活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


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子育て経営学 気鋭のビジネスリーダーたちはわが子をどう育てているのか

満足度★★★
付箋数:24

日経BP社の日野さんから献本いただきました。
ありがとうございます。

  「次世代を担う若きリーダーたちは、
  子育てにどのように関わり、どのような
   “人育て” に挑戦しようとしているのか。
  学校選びは? お小遣いのルールは?
  夫婦の協力体制は? 将来の職業選択にどんな
  アドバイスをする? 子育てのベースになる
  原体験として、彼らはどう育てられてきたのか。
  そして、ビジネスと子育ての相乗効果は
  あるのか。人生において、子育てはどんな
  意味を持つのか。聞きたいことが、次々に
  湧いてきた。」

本書は、このような興味に答える本です。

40代以下のビジネスリーダーに「子育て論」を
語ってもらったインタビューをまとめたもの。

インタビューしたのは、ノンフィクション
ライターの宮本恵理子さんです。

登場するビジネスリーダーは、次の10名。

 早稲田大学ビジネススクール准教授 入山章栄さん
 ソラコム社長 玉川憲さん
 ノバルティスファーマ社長 綱場一成さん
 建築デザイン事務所noiz代表 豊田啓介さん
 SOUSEI社長 乃村一政さん
 ソウ・エクスペリエンス社長 西村琢さん
 スペースマーケット社長 重松大輔さん
 ガイア社長 中桐啓貴さん
 NPO法人クロスフィールズ代表理事 小沼大地さん
 WiL共同創業者兼CEO 伊佐山元さん

それぞれのビジネスリーダーに子育てとの
関わり、平日と休日の24時間スケジュール、
6つの子育てQ&A、子育ての原体験なども
語ってもらいます。

そして最後に「あなたにとって、子育てとは?」
という問いに自筆の答えをもらっています。

登場する全員が、しっかりと子育てにも
関わっていることがよくわかります。

例えば、トップバッターで紹介されている
入山章栄さんはこのように語っています。

わが子に与えたいものは何ですか?

  「これからの世界を生き抜くための
  共通言語を与えてあげたいですね。(中略)
  1つは現時点で世界最大の共通語である英語。
  2つ目は数学。3つ目はプログラミング言語。
  そして4つ目が、意外に思うかも
  しれませんが、 “表情” です。」

あなたにとって、子育てとは?

  「何だかいいことばかり話していますが、
  実際には嵐のような衝突を経て、少しずつ
  学習して、やっとここまで来たという感じです。
  子育ては、 “正解のない究極の学習” 。
  このひと言に尽きます。」

よく言われることですが、子育ては教えること
より、教わることの多い体験です。

子育てを経験しなければダメという訳では
ありませんが、やると必ず人生に幅が出て、
深みが増すことは間違いありません。

その経験をどう活かすかは、あなた次第。

入山さんが「経営学より面白い!」と
書いているのもよくわかります。

ここでは入山さんの子育て論の考えの一部を
紹介しましたが、10名のビジネスリーダーの
子育て方針は、ずいぶん違います。

まさに、「子育てには正解はない」ことが、
改めて実感できます。

10人10様だからこそ、本書は条件の異なる
様々な子育て世代の参考になると思います。

欲を言えば、私は15年前に読みたかった。

もはや我が家の子育てに参考にするには
遅いですが、それでも非常に興味深く読む
ことができました。

本書は宮本さんが、日経ビジネスインライン
上で連載していた「僕らの子育て」を
ベースにまとめた本です。

この本から何を活かすか?

それぞれのビジネスリーダーが子育てに、
違った考えを持っていますが、
それでも、いくつかの共通点があります。

それをまとめたのが、次の7つの考えです。

  1. 経営計画と同じように中長期的な
   ビジョンを持つ
  2. 「チーム」として、夫婦で連携する
  3. 「好きなこと」を見つける多様な経験を
   与える
  4. オンとオフを分けすぎず、柔軟に働く
  5. 「共働き」は当たり前、妻と仕事に
   ついて語り尽くす
  6. 「家庭外」の力を、前向きに活用する
  7. 子育ての経験は、事業や組織を
   成長させるチャンス

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 人生論・生き方・人物・哲学 | 05:48 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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君が生きる意味 人生を劇的に変えるフランクルの教え

満足度★★★
付箋数:23

著者の松山淳さんから献本いただきました。
ありがとうございます。

あなたの日常に、「小さい変なおじさん」が
登場したらどうなるのか?

その小さなおじさんは、あなたに語りかけ、
「生きる意味」を見出すことになったら・・・。

本書は、ヴィクトール・E・フランクルさんの
心理学の教えを物語形式で学ぶ本です。

日本ではあまり知られていませんが、
フランクルさんは、フロイトさん、ユングさん、
アドラーさんに次ぐ、「第四の巨頭」と
呼ばれるオーストリアの心理学者です。

そのフランクルさんが創設したのが、
「ロゴセラピー」という独自の心理療法です。

ロゴセラピーとは、ギリシャ語で「意味」を
表す「ロゴス」と治療・癒やしという意味の
「セラピー」を合わせた造語です。

ロゴセラピーは「実存分析」とも呼ばれ、
「意味への意思」こそが、人間を最も強く
動かしているものだと考えます。

そして、心の虚しさを抱えて苦しむ人が、
自らの「生きる意味」を見つめ直して、
再発見することを援助します。

簡単に言うと、「生きる意味」に悩む
人々を救う心理療法です。

「意味付け」は、人に存在意義を与えます。

本書の著者・松山さんも、フランクルさんの
教えに救われた方の一人です。

  「かつて私は、人生のひどく辛い出来事に
  直面し、心の闇に陥って抜けられなくなった
  経験があります。その時、私を支えてくれた
  のが家族の存在とフランクルの言葉でした。
  フランクル心理学を知っていたからこそ、
  人生の難局を乗り越えることができたのです。
  そこで、ひとりでも多くの人にフランクルの
  教えを知ってもらいたいと本書を執筆しました。」

本書の特徴は、物語形式で伝えていることです。

心理学の本はとかく難解になりがちですが、
物語にすることで対話をするように
ロゴセラピーを学ぶことができます。

フランクル心理学は、読書療法に適していて、
物語で主人公の心理的な動きを追いながら、
読者は仮想のカウンセリングを体験する
ことができます。

物語の主人公は、世間からブラック企業と
叩かれているアパレル会社の店長を務める青年。

彼は、店長になって半年。

休日返上で働いても売上予算は達成できず、
部下からは店長失格と罵られます。

上司であるスーパーバイザーからは、
パワハラまがいの指導をされ、
エリア別店長会議では、部長から
「会社のクズ」と罵倒されます。

青年は、そんな憂鬱な日々を送るうちに、
自分が生きている意味があるのかに
疑問を持ち始めます。

  「ボクは何のために働いてるんだろう。
  何のために生きてるんだ。仕事辞めたい。
  会社辞めたいな。こんな人生、生きてて
  意味あるのかな・・・」

青年は、誰もいない自室のベッドで、
頭を掻きむしりながらつぶやいていましたが、
そこに急に話しかける声がしました。

  「意味はあるべ。いつでも人生は意味に
  満ちてるべ」

突如、青年の前に現れたのが、
東北弁なまりで、フランクル三世と名乗る
「小さい変なおじさん」でした。

青年は、小さいおじさんと不思議な7日間を
過ごすうちに、対話を通じて人生を生きる意味を
見出していきます。

青年の抱える心理的な問題は深刻ですが、
小さいおじさんのキャラのおかげで、
ユーモアを交えて、楽しく学べるところが
非常に有り難いところです。

あなたが、自分の生きる意味に疑問を持ち、
少しでも人生に行き詰まりを感じているなら、
本書の物語は参考になると思います。

悩める人にとって、小さいおじさんの
問いかけは、胸に響くもがあるでしょう。

この本から何を活かすか?

ユダヤ人だったフランクルさんは、
ドイツがオーストリアを占領した後、
1942年にナチスに捕らえられました。

収容されたのは、二十世紀最大の悲劇
といわれるナチスの強制収容所でした。

強制収容所でのフランクルさんの
体験を綴ったのが、世界的なベストセラー
にもなった『夜と霧』です。

この本は、17カ国語に翻訳され、60年以上に
わたって読み継がれている名著です。

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| 人生論・生き方・人物・哲学 | 04:35 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

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AI時代の子育て戦略

満足度★★★
付箋数:21

  「すでに “ガリ勉をして東大” というルートは
  ヤバイ。私の肌感覚から言うと、東大卒で
  本当に使える人は10人に1人いるかどうかだ。
  幼い頃から難関校合格を目指して少中高と
  学習塾に通い、特定の正解を得るための
  テクニックを磨く。
  そうやって東大を卒業した結果、わが子が
   “使えない人材” になったら・・・・。
  私なら、そんなハイリスクな教育にベット
  しようとは思わない。」

本書は、マイクロソフト日本法人元社長で、
日本屈指のイノベーターである成毛眞さんが、
AI時代の「子育て」について語った本です。

こらから更にAIが発達すると、今ある職業の
多くは10年後、20年後には存在しないとも
言われています。

それはかつて存在した、一生懸命受験勉強させて、
一流大学へ合格させて、一流企業に就職させる
子育て路線が通用しなくなったことを意味します。

では、これからの時代、どんな子育てをしたら
よいのでしょうか?

  「最初の機会を親が与えるのはいい。
  ただ、そのときは親は無表情でいるべきだ。
  無表情でやらせてみて、ハマっているようなら
  続けさせればいい。それこそが、子どもにとって
  生きる術になる可能性がある。」

これは単に子どもの「習い物」のことだけを
言っているわけではありません。

「ハマるもの」を探して、それを続けさせる
ことが、これからの子育ての重要なポイント。

創造性の少ない仕事はAIに代替され、
学歴というブランドも通用しなくなるので、
秀才を育てる教育は必要なくなるのです。

本書には、成毛さんと堀江貴文さんの対談も
掲載されていますが、そこで堀江さんも
同じことを言っています。

  「僕はずっと “ハマることの大切さ” を
  言い続けてるんですよ。物事にハマる力は
  みんな持っているはずなのに、いつの間にか
  忘れてしまう。親とか学校から “ゲーム
  ばっかりするな、勉強しろ” って禁止され
  続けるからです。」

子どもが興味を持つ対象が見つけにくいなら、
ゲームをやらせればいい。

現代のゲームは親が思っているよりも、
かなりクリエイティブな作業で、攻略する
ためには、自分でいろいろと工夫しなければ
ならないからです。

特に成毛さんは、任天堂が2017年3月に発売した
ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド - Switch
を推奨しています。

また、子どもがハマるものを見つけるきっかけ
として「STEAM」教育が重要であると説きます。

「S」はサイエンス、「T」はテクノロジー、
「E」はエンジニアリング、「A」はアート、
「M」はマセマティックスです。

AI時代になると真っ先に、「文系脳」の人が
食いっぱぐれてしまうので、できるだけ
「理系脳」を鍛えよ、ということです。

論理的な読解力を身につけさせるためには、
プログラミングを学ばせることも推奨されて
います。

そこまで本格的でなくとも、最新のデバイスは
子どもにどんどん与えた方がいいようですね。

また、SF・サイエンス系のマンガやアニメに
親しませるのもいいことですが、1つだけ注意点
があります。

それはファンタジーの要素が強い作品ではなく、
科学考証のしっかりしたSF作品を選ぶこと。

そういう作品でなければ、科学的な素養を
高めることはできません。

個人的には、本書は成毛さんの本にしては、
少しもの足りない印象を受けました。

それは、過激な発言が少ないからではなく、
本書の内容は、AI時代が来る遥か前から、
大前研一さんが主張していたことに近いからです。

この本から何を活かすか?

現在、企業が採用するときに最も重視している
とされるのが「コミュニケーション能力」です。

しかし、成毛さんは、「コミュニケーション
能力は伸ばさなくていい」と言います。

それは、コミュニケーション力はもともとも
能力差が大きすぎるために、才能がない人が
多少能力を伸ばしても、焼け石にだからです。

言語に関する能力は年数が経ってから開花する
こともあり、仮に「コミュ障」であったとしても、
成長すれば自然と治ると説明されています。

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| 人生論・生き方・人物・哲学 | 06:05 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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武器になる哲学 人生を生き抜くための哲学・思想のキーコンセプト50

満足度★★★★★
付箋数:28

「高い満足度」の本を連続で紹介していると、
すべての本を高評価している印象を与える
かもしれませんが、そんなことはありません。

良い本との出会いは、続くときは続くもの。

山口周さんの本は、ハズレがなく、どの本も
面白いのですが、特にこの本は秀逸でした。

今回も、新しい視点を与えてくれます。

本書のテーマは、ビジネスに役立つ「哲学」。

教養を身につけるためには、「哲学」は
学んだ方がいいと知られていても、敷居が高く、
ビジネスでは役立たないと思われています。

しかし、山口さんは哲学をビジネスに
役立てていると言います。

実際に、どのように哲学を活用しているのか?

山口さんは、クライアントとの会議の場で、
「・・・よくそんなことを、思いつきましたね」
と言われることが、しばしばあるそうです。

それは、問題の原因が特定できないような場で、
目の前の霧がすっと晴れ、モノゴトの見通しが
良くなるような本質をズバリと言うからです。

実は、そんなときに、山口さんは哲学の
コンセプトを使っています。

  「こういう場合、私が自分のアタマでゼロ
  から思考を組み立てていることは、ほとんど
  ありません。何をやっているかというと、
  哲学や心理学や経済学のコンセプトを、
  目の前の状況に当てはめて考えてみる、
  ということをやっています。」

本書は、いわゆる「哲学の入門書」では
ありません。

哲学史に沿って、主な流派の考えを紹介する
ものではありませんし、哲学以外の領域も
カバーしています。

そして何より、哲学の体系ではなく、
山口さんの個人的な有用性をベースに
書かれているのが、本書の大きな特徴です。

  「本書で取り上げるコンセプトが、
  哲学史上の重要性よりも、筆者という
  個人にとっての有用性を元に編集されている、
  ということです。ぶっちゃけて言えば、
  筆者にとって “使えるか、使えないか” 
  というだけの評価で編集している、
  ということです。」

哲学なんて学ぶだけ無駄と思っていた人でも、
使えるものだけに厳選しているとわかると、
俄然、学ぶ意欲が出てくると思います。

  なんで僕のスピーチって、今ひとつウケが
  悪いんでしょうか。
  アリストテレスは答えます。
  「ロゴスだけでなく、パトスもエトスも
  大事なんだよ」と。

  ツイテないよなあ、時代も良くないし、
  会社はあんなだし、やる気出ませんよ・・・。
  サルトルは答えます。
  「君は逃げるばかりで、アンガージュマン
  していないのかね?」と。

  新しい業務プロセスが、なかなか根付かないん
  ですよね。
  レヴィンは答えます。
  「導入の前に、まずは解凍できておるかね?」と。

  活発な議論が起きずに、いつもなんとなく
  その場の空気で決まっちゃうんですよ。
  ミルは答えます。
  「悪魔の代弁者を投入せよ」と。

本書で紹介される「哲学・思想のキーコンセプト」
は50に厳選されています。

それらは、山口さん自身の経験から、
「知っていて本当によかった」あるいは、
「修羅場を切り開くのに非常に有効だった」と
思えるものに絞られています。

正直、本書を読むだけで、本当の教養が
身につくわけではありません。

真の教養を身につけるためには、本書の巻末に
掲載されている「ビジネスパーソンのための
哲学ガイドブック」の本を読むべきでしょう。

しかし、本書を読むと、哲学が身近で、
使えるものに変わることは間違いありません。

何より、山口さんの文章は非常に明快で、
知的好奇心を刺激します。

本書は、是非、多くのビジネスパーソンに
読んで欲しい一冊です。

この本から何を活かすか?

山口さんは、ビジネスパーソンが哲学を
学ぶべき理由を4つ挙げています。

  1. 状況を正確に洞察する
  2. 批判的思考のツボを学ぶ
  3. アジェンダを定める
  4. 二度と悲劇を起こさないために

ここで言っている「アジェンダ」とは、
会議の議題という狭義の意味ではなく、
問題を解決する場合の「課題設定」のことです。

目の前の慣れ親しんだ現実から、課題を
汲み取るためには、「常識を相対化する」
ために哲学の力を借りるようです。

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| 人生論・生き方・人物・哲学 | 05:53 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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小保方晴子日記

満足度★★★
付箋数:20

 2014年12月29日
  STAP現象の検証結果について理化学研究所が
  記者会見

 2014年12月29日
  理研の調査委員会が報告書について記者会見

 ――STAP細胞騒動は、これをもって一応の
   幕を閉じた

本書の小保方晴子さんの日記は、その翌々日、
2014年の大晦日から始まります。

 2014年12月31日
  「理研を退職してから10日が経った。家族とも
  弁護士とも連絡を取っていない。誰にも会わず
  一人で過ごしている。自宅前のマスコミの
  張り込みが続いている。先日マンションの前で
  フジテレビのテレビカメラに追われたことが
  怖くて、それ以来マンションの部屋から一歩も
  出ていない。夜に部屋の電気をつけると必ず
  記者さんにインターホンを鳴らされる。
  インターホンの音が恐い。怖くて、マスコミに
  見張られている限り夜になっても部屋の電気が
  つけられない。何もしていないのに疲れていて
  眠る体力もない。噛まずに溶けていくものしか
  飲み込めない。」

本書は、大ベストセラーになった『あの日』の
続編です。

理研退職からの650日間を綴った小保方さんの手記。

婦人公論2017年1月24日号~2018年3月27日号に
掲載された「小保方晴子日記―『あの日』
からの記録」に加筆・修正をして、
書き下ろしを加えて刊行されたものです。

私の中では、ついこの前の出来事のように思えた
STAP細胞の騒動ですが、あれからもう4年以上も
経過していて、時の流れの速さに驚きました。

本書を読んでもSTAP細胞の真実はわかりません。

日々遭遇する出来事やその時の心情を綴った
リアルな日記のように見えて、実はよく練られて
書かれているような気がするのは、勘ぐり過ぎ
でしょうか。

あの日』同様、小保方さんに文才があることが
よくわかります。

騒動の発端の原因が本人にあるにせよ、
マスコミに蹂躙される一人の女性の様子が
よく描かれています。

精神的に追い込まれていくと、人はどうなるのか。

人間の脆さがわかると同時に、それでも何とか
生きていこうとする人間の強さが伝わります。

読んでいても精神的にツライ内容が並びます。

大きな力を持つ組織と一個人の戦いですから、
結果は最初から見えていますが、それでも
つい引き込まれて読んでしまいました。

小保方さんを守ってあげたいと思うファンが
いるのも十分に納得できます。

 2015年1月24日
  「一日に何度も死にたいと思って、気が付けば
  真剣に方法を考えてしまう日々が続いている。
  旅先にいた時のほうが考える頻度が低かった
  ような気がして、明け方に神戸の部屋を出た。
  雪がないところに行こうと思った。
  途中からは車を降りて電車で移動。
  足がガクガク震えた。
  駅のキオスクで『フライデー』を見かけた。
  表紙の “小保方晴子” の文字が目に突き刺さった。
   “小保方晴子さんを窃盗で刑事告発する!” 
  と書かれていた。頭は混乱が渦巻いて、
  胴体の隅々まで重苦しい不快感が充満した。
  哀しいを通り越して泣くこともできなかった。」

現在はアメリカに住んでいる小保方さんですが、
2018年5月の週刊文春でグラビアが掲載され、
話題になりました。

生きていることの証明なのか、チヤホヤされる
ことが好きなのか、正直よくわかりません。

本当にマスコミに辛い思いをさせられたなら、
二度と公の場に出てこないのが普通の感覚だと
思いますが、それでも出てしまうところが
小保方さんなのかもしれません。

この本から何を活かすか?

本書の巻末には、瀬戸内寂聴さんとの特別対談、
「必ずまた、花は咲く」が掲載されています。

こちらも、婦人公論に載ったものの再掲載です。

小保方さんにとっては、寂聴さんと話をして、
救われた思いがしたことでしょう。

寂聴さんの懐の深さがよくわかります。

また、今後、小保方さんが作家としての道を
歩むかどうかわかりませんが、先輩作家の
寂聴さんから学ぶことも多かったと思います。

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| 人生論・生き方・人物・哲学 | 04:13 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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