2008.05.24 Sat
大逆転の経営

大逆転の経営
(2008/04/18)
エイドリアン スライウォツキー 商品詳細を見る
満足度★★★★
企業は、さまざまな「変化」の中でビジネスを行っています。
変化は不確実性を伴うので、「リスク」とも言い換えられます。
しかし、リスクの無いところにリターンはなく、
最大のリスクは最大の収益機会と考えることもできます。
本書は、企業戦略をリスクいう視点から分析し、
そのリスクが訪れる瞬間を認識し、予測し、可能性を引き出し、
チャンスへと転ずる準備をしておく方法を解説します。
著者は、「ザ・プロフィット」でも有名な、
エイドリアン・J・スライウォツキーさん。
今回は、ストーリー形式の本ではありませんが、
非常に読みやすく書かれています。
本書ではリスクを以下の7つに分類し、
各章で事例を挙げ分析した後、
「あなたのビジネスの非リスク化」という処方箋が示されます。
1.大プロジェクトの失敗 → オッズを高める
2.顧客離れ → 顧客ニーズを推測でなく理解する
3.業界の分岐点 → 両方に投資(ダブル・ベット)する
4.敵いそうもない強豪企業の出現 → 別の土俵で戦う
5.ブランド力の喪失 → ビジネスデザインの見直し
6.業界全体の低迷 → ライバル企業と提携
7.成長の停滞 → 新しい需要に投資する
更に、まとめの章では戦略リスクをマネジメントする方法と、
半日のワークショップ用の一覧が示されます。
このように、本書の考えを理論だけで終わらせず、
実行できるレベルまで落とし込んでいるのが、
本書の素晴らしいところですね。
また、スライウォツキーさんが親日派なのか、
本書には日本企業の事例が数多く登場します。
ただ、その中でTSUTAYA(CCC)の記述に関しては、
ちょっと褒め過ぎのように、私は感じました。
この本から何を活かすか? 本書では、「シンセティック・ヒストリー(仮想歴史)」
という手法が説明されていました。
これは過去の出来事を、「もし〜が起きていたら」と
少しだけ前提を変え、その後の展開を推測することで、
リスクを把握したり、可能性のある未来を見極める手法です。
私も、よく普段の生活の中で「あの時、○○だったらな〜」
と考えることはありますが、これを妄想レベルで終わらせず、
そこからシミュレートし、きちんと新たな可能性を探ることが
必要だということですね。
Miss a meal if you have to, but don't miss a book.
| ビジネス書とか | 06:22 | comments:0 | trackbacks:1 | TOP↑


