活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


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サブプライムを売った男の告白

サブプライムを売った男の告白―欲とペテンと無知!
サブプライムを売った男の告白―欲とペテンと無知!
(2008/07/04)
リチャード・ビトナー 商品詳細を見る

満足度★★★

サブプライム関連の書籍は、既に多く出版されていますが、
本書はタイトルにあるとおり、サブプライムローン貸付業者(レンダー)
当事者でしか語れない、内幕が描かれています。

ローンを操作するブローカー、借りるための資格を偽造する借り手、
それを知って協力する貸し手、リスクのある住宅ローンを証券化する銀行、
その証券の価値を認める格付け機関・・・

この問題に登場する各プレーヤーの思惑と、食物連鎖の様子。

特に、現場で行われた不正の手口や業者の受け取るマージンなども
書かれていますから、かなり生々しい現場レポートになっています。

まさに、グレーの世界の住人同士が協力して作り上げた
一筋縄ではいかない問題であることが、本書から分かります。

著者のリチャード・ビトナーさんが本書を執筆した目的は、
サブプライム住宅ローン業界の隠された部分を暴くことと、
この根の深い問題の解決策を見つけることです。

一方、金森重樹さんが本書を監訳した目的は、
実際の融資現場のやり取りから、次に同じような問題が発生した時に、
“儲ける”ためのヒントを得ることです。

この著者と監訳者の目的の対比も興味深いところですが、
一般読者の私達としては、同じ轍を踏まないという守りの視点より、
金森さんの攻めの視点で、本書を読む方が得られるものが多そうです。

この本から何を活かすか?

  「私が思うに、今日の世界には強大な力が2つある。
  アメリカ合衆国とムーディーズの格付けだ。
  アメリカ合衆国は爆弾を落として相手を破滅させ、
  ムーディーズは債券の格付けを引き下げて相手を破滅させる。
  正直なところ、どちらがより強力かわからなくなるときがある。」

これは本書に紹介されていた、ニューヨークタイムズ紙のコラムニスト、
トーマス・フリードマンさんの言葉です。

影響力が強大になり過ぎて、疑いもなく誰もがその力に平伏す時こそ、
大きな危機が迫っています。
このような徴候があれば、私達はそれをチャンスとして活かすために、
しっかりと備える必要があるということでしょう。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.  

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| 経済・行動経済学 | 10:25 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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