活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


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UPSTARTS UberとAirbnbはケタ違いの成功をこう手に入れた

満足度★★★★
付箋数:27

2009年1月20日、ワシントンDC。

第44代アメリカ合衆国大統領、バラク・オバマさん
の就任式には、その歴史的瞬間を一目見ようと、
200万人近い人が集まっていました。

その中に、当時はまだ、ほとんど無名だった、
2つのグループが参加していました。

1組目は、ブライアン・チェスキーさん、
ネイサン・ブレチャージックさん、
ジョー・ゲビアさんの3人組です。

もう1つは、ギャレット・キャンプさんと
トラビス・カラニックさんの2人組です。

本書の2つの物語は、オバマ大統領就任式の
熱狂の日から始まります。

9年経った現在でも、この5人の名前を
聞いただけで、ピンと来る人は、
日本ではあまり多くないかもしれません。

実は、この2つのグループは、今をときめく
企業のアントレプレナー(創業者)です。

前者は、世界192カ国の33,000の都市で
80万以上の宿を提供している民泊サイトの
エアビーアンドビー(Airbnb)。

後者は、世界70カ国・地域の450都市以上で
展開する自動車配車ウェブサイトおよび
配車アプリを提供するウーバー(Uber)。

  「技術革新の大波を生み出したわけでは
  ないが、この8年間、だれよりも上手に
  この大波に乗り、利用してきたのが
  ウーバーであり、エアビーアンドビーである。
  売上高で見ても、市場価値で見ても、
  従業員数で見ても、両社ほど急速に成長した
  スタートアップはまずない。
  サンフランシスコの一角、1~2キロメートル
  しか離れていない場所に本社を置く両社は、
  インターネット史における第三の波を
  象徴する物語を紡ぎ出した。
  イノベーションによってデジタル世界が
  現実世界をもカバーしていくポストグーグル、
  ポストフェイスブック時代の物語だ。」

今、最も勢いのあるこの2社は、
設立した年や場所が近いだけでなく、
似ている点が他にもあります。

どちらも、グーグルやフェイスブック
のように高潔な目標を掲げて、
設立されたわけではありません。

最初はただ、自分たちの不満を解消したり、
ちょっとした小遣い稼ぎをしたかっただけです。

また、2社とも車に同乗するとか、家を貸すなど、
古くからあるアイディアに若干のひねりを
加えただけで、それまで接点のなかった人を
つなぎ、オープンな世界を生み出しました。

そして、両社とも、ほぼ常に論議を
巻き起こしてきました。

既得権者から大反対され、既存の法律や
規制の枠には収まりきらず、数多くの訴訟も
起こされてきました。

しかし、そんな混乱を巻き起こしながらも、
両社が急成長できたのは、利用者のニーズを
確実に捉えたからです。

ウーバーとエアビーアンドビーは、
いかにして、成功を掴んだのか?

この2社はどのような人物が創業し、
成功するまでに、どんなドラマがあったのか?

本書は、「シリコンバレーの破壊者」とも
呼ばれる2社の創業からの歴史を綴った
貴重なドキュメンタリーです。

著者は、『ジェフ・ベゾス 果てなき野望』が
ベストセラーになったブラッド・ストーンさん。

ストーンさんは、2社の創業者を含め、
多くの関係者にかなり入念に取材を行い、
本書を執筆しています。

ウーバーとエアビーアンドビーの2社は、
同じ時代の中で、まるで呼応するように
成長します。

しかし、それぞれの創業者は、
最後には180度違った運命を迎えるところが
本書の醍醐味の1つです。

井口耕二さんの翻訳も、素晴らしく、
日本語として全く違和感なく読めます。

私が今年読んだ本の中では一番面白く、
読んで損のない、オススメの一冊です。

この本から何を活かすか?

本書のタイトルは「UPSTARTS」。

辞書には、次の意味が掲載されています。

 アップスタート(名詞)

 1. 最近成功した人物や事業など
 2. なにがしかの活動を始めたり成功を収めたり
   した人物で、経験豊富な年長者や確立された
   手法をあまり尊重しない者

本書の主人公の1人で、最もアクの強い
ウーバーのトラビス・カラニックさんは
まさにアップスタートな人物の象徴です。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| ビジネス一般・ストーリー | 06:02 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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ものの見方が変わる 座右の寓話

満足度★★★
付箋数:22

  「はじめてラクダを見た者はこの未知なもの
  から逃げ出した。二度目に見た者は近づいた。
  三度目に見た者は勇気を出して、ラクダに
  つける面繋をつくった。
  慣れるということは、こんなふうに、
  すべてをなんでもないものにする。
  恐ろしく奇妙に見えたものも、続いてやって
  くると、私たちは見慣れたものとなる。

  さて、ついでにもう一つ。
  見張りに立たされた人たちが遠くから海上に
  なにかを見て、あれは強力な軍艦だ、
  と言った。しばらく経つと、あれは火船、
  ということになった。ついで、小舟、
  ついで雑嚢となり、最後に水に浮かぶ
  棒きれになった。」

これは、「すべての道はローマへ通ず」
などの格言で知られる、17世紀フランスの詩人、
ラ・フォンテーヌさんが作った寓話です。

前半のラクダの話も、後半の軍艦と棒きれの
話も、「ぱっと見は◯◯だけど、よく見ると
××だ」という話しです。

ここでの「よく」には2つの意味があって、
「何度も見る」という意味と、
「遠くではなく近くで見る」という意味です。

前半の話は、ラクダは一見すると恐ろしげで
奇妙な生きものだが、慣れてくると、
愛嬌があって、かわいい生きものに思えてきます。

要するに、初見は当てにならないということ。

後半の話は、最初、軍艦に見えていたものが、
近づくにつれ「火船?」「小舟?」「雑嚢?」
「何だ、棒きれか!」という話です。

要するに、遠目は当てにならないということ。

本書は、「学校の授業」や「会社の朝礼」
などで使える話材として77の寓話をまとめた
ものです。

そのため長い寓話であっても、2分程度で
話せるように要約されています。

各寓話は1~2ページに収まっていて、
著者の戸田智弘さんの解説がその後に
2~3ページ続く構成です。

ところで、なぜ、寓話は必要なのでしょうか?

戸田さんは、次のように寓話の目的を
説明しています。

  「寓話の目的は教訓や真理を伝えることであり、
  お話そのものはそれらを届けてくれる
   “運搬手段” である。別の言い方をすると、
  寓話においては教訓や真理こそがその核であり、
  お話はそれらを包みこむ “外皮” である。
  なぜそのような二重構造をとるのか。
  教訓は苦く、真理は激しいので、そのままでは
  食べられない。ならば、楽しいお話で教訓や
  真理を包んで読者に届けようというわけだ。
  教訓や真理は抽象的であるのに対して、
  お話は具体的で動きを持っている。
  寓話の読み手や聞き手は登場人物や動物と
  同化し、お話の中に巻き込まれていく。
  面白さに気をとられているうちに、
  いつの間にか人間や世界、人生について
  認識が深まっていくのである。」

本書で紹介されている寓話は、イソップ寓話
から世界の古典まで、よく知られたものも
多くありますし、初めて聞く寓話もありました。

また、その解釈も昔から言われている
内容に加え、戸田さんが新しい解釈を
加えたものもあります。

個人的には、77の寓話を一気に読むよりも、
毎日、1つずつ読む方が、余韻を味わえ、
じっくりと心へ染み込む時間が取れるので
いいように思えました。

この本から何を活かすか?

本書からもう1つ、「ヤゴとトンボ」
の寓話を紹介します。

  「ある深い池にヤゴが住んでいた。
  彼らは不思議に思っていた。
  百合の枝をつたって水面にのぼっていった
  友だちは、なぜ誰も帰ってこないのだろう。
  そこで彼れは相談した。
   “次に誰かが水面に上がったら、
  必ず戻ってきて、何が起こったのかを
  話してくれ。約束だよ” 。
  すぐに、仲間の一人が強い力を感じた。
  彼は百合の葉にたどり着き、そこで美しい
  トンボに変身した。
  そのことを伝えようと、彼は池の水面を
  飛び回った。けれど、ヤゴたちは誰一人として、
  その美しい生き物がかつての仲間の一人
  だとは気づかなかったのだ。」

本書では、この寓話に「自分は死んだら
どうなるのか」という「死生観」を加えて
解説しています。

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| ビジネス一般・ストーリー | 05:54 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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シグナル:未来学者が教える予測の技術

満足度★★★
付箋数:23

  「未来はある日突然、完璧な形で立ち現れる
  わけではない。少しずつ、姿を見せる。
  最初は社会の端っこに、ぽつぽつと出現する。
  初めから主流であることは決してない。
  何の脈略もなく登場するので、点と点の間には
  共通点も関連性もなさそうで、
  意味のあるつながりを見出すのは難しい。
  しかし、徐々に一定のパターンが形成され、
  まぎれもないトレンドとなって浮かび上がる。
  たくさんの点が収斂し、一つの方向性や傾向を
  示すようになる。何らかの人間のニーズと、
  それを実現するための新たなテクノロジーを
  組み合わせ、未来を形づくる力となる。」

世界を変える画期的な新製品やサービスは、
世に出るかなり前に、何らかのシグナル
(兆候)が現れます。

しかし、大半の人はそれを見逃してしまいます。

私たちは次に主流となる「本物」のトレンドと、
一過性の「ニセモノ」との違いを、
どのように見分ければよいのでしょうか?

本書は、未来を読むための方法論を紹介した本。

著者は、未来学者で、フューチャー・トゥデイ・
インスティテュートの創設者として、
世界中の顧客に未来予測と戦略を提供する
エイミー・ウェブさん。

空飛ぶ車はなぜ実現しないのか?

なぜ任天堂は生き延び、DECは消えたのか?

自動運転、ロボテクス、宇宙・・・
グーグルは何をしているのか?

ウーバーと他のスタートアップとの
最大の違いはどこにあるか?

なぜマイクロソフトのAIロボットは爆走したのか?

本書では、こういった疑問に答えながら、
未来学者のモノの考え方を説明します。

それは、傍流から主流へ変わるシグナルから、
新たなトレンドを予測し、未来について
より良い判断を下す方法です。

本書の未来予測は、次の6つのステップ
から成ります。

 1.社会の端っこに見を凝らす
  端っこからの情報をとらえられるように、
  幅広く網を張り、ノードとノード同誌の
  関連性を示すマップをつくります。

 2.CIPHER(サイファ)を探す
  端っこから集めたデータを分類し、
  隠れたパターンを発見します。

  探し出すCHIPHERとは、矛盾(Contradiction)、
  変曲(Inflection)、慣行(Practice)、
  工夫(Hack)、極端(Extreme)、希少(Rarity)
  の頭文字です。

 3.正しい質問をする
  自分の仮説や主張に穴がないか確認するために、
  正しい質問をして、パターンが本物のトレンド
  かどうか見極めます。

 4.ETA(到達予定時刻)を計算する
  トレンドを解釈し、タイミングが合っているかを
  確認します。
  その際には、内部の変化と外的要因の両方を
  計算に入れます。

 5.シナリオと戦略を考える
  未来に「起こりうる」、「起こるかもしれない」、
  そして「起こりそうな」シナリオを考え、
  それぞれに対応した戦略を立案します。

 6.行動計画の有効性を確認する
  トレンドに対して選んだ戦略が、望ましい結果を
  もたらすかどうか確認するために、現在と未来の
  両方についてストレステストにかけます。

本書では各ステップで数多くの事例を挙げて
説明します。

わずかなシグナルから台頭しつつあるトレンドを
見つけ、未来のシナリオ・戦略を考えることは、
経営者はもとより、リーダー、チーム、
そして個人にとっても、現在の判断を下すために
役立つことでしょう。

この本から何を活かすか?

TEDに「私がオンラインデートを攻略した方法」
というプレゼンテーションがあります。

30歳で婚活サイトに登録した女性が、
独自の分析と工夫、見せ方の最適化を繰り返し、
理想の結婚相手を見つけるストーリーです。

そのプレゼンをしたのが本書の著者である、
ウェブさんです。



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仕事のストレスが笑いに変わる! サラリーマン大喜利

満足度★★★★
付箋数:23

サラリーマンとして働いていると、
どうしても逃れられない困難な状況に
遭遇することがあります。

例えば、イジワルな先輩と同じ職場で働く
ことになってしまった場合、
あなたなら、どのように対処しますか?

本書の示す回答は以下の通りです。

 ・どんどん話しかけて自分のペースにする。
 ・自分の成長のための訓練だととらえる。
 ・先輩のバックグラウンドを勝手に
  想像して許す。
 ・意味深な本をデスクの上に置いておく。
 ・全部録音して社長に聞かせる。
 ・上回る。
 ・銭湯に誘って裸の付き合いをすると
  見せかけタトゥーを見せつける。
 ・社内のモンスター社員たちを呼び集め、
  イジワルな先輩の存在をかすませる。

実際にできそうな真面目な解決法から、
絶対にできないフザけた回答まで玉石混交。

大切なのは、豊かな発想力をもって、
深刻な状況に対処できるようになることです。

あり得ないバカバカしい選択肢まで考える
ことで、心に余裕が生まれ、緊張した場面でも
焦らずに対処できるようになります。

本書は、サラリーマンが遭遇しがちな場面で
自由な発想力を身につけ、仮に失敗しても
笑い飛ばす余裕を持つようにするための本です。

著者は、『夢をかなえるゾウ』などで有名な
水野敬也さんと、キングオブコント2013年王者
「かもめんたる」の岩崎う大さんです。

知性と笑いの最強タッグが、34のお題に対し、
大喜利形式で対処法を紹介します。

岩崎さんは、得意のイラストを担当。

味のある独特の画風で、大喜利の回答を
より大きな笑いに変えます。

水野さんは、お題の締めとして、
過去に偉大な業績を残した人物がどのような
発想をしたかを紹介します。

冒頭で紹介した「苦手な人とうまくやる」
お題では、ジョージ・ワシントン米初代大統領
の例を紹介しています。

ワシントンさんが大統領になったときに、
二人の人物が政府のある重要な役職に
つきたいと名乗りをあげました。

一人はワシントンさんの親友で、
もう一人は政敵でした。

この時ワシントンさんは迷わず政敵を採用
したので、周囲の人はその理由を尋ねました。

ワシントンさんは次のように答えたそうです。

  「できれば親友の方を採りたいと思っていた。
  彼とは何でも語り合い、お互いよく分っている。
  ただ、実務という点では政敵の方が優れていた。
  合衆国大統領として国のためを考えるならば
  私情に溺れるわけにはいかない」

人は、苦手な人の前では、つい感情的に
なってしまい、嫌な部分や短所ばかりが
目についてしまうものです。

しかし、ワシントンさんのように、
相手の特徴や能力を客観的に評価することが、
苦手な人とうまくやるための大事なコツです。

本書を読んで腹を抱えて笑えるかどうかは、
読む人のセンスの問題もありますが、
私はけっこう笑いました。

読む場所を考えた方がいいかもしれません。

読めば読むほどクセになる感じで、
岩崎さんのイラストがその中毒性に
拍車をかけてます。

本書には、「笑い」と「学び」の両方が
詰め込まれているので、凝り固まった考えを
解きほぐしてくれることでしょう。

今後もお二人のタッグでシリーズ化して
欲しい一冊です。

この本から何を活かすか?

マジメな偉人の発想では、陸軍大将だった
乃木希典さんのエピソードが印象的でした。

乃木さんは、日露戦争で旅順を陥落させた将軍
として世界を驚かせましたが、降伏したロシア
への処置でも賞賛を浴びました。

特にロシアのステッセル将軍と撮った写真が
象徴的でした。

通常、会見の際には、降伏した側の将校たちは
帯剣が許されず丸腰にされます。

しかし、乃木さんは、後世までロシアの将軍の
恥を残すようなことは日本の武士道が許さない
と考えました。

そのため、ステッセル将軍は軍装で帯剣姿のまま
友人として同列に並んだ写真を撮りました。

相手の自尊心や立場に配慮したことが、
良い形の和解につながった実例です。

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東大から刑務所へ

満足度★★★
付箋数:18

本書は元ライブドア代表取締役社長CEOの
堀江貴文さんと、大王製紙の前会長の
井川意高さんの対談本です。

お二人の共通点は、タイトルにある通り、
「東大」と「刑務所」を経験したこと。

堀江さんは、2006年1月16日、証券取引法違反
の容疑で、東京地検特捜部の家宅捜査を受け、
最高裁まで争いましたが有罪判決となり、
長野刑務所に収監されました。

井川さんは、カジノでの使用目的で子会社から
106億8000万円もの借り入れをし、特別背任の
容疑で逮捕され、懲役4年の実刑判決を受け、
喜連川社会復帰促進センターに収監されました。

堀江さんは、出所後に何冊も本を執筆して
いるので、逮捕前後の話や長野刑務所での
体験談は、これまでに語られてきた内容と
大きな違いはありません。

個人的には、井川さんの話を聞いたことが
なかったので、本書の話は新鮮でした。

  「井川さん、普通これだけの額のカネが
  動いていたら、誰だってアヤシイと思いますよ。
  もうホントに勘弁して下さいよ。
  1円単位までカネの出入りを全部調べたけど、
  笑っちゃいましたよ。調べてみたら、あなた
  百何億ものカネの99%を全部バクチに
  使ってるじゃないですか。残りの1%は飲食と
  女の子のために使ったって、我々はホントに
  ガッカリしましたよ!」

これは、井川さんが取り調べを受けた検事から
言われたセリフです。

100億円以上のお金を、単にカジノで溶かして
いるだけとは思わず、東京地検特捜部は当初、
大物政治家への贈収賄を疑っていたようです。

  「もちろん “なんとか返さないとヤバイな” 
  とは思っていたけど、それが罪だとは
  思わなかった。延々とバカラをやり続ければ、
  いつかわ負けを取り返せると思っていた。
  こっちは込んだ負けを取り返すことで頭が
  いっぱいだったし、まさか東京地検特捜部に
  逮捕されるなんて思いもよらなかった。
  自分が逮捕されるであろうという意識は、
  たかぽんと同じくゼロだったわけよ。」

一人ずつだとそうでもないかもしれませんが、
二人揃うと、「ろくでなし感」が強調される
印象を受けます。

お二人が有罪判決を受けたのは悪いことをした
からではなく、裁判官からの「妬み」である
ということで納得しているようです。

井川さんは、佐藤優さんから次のアドバイスを
受けたと言います。

  「井川さん、裁判官にとっては、自分の年収
  よりも大きいカネに関わった人間は全員悪人
  ですから。裁判官は国家公務員の中では
  けっこうたくさんもらっているほうだけど、
  それでもせいぜい年収3000万円くらいが
  上限でしょ。井川さんの年収には全然届かない。
  だから井川さんは極悪人に見えるんですよ。
  しかも巨額のカネをバクチに使ったなんて
  聞いたら、返してようが返してなかろうが
  関係ない。だから裁判で何を言われようが、
  こう思うしかないんですよ。
  『悪かった。悪かった(運が悪かった)』」

堀江さんも、裁判官が自分より年収や
ステイタスが上の人間を認めたくない
という点には同意しています。

お二人には元受刑者であるという暗さは、
微塵もありません。

良くも悪くも、その軽さがあるから、
出所後、楽しく暮らしていくことができる
のでしょうし、その軽さがあったからこそ、
一度塀の中に入ったのだと思います。

もし自分が東大に入っても、こうなりたくない。

もし自分が資産家のサラブレッドとして
生まれても、こんな人生は送りたくない。

一般の人が本書から得る教訓はその程度かも
しれませんが、自分とは全く違う人生を
送った人の話としては、興味深い本です。

この本から何を活かすか?

井川さんの突き抜け方は、なかなかなものです。

本人も経営者として生きるよりも、ヤクザな
生き方の方が性に合っていると自覚があります。

ただし、世間の感覚とどれだけズレているかは、
きっとわかっていないのでしょう。

私は、井川さんの著書、『熔ける』をまだ
読んでいないので、これを機に読んでみたいと
思いました。

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