活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


2008年10月 | ARCHIVE-SELECT | 2008年12月

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未来を予見する「5つの法則」

未来を予見する「5つの法則」
未来を予見する「5つの法則」
(2008/09/19)
田坂 広志 商品詳細を見る

満足度★★★

久しぶりに田坂広志さんの著書を読みましたが、
どうも以前に読んだ内容が多い・・・

そう思っていると、「あとがき」に説明がありました。

田坂さん過去の著書である、
使える弁証法」と「これから何が起こるのか
の内容をもとに加筆し、日米で同時に出版されたと。

この2冊とも読んでいた私には、
一度聞いたような内容が多かったのも、納得がいきました。

昔、流行ったことが、また流行る。
ただし、それは螺旋階段をのぼるように、
同じ場所に戻っても、新しい価値を伴って、
一段高みに上っている状態。

田坂さんが、いろいろな著書で紹介している、
ヘーゲルさんの弁証法における「螺旋的発展」の状態です。

本書では、その弁証法の5つの法則である、

  ・「螺旋的プロセス」による発展の法則
  ・「否定の否定」による発展の法則
  ・「量から質への転換」による発展の法則
  ・「対立物の相互浸透」による発展の法則
  ・「矛盾の止揚」による発展の法則

により、世界が弁証法的な発展を遂げる時、
12のパラダイム転換が起こると予見しています。

ページの最初で問いを投げかけ、その問いの答えを示しつ、
ページの最後では、もう一歩掘り下げた新たな問いを投げかけて、
次のページに進むという、田坂さん独特の文体。

全体を通してこの繰り返しなので、少々疲れますが、
たまねぎの皮を1枚1枚ていねいに剥くように、
来るべき未来像へ、田坂さんは私たちをを導いてくれます。

「使える弁証法」と「これから何が起こるのか」の2冊を
読んでいない方には、なかなか面白い本だと思います。

この本から何を活かすか?

過去の田坂さんの著書を読んでいる人には、
同じ内容の繰り返しなので、本書は読む価値はないのか?

しかし、この本こそ「螺旋的発展」を体現できます。

つまり、田坂さんの書く本のテーマも、
螺旋階段の上から見た時に、
ぐるっと回ると同じ位置(テーマ)に戻ったように見えますが、
横から見ると、実はもう一段上の議論がなされている。

そう考えると、過去の著作と比較しながら
本書をじっくり読むのが良いのではないでしょうか。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book. 

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READING HACKS!

READING HACKS!―読書ハック! 超アウトプット生産のための「読む」技術と習慣
READING HACKS!―読書ハック! 超アウトプット生産のための「読む」技術と習慣
(2008/10)
原尻 淳一 商品詳細を見る

満足度★★★

アウトプットを前提とした読書のための「ヒント集」です。

著者の原尻淳一さんによると、現代のビジネスパーソンは、

  1. 大量のドキュメントを読むことが大前提
  2. その中から、自分に必要な情報を素早く収集
  3. それを効率よく形にする=アウトプット

が要求されているため、それを実現する技術を
ハックという形で本書に提示したと言います。

本書では、読書レベルを4段階に分け、
89個のハックが紹介されています。

  「ノウハウ本は実験をして、自分に合ったものだけを吸収する」

このように、原尻さんが説明する通り、
本書もノウハウ本の一種なので、紹介されるハックの中から、
必要なものを選んで使うのが良いようです。

ということで、以下は本書の中で私が気に入ったハックです。

  ・自宅に図書コーナーを作る、それが無理なら図書館の近くに引っ越す
   →引越しまで考えるのは大胆な発想ですが、ちょっと実現は難しい。

  ・書店でチェックルートを確立する
   →勝間和代さんのチェックルートは「読書進化論」を参照。

  ・書評は「書評・ブックレビュー検索エンジン」で調べる
   →この本の書評をサーチしましたが、使い勝手はいまひとつ?

  ・年間読書キャンペーンを張る
   →その年の自分の読書テーマを設定する。ちなみに、原尻さんの
    2007年のテーマが、「日本の主要な読書術を網羅する」で、
    その成果をまとめたものが本書のようです。

  ・自分の生涯読書ランキングの本は、表紙を見せてディスプレイする
   →私の場合はディスプレイする前に、どの本が自分のランキングに
    入るかを考えなければなりません。

  ・読書キット(本とペン、付箋など一式を入れたケース)を持ち歩く
   →これは便利そう。即、100円ショップでビニールケースを調達します。

この本から何を活かすか?

原尻さんは、多読家への警鐘として、
哲学者ショウペンハウエルさんの言葉を紹介していました。

  「ほとんどまるまる1日を読書に費やす勤勉な人間は、
  しだいに自分でものを考える力を失って行く」

私は、決して勤勉な人間はありませんが、
まさに痛い所を突かれた感じがします。

本を読むだけなら、心地良さが残って終わり。

その心地よさに安住せず、読んだ時間以上に考え、
実践することが必要であることを、肝に銘じておきます。

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| ノウハウ本 | 08:00 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

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懐かしの「ブラウン・モーニングリポート」が復活

[PR by ブログタイムズ]

先日、smoothさんがパナソニック製シェーバーを紹介していたのを見て、
ブラウン派の私は、無意識のうちにブログタイムズのブラウンPR記事に
応募していました。

さて、この記事では、シェーバーそのものより、
ブラウン名物「モーニングリポート」を紹介します。

モーニングリポートといえば、通勤途中のサラリーマンをつかまえて、
ブラウンの深剃りを試してもらうTVコマーシャルで、
1981年~2003年までの22年間に渡り放送されていました。

「朝剃ってきたばかりなんですけどね~。」というセリフもお馴染みで、
きっと私も、このCMが脳裏に焼きつき、
知らず知らずのうちにブラウン派になったのでしょう。

で、当時思ったことは、

「ブラウンで剃ってきた人に、モーニングリポートを頼んだらどうなるか?」

ということでした。

その答えは、「ご当地モーニングレポート」にありました。
(ひょっとすると、当時もそのパターンのCMが
あったのかもしれませんが、私は見ていません)

<広島市民球場前のモーニングリポート>
 
ブラウンで最初に思い出すのは? と聞かれ、
「(広島カープの監督)マーティ・ブラウン」
と答える、この男性は、ブラウン愛用者。

TV-CMも2008年7月に復活しているようですが、
こちらは、ブラウン初のWEB限定版CMです。

果たして、外刃をコンコンとボードに叩いた時に、剃れたヒゲが出てくるのか?

ちなみに、CMで使われている製品は、
ブラウン初の“3段階深剃りモード”を搭載した「シリーズ7」。

私自身は、お手軽価格のコントゥアを使っていて、シリーズ7は未使用です。

買い替えの時期が来たら、ぜひ試してみたいのですが、
まだ、かなり先になりそうです。

というのは、「シューバーの寿命=内臓充電池の寿命」
というイメージですが、 最近のシェーバーは「eneloop」タイプの充電池が
内蔵されているようなので(勝手な推測です)、
以前より、寿命が伸びているような気がするからです。

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| その他 | 10:59 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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100%夢をかなえる人の習慣

100%夢をかなえる人の習慣
100%夢をかなえる人の習慣
(2008/10/01)
望月 俊孝 商品詳細を見る

満足度★★★

本書は、「宝地図ムービー」の解説書です。

宝地図とは、よく言われる「夢を紙に書く」を視覚化したもので、
2003年頃から望月俊孝さんが公開している夢実現ツールです。

元々は、1枚のコルクボード(または模造紙)に、
手に入れたい物や、実現したい夢のイメージ写真と言葉を配置し、
それを毎日眺め、夢を脳に刷り込むためのものです。

その宝地図をパワーアップさせ、
動画化したものが「宝地図ムービー」。

自分の夢の写真・音楽・言葉を動画として撮影し、
紙ベースだった宝地図以上に、5感に訴えるようになっています。

PCで作成すると、それなりの手間が必要ですが、
簡易的に携帯電話の動画撮影機能で作る方法は、意外と簡単そうです。

  1. 実現したい夢を決める
  2. 夢のイメージ写真を5~10枚集める(画像検索サイトなどから)
  3. 写真に合う言葉を決め、付箋で写真に貼る(本書に言葉集の掲載あり)
  4. BGMを選ぶ
  5. BGMを流した状態(音量は大きく)で、携帯電話の動画撮影機能で、
    写真を1枚ずつズーム撮影(1枚につき3~5秒)する

もう少し、本格的な宝地図ムービーを作りたい方は、
本書の後半で、必要なソフトや作成のポイントが解説されていますので、
そちらを参照してください。

まずは、作る際の心理的なハードルをなるべく低くして、
簡易的にでも試してみることが大切でしょう。

この「宝地図ムービー」が有効に働くかどうかは、作ることより、
作ったムービーを、毎日見ることを習慣化できるかに
かかっていますね。

参考までに、望月さん自身のムービーはこちら
(ページの下にスクロールしていくとあります)
ちょっと本格的過ぎて、腰が引けてしまうかもしれません。

ちなみに、サンプルムービーは3分以上ありますが、
本書では2分以内のムービー作成を推奨しています。

この本から何を活かすか?

私は以前、宝地図を作成して目につく所に貼っていましたが、
人が家に来ると、気恥ずかしいこともあって、その度に外していました。

そして、いつしか貼らないように・・・

今回、宝地図ムービーを作ったとしても、
正直に言って、毎日見続ける自身は全然ありません。

でも、アクションを起こすことが大切ですから、
自分がCMディレクターになったつもりで、作ってみようと思います。

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| 目標達成本 | 09:46 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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君を幸せにする会社

君を幸せにする会社
君を幸せにする会社
(2008/09/11)
天野 敦之 商品詳細を見る

満足度★★★

あるリゾートホテルを舞台にした、ビジネスストーリーです。
登場人物の名前を動物っぽくすることで、寓話感を演出しています。

主人公のクマ太郎はMBAホルダーで、
大手企業で活躍していましたが、父親の急逝で、
クマの湯ホテル&リゾートを継ぐことになります。

資金繰りのために走り回る毎日。増え続ける赤字。
MBAの経営手法を用いても従業員は混乱する一方で、
流行のマーケティング手法や成功例を表面的にマネしても、
客足は遠のくばかり。

そして、従業員は思うように動いてくれないと思い悩むクマ太郎。

経営が悪化し、もうダメだと思うような事件が起こる中で、
クマ太郎は、少しずつ大切なものに気づき始めます・・・

このストーリー中のクマ太郎は、最初、経営者として悩みますが、
突き詰めていくと、「自分の心のあり方」の問題に行き着きますから、
経営者以外の立場の人でも、思い当たることはあるはずです。

他人の幸せを考えるには、
まず自分が幸せを感じていなければならない。

自分の幸せは、心のあり方次第で、
感謝の気持ちが何よりも大切。

時として、怒りの感情を持ったり、感謝を忘れる自分がいても
ありのままの自分として率直に受入れる。

こういった、「言うは易し、行うは難し」という真理は、
箇条書きで読むより、ストーリー形式で主人公の成長と共に
一歩ずつ体に染み込ませていくのがいいですね。

本書は、非常に平易に書かれていますから、
きっと中学生くらいでも十分に読める内容で、
読むのに時間はかかりません。
それでいて、大切なことを思い出させてくれるありがたい一冊です。

この本から何を活かすか?

昨日、些細なことで家族とケンカしました。
発端はボードゲーム(モノポリー)。

あまりにくだらない内容なので、ここに詳細は書きませんが、
反応的になった自分にも自己嫌悪。

その後、本書を読みました。

私も、クマ太郎と同じように大切なことを忘れていたようです。

クマ太郎のおかげで、ありのままの自分を受け入れ、
感謝の気持ちを思い出すことができました。
家族に感謝。そして著者の天野敦之さんにも感謝です。

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| ビジネス一般・ストーリー | 09:57 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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デューデリジェンスのプロが教える 企業分析力養成講座

デューデリジェンスのプロが教える 企業分析力養成講座
デューデリジェンスのプロが教える 企業分析力養成講座
(2008/10/09)
山口 揚平 商品詳細を見る

満足度★★★★

M&Aのために企業の本質的価値を見抜く作業を
デューデリジェンス(企業精査)といいます。

本書は、デューデリのプロである山口揚平さんが、
一般のビジネスパーソン向けに企業分析の方法を
まとめた本です。

山口さんは、本書で企業分析に必要な9つの視点を
紹介していますが、1つの企業を9つの視点で見るのではなく、
各視点につき1企業のケーススタディで説明しています。

  case1. 収益構造-スターバックス
  case2. 資本価値-三菱地所
  case3. 事業構造-創通
  case4. 競争構造-ビックカメラ
  case5. 市場構造-GABA
  case6. 社会動向-JR東日本
  case7. マクロ経済-横浜銀行
  case8. 資本市場-ミクシィ
  case9. 資本政策-任天堂

一部上場企業から、新興企業まで幅広く
扱われているのが良い点ですね。

巷に溢れる「決算書入門」や「財務諸表の読み方」系の本は、
会計上の解釈から現在の企業の症状を読み取るものです。

しかし、本書では現在の利益を生んだ「源泉」に注目し、
その源泉となる事業構造が、今後どのように変化していくかを
洞察することで、企業の将来価値を予測しますから、
財務諸表の解説本とは、一線を画しています。

本書のケーススタディは、あえて誰でも入手できる
情報を元に書かれています。

ですから、山口さんと同程度の「洞察」は無理ですが、
「分析法」だけなら、本書を参考に練習すれば
誰でも簡単に身につけることができるでしょう。

個人的には、もう少し踏み込んで解説して欲しい
部分もありましたが、各ケースの合い間に書かれている
コラムも充実していて、読む価値の高い一冊でした。

この本から何を活かすか?

本書には、キャッシュフロー(CF)分析を視覚化する方法として、
「キャッシュフローマトリックス」が紹介されていました。

横軸を「営業CF」、縦軸を「投資CF」とし、
年度毎にとった座標を線で結び、
時系列の変化から、企業の状態を知ろうとするものです。

私が企業分析する目的は株式投資のためですが、
この方法を使うと、CF状態が見える化され、
かなり分かりやすそうです。

早速、昨日の記事で注目したSalesforce.com
分析で使ってみます。

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| 会計・ファイナンス・企業分析 | 11:23 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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次世代マーケティングプラットフォーム

次世代マーケティングプラットフォーム 広告とマスメディアの地位を奪うもの
次世代マーケティングプラットフォーム 広告とマスメディアの地位を奪うもの
(2008/09/27)
湯川 鶴章

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満足度★★★

著者の湯川鶴章さんは、ウェブ分析サービスのOmuniture社や、
デジタルサイネージなどの技術について、
米国を中心に多くの取材を重ねるうちに、次世代のウェブの覇者が、
Googleではないと考えるようになります。

それでは、いったい誰がウェブの世界を牛耳るのか?

Googleよりも影響力の大きな企業が出てくる訳ではありません。

しかし、次世代のウェブは技術革新が進み、
決してGoogle1社だけが、コントロールできる世界ではないと
湯川さんは指摘します。

そして、マーケティングの向かう先は、「三河屋さん的なサービス」。

三河屋さんとは、サザエさんに登場する居酒屋さんで、
単なる酒屋さんというよりは、御用聞き的な存在。

数を売る時代においては、三河屋さんよりも、
マスマーケティングが優先されてきましたが、
IT技術の発展により、パーソナライズされたサービスが可能になる。
そして、強力なレコメンド機能を持つ、Amazonが最初の三河屋さん。

本書の冒頭では、このように説明されています。

また、私が本書の中で最も興味を持ったのは、
デジタルサイネージの技術。

デジタルサイネージとは、街頭や店舗のポスターや看板が
薄型ディスプレイ化されたものですが、
今や、画面に向いている人の顔を認識し、性別や年令から、
見ている人に最適な広告を表示するところまできているそうです。

映画「マイノリティ・リポート」では、道行く人の虹彩を認識し、
個人情報を元に、街頭広告が完全にパーソナライズされて
配信される世界が描かれていましたが、
本書を読む限り、その実現が近いことを予感させます。

本書は、先端技術を持つ企業のインタビューも交え、
かなり中身の濃い渾身のレポートに仕上がっていました。

この本から何を活かすか?

「Forbes」誌の記事で、急成長するテクノロジー企業25社という
特集があったそうですが、その1位がGoogleで、
2位が本書で紹介されていた、Salesforce.comだったそうです。

この会社は、CRM分野では第4位ですが、ウェブを活用した展開により、
注目されているとか。

ちなみに、ナスダックに上場していて、ティッカーは「CRM」。
なかなか洒落ていますね。

全然知らない企業だったので、ファンダメンタルズなど、
詳しく調べてみようと思います。
以下は、参考までに同社のチャートです。CRM
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| マーケティング・営業 | 08:00 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

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金融のしくみは全部ロスチャイルドが作った

金融のしくみは全部ロスチャイルドが作った (5次元文庫)
金融のしくみは全部ロスチャイルドが作った (5次元文庫)
(2008/09)
安部 芳裕

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満足度★★

  「閨閥によって地球を網の目のように覆い
  200年以上にわたり世界を動かし続ける陰の支配者。」

本書の冒頭では、ロスチャイルド家をこのように形容しています。

本書では、世界中で起こる戦争や事件を
初代マイヤー・アムシェル・ロスチャイルドさんが作ったとされる
「世界革命行動計画」(世界支配の計画)に当てはめ、
ロスチャイルド家の陰謀であると説明します。

フランス革命、米リンカーン大統領暗殺、日中戦争、真珠湾攻撃から、
最近では米国同時多発テロやサブプライムショックまで。

著者の安部芳裕さんは、数多くの文献にあたり、
上手に話しを組み立てている感じがします。

勿論、書かれていることの論証は難しいので、
オカルトかどうかを考えるよりは、
純粋に“読み物と割り切って”楽しむのが良さそうです。

最後は、金融の仕組を作った支配者層に搾取されないために、
安部さんからの未来への提案で、締めくくられています。

その提言とは、国際金融資本から独立した
自立型経済を目指すもの。

地域通貨を発行し、食料もエネルギーも自給する。

極端な言い方をすれば、鎖国しましょうという提案でしょうか。

安部さんは地域通貨の専門家のようなので、
話しをそちらに持っていきたいのは分かりますが、
私なら、例え搾取されていても、鎖国しない道を選びます。

この本から何を活かすか?

本書では、お金の問題点を知るために、1つの寓話が紹介されています。
以下、ちょっと長いですが要約です。

  あるところに、自給自足をしていて、足りないものだけを
  物々交換している100人の村がありました。
  (物々交換は村内だけで、外部との交流は一切ありません)

  この村に外部から1人の男がやってきて、
  村人にあるモノを配りながらこう話しました。

  「私が良いモノを教えてあげましょう。これがお金というものです。
  これを使えば交換がスムーズにおこなえます。」

  更に男は、野菜作りが得意な人は八百屋を、狩が得意な人は肉屋をと、
  各人がお店を開くことを勧めました。

  1年後、再び男が現れ、村人にこう言いました。

  「どうです?お金があると便利でしょう?
  申し遅れましたが、実は私、銀行家です。この前、皆さんに10万円
  ずつお貸ししました。来年、また来ますので、それまでに
  利子をつけて11万円を返してください。もし返していただけない場合は
  お店の権利をいただくことになります。」

  お金のある暮らしに慣れてしまった村人は、自給自足の生活に
  戻ることができず、お金を貸してくれた銀行家にお礼を払うのは
  当然と、利子をつけて返済することを了承しました。

  こうして期限の1年が近づくと、人々の仕事の目的が、
  必要なものを提供することではなく、お金を稼ぐことに変わりました。

  1年後、銀行家は村にやってきて、お金を回収しましたが、
  村人の3分の2は返済できませんでした。

  そして、銀行家は返済できなかった人たちにこう言います。

  「またお金を貸してもいいのですが、皆さんは返済できないリスクも
  あるので、今度は利子を20%にして12万円を返してもらいます。
  ただし、今度こそ、返せない場合はお店の権利をもらいますよ。」

この寓話を用い、安部さんは、お金の問題点として、
本来、存在しなかった利子を返済するのは、
椅子取りゲームをするようなもので、これが貧富の差を招き、
結局、お金を刷っただけの銀行家が一番儲かると説明しています。

でも、何かヘンだと思いませんか?この寓話。

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| 経済・行動経済学 | 08:03 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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渡邉美樹のシゴト進化論

渡邉美樹のシゴト進化論
渡邉美樹のシゴト進化論
(2008/04/17)
渡邉 美樹 商品詳細を見る

満足度★★

ワタミのCEOの渡邉美樹さんが、20代~30代のビジネスパーソンに
向けて熱く語った仕事論・人生論の本です。

本書は、雑誌「日経ビジネスアソシエ」に2005年から2008年まで
連載されていたコーナーの「ミキイズム」に加筆し、まとめられたものです。

期間が3年間にも及ぶ連載ですから、
その時期のワタミの状況報告や時事ネタを交えつつ、
渡邉さんが何を考え、どう行動したかが披露されています。

こうして、書籍でまとめて読むと、渡邉さんの根底にある
考え方を知る意味では良いのですが、
やはりリアルタイムで連載時に読んだ方が臨場感があって
良いような気がします。

“社会でサバイバルするための考え方”と、“品格のある生き方”。

この一見相反する考えを、同時に持つことが本書のテーマ。

会社経営以外にも、学校、病院、介護、農業、環境問題、NPO活動など
様々な分野に対し、渡邉さんの独自の見解が示されます。

冷静に考えると、ちょっと変なことも言っているのですが、
それが渡邉さんの単なる思い込みであっても、
圧倒的な情熱で、目標に向かって邁進するパワーがあります。

渡邉さんは、よく「夢に日付を入れよ」と言いますが、
夢手帳に日付を入れたから達成したというより、本書を読む限り
元々持っていた情熱やパワーで、夢を成し得たという印象です。

本書は、自分に喝を入れたいと思っている人向け。
精神論の嫌いな人には、向きません。

しかし、それでいいんです。

渡邉さんは、「私はニートが嫌いです」と公言するように、
“ついてこれるヤツだけ、ついてこい”というのが、
渡邉流なのですから。 

この本から何を活かすか?

  「株主は同士。(中略)株を売買し、お金を儲けることだけが
  目的の株主は株主だと思っていません。」

これも渡邉流の考え方。

そこまで言うなら、流動性を確保する必要はありません。
どうせならワタミ全株式に20~30年のロックアップ(売却制限)を
つけたらどうでしょう。

買ったら最後、売れない。

そうすると、渡邉さんの理想とする株主だけになるでしょう。
勿論、私はそんな株、絶対に買いません。

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| 仕事論 | 10:49 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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「仕組み」整理術

「仕組み」整理術―仕事がサクサク進んで自由時間が増えるシンプルな方法
「仕組み」整理術―仕事がサクサク進んで自由時間が増えるシンプルな方法
(2008/09/27)
泉 正人 商品詳細を見る

満足度★★★

泉正人さんの『「仕組み」仕事術』は、仕事全般について
書かれていましたが、細かく分類すると、
「自己管理術」、「整理術」、「マネジメント術」、
「会議術」、「業務処理術」、「時間術」の6分野からなるそうです。

本書はその内の「整理術」について述べられたもの。
ということは同シリーズで、あと5冊出版される予定なのでしょう。

さて、本書が目指すのは、きれいな整理整頓ではなく、
仕事を効率化するための仕組み化された整理術。

基本原則は次のようになっています。

  1. 基本は「統一化」「一元化」「自動化」
  2. ルールを設け、徹底して実践する
  3. ムダな時間を削減することを目指す
  4. 整理しすぎない
  5. 整理した時間を有効活用する

整理術なのに、「整理しすぎない」ことに言及するのは、
目的が実践的な仕事の効率化だからです。

書類&机まわり、PC&メール、頭の中、時間と、
あらゆる空間の細々とした点まで、
整理するヒントが紹介されていますから、
効率化に苦しんでいる人には、参考になることでしょう。

また、本書を読むと泉さんが、いろいろな著者の本から、
上手にノウハウを吸収していることが分かります。

  ・佐藤可士和さんからは、整理に対する考え方
  ・野口悠紀雄さんからは、押し出しファイリング
  ・本田直之さんからは、レバレッジメモ
  ・築山節さんからは、頭の中を空にする方法
  ・吉越浩一郎さんからは、がんばるタイム

このように、人から良い点を次々と吸収していくところが、
泉さんの凄さなのかもしれません。

この本から何を活かすか?

泉さんは、仕事をアウトソースする基準を
「時給」に置いているようです。

つまり、自分の時給を計算し、それより安くすめば、
アウトソースするということです。

そういえば、勝間和代さんは、本を買う基準について、
「ネット情報」&「知人情報」と比較して、
それより質の高い情報が書かれていれば「買い」
と言っていました。

何かするときの基準を明確にするって、重要ですね。

私も基準を作って判断した方が良いことを洗い出して、
ルール化してみます。

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| ノウハウ本 | 08:01 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

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質問会議

質問会議 なぜ質問だけの会議で生産性が上がるのか?
質問会議 なぜ質問だけの会議で生産性が上がるのか?
(2008/09/20)
清宮 普美代 商品詳細を見る

満足度★★★★★

この会議、面白そう。

発言が、必ず「質問」か、その「答え」に制限されて、
自発的に意見を言うことが禁止された会議。

それが、本書で紹介される「質問会議」です。

人は質問されると、瞬時にその答えを考えようとします。

本書の表現を借りると、

  「質問が相手の脳にスイッチを入れる」

ということになります。

その反応を利用し、チーム全体の思考に
スイッチを入れようとするのが質問会議です。

もともとの考えは、会議と行動をセットにした
アクションラーニングをベースにしていて、
著者の清宮普美代さんが質問会議と命名したようです。

質問中心に会議が進みますから、
トヨタ流の「なぜを5回繰り返す」が会議に組み込まれ、
問題の本質に、チームとして迫っていく感じでしょうか。

この会議は、他にも次のような特徴があります。

  ・ファシリテーター(ALリーダー)の力量が問われる
  ・振り返り(リフレクション)の時間が組み込まれている
  ・問題を再定義する工程がある

3番目の「問題の再定義」は、ある程度、会議の中で質問が出た後で、
本当の問題は何かをチームとして共有するために行われる工程。

チームとして出した再定義に、1人でも同意できないメンバーがいたら、
引き続き、問題を明確にする質問が繰り返されるようです。

人は、ただ漠然と考えるより、ある条件のもと(フレームワーク)で
考えた方が、思考しやすい性質がありますから、
質問とその答えに制限された会議では、自由に意見を言う会議より、
発想が広がるのかもしれません。

この本から何を活かすか?

ということで、早速、我が家の「家族会議」で導入。

少人数の話し合いでは、ファシリテーターを兼任するしかなく、
多少ギクシャクもしましたが、ミニ質問会議では、
いつもとはちょっと違った話し合いができました。

本書で言われている通り、「問い」がチームに共鳴し、
同じ意識や、思考の土台を作っていくという雰囲気が、
なんとなく分かりましたが、やはり本当のビジネス上の会議で、
実践してみたいものですね。

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| 会議術・ファシリテーション | 09:51 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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ザ・コピーライティング

ザ・コピーライティング―心の琴線にふれる言葉の法則
ザ・コピーライティング―心の琴線にふれる言葉の法則
(2008/09/20)
ジョン・ケープルズ 商品詳細を見る

満足度★★★

読む本ではなく、使うための本です。

431ページもあるので、コピーライティングの教科書というより
辞書的な使い方をするのが良いかもしれません。

あの有名な、

  「私がピアノの前に座るとみんなが笑いました。
  でも弾き始めると・・・!」

というコピーをはじめ、効果的なコピーのすべての型が
紹介されています。

コピーの実例が日本のものではありませんから、
一部ピンとこないものもありますし、少し冗長な感じもしますが、
これだけの型が盛り込まれていれば、
コピーを書くための本は、これ一冊で十分でしょう。

肝心なことは、本書に紹介される多くのコピー例から、
どれが自分の商品に合ったコピーかをテストすること。

  「1にテスト、2にテスト、ひたすらテストすること!」

と著者のジョン・ケープルズさんが述べている通り、
本書では、再三再四、テストすることの重要性が語られています。

初版は1932年の本なので、web上での広告テストについては
本書で触れられていませんが、ネット時代こそケープルズさんの勧める
小さくテストすることが、最も行いやすい時代と言えるでしょう。

すぐにコピーを書く必要性がない人が本書を読む場合は、
自分の“仮想商品を売る”という設定で、
手を動かしながら読むのがいいかもしれません。

恥ずかしい話しですが、私は最初、
ただ本書を読んでいて、睡魔に襲われそうにまりましたが、
手と頭を動かしながら読むことで、なんとか持ち応えました。

この本から何を活かすか?

絶対に変わらない1つのルール

  「すべてを小規模にテストするまでは、大々的な費用をかけないこと。
  テストすることで、世の中の実情をきちんと把握していくことができる。
  (中略)
  テストを行えば、広告の費用対効果を何倍にもすることができるのだ。」

これを読んで、私は投資やトレードと全く一緒だと思いました。

トレードをしている人は、比較的バックテストをきっちりやりますが、
自分で投資をしていると思い込んでいる人は、意外とテストをやりません。

投資はトレードほど、すぐに結果は出ませんが、
だからこそ自分の投資理論を正しいと思い込んで、
長期間の投資を行うのは危険ではないでしょうか。

テストから入る。これは成功するための必要条件でしょう。

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| 会議術・ファシリテーション | 10:59 | comments:0 | trackbacks:2 | TOP↑

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日本のブルー・オーシャン戦略

日本のブルー・オーシャン戦略 10年続く優位性を築く
日本のブルー・オーシャン戦略 10年続く優位性を築く
(2008/09/20)
安部 義彦 / 池上 重輔 商品詳細を見る

満足度★★★★

血みどろの戦いの既存市場(レッドオーシャン)を避けて
新しい市場(ブルーオーシャン)を創造し、
そこで莫大な利益を享受するブルー・オーシャン戦略。

最初にW・チャン・キムさんとレネ・モボルニュさんの
ブルー・オーシャン戦略」を読んだ時は衝撃的でした。

本書は、キムさんらのオリジナル版を補足する意味で、

  1. レッド・オーシャン戦略とブルー・オーシャン戦略の正しい理解
  2. ブルー・オーシャン戦略ツールの正しい使い方
  3. 日本企業のケースの充実

の3点に留意して書かれています。

任天堂Wiiの事例が最初に紹介されていますから、
この本で初めてブルー・オーシャン戦略を学ぶ人にも
すぐに概要が理解できるでしょう。

また、競争戦略であるレッド・オーシャン戦略と
市場創造戦略であるブルー・オーシャン戦略の違いも
明確に説明されていますから、一層理解が深まるはずです。

若干、オリジナル版に掲載されていた事例と
重複する部分はありますが、やはり日本企業の事例が多いと
分かりやすいのは事実です。

ただし、ミニケースと称して、説明途中に数多くの事例をコラム的に
挟み込んでいるので、後半は少し流れが悪く感じる部分がありました。

「ブルー・オーシャン」というネーミングの良さもあって、
最近では、いろいろな場面で、この戦略について聞く
機会が増えましたので、まだ関連書を読んでいない方には、
おすすめの一冊です。
(もちろん、キムさんらのオリジナル版もおすすめです。)

この本から何を活かすか?

ブルー・オーシャン戦略は、
戦略論としての完成度は素晴らしいと思います。

ただ、問題は“再現性”。

事例の多くも、結果としてブルー・オーシャン戦略的に
なっていますが、意図してとった戦略ではない場合があります。

ブルー・オーシャン自体が、どこにでもある訳ではないので、
再現性を求めるのは酷かもしれませんが、
狙ってやったブルー・オーシャン戦略の事例が紹介されていると、
もっと実用的に感じれるのかもしれません。

そういった狙った実例は、自分で作るしかないようですね。
 
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| 経営・戦略 | 10:47 | comments:0 | trackbacks:3 | TOP↑

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じゃんけんはパーを出せ!

じゃんけんはパーを出せ!~ビジネス解決力が身につく「ゲーム理論」~
じゃんけんはパーを出せ!~ビジネス解決力が身につく「ゲーム理論」~
(2008/10/06)
若菜 力人 商品詳細を見る

満足度★★

何も考えずにじゃんけんをすると、人は「グー」を出しやすいそうです。
だから確率的には、「パー」を出すと勝ちやすい。
相手もこれを知っていたら、お互い「パー」を出して「あいこ」になります。

更に「あいこ」の場合、続けて同じ手が出される確率は1/4以下とのこと。
つまり、相手が続けて「パー」を出す確率は低いので、
次に「グー」を出せば少なくとも負ける確率は少ない。

しかし、もし相手もこの確率を知っていたら・・・

このように、相手の動きに応じて、自分の戦い方を変えるのが
戦略的思考であり、その中で最適な戦い方を考える理論が、
本書のテーマである「ゲーム理論」です。

冒頭では、このように説明されていますが、
単純に確率だけで終わらず、相手と自分の利得を総合的に
判断する所に、ゲーム理論の面白さがあります。

本書は、雑学的にゲーム理論の雰囲気を知るために、
読むという目的に適している一冊。

ブルーレイ対HD-DVD、合コンのタダ乗り、理系男VS文系男、
ラクして儲ける方法、美人VS賢い女性など、
かなり身近な例で、ペイオフマトリックスなどを使って、
わかりやすく説明されています。

ただ、例があまりにも身近過ぎるので、
別にゲーム理論を使わなくても、常識的に考えれば、
最適な結論が出てしまいます。

そのため、ゲーム理論のありがたみを、
いま一つ伝えきれていないのが、少し残念なところ。
ある程度ゲーム理論を知っている方が本書を読むと
物足りなさを感じるかもしれません。

そういった方には、「もっとも美しい数学」がオススメ。
ゲーム理論の持つ、煌きと奥深さを味わうことができます。

この本から何を活かすか?

  「皆さんが持っているマイレージは、決してサービスでついてくる
  オマケではなく、皆さんを囲い込んで他社に浮気させないための
  戦略的なマーケティング・ツールだったのです。」

と、本書には説明がありますが、マイレージさえ知っていれば、
きっと中学生でもそれが囲い込み目的と気が付くでしょう。

当たり前のことを書いても、読む人にとって面白くありません。

これは、私のブログにも言えるところです。
気をつけなくては・・・

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| 数学 | 08:00 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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読書進化論

読書進化論~人はウェブで変わるのか。本はウェブに負けたのか~ (小学館101新書) (小学館101新書 1)
読書進化論~人はウェブで変わるのか。本はウェブに負けたのか~
(2008/10/01)
勝間 和代 商品詳細を見る

満足度★★★★

読書方法と、そのアウトプット方法が書かれていると
予想していましたが、良い意味で裏切られました。

前半は、ウェブ時代の「本」との付き合い方ですが、
後半は、本を売るためのマーケティングについて書かれています。

勝間さんは常々、「書く努力の5倍、売る努力をする」
と語っているそうすが、本を書くだけで終わらず、
それ以上の労力を使って、著者自らが売ることにエネルギーを
注いでいるのは、さすがです。

本書では、勝間さんが本を売るために行ってきた、
マーケティング手法が紹介されていますから、
これから本を出したい人は(既に出している人も)必見でしょう。

また、書店関係者のインタビューや、勝間さん支持者(カツマー)の
発言の引用がやたら多いのが、少し気になりますが、
コラムの代わりに、勝間さんが書店内を歩く様子を
実況中継的にレポートしているのは、興味深い試みでした。

いくら、勝間さんの行動に興味があっても、ずっと後をつけて歩くのは、
ストーカー行為になってしまいますから、どういうコーナーで
どんな本をチェックしているかの軌跡が紹介されているのは貴重です。

自分の書店内での行動と比較しても、面白いかも。

  「本は、あなたの人生を豊かにし、あなたを進化させます。」

勝間さんは締めの言葉で、このように語っていますが、
主語が“読書は”ではなく、“本は”になっていることが、
本書のすべてを物語っています。

書店に足を運び、本を選び、その本を読む。
更には、自分も本を書き、その本を売り、売上から寄付をする。
ここまでの、本に関わる一連の行為すべてが、
ウェブとの関わりによって、誰もが可能な時代になったということですね。

ウェブ版「読書進化論」のサイトはこちら。
勝間さんの「本」関係のブログは、こちらです。

この本から何を活かすか?

著者からの持ち込み企画が、採用になるかどうかの一番のポイントは、

  「“とにかく著者が面白いかどうか”にしている」

というディスカヴァー21社の干場社長の話しが紹介されていました。

文章力よりも、人間的な魅力がカギということです。

突き詰めると、

  ・他人と違った経験をしているか?
  ・他人と同じ経験でも、違った視点で見ることができるか?

のどちらかの要素があれば、他人から面白いと感じられるはず。

人と違う経験が、なかなかできそうにない人は、
ものの見方をずらしてみるのが、
本を出すための近道ということでしょうか。

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| 読書法・速読術 | 07:56 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

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弾言 成功する人生とバランスシートの使い方

弾言 成功する人生とバランスシートの使い方
弾言 成功する人生とバランスシートの使い方
(2008/09/25)
小飼 弾 / 山路 達也 商品詳細を見る

満足度★★★★

私の中では、「404 Blog Not Found の小飼弾さん」
という位置づけですが、初めて小飼さんの著書を読みました。

鋭い切り口は残しつつも、ブログの文体よりかなりマイルドで、
非常に読みやすい本に仕上がっています。

本書のテーマは、ヒト、モノ、カネの3つの要素を
バランスシートの観点に基づいて、その関係性を探ること。

ヒトとは何か?、モノとは何か?、カネとは何か?
をしっかりと議論した後、「カネ≒モノ」だった時代から、
「カネ≒ヒト」へとトレンドが変わったことを示しています。

小飼さんは、個人のコネの価値について、

  ネットワーク自体の価値=ネットワーク全体の価値-∑(個人の価値)

という式で表し、「コネこそカネである」と弾言しています。

これこそ、バランスシート的な見方をすると、
仕訳上では「のれん代」、つまり個人ブランドの価値と
言い換えることができます。

つまり、カネを生むには、ネットワークの価値を高めることが必要で、
そのためには、個人ブランド価値を高めることが必須であると
考えることができます。

あと、本書で私が気に入った考えを2点ほど。

  「どんなにお金が必要でも、週40時間以上仕事をしてはいけないと思います。
  そうやって月収が10万円にしかならないのであれば、
  10万円で生活できるように切り詰めるべきです。」

多くの人には、非現実的な言葉のように聞こえるかもしれませんが、
私はこの考えに大賛成です。

  「根源的にはモノを所有することはできないのです。なぜかと言えば、
  人間には寿命があるから。
  どんなモノでも、せいぜい80年レンタルにしかならないんですよ。」

何でも“80年レンタル”と考えると、モノを所有することへの
こだわりが薄らぎそうですね。

この本から何を活かすか?

なぜ、小飼さんは、同じ本を読んでも、鋭い洞察ができるのか?

その答えのヒントが、本書にあります。

  「本を読了しても、それは読書の半分にしかすぎないということです。
  (中略)読み終わったら、今度は『自分を読んで』みてください。」

誰しも本を読むと、得た情報を自分のデータベース
(経験や知識)に参照します。

アウトプットの質の高い方は、いったん情報を抽象化し、
別のケースへの置き換え(比喩)や関連付けをしていますが、
根本的にデータベースの蓄積量が多いことも見逃せません。

私も本書を読了後、しっかりと「自分を読む」作業をやってみます。

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| 人生論・生き方・人物・哲学 | 11:09 | comments:4 | trackbacks:1 | TOP↑

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投資効率を100倍高める ビジネス選書&読書術

投資効率を100倍高める ビジネス選書&読書術
投資効率を100倍高める ビジネス選書&読書術
(2008/10/23)
藤井 孝一 商品詳細を見る

満足度★★★

本書はタイトルが示す通り、読書のメリットから始まり、
ビジネス書の選び方、読み方、アウトプット方法までを解説します。

私は、著者の藤井孝一さんと自分の共通点と相違点を
確認しながら本書を読みました。

  <共通点>
  ・1日1冊のペースで本を読む
  ・ネット書店、リアル書店、立読み、図書館を使い分ける
  ・マインドマップを使っていない
   (読書メモが結果としてマインドマップに酷似することはある)
  ・速読の技術を使っていない
  ・付箋を貼りながら読む
  ・読んだ本から、1つでもやってみると決めている

  <相違点>
  ・読書のとらえ方
  ・本への書き込みや読書メモの方法
  ・アウトプットの方法

それでは、相違点について少し説明します。

藤井さんは、読書は脳の肥やしであり、脳の筋トレと考えています。

一方、私の読書のイメージは、ほんの少しだけニュアンスが違って、
アイディアや行動という生成物を得るための、化学反応と捉えています。

ですから、本は自分の知識や経験と反応するリアクタント。
場合によっては触媒の役割を兼ねることもあります。

次に、本への書き込みや、メモ、アウトプットですが、
藤井さんは、本の余白に気づきをどんどん書き込み、
メモには思考を整理するための図を書き込みます。

そして、フォーマットに沿って読書レポートにまとめ、
有名なメルマガ「ビジネス選書&サマリー」へアウトプットします。

私は、本の余白ではなく付箋に書き込みし、
読書メモには、読んでいる最中は浮かんだアイディアを書き、
読後に、参考になった箇所(ページ数も)や関連図を書きます。

本当は余白に、フェルマーさんの予想のように、
「私は驚くべき証明を見つけたが、この余白はそれを書くには狭すぎる」
などと書けばカッコいいのですが、読み終わった本の多くは
BOOKOFFに持っていったり、人に譲るのでそうもいきません。

私としては、特にアウトプット方法が参考になりました。
さすがに、藤井さんのアウトプットは質と経験が違います。

この本から何を活かすか?

「図書館でもビジネス書の調達ができる」
藤井さんは、このように図書館の利用を肯定しています。

私も、いわゆる「傑作ビジネス書」や、数年前に出版された本で、
未読のものは、いきなり購入するより、
先に図書館を当たってみた方が良いと思います。

いくら傑作といっても、自分のレベルに合うかどうか分かりませんし、
内容が良ければ、重読のために後から購入しても遅くありません。 

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| 読書法・速読術 | 10:10 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

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勝間和代の日本を変えよう

勝間和代の日本を変えよう Lifehacking Japan
勝間和代の日本を変えよう Lifehacking Japan
(2008/09/27)
勝間 和代 商品詳細を見る

満足度★★★

「日本を変えよう」という呼びかけも、
飛ぶ鳥を落とす勢いの、勝間和代さんに声をかけられると、
賛同して一緒に行動を起こす人も多いことでしょう。

本書は、これから社会を変えていきたいという
勝間さんの「マニフェスト」でもあります。

ただ私には、理想論としてはよく分かりましたが、
本当に世間を巻き込んで日本を変えるなら、
もう少し庶民の目線も、必要な感じがしました。

本書の対談では、漫画家・西原理恵子さんに
「女性の自立のために年収600万円は目標が遠い」
と指摘されています。

作家の雨宮処凛さんに、ワーキングプアの実態の説明を受けても、
エリート層との付き合いしかない勝間さんは、
状況があまり理解できないようにも見受けられました。

あまり目線が高いと、優秀な人からの賛同は得られますが、
ボリュームのある一般層を巻き込むには難しくなります。

「個人も収入の5%以上を寄付に」という勝間さんの提言も、
年収100万円の人だと、5万円の寄付は死活問題に
なることも十分に考えられるでしょう。

勝間さんが凄いことは間違いありませんし、
言っていることが実現できるに越したことはありません。

しかし、誰もがスーパーマンやスーパーウーマンにはなれません。

この大衆とのギャップに、勝間さんが気が付いた時に、
改革が大きく前進するのではないでしょうか。

この本から何を活かすか?

  「子育てが一段落した35、40、50歳になったときに就職活動しても、
  残念ながら日本の現状では、なかなかいい働き口がないのです。」

これは、「女性」の置かれる状況について、
勝間さんが説明したものですが、本当に女性だけの問題でしょうか?

「子育て」という理由が付けば、女性の問題ですが、
現実的はもう少し違う気がします。

40代以降では、

  ・専門性の高い人(高収入) → やはり女性の方が就職しにくい
  ・専門性の低い人(低収入) → かえって男性の方が就職しにくい

と条件によっては、男性の方が厳しい現実に晒されることになります。

基本的に、この問題は「女性だから」という性別固有の
問題と捉えずに、社会の仕組を変えていく必要があると思います。

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| 社会・国家・国際情勢 | 10:27 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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100年楽しめる古典名作パズル

100年楽しめる古典名作パズル 
100年楽しめる古典名作パズル―天才作家たちの難問・奇問に挑戦!!
(2008/08)
伴田 良輔 商品詳細を見る

満足度★★★

出版社は異なりますが、「巨匠の傑作パズルベスト100」の続編です。

今回は、ギリシャの幾何学問題や、中世の数学者が創作した古典パズル
がメインとなり、全84問の名作パズルが紹介されています。

いつもそうですが、伴田良輔さんは単に問題を並べるだけでなく、
そのパズルが創作された背景やエピソードなども解説していますので、
有名なパズル問題の起源などを知ることができます。

古典パズルは、形を変えて何度も世に出ていますので、
解いたことのある問題でも、意外とそのオリジナル問題については、
知らなかったりするものです。

本書に掲載されるパズルは難易度1~5で表示されていますから、
時間がないときには難易度の低い問題、時間があるときは高難度の問題に
チャレンジするという使い方ができるのが良い点です。

また、メインはクラシックパズルと言っても、
やはりサム・ロイドさんとデュードニーさんという2人の巨匠は外せません。
それぞれの作品は各25問が収録されています。

私は、前作の「巨匠の傑作パズルベスト100」も
まだやり残しの問題がありますから、
本書の問題をすべて解き切る(解けないにせよ取り組む)のは、
かなり先のことになりそうです。

この本から何を活かすか?

それでは、本書から3問ほど紹介しましょう。

まず、最初はパズル史に残る有名問題。ご存知の方も多いでしょう。

Q1.ディオファントスの墓碑銘(難易度2)

  ギリシャの数学者ディオファントスの墓碑銘には、彼の生涯が次のように
  記述されている。
  「神はこの者に、一生の1/6を少年として過ごさせ、また1/12をほお髯のある
  青年として、そのあと1/7経って結婚させ、結婚の5年後に息子を授けた。
  ああ、遅く生まれた不幸な息子は父親の生涯の1/2の年令で死んだ。
  この者は、息子の死後4年経って死んだ。」
  さて、ディオファントスはいくつで死んだか?

続いては、「不思議の国のアリス」で有名なルイス・キャロルさんの問題。

Q9.ルイス・キャロルの魔方陣(難易度3)
  

   
   
   
  「0.5」、「1」、「1.5」、「2」、「2.5」、「3」、「3.5」、「4」、「5」ポンドの
  9種類の切手を1枚ずつ使って、上のようなマスの中に3方陣を作れ。
  ただし1つの切手だけは2枚使い、1つのマスだけは2種類の切手を貼って良い。
  (この問題、本来は小数ではなく分数表示です)

最後は、デュードニーさんのパズル。

Q43.バグダッドの香油のパズル(難易度3)

  バグダッドの商人が、1~10の番号が書かれ、上下2列になった香油の樽を
  持っている。
  1番の樽がもっとも質の良い香油で、番号が大きくなるにしたがって質は落ちる。
  さてアラブの教えに従えば、自分の右か下に価値の低い樽は置いてはいけない。
  例をあげると、
      [1][2][5][7][8]
      [3][4][6][9][10]
  という並べ方は正しい。この条件を満たす並べ方は他にもあるだろうか?

ちなみに私は、最初の2問は何とか解けましたが、Q43.は未解決です。

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| パズル・DIY | 10:46 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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涙の数だけ大きくなれる!

涙の数だけ大きくなれる!
涙の数だけ大きくなれる!
(2008/09/04)
木下 晴弘 商品詳細を見る

満足度★★★★

最近は、「目的を持った読書」を実践している人も多いと思いますが、
本書はできるだけ、目的も先入観も持たずに読むのが良いでしょう。

タイトルからして、感動して泣ける話が紹介されていることを
十分匂わせていますが、「どんだけ、いい話が書いてあるんだ?」などと、
読む前に、あまりハードルを上げない方が賢明です。

ポイントは、事前期待を高めず、素直な心で読むこと。

冒頭に10名以上の方からの推薦の言葉が寄せられていますが、
ここは飛ばして、本編の後に読んだ方が良いと思います。

著者の木下晴弘さんは、元塾講師。

本書では、生徒たちの魂を揺さぶるために集められた
10のストーリーが紹介されています。

こうやってブログ記事にしている以上、先入観を持たないで、
といっても無理な話ですが、メインのストーリーについては、
タイトルの紹介だけに留めておきます。

  STORY1.戦禍の子どもたちが望んだもの
  STORY2.あるレジ打ちの女性
  STORY3.ある生徒の高校受験
  STORY4.たった1つの社訓
  STORY5.「ミラー細胞」と佐賀北高校
  STORY6.なぜ、ガンはV字編隊で飛ぶのか?
  STORY7.母の足
  STORY8.あるパチンコ店の話
  STORY9.夢をあきらめない
  STORY10.腐らないリンゴ

ちょっと出来すぎな話じゃない?と思えるものや、
話の顛末が予想できたり、聞いたことのある話も
含まれているかもしれません。

それでも、すれた私の魂にさえ響くストーリーがありました。

本書を読む側としては、
「いい話を読んで良かった」で終わらせないことが、
大切なことですね。

一応、こちらのサイトにSTORY2.のムービー(といっても、
イメージ画像にテキストを載せた紙芝居)がありますが、
本書を読むつもりの人は、見ないほうが良いかもしれません。

この本から何を活かすか?

右脳教育で有名な七田眞さんは、本書を読んで、

  「繰り返し読んで、書かれている話を全部覚えてしまおう、
  そして、これから会うすべての人にこの本の話を一生語り続けよう」

と思ったそうです。

私は、すべて覚えることはできませんが、
1つぐらいは、じぶんの持ちネタとして話せるように
しようと思います。

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| 心に効く本 | 08:00 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

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史上最強の人生戦略マニュアル

史上最強の人生戦略マニュアル
史上最強の人生戦略マニュアル
(2008/09/27)
フィリップ・マグロー[著] 勝間和代[訳] 商品詳細を見る

満足度★★★

フィリップ・マグローさんて、どこかで聞いたとある名前だな~
と思いつつ読み始めると、
以前、渡部昇一さんの監訳版を読んだことがあるのが発覚。
(渡部昇一さん版に興味がある方は、Amazonで在庫を持っていない
ようですので、まずは図書館を当たってみるのが賢明だと思います。)

私は、読んだこに気付かないくらい内容も忘れているので、
あらためて勝間和代さん翻訳による本書を読むことにしましたが、
読み進むと「タフな本だったな~」という記憶が蘇ってきました。

“タフな本”というのは、2つの意味です。

一つは、精神的にタフ。

本書は、これでもかというぐらい徹底して、自分が目を背けたい弱い部分、
うまくいっていない部分を認識させられます。
現実に立ち向かうために、自分の心の奥底からも、
問題点を引っ張り出すので、けっこう精神的な負担があるでしょう。

もう一つは、課題をこなすのがタフ。

本書は、読んで理解するだけでなく、課題をこなしながら現状を把握し、
人生戦略を組み立てていくワークブックスタイルなので、
かなり時間がかかります。
課題は全部で18題。一気にはできません。

プロローグでは、米・有名司会者であるオプラ・ウィンフリーさん
困難に立ち向かうエピソードが紹介されています。

勝間さんも言っていますが、日本ではウィンフリーさんの知名度が、
それほど高くないので、読んでもピンとこない方もいるかもしれません。

参考までに以下は、2008年の米スタンフォード大学のコメンスメント・
スピーチの動画です。
30分程度の動画なので、お時間がある方はどうぞ。
(iTunes UのスタンフォードのCommencementの所にもアップされていますが、
こちらは、YouTube版です。)


この本から何を活かすか?

  「私は、世界級チャンピオンと同居している。」

これはマグローさんが、自分の奥さんに対し、
マイケル・ジョーダンさんと同程度の特性や情熱を持っていると
賞賛した言葉です。

分野は違えど、母親として、妻として、そして家族の要として
愛情を注ぐ世界チャンピオン。

私も、そのような目で妻を見て、感謝しなければなりませんね。

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| 人生論・生き方・人物・哲学 | 10:25 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑

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大暴落1929

大暴落1929 (NIKKEI BP CLASSICS)
大暴落1929 (NIKKEI BP CLASSICS)
(2008/09/25)
ジョン・K・ガルブレイス 商品詳細を見る

満足度★★★★

50年以上前に出版された「THE GREAT CRASH」の復刻版。
初版は1955年の古典的名作ですが、私は今回、初めて読みました。

単に「大暴落」というと、最近では、どの暴落?
ということにもなりかねないので、邦題には「1929」とついています。

これは、いわゆる「世界恐慌」の引き金となった大暴落。

1929年10月24日の木曜日、ニューヨーク証券取引所での
株価暴落をきっかけに、世界恐慌へ向かったと、
一般に認識されていることと思います。

本書では、それに先立つ投機ブーム、時代の空気感、
暴落の予兆、当日のマーケットの動き、買い支えようとする銀行家、
遅れる現状認識、パニックの際の群集心理、暴落がもたらす様々な影響・・・
など詳細に書かれているので、当時を追体験することができます。

暴落本といっても、単に恐怖を煽るために書かれているものとは違って、
過去の歴史を学ぶという意味で、本書から学ぶべき点はでしょう。

ブームの渦中にいる人にとっては、
その終わりの時が来たことを認めるのは難しく、
その甘い現状認識が対応を遅らせる。
更に事態が悪化が進むと、今度は恐怖一色に染まっていく。

この流れは、いつの時代も同じということでしょう。

しかし、大多数の人が大きな損失をこうむる中で、
一部の投資家は、こういった大暴落でも巨万の富を築いていますから、
自分なら何を準備し、どう行動するかを考えながら本書を読むことで、
次に来る大暴落に備えることができそうです。

いずれにせよ、“100年に1度の大暴落は毎年ある”
ぐらいの認識がないと、暴落を活かすことはできません。

この本から何を活かすか?

長期投資をしている人の中には、「損切り」をしない人も多いようです。

しかし、こういった暴落に始まる恐慌時には、
短期投資ではもちろん、長期投資でも損切りは資金効率を高め、
ピンチをチャンスに変えることができます。

自分の資金量から決めたロスカットルールは確実に執行する。

私も、外国株への投資が、厳格に損切りできないこともあるので、
機械的なルールの運用を心がけたいと思います。

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| 経済・行動経済学 | 10:40 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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ビジネスマンのための「読書力」養成講座

ビジネスマンのための「読書力」養成講座
ビジネスマンのための「読書力」養成講座
(2008/09/15)
小宮 一慶 商品詳細を見る

 満足度★★★

小宮一慶さんの、ビジネスマンのための「養成講座シリーズ」第4弾。
今回、養成するのは「読書力」です。

最近、なにかと速読・多読が流行っていますが、
小宮さんが提唱するのは、目的に合わせて読書法を変えること。

確かに、いろいろな読書法があって然るべきでし、
楽しみ方もいろいろですから、目的によって読み方を変えるのは、
理に適っていますね。

本書では、次の5段階の方法が紹介されています。

  1.速読
   →知りたい情報がある時に、短時間で知識を得るための拾い読み。
  2.通読1
   →楽しむために、最初から最後まで読んでいく一般的な読書法。
  3.通読2
   →論点を整理しつつ考えながら読む。世間では熟読と呼ばれる方法。
  4.熟読
   →他の本を参照したり、書いてあることを関連付けながら深く読む。
  5.重読
   →意識を深めるために、良い本を繰り返し読む。

この内、「通読2」と「熟読」が頭を良くする読書法とのことです。

私の読書を、小宮さんの分類に照らし合わせてみると、
速読が40%、通読1が30%、通読2が15%、熟読が0%、重読が5%
ぐらいの割合でしょうか。

正直に言って、毎日、食べるように読んでいるので、
読み始めて、気がついたら通読2になることはありますが、
およそ速読と通読1の中間の読み方が多くなっています。

そして、読み終えた後、読書メモをまとめ、ブログを書きながら、
通読2のような論点の整理や、活用を考える作業に入ります。

本書も読書本のご多分に漏れず、巻末には「必読書」として
小宮さんおすすめの本が60冊ほど紹介されてるので、
今後の読書の参考になるでしょう。

この本から何を活かすか?

読書力を高めるには、「熟読」で論理的思考力をつけるのが、
一番良いそうですが、残念ながら、私は殆ど熟読をしていません。

熟読に適しているのが、主に第一人者が書いた「入門書」と「専門書」で、
これらを往復するように読むことが勧められていました。

つまり、入門書を読んでから、専門書を読み、
専門書が理解できたら、また入門書に戻る。

私も、たまには、そんな熟読をする必要がありそうです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book. 


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| 読書法・速読術 | 08:05 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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Google経済学

Google経済学(グーグル経済学)~10年後にトップに立てる新経済学入門~
Google経済学(グーグル経済学)~10年後にトップに立てる新経済学入門~
(2008/09/04)
柴山 政行 商品詳細を見る

満足度★★

タイトルに「Google」とつくと、何でも売れる時代になったのか?
そう思わせる一冊でした。

冒頭で、著者の柴山政行さんは、

  「グーグルから最先端の経済・会計・金融・ビジネスを学ぶ本」

と説明していますが、私が読む限りでは、
あまり“最先端”には思えませんでした。

会計や経済の基本を学ぶ「超入門書」という位置づけで、
本書を読むなら、それなりに分かりやすい本ですが、
Googleで検索した結果のスクリーンショットの載せながら
広く浅く解説されているので、少し物足りなさを感じます。

更に、本書の中でいろいろと試算をしながら、
柴山さんの持論を展開していますが、かなり見方が一面的。

話を分かりやすくするために、単純化しているのかもしれませんが、

  「消費税を2%アップさせるかわりに、預金金利を2%アップした方が、
  歳入アップが見込める」

という話も、あまりにも短絡的過ぎます。

単純に上乗せする預金金利に預金残高をかけて、
その金利収入の20%を税収とするという計算自体に間違いはありませんが、
そもそも銀行が預金金利を上げるには、
日銀が政策金利を上げなければなりません。

  「預金金利を上げて怒る預金者がいないから、実行しない手はない」

と言われても、苦笑するしかありませんね。

また、最終章のグーグル活用術も、取って付けたようで、
私としては、柴山さんの本業である会計に的を絞って、
もう少し踏み込んだ解説をして欲しかったところです。

この本から何を活かすか?

本書を読んで、久しぶりにグーグルの株価をチェックしました。

手放してから、ほとんど見ていなかったのですが、
ずいぶん下がっていました。
goog

不況時に、つられて下がった優良株を拾うのはひとつのセオリーですから、
底値を見極める間に、しっかりとグーグルのファンダメンタルズ分析を
しておきたいところです。

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| 経済・行動経済学 | 08:07 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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年俸5億円の社長が書いたお金を生み出す知的生産術

年俸5億円の社長が書いたお金を生み出す知的生産術
年俸5億円の社長が書いたお金を生み出す知的生産術
(2008/09/02)
平 秀信 商品詳細を見る

満足度★★★

所々に「年棒5億円」と書かれていなければ、
平秀信さんが書いたとは思えない本でした。

知的生産術とは、言えないかもしれませんが、普通に良い本です。

例えば、「成功者の条件5個条」も、

  1.変わることを恐れない(環境も、自分自身も)
  2.勉強熱心である
  3.積極的である
  4.素直である
  5.たとえネガティブな状況でも、前向きな言葉を使う

と書かれていますし、
ビジネスで大成功するために必要な3つのスキルとしては、
ビジョン、チームビルディング、リーダーシップと書かれています。

  「相手に買ってもらう前に、まずは自分が相手に何を与えるかが大切」

なんていうアドバイスもあります。

いつもの煽り文章もなければ、毒々しさもありません。

路線変更? と思わせるぐらい、平さんがいつも演出している
非道徳な部分や、異端路線が封印されていました。

それはそれで、真っ当なことが書かれていますから、
素直に読めば良いわけですが、平さんの本と知って
本書を手に取る人には、意外な感じを与ることでしょう。

タイガー・ジェット・シンさんの反則を期待して
プロレスの試合を見たら、正統なレスリングで
勝利してしまった時のような印象です。(古い例えで恐縮です)

ジェット・シンさんが、本当は紳士的な人物だという話もありますから、
平さんも、本当は誠実な方なのかもしれないと想像してしまいます。

この本から何を活かすか?

平さんは、夢の中のアイディアさえも逃さず、
ひらめいた時は起きてメモするそうです。

夢の最中でも、起きようと思えば起きれるとか。

とうことで、私も枕元にメモ帳を置いて寝てみましたが、
起きるのはおろか、どんな夢だったのかの記憶もなく、
いつもの時間に目が覚めました。

気合が足りないと言われれば、それまでですが、
私には、そう簡単にできそうもありません。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book. 

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| ノウハウ本 | 08:02 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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高満足度の記事の抽出方法

当ブログの「サイドバー」下から4番目に「ブログ内検索」
のサーチボックスがあります。

ここに、
  ・「★★★★★」を入れて検索すると、星5つをつけた記事がヒットします。
  ・「★★★★」を入れて検索すると、星4つ“以上”をつけた記事がヒットします。
  ・「★★★」を入れて検索すると、星3つ“以上”をつけた記事がヒットします。

“以上”でヒットするということは、「★」で検索すると、
星1つ~5つまでの記事がすべてヒットしてしまうということで、
少しもどかしいところですが、満足度の高い記事だけを読みたい
というニーズには、何とか応えられそうです。

私自身も、このブログは、星の数で記事を分類せず、
本のカテゴリで分類していので、星が多いものだけをピックアップ
することはできないと思っていましたが、
上記の方法で、高満足度の記事だけを抽出できます。

どなたかが、検索エンジンで、「活かす読書 ★★★★★」
などのキーワードで検索していた形跡がヒントとなりました。

ちなみに、星3つは数が多すぎ、星5つは少なすぎるので、
「★★★★」で検索するのが、一番実用的なのかもしれません。

以前の記事にも書きましたが、「満足度」は、
私の気分に左右されるので、流れの中での相対的に決めている
ものであることを了解のうえ、よろしければ参考にしてください。

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| お知らせ | 08:04 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

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ウェルチの「伝える技術」

ウェルチの「伝える技術」
ウェルチの「伝える技術」
(2008/05/10)
ビル・レーン 商品詳細を見る

満足度★★★

著者のビル・レーンさんは、米ゼネラル・エレクトリック社(以下GE)で
エクゼクティブ・コミュニケーションの責任者およびスピーチライターとして
20年の間、ジャック・ウェルチさんのもとで働いた方です。

レーンさんが、本書を著した目的は3つ。

  1つ目は、レーンさん自身の人生を語ること。
  2つ目は、ウェルチさんが、いかにGEを変貌させたかを語ること。
  3つ目は、有効なコミュニケーション方法を伝えること。

特に2つ目は、長い間ウェルチさんを間近で観察し、
長所も短所も含め、生身の人間としてのウェルチさんが、
GEの舵を取る様子が、コミュニケーションという側面から
語られている点は貴重なところでしょう。

爆発しやすい性格で、すぐに他人の評価を下す。
反面、その後の情報で柔軟に評価を変える。
情熱に溢れ、絶対に妥協を許さず、誠実さを貫く。

そんなウェルチさんのエピソードが満載です。

「市場で1番か2番になれる事業だけを維持」と宣言したスピーチや、
ウォーレン・バフェットさんとの丁々発止などのエピソードも、
面白いところです。

私が本書で驚いたのは、アニュアル・レポートのレター
(年次報告書のCEOからのメッセージ)への力の入れようです。

これは、レーンさんとウェルチさんの共同作業なのですが、
100回近くの書き換え、セミコロンやダッシュの使い方、
果ては印刷中のレポートの書き直しなど、並々なぬエネルギーが注がれて、
伝説的なレターが作られていることが分かりました。

また、こういったエピソードを通じ、GE流のコミュニケーション術が
学べるようになっているのも本書の良い点ですね。

  ・最高のスピーチとは、「いい話だったけど、短すぎるよ。
   もっと聞きたかった」と言ってもらえるもの。

ただ、こう言っておきながら、本書は400ページ近くあり、
少し長く感じることが残念でした。

この本から何を活かすか?

  ・望まれているのは「聞いている側に結論をもたらすスピーチ」

  ・話を聞き終わった聴衆が、帰ってから自分の仕事や生活に活かせる
   何かを得られないプレゼンはすべて失敗。時間の無駄。

このほかにも、本書にはGE流の「伝える技術」の極意が
散りばめられています。

私も、自分が本を読んだ後に活かすだけでなく、
「読んだ後に、活かせるブログ」が書けるように
努力しなくてはならないと感じました。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.  


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| 交渉術・伝える力・論理・人脈 | 11:49 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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