活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


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残業学 明日からどう働くか、どう働いてもらうのか?


残業学 明日からどう働くか、どう働いてもらうのか? (光文社新書)

満足度★★★
付箋数:23

あなたの会社の「働き方改革」には、
「やらされムード」は漂っていませんか?

現在、日本の多くの企業が取り組んでいる
「働き方改革」ですが、成功したという話を
あまり聞きません。

それは表面的な取り組みは行うものの、
長時間労働を生み出している根本的原因に
対処せずに、労働時間だけを減らそうと
しているから。

このままでは、「現場への無茶ぶり」や
「管理職への労働強化」が多発してしまい、
「働き方改革」には、絶望しかないという
職場も少なくありません。

こうした日本における長時間労働の問題の
メカニズムを解明し、解決策を提示するのが、
本書のタイトルになっている「残業学」です。

残業に関しては、従来、経済学、心理学、
経営学、歴史社会学など各学問領域毎で
研究されてきました。

しかし、本書が講義を行う「残業学」では、
そうしたアカディミズムの壁を飛び越え、
データやエビデンスに基づいて分析し、
解決策を提示します。

著者は立教大学経営学部教授の中原淳さん。

本書では、中原さんとパーソル総合研究所が、
共同で取り組む「希望の残業学」プロジェクト
をベースに、講義形式で説明します。

長時間労働は、会社組織の構造的な問題に
メスを入れなければなりませんが、
個人の心理的な面にも問題があります。

それは「残業麻痺」という問題です。

残業麻痺してしまうと、長時間労働によって、
健康リスクが高まりつつも、一方で主観的な
「幸福感」が高まってしまう人もいます。

残業で、精神的にはフロー状態になり、
努力することが、成長実感を得ているような
錯覚を起こしてしまうからです。

しかし、本書では、個人が感じるほど、
残業は成長にはつながらず、むしろ成長を
阻む要因にさえなっていると指摘します。

そして、あらゆる方面から考察を重ねた結果、
次の残業削減施策を成功させるポイントを
提示します。

 1. 残業の「見える化」によって、自社の
  残業実態を把握し、施策を社内に広める
 2. 本気度を示すことで「『コミットメント』
  を高める」ことに努める
 3. 導入後1ヶ月を越えても継続することで
  「退路」を断って、やりきる
 4. 効果の「見える化」と「残業代還元」と
  いう見返りを用意することで、続ける
  モチベーションを維持してもらう

また、更に踏み込み、問題の根本解決を
図るために、生産性の高い組織への改革に
ついても言及しています。

それは「罰ゲーム化」したマネジャーを
救う、マネジメント改革でもあります。

本書で示される、残業学の知見は、
データをベースにし、様々な学問を横断して
語られているので、あまり反論の余地は
ないように感じられます。

しかし、非常に興味深い考察は多いものの、
残業「学」と付いているだけあって、
あくまで学問であり、どこか他人事のような
印象を受けました。

実際に職場の改革を進めるのは、
組織に所属する人自身なので、第三者的に
言及する方が、良いのかもしれませんね。

 第1講 残業のメリットを貪りつくした日本社会
 第2講 あなたの業界の「残業の実態」が見えてくる
 第3講 残業麻痺―残業に「幸福」を感じる人たち
 第4講 残業は集中し、感染し、遺伝する
 第5講 「残業代」がゼロでも生活できますか?
 第6講 働き方改革は、なぜ「効かない」のか?
 第7講 鍵は、「見える化」と「残業代還元」
 第8講 組織の生産性を根本から高める
 最終講 働くあなたの人生に「希望」を

この本から何を活かすか?

本書には、以下の「残業チェックリスト」が
掲載されていました。

いくつ当てはまるか、数えてみてください。

 □ 職場には、手が空いたら他のメンバーの
  仕事を手伝う雰囲気がある
 □ 職場には、一致団結して目標に向かっていく
  雰囲気がある
 □ 仕事中、時間を忘れて仕事をしている
  ことがある
 □ 仕事中、完全に集中して周りが
  気にならなくなることがある
 □ 自分の思い通りに仕事を進められて
  いると思う
 □ 自分の思った通りに仕事をコントロール
  できていると思う
 □ やりがいや働きがいをもって仕事に
  取り組んでいる
 □ 今後、現職以上に昇進するチャンスが
  あると思う
 □ この会社にずっと勤めていたいと思う
 □ 今の会社全体について総合的には
  満足している

どれも当てはまった方が良さそうな
設問に見えます。

しかし、チェックが「3つ以上」つくと、
残業麻痺になるリスクがあるようです。

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| 組織・社内教育・コーチング | 05:59 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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人が集まる会社 人が逃げ出す会社


人が集まる会社 人が逃げ出す会社 (講談社+α新書)

満足度★★★
付箋数:22

あなたの会社は、人が集まる会社ですか?
それとも、人が逃げ出す会社ですか?

本書の著者、下田直人さんは社労士として、
企業の就業規則作りに携わる中で、
多くの経営者と話をしてきました。

そこで見えてきたのは、「人が集まる会社」と
「人が逃げていく会社」の違いでした。

その違いとは、業績や従業員といった
具体的な数字では表せないものした。

それは、「人間らしい心を感じられる会社」か、
「人間らしい心を感じられない会社」か、
という基準でした。

下田さんは、この基準をもとに、世間の
会社を大きく2つに分類しています。

1つは、「人の心を温める会社」。
もう1つは、「人の心を冷やす会社」。

「温める会社」は、人の心が感じられて、
関わる人の心も温めます。

結果として経営も安定し、利益もついてきます。

一方、「冷やす会社」は、人の出入りが激しく、
社内はいつもギスギスしています。

その結果、一時的に数字は良いことがあっても、
長期的には、経営は行き詰まっていきます。

本書では、どうしたら「温める会社」に変わり、
人が集まる会社になれるのかについて、
具体例を挙げながら解説しています。

まず、それぞれの会社の特徴を、
もう少し見てみましょう。

<冷やす会社の特徴>
 ・人をすぐに使えるか使えないかで判断する
 ・やたらとペナルティを科そうとする
 ・本来の目的を見失い、手段が目的と
  なってしまっている

<温める会社の特徴>
 ・フェイストゥフェイスを重視する
 ・多様性の受け入れに柔軟である
 ・個人を大切にしている
 ・利益を一番とは考えていない
 ・人の「良心」を大切にしている

温める会社は、少しアナログで昭和チックな
印象があるかもしれません。

しかし、「ハード」の面ではなく、
「ハート」の面で、会社を居心地がいい場所に
するという発想が根底にあります。

それは、人と人のつながりが感じられて、
心が通う交流があり、心が温まる場所に
会社がなるということです。

では、どうしたら温める会社になれるのか?

下田さんは、温める会社は「クレド」から
始まると言います。

  「クレドや行動指針、理念といった言葉を、
  それぞれの意味合いを理解して使い分け
  している会社もあるが、多くの会社は、
  言葉の使い方は曖昧だ。また本書では、
  それらに明確な定義をつけて分類することを
  目的としていない。
  私がここで伝えたいのは、会社の軸となる
  考えそのものが “温める” ものになっている
  ということだ。」

本書では、ワークショップ形式で、
従業員みんなが集まってクレドを作り、
マンダラート型のシートを使って、
実現のための行動に落とし込んでいく
方法が紹介されていました。

また、会社の仕組みとして、就業規則に
どこまで何を盛り込むのか。

そして、それ以外にどんな仕組みがあると、
「良心」が発揮されるのかについても
具体例が数多く紹介されています。

私たちが飲食店を選ぶときでも、
人が全然入っていない店は入りづらく、
流行っている店なら長時間並んでも
そこで食べたいと思います。

会社も同様で、人が集まる会社には、
その様子を見て、更に人は集まり、
人が逃げ出す会社は、どんな好条件を
出しても、人は寄って来ません。

つまり、会社はどんどん2極化が進む
傾向があるということです。

いくら働き方改革をやっても、
会社の根本が、人の心を温めるように
なっていないと、人は逃げて行くのです。

本書は、会社をよく変えていくための
「新基準」として参考にしたい本です。

この本から何を活かすか?

次に挙げる項目は、あなたの会社の経営者に
当てはまりますか?

 ・経営者はメンターやコーチをつけている
 ・読書家である
 ・心を磨く勉強会に参加している
 ・自らの高まりを周囲にシェアしている
 ・良心を発揮した自分が一番心地よい
  ことを知っている

「温める会社」の経営者は、これらの特徴が
あるようです。

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| 組織・社内教育・コーチング | 05:50 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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「ほめちぎる教習所」のやる気の育て方

満足度★★★★
付箋数:25

少子化と、若者の車離れが進んでいることで、
自動車教習所はどこも、生徒数が徐々に
減っている状況です。

そんな中で、この5年ぐらいで生徒数が
急増している自動車学校があります。

メディアに取り上げられる機会も多いので、
聞いたことがある方も多いかもしれません。

その自動車学校とは、三重県伊勢市にある
「南部自動車学校」です。

なぜ、南部自動車学校は生徒数が急増
しているのか?

それは、2013年2月から
「ほめちぎる教習所」へリニューアルし、
「生徒をほめてほめてほめちぎる」指導に
切り替えたからです。

従来の自動車学校のイメージは、
「叱られて」自動車の運転技術や
交通ルールを学ぶというものでした。

学校側も車の運転は命がかかっているので、
中途半端な教え方をすれば、事故を起こし、
生徒も指導員も不幸になると考えていました。

マジメで熱心な指導員ほど、生徒を厳しく
叱って指導する傾向がありました。

南部自動車学校が「ほめちぎる教習所」へ
リニューアルすると発表した当時は、
「甘い教え方では安全は守れない」、
「やめたほうがいい」、「うまくいきっこない」
などたくさんの人から反対されたようです。

しかし、「ほめちぎる教習」を導入した結果は、
周囲の心配とはまったく違ったものでした。

まず、免許を取る人の数が年々減少する中で、
生徒数が大きく増え始めました。

それだけでなく、「ほめる」教習の実施で、
免許の合格率も2014年から年々上昇しました。

更に、安全面においては、同自動車学校の
卒業生の事故率が半数近くまで減少しました。

この「ほめる」メソッドがもたらす影響は、
生徒たちだけではありません。

教える側の指導員にもいい影響を与えました。

・仕事に積極的に取り組む指導員が増えた。
・自動車学校全体の雰囲気が良くなった。
・仕事のストレスで心を病む指導員が減った。
・職員の離職率も減った。

このような南部自動車学校の成功を受け、
他の地区でも「ほめちぎる教習」を導入する
教習所が増えてきています。

また、メディアで取り上げられたことで、
異業種の企業や、PTA、大学、地元の主婦の方
まで、多くの方が見学や研修に来るように
なったようです。

南部自動車学校の行う「ほめちぎる教習」とは、
ただ「すごい」「すばらしい」と言い続けたり、
心にもないお世辞を言う指導ではありません。

ほめるのは、生徒の成長を促すため。

従来の「叱る」教え方は、「基準に達していない
ところを指摘する」上から目線の指導でした。

これに対して「ほめる」教え方は、
「今どれくらい基準を満たせているかを知らせる」
同じ高さの目線からの指導です。

「ほめる」は生徒の承認欲求を満たし、
それを素直に表現するものなのです。

実は、最近に若い人ほど、この承認欲求は高く、
「ほめる」ことの効果があるようです。

本書は、南部自動車学校の「ほめちぎる教習」の
ノウハウを他の業種でも活用できるように
公開した本です。

著者は、同自動車学校代表の加藤光一さんです。

本書の監修を『学年ビリのギャルが1年で
偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話

で知られる坪田信貴さんが担当しています。

「ほめる」ことがいいとわかっていても、
なかなか簡単には、人をほめられないものです。

本書では、私たちの心理的構造から、
実際にどのように「ほめる」習慣を導入し、
何と言って「ほめる」かの実践例まで
細かく解説します。

この本から何を活かすか?

本書には巻末には、「ほめちぎる教習所」の
イチオシ「ほめ方10選」が紹介されていました。

  1. すぐほめ:すぐその場でほめる
  2. 最初ほめ:初対面のときにほめる
  3. 原因ほめ:原因を理解したことをほめる
  4. 拡大ほめ:小さなことに目をつけてほめる
  5. 比較ほめ:ほかと比較してほめる
  6. プロほめ:もうプロレベルだよとほめる
  7. 質問ほめ:いい質問だねとほめる
  8. 第三者ほめ:第三者がほめていたと伝える
  9. つぶやきほめ:あえて抑えた言い方で伝える
  10.ほめきり:最後はほめて終わる

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| 組織・社内教育・コーチング | 06:10 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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信頼の原則――最高の組織をつくる10のルール

満足度★★★★
付箋数:25

ダイヤモンド社の上村さんより献本頂きました。
ありがとうございます。

アメリカの航空業界が不振に陥る中で、
利益を得ている数少ない航空会社の一つが、
ジェットブルー航空です。

同社は北米LCC部門で12年連続顧客満足度
「1位」を獲得しています。

ジェットブルーは、逆境に遭遇しても、
その時の対応で、ファンを増やしている
稀な航空会社です。

最も有名なエピソードは、2007年に起こった
バレンタインデーの日の事件です。

この日は、JFK空港が悪天候のため
フライトのキャンセルや遅延があり、
およそ13万人の乗客に影響が出ました。

ジェットブルー航空にはクレームが殺到。

この時同社は、アメリカの航空会社として
初めて「航空旅客権利章典」を発効し、
乗客の補償を始めました。

航空券料金を全額払い戻しするだけでなく、
更に無料の往復航空券を提供しました。

補償額は、およそ30億円。

当時CEOだったデビッド・ニールマンさんは、
出演依頼があったニュースやTV番組には、
すべて出演し、真摯に質問に応えました。

悪天候であったことは一切言い訳にせず、
お客様に迷惑をかけたのは自分たちの責任
であると謝罪したのです。

こうした対応の姿勢で、ジェットブルーは、
顧客からの信頼を取り戻しました。

同社は現在、2007年の2倍もの売上に
成長を続けています。

本書は、現ジェットブルー航空会長の
ジョエル・ピーターソンさんによる
最高の組織を作るためのルールが書かれた本。

ジェットブルーが、最高の組織を作るために
最も大切にしてきた要素が「信頼」です。

信頼が行き渡った組織は、個人では絶対に
たどり着けない高みに到達できます。

しかし、信頼はたった1人の行為で
簡単に壊れてしまうものです。

ジェットブルーでは、どのようにして、
組織に信頼を浸透させてきたのか?

そのための原理原則が、本書で示される
10のルールです。

 ルール1 誠実さを身につける
 ルール2 すべての人を尊敬する
 ルール3 権限を委譲する
 ルール4 目標を具体的に示す
 ルール5 夢を共有する
 ルール6 事実をありのままに伝える
 ルール7 尊敬して論争する
 ルール8 謙虚さを忘れない
 ルール9 相手も勝つ交渉をする
 ルール10 慎重にルールを守る

組織が信頼を築く中で、最も重要な
鍵となるのがリーダーの立ち振舞いです。

どんなに能力があり、カリスマ性があっても
家族・友人・仲間との約束を守れない
リーダーは、組織内に永続的な信頼を
築くことはできません。

リーダーの言行一致が、信頼の核心。

トップが誠実であることが、信頼を組織に
根付かせるためには絶対に欠かせません。

そして、信頼を組織全体に浸透させるために、
リーダーはあらゆる人に対して、
敬意を払う必要があるのです。

本書で、ピーターソンさんが語る原則は、
机上の空論ではなく、ジェットブルーで
これまで実践されてきた内容です。

ですから、平易に書かれていますが、
1つ1つが重みのある言葉になっています。

この本から何を活かすか?

飛行機のような閉ざされた空間の中で、
赤ちゃんに大声で泣かれるのは、
なかなか辛いものがあります。

しかし、最も辛いのは、子どもに泣かれて
周囲に迷惑をかけたと感じる母親です。

そうした母親のために、ジェットブルーは
どんなサービスを行ったのか?

それは、赤ちゃんが泣くと
周囲が笑顔になるサービスです。

ジェットブルーは、機内で赤ちゃんが泣く
人数によって、次回以降使える
割引航空券を提供しました。

1人泣くと25%オフ、2人泣くと50%オフ、
3人泣くと75%オフ、4人泣くと100%オフ

このサービスで、機内で赤ちゃんが
泣くたびに乗客は笑顔になり、
4人目が泣いたときには、
機内全体で拍手が起こったと言います。

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| 組織・社内教育・コーチング | 05:38 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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カイシャの3バカ

満足度★★★
付箋数:23

  「会社生活では3つの巨大な障害物が
  立ちはだかる。それは、 “会議好き”
   “規則好き”  “数字好き” の3バカである。

  (中略)そこで本書では、とくに多くの
  組織人が苦しめられている障害物を
   “カイシャの3バカ” としてクローズアップし、
  その心理構造と具体的な攻略法を示す
  ことにした。
  ぜひ参考にして、この種の理不尽な圧力を
  跳ね返したり、うまくかわしたりして
  いただきたい。

  だが、そんな組織にも、なかなか跳ね返したり
  かわしたりできない、どうにも強烈なバカが
  いるものだ。そんなときにも、その心理構造が
  わかり、じつはとても可愛そうな人なのだ
  と知れば、怒りや苛立ちも鎮まり、
  冷静な対処ができるようになるはずだ。」

本書の著者は、『「上から目線」の構造
ほめると子どもはダメになる』などの
著作がある心理学の榎本博明さんです。

では、「カイシャの3バカ」の中から、
「会議好きバカ」について見てみましょう。

  ・何かにつけて会議を開きたがる
  ・現場の忙しさを無視して会議を開く
  ・意味のない会議が多い
  ・会議をやたら長引かせる

会社ではこういった事例がよく見られます。

会議好きバカがいると、現場の業務に支障が
出たり、決定までに時間がかかったり、
責任の所在が曖昧だったり、やる気がある人の
モチベーションが下がるなどの弊害があります。

では、「会議好きバカ」の心理メカニズムは
どのようになっているのでしょうか?

少し心理学の専門用語が登場しますが、
榎本さんは次のように解説しています。

  ・どんなムダな会議でも、本人の
   「承認欲求」が満たされる。
  ・欧米は「自己中心の文化」、日本は
   「間柄の文化」。他人に配慮するから
   会議に時間がかかる。
  ・「責任の分散心理」が彼らの中に潜んでうる。
  ・「みんなで決めた」から当事者意識が
   希薄になり、気楽でいられる。
  ・「自分開示のカタルシス効果」を悪用し、
   ガス抜きをさせている。

「会議好きバカ」は、会議が仕事の妨げに
なっているという発想がありません。

不毛な会議ばかりしているクセに、
重要な仕事をしていると思っているので、
非常にたちが悪い。

では、そのような「会議好きバカ」へは、
どのように対処すべきなのでしょうか?

どうやら根本的な解決法はないようですが、
榎本さんが示す対処法は2つあります。

1つ目は、会議中に本来の仕事にかかわる
内職をすること。

ムダな会議だからといって、サボれない
場合もあるので、あらかじめ準備しておいて、
本来の仕事のための頭脳労働の時間に
使うようにします。

2つ目は、やむを得ないとみなされる
サボり方を工夫すること。

取引先との約束をあえて会議のある時間に
入れ、先方の都合でやむを得ず会議を
欠席する形にもっていきます。

また、会議が一定時間を超えたときは、
現場の部下から緊急事態で呼び出して
もらうよう仕込んでおくこともできます。

「規則好きバカ」も「数字好きバカ」も含め
「カイシャの3バカ」は、いずれも自信のない
保身的な小人物かつ、自分好きな人。

その迷惑なところを理詰めで説明して、
改めてもらおうとしても、感情的な反発を
招くだけのようです。

ですから、根本的な解決はできなくても、
3バカの気持ちのケアを心掛けながら、
その弊害を最小限に食い止める工夫を
すべきなのです。

この本から何を活かすか?

本書には3バカ以外にも、多くのバカ事例が
紹介されています。

 「おしゃべりバカ」、「イエスマンバカ」、
 「かわい子ちゃんバカ」、「前例踏襲バカ」、
 「手柄横取りバカ」、「使い分けバカ」・・・。

本書で紹介されるバカは、まさに会社あるある。

こういった指摘があるだけで、なんとなく
読んでいて気持ちが晴れる感じがします。

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| 組織・社内教育・コーチング | 05:52 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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