っても“自分たちも若いころはそうだったな”
  などど理解することはできないと思います。」

ノンネイティブが、今後のビジネスで成功するためのポイントは、
「ネイティブのことを理解できないということを理解」
したうえで、コミュニケーションの中心に、
ケータイや映像を据えた戦略を立てること。

企業が海外進出を図る場合、その国の習慣や嗜好合わせて
販売する商品やビジネスの方法をアレンジしますが、
デジタルネイティブ世代に向けた商売でも、
同様に考える必要がありそうです。

本書では、ドワンゴ、ザッパラス、DeNA、ブイキューブなど
デジタルネイティブ世代の心を掴み、成功過程にある
企業の事例が取り上げられています。

但し本書は、本格的に今後の企業が取るべき戦略を
提示するというより、デジタルネイティブ世代の背景分析に
重点を置いているので、「新しい文化を知るための読み物」
程度に考えて読むのがいいかもしれません。

この本から何を活かすか?

木下さんが注目しているのは、eラーニングの分野。

昨日の記事で紹介した、大前研一さんもeラーニングには
かなり力を入れています。

鳴り物入れで2005年12月に東証マザーズに上場した
大前さんの、(株)ビジネス・ブレークスルー(2464)も、
株価急落後、しばらく低迷を続けていました。

これがやっと、底を打った感じも・・・

最近の、ビジネス・ブレークスルーについて
財務内容や方針など、詳しく調べてみたいと思います。

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| IT・ネット | 07:35 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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グローバルリーダーの条件

グローバルリーダーの条件
グローバルリーダーの条件
(2009/04/21)
大前 研一   船川 淳志 商品詳細を見る

満足度★★★

2008年の正月、船川淳志さんは日本のグローバル人材の
欠乏症について、大前研一さんと語り合ってみたいという想いが、
ふつふつと湧き上がってきたそうです。

船川さんがその話しをマッキンゼー出身の友人に話すと、
「そんなコワイこと、私だったら絶対にしない!」
と言われたとか。

危機意識と知的欲求に駆りたれられた船川さんが、
その想いを大前さんに伝え、実現したのが今回の対談です。

直接の師弟関係がない大前さんと船川さんだからこそ、
対談が実現したとも考えられますね。

本書のメインテーマは、「日本においてグローバルリーダーを
どのようにしたら生み出すことができるのか?」です。

対談では、グローバルリーダーを生み出す環境(企業や国)と
個人の習慣の両面から話し合われています。

AG元年から今までの歩み、企業のボトルネック、最近の脳ブーム、
個の開放、英語教育などもサブテーマとして設定されています。

私は、これらのテーマの中では、脳ブーム&お馬鹿ブーム
などについて、お2人が話されているのが、意外と新鮮に感じました。

最終的に、船川さんがこの対談を通じて得た結論、
つまりグローバルリーダーに必要な要素は、
「規範(ディシプリン)」、「視座(パースペクティブ)」、「気概」
の3点であることが、“あとがき”に記されています。

実際の対談の様子は、船川さんが聞き役で、
大前さんの独演会的な場面もしばしば見受けられますが、
その点は止むを得ないところでしょうか。

ですから、十分に意見交換はされていますが、
大前さん側から見ると、対談によって思考が深まったかどうかは、
微妙なところのように思えます。

いずれにせよ、グローバルリーダーを目指していない人でも
読んでいると、「自分もこのままではいけない」と、
衝き動かされるような感情を、抱かずにはいられない一冊です。

この本から何を活かすか?

  「とりあえず“違う”と言ってみる。で、違う生き方をする。
  すると、考えなきゃいけない。それを10年、20年と続けていくと、
  思考する能力が身についてくるわけです。」

これは、集団思考の罠から抜け出すための方法として、
大前さんが語った内容です。

例えば、読書においても、この考えを応用してみましょう。

著者の主張に対して、とりあえず違うと言ってみる。で、違う主張をする。
すると、考えなきゃいけない。それを10冊、20冊と続けていくと、
思考する能力が身についてくる・・・

強制的に考える環境を作り出すのは重要ですね。

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| リーダーシップ | 10:21 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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A6ノートで読書を超速化しなさい

A6ノートで読書を超速化しなさい―たった一週間でプロフェッショナル! ビジネス書をお金に変える魔法のノート術「シン
A6ノートで読書を超速化しなさい―たった一週間でプロフェッショナル! ビジネス書をお金に変える魔法のノート術「シンプルマッピング」
(2009/04/25)
松宮 義仁 商品詳細を見る

満足度★★★

  「そんな読み方している暇があったら仕事しろ」

著者の松宮義仁さんが言う「そんな読み方」とは、どんな読み方か?

それは、趣味のような愉しい読書であり、
たとえビジネス書であっても、目的や時間制限を持たない
本の読み方を指しています。

本書では、アウトプットを考えた高速読書法と、
マインドマップを簡略化したメモ術を伝えます。

中心となる「シンプルマッピング流・本の読み方」は次の通り。

  1. 目的=テーマありき(アウトプットを想定)
  2. 疑う(半分疑いながら読む心構え)
  3. 3回読む・その1-スキャン読み(10~20分で全体像をつかむ)
  4. 3回読む・その2-通常読み(30分で必要な部分を折り目をつけながら)
  5. 3回読む・その3-拾い読み(5分で折り目のページのみ)
  6. マッピング(A6ノートにシンプルマッピング)
  7. 反復学習(マップ自体を繰り返し見る)

本の読み方自体は、全体を俯瞰してから、不要な部分を飛ばし、
重要と思われる部分だけをじっくり読む方法です。

ポイントとなるのが、マインドマップを簡素化(応用?)した
「シンプルマッピング」というA6ノートへのメモ術。

文庫本サイズのA6ノートを見開きで使うので、
実際に使う紙面はA5サイズですが、この大きさの制約が
良い意味で「制約」となり、1冊の本から本当に必要な部分だけを
抽出するのに役立つと解説されています。

右側のページに本のポイントを書き込み、
左側のページには、アイディアや気づきを書き込むようです。

興味のある方は、YouTubeで公開されている動画をご覧ください。


あまり労力をかけず、「超速化」することが売りのようですが、
私には少し簡略化し過ぎて、特に同じようなメモが増えると、
後から役立つかどうか微妙な感じに思いえました。

また、本書は「補論」を加えて増ページをしていますが、
この部分は、ちょっとネタが尽きて付け加えた感じが否めません。

【参考】本書で紹介されていた本と文具
  ・レバレッジ・リーディング
  ・フォーカス・リーディング
  ・地頭力を鍛える
  ・いま、すぐはじめる地頭力
  ・コクヨS&T カバーノート2冊収容タイプ A6

この本から何を活かすか?

私の読書メモは、B6サイズサイズのリフィルに、
マインドマップ風(完全にニセモノですが)にメモを書いているので、
見た目は本書の「シンプルマッピング」に、少し似ています。

メモしている分量・密度の濃さと、後から本の該当箇所を
確認するために、記載ページをメモしていることや、
ポイントをメモした後に、色ペンで各項目の相関関係と、
自分のアイディアを書き加えていることが大きな違いです。

また、どこに何が書いてあるのかを探す場合は、
ブログ自体の検索機能を使ったり、
テキストで残している下書きを、Googleデスクトップ検索します。

まだまだ、改良の余地があるので、
いろいろな方のメモ方法を、参考にしたいところです。

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| 読書法・速読術 | 11:20 | comments:3 | trackbacks:0 | TOP↑

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億万長者より手取り1000万円が一番幸せ!!

億万長者より手取り1000万円が一番幸せ!!―年収400万円+副収入でプチリッチになる
億万長者より手取り1000万円が一番幸せ!!―年収400万円+副収入でプチリッチになる
(2009/04/10)
吉川 英一 商品詳細を見る

満足度★★★

年収400万円程度のサラリーマンが株式投資で資金を作り、
その後、不動産投資で可処分所得1000万円を得るための本。

本書は、ストックで何億円もの資産を持つのではなく、
着実なフローとして手取り1000万円を目指します。

タイトルにある通り、本書は億万長者を目指しません。

それは、なぜか?

その秘密は、「所得税率」にあります。

日本の所得税は、課税所得金額別に
5%、10%、20%、23%、33%、40%の6段階に分かれていますが、
この中で一番割りの良い「23%」の税率に留まるのが、
本書の基本戦略です。

著者の吉川さんは、この税率を
「ちょうど居心地のいいスイートスポット」と評し、
キャリア官僚が自分達のために作った居場所とも推測しています。

可処分所得1000万円までの青写真としては、
まずはサラリーマンとして収入を得ながら貯金をして、
株式投資で1000万円程度の資金を作ります。

その後、不動産投資に切り替え、収益物件を少しずつ買い増しして、
可処分所得を増やし、税率23%になったところで買い増しを終了。
一般的なマネー本では、ここで更に多くの収入を目指しますが、
吉川さんは、それ以上投資を拡大させないことを推奨しています。

ここで、ポイントとなるのがサラリーマンを辞めないこと。

物件取得時の銀行融資の審査が、一定の収入のある
サラリーマンの方が、自営業者などより断然有利だからです。

  「アパートを1棟も取得しないで会社を辞めるなんて、
  これほどもったいないことはありません。辞めるのは、
  思う存分物件を取得してからだと思います。」

吉川さんが言う通り、スーパーで天然ブリが迷わず買え、
年3回の海外旅行に余裕でいける生活が、億万長者より幸せかどうか
私には分かりませんが、少なくとも、税の仕組みを利用して、
少ない労力で、効率よくお金を回すことは重要ですね。

但し本書は、最初の不動産取得の費用を作るまでの
株式投資のパートは、あまり情報が厚くありませんので、
他の書籍で補足・研究されるのが良いでしょう。

また、不動産投資に関しては何年か前の本ですが、
金森重樹さんの「1年で10億つくる!不動産投資の破壊的成功法
も参考になりますね。

この本から何を活かすか?

本書の株式投資法について一言。

中長期の投資で5年、10年の月足チャートを見て
株を仕込むのは良いでしょうが、
紹介されていた「ピラミッド投資法」は、使い方に注意が必要です。

これは、資金を分割して、最初の買値より下げたら、
買付単位を増やして買い下がっていく方法。

吉川さんは、最後に損切りのことも書いていますが、
これを徹底しないと含み損を抱え込み、かなり危険です。

マルチンゲール戦略ほどではありませんが、
それなりに資金が必要であることも知っておくべきでしょう。

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| 投資 | 09:47 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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会計天国

会計天国
会計天国
(2009/04/21)
竹内 謙礼 青木 寿幸 商品詳細を見る

満足度★★★★

ストーリー仕立てで、会計が学べる本です。

以下、物語の概要。

主人公の北条健一は会計士の資格を持つヤリ手の経営コンサルタント。
52歳の北条は10年前に妻に先立たれ、男で一つで育てた
娘・恭子の結婚式を1ヵ月後に控えていました。

物語は、10月20日午後8時30分、ポルシェで首都高速を
運転中に北条が事故を起こして死亡するところから始まります。

死んだ北条の前に、真っ黒のスーツにオールバックという
出立ちの天使「K」という男が現れ、魅力的なオファーを出します。

それは、Kが指定する人生を踏み外しそうな「5人」に、
北条が会計に関するアドバイスを与えて、幸せな人生に
導くことができたら、現世に復活できるというものでした。

ルールは、該当者の半径1メートル以内の人やモノに北条が乗り移り、
1時間以内に問題を解決するアドバイスを与えるというものです。

5人を幸せに導くことに成功したら現世へ復活、
一人でも失敗したら無条件で地獄行きという条件。

アドバイスを与える相手は・・・

  1人目 : 元アイドルの経営者に、貸借対照表の見方を教える
  2人目 : オタク経営者に、損益分岐点分析を教える
  3人目 : 子会社に出向中の経理担当者に、粉飾を見つける方法を教える
  4人目 : 営業ノルマしか知らない部長に、部署別決算書の作成を教える
  5人目 : ある実業家に、セグメント別決算書の作成を教える

さて、北条は無事に5人を幸せに導くことはできたのでしょうか?

そして、大切な一人娘の結婚式に出ることができたのでしょうか?

実際に北条が会計のアドバイスしているくだりは、
多少講義的ですが、けっこう実践的な内容まで踏み込んでいます。

主人公北条と天使「K」のやり取りもさることながら、
全体のストーリーがよく練られているので、
会計の話し無しでも、十分に楽しめる物語でした。

特に、私のように娘を持つ父親が、
本書を読むと、完全にノックアウトされてしまいます。

全くの会計初心者がどこまで理解できるのか、
多少不安はありますが、それ以上にストーリーが魅力的なので
グイグイ引き込まれて最後まで読むことができるでしょう。

ストーリーものとしては、私の中では、
橘玲さんの「亜玖夢博士の経済入門」に匹敵するくらい
気に入った作品です。

この本から何を活かすか?

設定が、亡くなった人が天使の協力で現世に帰ってくるという
典型的なパターンなので、映画「天国から来たチャンピオン」や
ゴースト ニューヨークの幻」などをご覧の方には、
ストーリーが読めてしまうかもしれません。

しかし、たとえ先が読めたとしてもハマってしまうのが
この黄金のパターンの凄さとも言えるでしょう。

そういえば、同じパターンの映画でスピルバーグさんが
監督した「オールウェイズ」があります。

なぜか、私はこの映画を見逃しているので、
GEOでレンタルしていないか、探しに行ってみます。

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| 会計・ファイナンス・企業分析 | 06:07 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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DNAのワトソン先生、大いに語る

DNAのワトソン先生、大いに語る
DNAのワトソン先生、大いに語る
(2009/04/16)
ジェームス・D・ワトソン 商品詳細を見る

満足度★★★★

1953年4月25日号の科学雑誌ネイチャーに掲載された、
たった900字で、DNAの革新的な2重らせんモデルを示す論文。

これが、後の遺伝子解析への新たなる歴史の幕開けとなりました。

本書は、DNAの2重らせん構造の発見で、
1962年にフランシス・クリックさん、モーリス・ウィルキンスさんと共に
ノーベル生理学・医学賞を受賞したジェームス・D・ワトソンさんの自叙伝。

  「わたしがどのような人生を送ってきたかに
  興味を抱いている人々に役立つであろう。」

ワトソンさんの著作としては、DNA構造を発見するまでの
数年間のドキュメントとして「二重らせん」が有名ですが、
本書では、生い立ちから、1976年にハーバード大を去るまでの
約50年の人生をカバーしています。

書物と野鳥の観察に熱中した子ども時代、学生時代の初デート、
DNA構造の解明の歴史的瞬間、ノーベル賞受賞報道の裏舞台、
ストックホルムでの授賞式、受賞後に昇給しなかったことへの不満、
人々との関わりと結婚など、当時の貴重な写真とともに、
様々なエピソードが400ページ超のボリュームで紹介されています。

また、本書の特徴は、ワトソンさんがそれぞれの時代で得た
「忘れられない教訓」を各章末にまとめていることです。

「まえがき」を書いたシカゴ大学ハンナ・H・グレイさんも
指摘していますが、この教訓は、誰にでも役立つ一般化されたものから
ワトソンさんにしか当てはまらないごく個人的なものまで、
玉石混交で紹介されています。

その予測がつかないことが、ワトソンさんの一つの魅力であり、
本書の原題が「Aviod Boring People」となっている所以なのでしょう。

文中で、「人々を退屈させるな」と発言するだけに留まらず、
インタビューでも問題発言が多いワトソンさん。

いろいろな意味で話題を提供し、人々を退屈させないという教訓を
自ら実践するワトソンさんですが、
その旺盛なエネルギーが偉大な発見につながったことは
想像に難くありません。

この本から何を活かすか?

科学者としてのワトソンさんの習慣と教訓は、
私には参考にできる部分が少なそうなので、
以下、第12章「おもしろい本の背後にある習慣」の教訓です。

  1. 誰よりも先におもしろい話しを語る人間になれ
  2. 賢明な編集者は、高額な前金よりも重要だ
  3. その助言に自分が従えるような代理人を見つけろ
  4. 章の冒頭には歯切れのいい文章を使え
  5. 自伝を使って、過去の行動やその背後にあった動機を正当化するな
  6. 不正確な修飾語を使うな
  7. あなたが対象としている読者のことを常に意識せよ
  8. 自分が書いた文章を声に出して読むようにしろ

日本だと、ノーベル賞を獲った科学者が、
このような教訓を、書くことがあまり想像できませんね。

ブログを書くには、ちょうど良い教訓なので参考にします。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 科学・生活 | 11:54 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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投資の極意は「感謝のこころ」

投資の極意は「感謝のこころ」
投資の極意は「感謝のこころ」
(2009/03/19)
竹田 和平 澤上 篤人 商品詳細を見る

満足度★★★★

日本最大の個人投資家・平成の花咲爺さんこと竹田和平さんと
長期投資のカリスマ・澤上篤人さんの対談本。

まさに、2大巨頭、夢の顔合わせです。

2007年10月と2008年11月に行われた
2回の対談内容が収録されています。

最初の対談が初顔合わせとは思えないぐらい、
竹田さんと澤上さんは、意気投合しています。

お互いに尊敬し合っているからこそ、
かみ合った対談になっているのでしょう。

対談の内容は、長期投資が良くて、短期投資が悪いといった
単純なものではありません。

株の買い方については、せいぜい、皆が逃げ出す局面で
買いに出るといった話しくらいで、細かく触れられてはいません。

  「皆が逃げ出したくなるような時に、“どうぞ用立ててください”
  と資金を投入します。差し出したお金を使っていただいて、
  それがグルグル回って、みんなに喜んでいただいて
  経済が拡大して良くなって、そのご褒美としてお天道様が
  リターンをくれるといった感覚です。」(澤上さん)

ゼロサムゲームで考えるのではなく、「ありがとう」の心で、
相手に利益を与えると、いずれ自分にも自然と利益が回ってくる
という考えです。

昨日の記事は貯金についての本でしたが、お2人の対談は、
世のため人のためになるお金の使い方や、貯徳大国をつくろう
といったスケールの大きな話しが中心。

よく、堀江貴文さんや、村上世彰さんのことを
鬼の首を取ったかのように非難する方もいらっしゃいますが、
そんなことで目くじらを立てない様子からも、
お2人の懐の深さが窺えますね。

実際にお2人の顔を思い浮かべてみると、
いつもニコニコした表情しか、私は思い出せません。
本当に徳の深さが顔に表れているのでしょう。

お金や投資のことだけではなく、
人としてどうあるべきかを考えさせられる一冊でした。

この本から何を活かすか?

本書で驚くべき点は、出版業界でも、金融業界でも
働いた経験のない、石井達也さんという一人の男性の「夢」が、
この対談を実現させたことです。

あとがきによると、石井さんは交代勤務をしている27歳の
現場作業員とのこと。

石井さんは普通の個人投資家でしたが、
澤上さんのセミナーに参加し、直接話しをして衝撃を受けます。

その後、竹田さんと会って話したい、
竹田さんと澤上さんが対談したらどうなるんだろう?
その対談を是非、実現させたいという夢を持ちました。

石井さんは竹田さん宛てに手紙を書き、なんと面会が実現。

そして夢の対談の話を、竹田さんにお願いすると
快く了承していただいたそうです。

本書は、竹田さんと澤上さんの言葉以外にも、
行動力のある石井さんからも学ぶべき点がありました。

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| 人生論・生き方・人物・哲学 | 06:48 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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年収200万円からの貯金生活宣言

年収200万円からの貯金生活宣言
年収200万円からの貯金生活宣言
(2009/04/15)
横山 光昭 商品詳細を見る

満足度★★

私の満足度が、あまり高くありませんが、
決して本書の内容が悪いわけではないので、あしからず。

  「資産がマイナスかもしくはゼロに近い状況にあり、
  このままではいけないと感じている“お金の問題児”である
  (かもしれない)あなたといっしょになって家計を立て直し、
  貯金をするための実践的なアドバイスをお伝えしたいのです。」

著者の横山光昭さんが書いている通り、本書は稼ぎ方ではなく、
お金を貯めることが可能な「体質」を作るための本です。

稼ぎ方なら自分でコントロールできない面もありますが、
使わずに貯めることなら、100%コントロール可能です。

お金を貯める時のポイントは2つ。

一つは、貯める仕組み作り。
もう一つは、貯めるマインド作り。

本書では、「横山式90日貯金プログラム」として、
どんな人でも、この2つのポイントをクリアして、
お金が貯められる方法を紹介しています。

このプログラムで面白いのは、お金の教育だけでなく
夢実現ノートを用意して3行日記をつけるなど、
マインドコントロールにかなり気を配っているところです。

もともと貯金する資質のない方が、貯金を始めるわけですから
仕組みだけでは、歯車が狂いだすと一気に崩壊してしまいます。

そこで、メンタルの部分にも重点を置いて、
自分をコントロールする術を身につけます。

本書の中で1点だけ分からなかったのは、
横山さんが電子マネーには否定的で、
VISAデビッドカードには肯定的なコメントを残していること。

仕様は異なりますが、どちらもある分だけお金を使う決済で、
根本的には同じ性質のモノのように思えます。

雰囲気を察すると、VISAデビッドカードは実際に横山さんが
使っていて利便性を感じているだけのような気もしますが。

以下、私が作ったチェック項目ですが、
一つでもNOがある方は、本書が参考になるでしょう。

□ お金を貯める目標金額と目的が決まっている
□ 家計簿をつけるなど、お金の流れが見える化されている
□ お金を使う基準が(家族全員で)明確になっている
□ 貯金あるいは投資へ回すお金を毎月天引きしている
□ 1年分の生活費以上の貯金がある

この本から何を活かすか?

蛙の子は蛙。

私と妻が、かなりの節約貯金体質なので、
そのDNAが、我が家の小学3年生の子どもにも
しっかり受け継がれているようです。

以下、うちの子に表れている「症状」です。

・貰ったお金は、とにかく使いたがらない
・数字を記録するのが大好き
・小遣い帳の数字が増えていく様を眺めるのが好き
・ボードゲームでは、執拗なまでに残金をカウントする
・欲しいものは紙に書いて寝かせておく

子どもの頃から、あまりにも行き過ぎて、
将来、クリスマスキャロルのスクルージのようになっても困るので、
少し気をつけさせたいと思います。

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| マネー一般 | 06:18 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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ビジネスで失敗する人の10の法則

ビジネスで失敗する人の10の法則
ビジネスで失敗する人の10の法則
(2009/04/21)
ドナルド R キーオ 商品詳細を見る

満足度★★★★

著者のドナルド・R・キーオさんは1981年から1993年まで
コカ・コーラ社の社長を務めた方です。

しかし、キーオさんについては、
“ウォーレン・バフェットさんが最も信頼する友人”
と紹介する方が良いかもしれません。

とにかく、本書から伝わってくるのは、
キーオさんとバフェットさんの厚い信頼関係です。

本書の序文は、バフェットさんが執筆しています。
更に、バフェットさんが経営するバークシャー・ハザウェー社は
本書を1千冊購入し、株主総会で配ったほどです。

バフェットさんの親しい友人が集まる「グレアム・グループ」の中でも、
毎回、ビル・ゲイツさんがキーオさんの話しを聞きたがるとか。

さて本書の内容は、キーオさんが60年以上のビジネスの経験から
導き出した、会社経営でやってはいけない「べからず集」です。

10の法則のうち1つでも当てはまれば、
高確率で失敗することが保証されています。

コカ・コーラ社でのキーオさん自身の失敗事例も
多く紹介されていますから、雑誌「日経ビジネス」で連載の
「敗軍の将、兵を語る」的な要素も含んでいますね。

  「この小論を戒めの書として読んで欲しい。
  どれかにあてはまるようなら注意する方がいい。
  失敗への道を歩んでおり、会社を道連れにすることになろう。」

好調な企業ほど陥りがちな罠というのがありますから、
本書の10の法則を、失敗の予兆を察知するための
警報アラームとして読むと良いということでしょう。

  「会社が何かに失敗するということは、実際にはない。
  失敗するのは個人だ。」

この言葉が示すように、本書は主に経営者「個人」への
戒めが中心となっているので、一般のビジネスパーソンが
読んでも参考にできる内容が多く含まれています。

成功するためには、「やるべきこと」と
「やらざるべきこと」の両面があるはずです。

世に溢れるビジネス書や成功本は、主に「やるべきこと」に
焦点を当てて書いているものが多いので、
本書のように「やらざるべきこと」について書かれた本も
併せて読むことで、本当に成功への道が開けるのではないでしょうか。

この本から何を活かすか?

本書で紹介される10の法則の中で、
最も重要とされているのが、次の法則です。

  「法則1 リスクをとるのを止める」

ただ闇雲にリスクをとることが良いわけではありません。
しっかりとリスクを測定した上で、リスクテイクすることが大切です。

最近、あなたは、何かリスクテイクしましたか?

私は本書を読んで、最近、リスクをとるのを止めている
自分に気づきました。要注意ですね。

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| 経営・戦略 | 09:54 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

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あなたを邪魔する壁が小さくなる方法

あなたを邪魔する壁が小さくなる方法
あなたを邪魔する壁が小さくなる方法
(2009/05/21)
内田 和俊 商品詳細を見る

満足度★★★

大和書房、三輪さんより献本いただきました。ありがとうございます。

本書のキーワードは「アラインメント(alignment)」。

整列、配列、調整といった語感の言葉です。

著者の内田和俊さんが定義するところによると、

  自分の「心のニーズ」を知る → ブレない「自分軸」ができる
 → 自分の邪魔をしていた「壁」が小さくなり、視野が広がる
 → ストレスから解放され、チャンスに遭遇する

といった流れを持つ理想的な状態を示します。

このアラインメントを実現するための最大のポイントは、
自分の心が求めていること=自分の「ありかた」を把握し、
それに基づき自分軸をつくる段階です。

この部分を疎かにすると、どれだけ行動しても、それによって
どんな成果がえれれようとも、決して満たされることはありません。

本書では、アラインメントを実現し、目標を達成するために
以下の11ステップの方法を解説します。

  ステップ1. 正直になる
  ステップ2. 決める
  ステップ3. 伝える
  ステップ4. リスペクト
  ステップ5. 冒険する
  ステップ6. 参加100%
  ステップ7. 責任を持つ
  ステップ8. 約束を守る
  ステップ9. リレーションシップ
  ステップ10. 目標達成の強い意思
  ステップ11. 小さな一歩を続ける

1~10までが心の「ありかた」を変えるステップで、
11だけが「やりかた(方法)」を示すステップです。

実際のところ私たちの人生は、日々の小さな一歩の積み重ね
ですから、毎日のほんの少し行動を変え続けることでしか、
人生を好転させることはできません。

他人に影響されやすい、自信が持てない、
なかなか行動できない、決めたことが続かない、
といった自分の軸がブレやすく、迷いがある方には、
本書は最適の自己啓発書です。

年間に1万人以上のビジネスパーソンを指導する
内田さんのコーチングノウハウが詰め込まれ、
理想的な人生を手に入れる後押しをしてくれます。

また、本書は個人が目標達成するために書かれたものですが、
家族や会社などの組織でも、11のステップを共有することで、
アラインメントの実現が可能であるように思えました。

この本から何を活かすか?

「ステップ4. リスペクト」で思い出したのが、
私が妻と結婚したり理由。

結婚したのは、もう10年以上前のことになりますが、
決め手は「リスペクト」があったから。

正直に言って、愛情の部分は、子どもが生まれるなどの
環境によって多少変化しますが、
ベースにあるリスペクトの部分は今もブレていません。

これから結婚を考えている方は、相手選びの一つの要素として
リスペクトを加えてはいかかでしょうか?

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| 自己啓発・セルフマネジメント | 10:26 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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億万長者 富の法則

億万長者 富の法則
億万長者 富の法則
(2009/04/08)
ロジャー・ハミルトン 商品詳細を見る

満足度★★★

成功するためには、成功者の真似をするのが王道。

しかし、一口に成功者といってもいろいろなタイプがあるため、
どの人を自分のロールモデルとするかが、難しいころでしょう。

尊敬する人を選べばよいのか? 
それとも、自分に似たタイプの人を選べばよいのか?

そこで必要なのが、成功者のプロファイリング。

著者のロジャー・ハミルトンさんは、
成功者を8つのタイプにプロファイリングしました。

本書では、1億~5百億ドルの資産を築き、
目的を持って人生を送り、伝説を作り出した16人を
8つのタイプに分類し紹介します。

  ・クリエーター(起業家)
     ビル・ゲイツさん、スティーブ・ジョブズさん
  ・スター(人気者)
     マーサ・スチュワートさん、アーノルド・シュワルツェネッガーさん
  ・サポーター(経営者)
     ジャック・ウェルチさん、マイケル・アイズナーさん
  ・ディールメーカー(交渉人)
     ドナルド・トランプさん、孫正義さん
  ・トレーダー(投資家)
     ジョージ・ソロスさん、ピーター・リンチさん
  ・アキュムレーター(蓄財家)
     ウォーレン・バフェットさん、ポール・アレンさん
  ・ロード(支配者)
     アンドリュー・カーネギーさん、ジョン・D・ロックフェラーさん
  ・メカニック(開発者)
     レイ・ロックさん、マイケル・デルさん

それぞれの成功者のストーリーが紹介され、
各タイプ別に、特徴や戦略などが詳細に分析されています。

自分のタイプを知り、「ウェルスダイナミクス(富の力学)」を
理解したうえで、成功者を手本に自分の道を邁進することが、
富を手に入れる一番の近道のようです。

ちなみに、本書では「お金」と「富」の違いを明確に定義し、
次のように説明しています。

  「富とは、持っているお金の額のことではない。
  富とは、お金をすべて失ったときに残っているもののことである。」

別の言い方をすると、たとえストックがなくなっても、
フローをつくる方法さえ知っていれば、
お金はまた集まってくるということですね。

だからこそ、本書で紹介される成功者達は、
事業の失敗や巨額の損失に見舞われても、
何度でもそこから這い上がることが可能なのでしょう。

この本から何を活かすか?

残念なことに、本書を読んだだけでは、8つのプロファイルの中で、
自分がどのタイプに該当するか、はっきりと判別できません。

そして、タイプを判定する簡易診断を受けるには
メールアドレスを登録するように要求されるのが、
ちょっといやらしい感じがしますね。

しかし、本を出版し、セミナーや講習に誘導するのも
富の流れを作る一つのセオリーですから、
この程度のことは、やむを得ないところでしょうか。

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| 成功哲学 | 06:23 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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折れない新人の育て方

折れない新人の育て方 (自分で動ける人材をつくる)
折れない新人の育て方 (自分で動ける人材をつくる)
(2009/04/02)
船戸 孝重 & 徳山 求大 商品詳細を見る

満足度★★★

人を育てることは、企業や組織にとって最重要課題です。

特に、新入社員や若手の育成は、企業の将来そのものを
つくることであり、疎かにすることはできません。

しかし、現実には自信を持って新人の育成をしている
企業は意外と少ないもの。
順調に育っていると思っていた新人から
突然「辞めたい」と言われることも、しばしば起こります。

本書は、そんな悩みを持つ企業、現場担当者に向けた
新人・若手育成のための指南書。

リクルートコミュニケーションエンジニアリング社が、
数百社の顧客企業と共に、「新人育成」や「定着化」に向けた
取り組みを重ねる中で得た、業種を越えたセオリーを提供します。

メインとなるのは、新人が「つまずきがちな10の場面」に集約し、
実践的な対象方法を解説してるパートです。

  1.配属が思い通りにいかない、 2.基本的な小さな仕事・ルーティンの仕事、
  3.小さな向上・小さな成果、 4.報・連・相、 5.山積みの仕事、
  6.納期を要望される、 7.ミス、 8.なかなか成果が上がらない、
  9.考えてもどうしたらいいかわからない、 10.結果

そもそも、新人を迎え入れるこのとのメリットは、
企業のDNAを埋め込み、将来にわたって活躍する戦力に育てる以上に、
既存の社員に変化を与えることにあります。

本書を読んで私が思ったのは、
新入社員は人生経験が浅く、仕事のやり方も知りませんが、
それでも既存の社員が、逆に学ぶことも多いという点。

「我以外皆師」

生まれたばかりの赤ちゃんにだって、親は多くのことを学びます。

新人を迎える側が、新人によって自分が成長するという
自覚を持つことで、職場の空気もずいぶん変わるような気がします。

本書は、現場のマネージャーや人事担当向けに書かれた本ですが、
悩める新入社員にとっても、今の自分の気持ちを整理して、
対処法を知る意味では、読んで損のない本でしょう。

また、本書を読む時期も、本来は新人を迎える1月~3月ぐらいが
ベストなのかもしれませんが、「人を育てる=自分を育てる」という
観点に立てば、いつの時期に読んでもいい本なのかも知れません。

この本から何を活かすか?

  「ついつい我々は、“ない”ものには着眼しても
  “ある”ものには着眼しないことが多い」

これは、「新人の可能性への信頼」について書かれていた
パートの一節ですが、私たちの日々の生活の中でも
注意しなければいけない点ですね。

人との関わりのみならず、自分自身についても
“ある”ものに着目することを意識すべきでしょう。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.


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| 組織・社内教育・コーチング | 10:16 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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