活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


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生産性

満足度★★★
付箋数:23

マッキンゼー・アンド・カンパニーで
17年間勤務した伊賀泰代さんは、
日本企業と米国企業では、優秀な人材に求める
資質やその育成方法に関して、
2つの大きな違いがあると感じました。

1つは「リーダーシップ」の意識の差です。

リーダーシップについては、伊賀さんの前著
採用基準』で言及されています。

もう1つ、極めて差が大きいのは「生産性」。

本書で伊賀さんは、いかに組織と人材の
生産性を上げるかを語ります。

  「日本の製造現場の生産性は、長らく他国を
  圧倒してきました。しかし、まさにそのために
  日本では、生産性という概念がまるで
   “工場のオペレーションの効率化の話” 
  であるかのように捉えられてしまっています。
  それ以外の分野における生産性への関心の
  低さは、国際的な産業別の生産性比較の
  結果にも顕著に表れています。
  日本のホワイトカラーやサービス業の
  生産性は、欧米先進国に比べて著しく低いと
  何度も指摘されているにもかかわらず、
  その状況はいまだ改善されることはありません」

生産性とは、「成果物」と、その成果物を
獲得するために「投入された資源量」の
比で計算されます。

簡単に言うと、アウトプットをインプットで
割ったものですから、生産性を上げるには、
インプットを少なくしてアウトプットを多く
するしか方法がありません。

日本で生産性向上というと、時間やコストの
削減にばかり目がいってしまいますが、
改善や改革によって成果を上げることでも、
生産性向上は可能です。

本書では、そこに至るアプローチの違いにより、
生産性を上げる方法を4つに分類しています。

 1. 改善=インプルーブメントにより、
  投入資源を小さくする
 2. 革新=イノベーションにより、
  投入資源を小さくする
 3. 改善=インプルーブメントにより、
  成果を大きくする
 4. 革新=イノベーションにより、
  成果を大きくする

特に、多くの企業で生産性の低さが指摘される
ものの代表に「会議」があります。

そのため、「いかに会議の時間を短くするか」
が会議の生産性を上げることと同意と
考えられていますが、大切なのは
会議の成果を高めることなのです。

会議で一番疲弊してしまうのが、時間だけ
ダラダラとかかって、結局何も決まらなかった
というパターン。

それを避けるためには、会議の達成目標を
次の5つのどれかに定めて、それが達成できる
ように準備して会議に臨む必要があります。

 ・決断すること
 ・洗い出しすること(リストを作ること)
 ・情報共有すること
 ・合意すること=説得する=納得してもらう
 ・段取りや役割分担など、ネクストステップを
  決めること

ただし、目標が「洗い出し」だからといって、
その場で「何か意見はありませんか?」と
募っても、時間だけかかってしまいます。

事前に議論のたたき台となるリストを
作っておいて、会議ではその資料を見ながら
不足しているものを追加する方法を取ります。

本書は、生産性をテーマにした本ですが、
自分自身の生産性よりも部下の生産性、
個人の生産性よりもチームの生産性に
フォーカスした本になっています。

それは伊賀さんがマッキンゼーで人材育成、
採用のマネジャーだったバックボーンに
よるものです。

この本から何を活かすか?

  「そもそも “成長する” とは “生産性が上がる”
  ということに他なりません。」

生産性の向上による「成長」とは、
次の4つのサイクルを回すことのようです。

 1. 今まで何時間かかってもできなかったことが、
  できるようになる。
 2. 今まで何時間もかかっていたことが、
  1時間でできるようになる。
 3. 今まで1時間かかって達成していた成果より
  はるかに高い成果を、同じ1時間で達成できる
  ようになる。
 4. 生み出せた余裕の時間で、今はまだできて
  いないことにチャレンジを始める。

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| 組織・社内教育・コーチング | 05:51 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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超チーム力

満足度★★★
付箋数:22

100人の開発者からなるソフトウェアの
開発グループが、急にあなたに与えられました。

そして、きわめて重要なプロジェクトが
割り振られました。

あなたは、次のどちらの方法を選択しますか?

 A) 優れた進行管理やリーダーシップなどを
  駆使して、100人全員でプロジェクトに取り組む。

 B) このプロジェクトに取り組むことに前向きで
  最も優秀な7人をグループ内から見つけ出し、
  プロジェクトに取り組んでもらう。
  残り93人を解雇し、節約した金を使って、
  7人が本当に希望・必要とする最高のツールや
  環境を提供する。
  さらに残った金は、7人がより楽しく、
  気持ちよく仕事に取り組めるように使う。

実際にできるかどうかは別にして、
シナリオBは非常にチャレンジングで
魅力的な選択肢です。

  「仕事の量は、完了のために与えられた時間を
  すべて満たすまで膨張する。」

これは、1955年にイギリスの海軍史家
シリル・ノースコート・パーキンソンさんが
提唱した「パーキンソンの法則」です。

時間は人員とも考えられるので、
組織の人数は、なすべき仕事量に関係なく、
増える傾向にあるということです。

果たして、あなたのチームは、割り当てられた
仕事に対し、適切なサイズでしょうか?

  「チームは、人間の私生活と社会生活の
  大部分を構成するものだ。成功と幸福を手に
  するために、人はチームに頼ることになる。
  しかしながら、そのチームについてわれわれが
  深く考えることはめったにない。
  おかしな話ではないだろうか。
  チームは人間の生活の基盤になるものにも
  かかわらず、主に運、偶然の出来事、
  環境によって形成されることが多く、
  意図的に作られることはほとんどないのだ。」

本書は、「勝てるチーム」を作るための本。

これまで経験にたよって行われてきた
チームビルディングを、数多くの事例から、
科学的に検証します。

著者は、フォーブス誌の発行人で
起業家のリッチ・カールガードさんと、
ジャーナリストのマイケル・S・マローンさん。

お二人は、本書で次のようなアイディアを
検証します。

 ・人種やジェンダーの多様性に関する、
 科学的に正しい答えとは?

 ・認知的多様性が最も高いパフォーマンス
 向上につながる理由。

 ・チーム内の関係の至福点を見つけ、
 生産性を三倍向上させる方法。

 ・画期的な成功を遂げる確率が、
 1人の天才よりも、小さなチームのほうが
 40%も高いわけ。

 ・チームにとって魔法のサイズが7(±2)人、
 150人、1500人である理由。

ちなみにチーム150人とは、イギリスの人類学者、
ロビン・ダンバーさんが提唱した「ダンパー数」
として知られる人数です。

人間にとって、150人が、それぞれと安定した
関係を維持できる人数の認知的上限とする考え。

ダンパー数は、この150以外にもあります。

 3~5人 : 最も親密な友人関係を築ける人数
 12~15人 : 誰かが死んだときに、深く嘆き悲しむ
      友人や家族の数。
 50人 : オーストラリアのアボリジニや
    アフリカ南部のサン人が移動するときの
    平均的な規模に相当
 150人 : 最も有名なダンパー数。

本書は、実用性の点では若干微妙ですが、
読み物としては面白く、チームビルディングに
おいて、新たな視点を与えてくれる本です。

この本から何を活かすか?

チームワーク理論の第一人者である
メレディス・ベルビン博士は、
4~6人の小規模のチームこそが、最もうまく
チーム機能する「スィートスポット」だと
主張しています。

そして、チームが発する文化的なメッセージは、
人数が増えるたびに変わるようです。

 4人 : 私たちはバランスの取れたチームであり、
   合意形成を得意とします。

 5人 : メンバーのうち1人が異質な存在である
   傾向があります。

 6人 : 合意形成には時間がかかりますが、
   最後には必ずたどりつきます。

 7人 : たくさんの結果を生み出しますが、
   一貫性がありません。

 8人 : メンバーは自由に話をしますが、
   誰も人の話を聞きません。

 9人 : 誰かが指揮をしてくれれば、
   うまくいくチームです。

 10人 : 1人のリーダーが出現しますが、
    リーダーのアイディアは平凡な
    ものばかりです。

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| 組織・社内教育・コーチング | 06:06 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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トヨタの失敗学

満足度★★★
付箋数:21

トヨタ自動車は、日本のみならず、世界で見ても、
最も成功している企業のひとつです。

2015年の業績では、自動車販売台数が1000万台を
超えて世界第一位、純利益は2兆円を突破。

どこからどう見ても、輝かしい業績を持つ
超優良企業です。

しかし、長いトヨタの歴史を振り返ると、
決して順風満帆ではなく、会社の存続を
脅かす危機が何度もありました。

古くは、1942年のドッジ・ラインに伴う
デフレによる経営危機。

このときはトヨタ自工とトヨタ自販の「工販分離」
で融資を取り付け、倒産を免れました。

最近では、2009年から2010年に起こった
アメリカでの大規模なリコール問題。

複数のトヨタ車で意図せぬ急加速問題が起き、
社長の豊田章男さんが、米下院の公聴会に
招致され、証言する事態に至りました。

ここまで大きな問題でなくても、現場でのミスや
不良、トラブルなどは山ほど発生しています。

トヨタは、世界で最も多くの「失敗」を経験
してきた企業かもしれません。

しかし、現在のトヨタの成功があるのは、
逆に、数々の「失敗」を繰り返してきたから。

景気低迷や業績不振、不祥事などによって、
多くの大企業が、かつての輝きを失っていく中、
なぜ、トヨタは「失敗」を繰り返しながらも
成功を続けているのか?

その理由は、トヨタの現場にあります。

トヨタの現場には「失敗」という言葉が
ありません。

  「トヨタで “失敗” の代わりによく使われる
  のが “問題” や “不良” といった言葉です。
  これらは発生の原因を突き止めて、解決して
  いくべきものです。だから、必ず前進する。
  しかし、失敗は『失い、敗れる』と書くように
  失地回復できず、そこで歩みを止める
  イメージです。これはもしかしたら私たちの
  おごりかもしれませんが、どんな問題や
  トラブルが起きても、失敗として片付ける
  ことなく、必ず挽回し、前へ進むことが
  できると考えています。」

トヨタでは、問題やトラブルを
「改善の機会」と捉えます。

そうできるのは、一般に言われる失敗こそが、
成功につながる宝の山と考える風土が、
現場から経営トップまで浸透しているから。

本書は、そんな失敗をチャンスに変える
職場環境や企業風土をつくるための
ヒントが書かれた本です。

執筆は、トヨタ自動車とリクルートグループ
によって設立されたコンサルティング会社
OJTソリューションズです。

ベストセラーになった『トヨタの片づけ』を
含むトヨタ仕事術シリーズの一冊。

紹介されているのは、どうしても工場での
事例が多くなっていますが、失敗を埋もれ
させずに改善して、次の仕事に活かす方法は
どんな業界や職種でも使えます。

トヨタ生産方式の根底にある考えを
学ぶことができる一冊です。

 第1章 トヨタの改善は「失敗」から始まる
 第2章 失敗を「視える化」する
 第3章 失敗を「成功」に変えるワザ
 第4章 失敗を活かすコミュニケーション
 第5章 失敗こそが創造を生む

なかなかいい本なんですが、個人的には、
このシリーズの本を何冊か読んでいるので、
少しマンネリ感がありました。

この本から何を活かすか?

  「トヨタでは問題が発生したら、まず、
  何が原因でその問題が生じたかを考えます。
  その原因を取り除かなければ、何度も同じ
  ような問題が再発するからです。」

問題を発生させる真の原因のことを
トヨタでは「真因」と呼びます。

真因を見つけるために有効なのが、
いわゆる「なぜなぜ5回」。

「なぜ、そうなったのか?」を繰り返し、
深堀りすることで、真因にたどり着きます。

場合によっては、5回繰り返さなくても、
真因が見つかることもありますが、
短絡的に「これが真因だ」と決めつけずに、
問題を引き起こす真因を最後まで辛抱強く
絞り込むことが大切のようです。

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| 組織・社内教育・コーチング | 09:20 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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ユニ・チャーム式 自分を成長させる技術

満足度★★★
付箋数:20

生理用品や紙おむつなど、衛生用品の大手メーカー
ユニ・チャームは、カリスマ経営者と呼ばれた
高原慶一朗さんが創業した会社です。

2代目社長として2001年に経営を引き継いだのが、
本書の著者、高原豪久さんです。

高原豪久さんは、社長に就任してから、
海外の売上比率を1割から6割にまで押し上げ、
会社の成長を加速させました。

2015年度の売上高は7387億円で、
この15年間で売上高が3倍にも成長しています。

売上高営業利益率は10.8%と、豪久さんが
引き継いでから、14期連続の増収、
9期連続の増益を達成しています。

先代社長が、1人で会社を牽引するカリスマ経営
だったのに対して、豪久さんが標榜したのは、
コミュニケーションを重視して、経営と現場が
つながって呼応しあう「共振の経営」でした。

その共振の経営を支えるのが「共振人材」。

ユニ・チャームでは、「共振人材の6要件」そして、
理想的な人材の要件を社内に示しています。

 1. 皆が奮い立つ共通の的を創る創造力=大局観

 2. 現場の知恵を経営に活かそうとする“場”を
  組織や固定観念に囚われずタイムリーに設定
  できるコミュニケーション力=傾聴力・提案力

 3. ありのままの一次情報を早く正しく認識できる
  直感力=現場感

 4. 暗黙知の “勝ちパターン” を形式知の
   “勝ちパターン” へ “見える化” できる
  実践力=論理性

 5. みずからの意志やアイディアを集団で実行に
  導く胆力=求心力・共感性

 6.  “勝ちパターン” を “型” として組織に
  浸透定着させる徹底力=しつこさ・真面目さ

いずれも簡単に身につけられる要件では
ありませんが、ユニ・チャームでは、
育ちたいと強く願っている人が、自ら育つことが
できる良い環境や仕組みを用意しています。

本書では、共振人材を育てるために、
ユニ・チャームがどのような仕組みを用意して、
どのような意識を根付かせようとしているのかを
「43の行動原則」として紹介します。

共振人材は、ユニ・チャームに限らず、
グローバルな成長を目指す、あらゆる企業で
必要とされる人材ですから、本書の行動原則は
分野の違う企業でも参考になるはずです。

 第1章 日々の仕事の意義や、今やるべきことに
    意識を向ける
 第2章 醍醐味を知れば仕事がもっと面白くなる!
 第3章 成功するまで諦めないチームをつくる
 第4章 チーム力を底上するコミュニケーション法則
 第5章 成長に欠くことのできない土台とは

本書で私が初めて聞いたのは、
「自己観照」という言葉です。

観照とは、本質を見極めるという意味があるので、
自己観照とは、自分の本質を知るいうことです。

現在のユニ・チャームの「共振の経営」も
高原さんの自己観照によって生まれたようです。

  「私は、先代社長との違いを自己観照することで、
  自分なりの経営スタイルを確立してきました。
  先代がもつ、いかにも創業者らしいカリスマ性や
  直感力といった面では劣るかもしれないけれど、
  成功するまで諦めない粘り強さや現場に出向いて
  社員とコミュニケーションを取りながら
  ことを進めていく力は勝っていると、
  自分のことを外からの目で分析したのです。
  そこから編み出したのが、経営陣と現場の社員が
  方向性を一致させ、互いに知恵を出し合って
  行動する “共振の経営” というスタイルでした。」

自己観照とは、内省して自分のことを知るという
ことでもあるようです。

この本から何を活かすか?

ユニ・チャームでは、環境や仕組みを整えれば、
「人は勝手に育つもの」と考えてます。

そのため、新入社員として最初の1ヶ月間以外は、
特別な研修等のプログラムは持たないといいます。

その分、OJTに力を入れていて、なかでも特徴的
なのは、「2ヶ月間の社長のカバン持ち制度」です。

これは、30歳から35歳くらいの社員たちが
2ヶ月交代で、戦略担当秘書という肩書で、
高原さんに張り付く制度です。

その年齢では出られない会議に、全部出席でき、
通常では顔も見ることもできない社外のトップにも
会うことができる貴重な2ヶ月間。

ユニ・チャームでは、将来の経営陣さえも、
OJTによって育てているようです。

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| 組織・社内教育・コーチング | 06:18 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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即効マネジメント

満足度★★★
付箋数:23

営業部で初めて目標を持った部下と上司の会話です。

 上司 「1週間で50万円を売れよ」
 部下 「それってどうしたらいいのでしょうか」
 上司 「まずは、最低でも1日2件は顧客を訪問しろ」
 部下 「そのためには、どうしたらいいんですか」
 上司 「1日30件は電話をかけろ」
 部下 「30件もですか?」
 上司 「そう。だから、電話をかける相手先の
   リストを毎日50件は用意しておけ」

この、一見、よくありがちな上司の指導は、
どこが間違っているのでしょうか?

このように指導された部下は、なんとなく
わかった気になるかもしれません。

しかし、この指導方法では、次のような結果に
なってしまうことがあります。

  「50件リストを作り、30件電話をかけました。
  でも、アポが1つも取れませんでした。
  言う通りやったので、許してください」

こう言われると、結果が出なくても、
上司は怒ることもできないでしょう。

そして、上司は次のような指導をしてしまいます。

  「よし、明日はリストを100件に増やせ!」

冗談のように聞こえますが、多くの職場では、
これに近いやり取りが頻繁に行われています。

この上司に足りないのは、「Why」の説明です。

部下は「自分はやり方(Why)がわからないから、
その上手なやり方を教えてほしい」と聞いています。

これに対して、上司はそれがうまく実現できる
ようなやり方ではなく、次の課題(What)を
与えているのです。

部下を育てるのがうまいと評判のマネジャーは、
こんな風に指導します。

  「たとえば、リストの中に、必ず過去にわが社の
  製品を使っていたのに、今は競合に乗り換えた
  お客さんがいるはずだ。そうしたお客さまへの
  電話こそ、腕を磨くチャンスだ。
  真摯に頭を下げ、なぜ、わが社の製品を使わなく
  なったのか、その理由を聞け。理由を聞きながら、
  それを1つ1つ心に刻んで、感謝を伝えろ。
  ただ、そうしたお客さまが私たちの製品を
  使わなくなってからは、相当な時間がたっている
  はずだ。その間には私たちの製品も進歩している。
  だから現在ではお客さんが指摘した問題の多くが
  なくなっているはずだ。いろいろ勉強させて
  いただいたと改めて感謝を伝え、そのあとに、
   “最近では弊社の製品も改善しておりますので、
  ぜひ1度パンフレットを持参したいのですが” 
  とアポをとってみろ」

これはあくまで一例ですが、マネジメントが
わかっている上司は、部下にわかるように
Whyを示すのです。

本書は人事のプロ、海老原嗣生さんが、
NHKラジオ「文化講演会」や各地の講演会で
講義した内容をもとにまとめたものです。

2015年3月に刊行した『無理・無意味から職場を救う
マネジメントの基礎理論
』の姉妹編。

前著では、「部下にやる気をどう出させるか」と
「組織全体の活気をどう保つか」の2つのテーマが
取り上げられていましたが、本書はそのうちの
前者に的を絞り、より細かく解説を加えました。

本書でマネジメントの基礎理論として解説される
のは、「2W2R」と「三つのギリギリ」です。

「2W2R」とは、WhatとWay、ReasonとRange。

「三つのギリギリ」とは、次の3つのギリギリの
目標を用意することです。

 1. 易しすぎず難しすぎず、できるかできないかの線
 2. 活かし場を用意する
 3. 逃げ場をなくす

本書では、これらのマネジメントの基礎理論を
クイズ形式で学べます。

この本から何を活かすか?

本書の理論は、7人のマネジメントの大家の
研究がもとになっています。

  ・フレデリック・ハーズバーグさん
  ・アブラハム・マズローさん
  ・リチャード・ハックマンさん
  ・グレッグ・オールダムさん
  ・エドウィン・ロックさん
  ・松井賚夫さん
  ・大沢武夫さん

この中でも、本書の中心となっているのが、
海老原さんが出身のリクルートの創始者の1人、
大沢さんです。

リクルートの気風は江副浩正さんが作ったと
考えている方も多いですが、
「勇気、元気、やる気」に溢れた同社の気風は、
組織心理学者として名高かった大沢さんが
作り上げたもののようです。

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