活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


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人生100年時代の国家戦略

満足度★★★
付箋数:24

自民党の政務調査会「財政再建に関する
特命委員会」の下に置かれ、2016年2月に発足
した「2020年以降の経済財政構想小委員会」。

委員長代行の小泉進次郎議員を中心に、
自民党の20人の若手議員が、2020年以降の
人生100年時代の国家戦略を議論しました。

通称、「小泉小委員会」。

本書は、この小委員会に民間オブザーバー
として参加した藤沢烈さんによる、
500日の激闘をふり返るドキュメンタリー。

この小委員会は、2015年の冬に、高齢者への
バラマキ政策に対して、小泉議員を含む
若手議員が反対したことからスタートしました。

主なメンバーは以下の通りです。

まずは、将来の総理大臣としても呼び声の高い、
小泉進次郎・衆議院議員。

言わずと知れた、小泉純一郎・元首相の次男で、
1981年4月生まれで、2017年時点で36歳。

ジョン・F・ケネディさんを尊敬し、
「意思あるところに道あり」を座右の銘
としています。

世間が持つスマートなイメージとは違った、
愚直で泥臭い一面も持っているようです。

次に、小委員会の事務局長を務めた
村井英樹・衆議院議員。

1980年5月生まれの、2017年時点では37歳。

小委員会では多くの提言を執筆した、
元財務官僚の理論派です。

しかし、その一方で議論が白熱すると、
感情がほとばしる熱血漢でもあるようです。

3人目のキーマンは、小委員会で事務局次長を
務めた小林史明・衆議院議員。

1983年4月生まれの、2017年時点で34歳。

温厚で控えめですが、芯が太くて強く、
議論が白熱すると、まとめ役に徹しました。

メディア戦略の立案ではその手腕を
遺憾なく発揮したようです。

小委員会での3人は、年齢の順番の通り、
村井議員が長男、小泉議員が次男、
小林議員が三男という役回りだったようです。

この小委員会は「レールからの解放」基本方針
として、そこから「厚生労働省分割案」、
「人生100年時代の社会保障へ」、「こども保険」
の3つの提言を党に提出しました。

レールからの解放の「レール」とは、
年齢を軸とした画一的な生き方のことです。

受験に始まり、新卒での就職、
毎日休みなく働き続け、結婚して子どもを持ち、
定年後は余暇を過ごす。

これまでの日本社会では、20年学び、
40年働き、20年休むという人生こそが、
普通で幸せな生き方とされてきました。

全員がこの一本道を歩く前提で社会制度が
作られてきた面があります。

レールから外れても、自由に生きていける
社会の仕組みを作ることを目指しました。

チャレンジしてもやり直しがきく社会で、
若い世代が希望が持てるビジョンを示します。

このレールから外れる議論は、「自由」を
取るか、「安心」を取るかという議論です。

どちらを優先するかは、その人の人生観や
社会観によって意見が別れます。

簡単に結論が出ないからこそ、
議論のテーマとしては興味深いですね。

この小委員会から出てきた3つの提言には、
賛成する人も反対する人もいるはずですが、
若い政治家のドキュメンタリーとしては、
本書は非常に面白いと思います。

藤沢さんが、メンバーとして一緒に走った
からこそ書ける、リアルな激闘の記録です。

  序章 異議あり
  第1章 レールからの解放
  第2章 人生100年時代の社会保障
  第3章 こども保険をつくる
  終章 骨太の方針

この本から何を活かすか?

「こども保険」とは、子どもが必要な保育、
教育などを受けられないリスクを社会全体で
支えるもの。

保育・教育無償化の財源として、
現在の社会保険料に上乗せして資金を
集める仕組みです。

これにも当然、賛否両論ありますが、
前大阪市長・元大阪府知事の橋下徹さんは、
「就学前児童問題は地方の仕事だ」として
反対していましたね。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 社会・国家・国際情勢 | 06:06 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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モヤモヤが一気に解決! 親が知っておきたい教育の疑問31

満足度★★★
付箋数:20

オトバンクの上田さんから献本いただきました。
ありがとうございます。

本書の著者、石井としろうさんは、
政治家で、元衆議院議員です。

  「私は今年(2017年)、46歳の教育実習生として
  母校の教壇に立ちました。政治家として
  教育政策に携わり、さまざまな立場から
  語られる教育問題に直面して、
  現場はどうなっているか知りたかったのです。
  現場の問題を肌で感じると、多面的な角度から
  教育問題が見えてきます。

  本書は、私が政治の世界、学校の教育現場、
  民間企業、そして国会とさまざまな場に
  身を置いて得た経験と知識をもとに、
  お子さんの教育に向き合うヒントを
  お伝えするものです。」

石井さんは、国会議員をしていた頃に、
教育の本論がほとんどなく、教育費用の話や
イデオロギー的な話ばかりにエネルギーが
割かれていることが気になっていたそうです。

そこで、単なる視察ではなく、教育実習生
として実際の教育現場に入るという、
普通の政治家ではあり得ない経験をしました。

本書は、国会議員と教師という経験を持つ
石井さんが、親が持つ教育の31の疑問に
答える本です。

例えば、次のような教育の疑問に対して、
回答しています。

・先生はどうしてあんなに忙しいの?
 子どもをしっかり見てもらえるか心配です。

  「いまの学校の先生は、授業のほかにも
  生活指導や部活の顧問など、やることが
  たくさんありますからね。日本の教員の
  長時間労働は世界でもトップクラスです。
  教員の負担を減らすために、一部の自治体で
  新しい取り組みが始まっています。
  こうした動きを広げていきたいですね。」

・グローバル化の時代を生き抜くには、
 英語ができないとダメですよね?

  「たしかに、英語が話せないよりは話せた
  ほうがいいのですが、英語が話せるだけでは
  社会で通用しません。言語としての英語は
  あくまで “ツール” だと考えましょう。
  単に英語を話すだけでしたら、近い将来、
  AIが通訳してくれる時代がやってきます。
  むしろ大事なのは英語が話せることよりも、
  ほかの国の文化を理解し、協力しながら
  問題を解決する力です。」

これは、石井さんの回答の一部ですが、
親としての心配している点やモヤモヤしている
点を捉えて、回答してくれています。

単なるQ&Aではなく、問題の背景や歴史の流れ、
他国の動向なども交え、本質的な部分に
ページを割いて回答しているのは、
さすが政治家といったところでしょうか。

小手先で回答しようとせず、それがどんなに
難しくても、しっかりと向き合って回答して
いるのが、子を持つ親からすると好印象です。

個人的には、石井さんが取り組んでいる
「シチズンシップ教育」に興味を持ちました。

シチズンシップ教育とは、社会や政治に
主体的に参加するための教育のことです。

子どもたち自身が、「私は社会を構成する
ひとりである」と自覚し、日常的に社会や
政治のありかたに興味を持つ。

そして、問題解決のために行動できる人間に
育つことが目的です。

日本は他の国と比べ、シチズンシップ教育が
遅れているようですが、18歳選挙権も始まり、
これからますます重要度が高まる教育です。

これからの社会では、「ルールに従う」だけ
でなく、自ら「ルールを作る」ことが
求められます。

シチズンシップ教育は「社会のルールを
自分たちでつくること」を学ぶ教育でも
あるようです。

この本から何を活かすか?

・正解のない時代に、子育てのヒントを
 どこに見出せばよいのでしょうか?

この疑問に対して、石井さんは、
人類の歩みを振り返ると、思わぬ人生の
ヒントが得られるとアドバイスしています。

そこで推奨されていたのが、ジャレド・
ダイアモンドさんの『銃・病原菌・鉄』です。

人類の壮大な歩みが書かれた名著ですから、
私も不透明な時代を生きるヒントになる
一冊だと思います。

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| 社会・国家・国際情勢 | 05:53 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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2030年ジャック・アタリの未来予測

満足度★★★
付箋数:26

  「 “起きるわけがない” と決めつけても、
  どんなことだって起こりうる。
  こうした最悪の事態を予測することこそが、
  最悪を回避する最善の手段なのだ。
  だからこそ本書で開示する数々の予測は、
  われわれ個人、家族、国家、人類のサバイバル
  に必要不可欠なものなのである。」

これは日本版を出版するにあたり、
本書の著者、ジャック・アタリさんが、
日本の読者へ向けた言葉です。

本書は2016年にフランスで刊行された
「Jacques Attali, Vivement apres-demain」
の邦訳本です。

タイトルを直訳すると「明後日を生き生きと」
という意味になるようです。

ジャック・アタリさんは、「ヨーロッパの知性」
とも称される経済学者です。

1980年代からフランス大統領特別顧問を務め、
サルコジ政権以降には「アタリ政策委員会」
を作り、大統領に政策提言を行ってきました。

現在のエマニュエル・マクロン大統領を
発掘したのもアタリさんだったといいます。

アタリさんは、これまでもソ連の崩壊、
金融バブル、テロの脅威、トランプ大統領の
誕生などを予測し、的中させてきました。

本書では、今から2030年までに世界中で
起こるであろう、さまざまな重要な出来事
について語ります。

執筆の目的は、誰もが世界の明るい展望と
脅威を知る術をマスターし、それらの機会と
リスクを推し測ることができるように
することです。

シェアリングエコノミー、高齢化する世界、
加速する富の偏在、民主主義の行方、
気候変動と環境問題、報道の自由、教育、
医療、金融システムなどなど。

さまざまな角度から未来に起こりそうな
ことに言及しています。

よく言えば複眼的で考えられるすべての
可能性から未来を検討している。

悪く言えばハズレのない占いのように
イイことも悪いことも一通り羅列している。

どちらと感じるかは読者次第ですが、
本書の目的からすると、それはあまり
重要なことではありません。

未来予測の目的は、最悪の事態にならない
ように今から行動を変えることなので、
まずは最善も最悪も両方のシナリオを
揃えることから始まるのです。

アタリさんの予測する未来は、運命として
受け入れるものではなく、行動を起こして
変えていくことを前提としています。

  「自分と世界とは相互依存していることを
  自覚するのだ。そこで、次のことを理解
  すべきである。自分が不幸になる原因は、
  ほとんどの場合、他者の不幸に対する
  われわれの無分別やあきらめからである。
  他者を喜ばせることができないのなら、
  あるいは他者の役に立てないのなら、
  それは自身の成功とは程遠い。
  そしてとくに、次世代に対して利他的に
  なることは自分自身の利益なのだ。」

本書で、個人がとる行動としてキーワード
として何度も登場するのが「利他的」という
言葉です。

現状で起こりうる問題を直視した上で、
各自が合理的な利他主義者になることが、
明るい未来をつくると述べられています。

この本から何を活かすか?

本書の最後に記載されているアタリさんの
10の提言は以下の通りです。

 1. 学校や法律の教科書など、いたるところに、
  利他主義、寛容な精神、誠実さを養うための
  学習を取り入れろ。

 2. 国連総会のもとに、安全保障理事会、
  次世代会議、世界環境裁判所の3つの機関を
  設立せよ。

 3. 世界的な紛争が勃発するリスクと闘え。

 4. 法の支配と暴力を抑制する合法的な手段を
  強化せよ。とくに、女性や子供に対する
  暴力を撲滅するのだ。

 5. 世界経済の連携を組織せよ。

 6. 世界通貨を導入せよ。

 7. 小規模農家の農地を守るために、
  農地に関する所有権を世界的に強化せよ。

 8. 積極的な経済を推進するための世界的な
  基金を創設せよ。

 9. 新たな技術進歩を世界中の人々が利用
  できるように支援せよ。

 10. 最後に、今までに述べたことに対する
  取り組みの進行状況を、企業、都市、地域、
  国、世界という単位で、客観的な指標を
  用いて計測せよ。

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| 社会・国家・国際情勢 | 05:56 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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他人をバカにしたがる男たち

満足度★★★
付箋数:22

  「なぜ、優秀なミドルほど、転職して
  しまうのか? なぜ、これだけ女性活用と
  いいながら、いまだ日本の男女格差は
  世界最低レベルなのか? なぜ、いっこうに
  非正規社員の賃金は上がらないのか?
  答えはひとつ。 “ジジイの壁” は不滅
  だからです。」

本書で言う「ジジイ」とは、年齢的なものを
指しているのでも、男性のことを指している
のでもありません。

あくまで「ジジイ的なるもの」の象徴として、
「ジジイ」という表現を使っています。

ジジイ的なるものとは、自分の保身のため
だけを考えている人のことです。

保身だけを考えているので、会社の中では、
上だけを見て仕事をします。

その一方で、ジジイは自分を脅かさない、
部下のことを見下し、バカにします。

さらに、自分が会社にしがみつくことに
影響しない、社外の人もバカにします。

特にジジイは、社外の人は肩書だけで
判断しますから、立場の弱いコンビニの
店員や、タクシーの運転手に対して、
暴君になることも多いようです。

では、ジジイ化する人と、そうでない人の
違いは、いったい何か?

本書の著者、河合薫さんは、「SOC」が
欠けているかどうかの違いと説明します。

SOCとは、Sense Of Coherenceの略で、
日本語にすると「首尾一貫感覚」となります。

わかやすく言うと、人生のつじつま合わせ
をする力のことです。

これは、ユダヤ系アメリカ人の健康社会学者、
アーロン・アントノフスキーさんが提唱した
概念です。

誰もが認める成功者やレジェンドと呼ばれる
人たちは、例外なくSOCが高いようです。

SOCが高いと、仕事や人生の満足感も高く、
健康状態も良好で、やる気に満ちあふれて
います。

一方、人生のつじつま合わせをする力が
ないジジイは、他人をバカにして低く
見ないと、自分の実力では不安で、
自分を保っておくことができないのです。

  「本書は、他人をバカにして会社に
  しがみつく “ジジイ” にならないための
  指南書です。SOCに欠けているジジイの
  言動を分析し、それを反面教師に
   “高いSOC” を獲得することを目的として
  います。」

私たちは、ある程度の年数を生きていると、
自分の意思では止めることも、避けることも
できない、危機や困難に遭遇します。

「なぜ、自分だけが?」と思うかも
しれません。

特に会社員として働いていると、
理不尽なことのオンパレードと感じます。

しかし、実際は経営者になったり、
独立しても、それはなくなりません。

もっと大きな社会の理不尽さに直面する
だけなのです。

雇われる立場でも、雇われない立場でも、
人生を歩んでいく上では、それほど大きな
違いはありません。

理不尽なことや、困難なことに遭遇しても、
「ま、仕方がない」と自分の中で、
なんとかつじつまを合わせる力が必要です。

自分の気持ちに折り合いをつけることで、
嘆き続けることをやめ、顔を上げて、
前を向いて歩くことができるのです。

本書は、健康社会学の観点から、
現代人の生態を鋭く分析しています。

ただ、個人的には「ジジイ」という表現が
連呼されていて、あまり気分が良くない
ように感じました。

これは、私が「ジジイ」的要素を持っている
からなのかもしれません。

この本から何を活かすか?

個人的に、SOC、つじつま合わせの力で、
凄いと思うのは、プロサッカー選手の
三浦知良さんです。

1998年のワールドカップフランス大会の
日本代表から三浦さんが外れたときは、
日本中に衝撃が走りました。

W杯メンバーから落選という最大の衝撃を、
自分の中でつじつま合わせをして消化したから、
50歳を過ぎても現役という「生ける伝説」に
三浦選手はなったのでしょう。

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| 社会・国家・国際情勢 | 06:15 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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国連で学んだ修羅場のリーダーシップ

満足度★★★★
付箋数:24

あなたは、もう一度生まれ変わったら、
今と同じ仕事に就きますか?

この質問に、迷わず「ハイ」と答えられる方は、
それほど多くないかもしれません。

今の仕事が余程充実したものでなければ、
なかなか同じ仕事をしたいとは、
言えないでしょう。

本書の著者、忍足謙朗(おしだり・けんろう)
さんは、生まれ変わっても、
もう1回、同じ仕事をやると言います。

その理由は、忍足さんは、さまざまな
困難や危険を経験してきましたが、
ひとえにその経験が面白かったからです。

本書は、大学を卒業して就職してから、
引退するまでの、忍足さんの職業人としての
回想録です。

忍足さんは、国連世界食糧計画(WFP)で、
アジア地域局長を務めた方です。

以下、忍足さんのプロフィールです。

  「30年以上にわたり国連に勤務し、
  人道支援、開発支援の現場で活躍。
  WFPでは、ボスニア紛争、コソボ紛争などの
  紛争地、カンボジア、スーダンなどでも
  大規模な緊急支援の指揮をとる。
  北朝鮮の食糧支援にも関わり、何度も視察に
  入った。2015年に帰国し、国際協力に興味を
  もつ若い世代の育成に貢献している。
  TBS “情熱大陸” やNHK “プロフェッショナル
  仕事の流儀” に出演して話題となった。」

ちなみに、日本テレビ「世界一受けたい授業」
にも出演しています。

忍足さんは、小学校から高校までは日本の
インターナショナル・スクールに通いました。

高校を卒業してから、アメリカの大学に
進学して修士号まで取ります。

最初に就職したのは、国連開発計画(UNDP)
という組織で、すぐにアフリカのリビアでの
勤務が命じられました。

その後、国連人間居住計画(UN-HABITTAT)
という組織に移り、ケニアに赴任。

さらにその後、国連世界食糧計画(WFP)へ
転職し、25年以上にわたり活躍しました。

WFPは、1961年に設立された、
国連の中では、比較的新しい組織です。

世界80カ国で活動する、世界最大規模の
人道支援組織で、年間平均300万トンもの
食糧を世界中に配給します。

どこかの国で自然災害があり、緊急支援が
始まると、支援の寄付が集まるまで、
一時的にWFPが国連本部からお金を借りて、
建て替えます。

そして、WFPは他の国連組織やNGO
などの輸送任務も代行しています。

なんと、1日に飛行機50機、船30隻、
トラック5000台を稼働させるロジスティクスの
プロ集団でもあります。

世界中には、毎日の食べるものが十分にない、
食料安全保障が実現していない人たちが、
約8億人いると言われています。

そうした人たちが、紛争や自然災害などの
被害を受けたときに、食糧を配給する
中心的な役割を担うのがWFPなのです。

その組織の中で、忍足さんは紛争地などの
修羅場に飛び、緊急支援でリーダーシップを
発揮してきました。

とにかく、忍足さんの唯一無二の経験は、
読んでいて面白い。

本書で、リーダーシップが学べるかどうかは、
別にして、読む価値の高い本だと思います。

 プロローグ 国籍のないパスポート
 第1章 アフリカで国連職員として働く
 第2章 紛争地域で緊急支援する
 第3章 カンボジアと北朝鮮
 第4章 本部で学んだリーダーシップのあり方
 第5章 スーダンの修羅場で判断を下す
 第6章 生まれ変わっても、またこの仕事を
    やるだろう

この本から何を活かすか?

  「最後に、最も好きな言葉を紹介しよう。
   “Do the Right Thing v.s. Do Thing Right”
  その意味は、判断を迫られた時に、
   “ことを正しくやるよりも、正しいことやれ”
  である。僕のキャリアの中でも、特に修羅場と
  なった緊急支援において、組織のルールを
  破ってでも正しいと思う決断をしてきた
  つもりだ。」

いつも物事を大局的に見ていないと、
何が「正しいこと」か見失ってしまいます。

ましてや、組織のルールを破ってでも、
正しいことを選択するのは、相当な勇気が
いることだと思います。

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| 社会・国家・国際情勢 | 06:01 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

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