活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


2009年04月 | ARCHIVE-SELECT | 2009年06月

| PAGE-SELECT |

≫ EDIT

「未納が増えると年金が破綻する」って誰が言った?

「未納が増えると年金が破綻する」って誰が言った? ~世界一わかりやすい経済の本~ (扶桑社新書)
「未納が増えると年金が破綻する」って誰が言った? ~世界一わかりやすい経済の本~ (扶桑社新書)
(2009/02/27)
細野 真宏 商品詳細を見る

満足度★★★

細野真宏の数学嫌いでも「数学的思考力」が飛躍的に身に付く本!
(以下、「数学的思考力」)で解説されていた思考法を実践した本。

テーマは「サブプライム問題」と「年金問題」です。

ご存知のように、細野真宏さんは経済の専門家ではありません。

しかし、特段の専門知識がなくても、一般に入手可能な情報を使って、
論理的に考えることで、問題の本質を見極めることが可能であると、
細野さん自身が、本書で証明しています。

いつものように、「コロちゃん」のイラストも交えながら、
難しいと思われている2大テーマについて、非常に分かりやすく、
解説がなされています。

正直に言って、私は年金問題については、
あまり関心がなかったので、本書の解説で、
今まで見えなかった部分が見えるようになった気がします。

ただし、最も注意すべき点は「分かったつもり」になって、
思考停止に陥ってしまうこと。

本書を読んで、細野さんの思考過程をたどるだけでは、
数学的思考力は身につきません。

例えば、中学や高校の数学の問題が解けるようになるには、

  (1)考え方の理解 →(2)例題 →(3)練習問題

の3つの段階を経る必要がありますが、このステップに当てはめると
(1)が前作の「数学的思考力」であり、本書は(2)の例題に該当します。

つまり、本当の数学的思考力を身につけるためには、
身近なテーマを自分で見つけ、(3)のステップで
大量の練習をこなすことが欠かせません。

但し、数学の問題と異なる点は、解答が載っていないこと。

しかも、ほとんどの問題に正解はありませんので、
練習をこなす過程では、何度も(1)や(2)へ戻って、
自分が結論を導くまでのロジックに、誤りや飛躍がないかを
確認する必要があります。

また、私が驚いたのは、本書の説明の分かりやすさもさることながら、
前作「数学的思考力」に対して、細野さん自身が、
かなりやり尽くした感を持っている点です。

  「現時点でも、あの本が“遺作”になっていたとしても、
  後悔はありません。」

とまで書かれています。

数学的思考力」が、細野さんの集大成であったことは理解できます。

しかし、これが自分の最高傑作と決めた時点で、
以降はあまりいい作品が生み出せなくなるアーティストも多いですから、
細野さんには、限界を決めずに、まだまだ傑作と呼ばれるような本を
執筆し続けて欲しいものです。

この本から何を活かすか?

  「やはり、自分の買った株や投信が元本を割ったからといって、
  簡単にグラつくようでは問題なのです。」

細野さんの投資に関する考え方は、「長期保有」が基本なので、
上記のような言及になるのでしょう。

しかし「長期保有」は、長期として設定した期間において、
その国の経済や対象の株が発展し続けることが前提です。

仮に、長期を20年と設定しても、その20年間あまり経済発展しない
国に投資していた場合は、間違った戦略となります。

ですから、私なら細野さんの言葉を次のように言い換えます。

「やはり、自分の買った株についてロスカットルールを
決めていないようでは問題なのです。」

Miss a meal if you have to, but don't miss a book. 


このエントリーをはてなブックマークに追加

| 経済・行動経済学 | 10:09 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

| PAGE-SELECT |