活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


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大前研一 日本の論点2020~21


大前研一 日本の論点2020~21

満足度★★★
付箋数:24

  「本書『日本の論点』はプレジデント誌
  で連載している “日本のカラクリ” の
  1年間のストックをベースにして、
  反響の大きかった稿を中心にピックアップ
  し、加筆修正して取りまとめている。
  必ずしも最新の状況を反映して書き直して
  いない。書いた時点での起承転結を重視
  しているからだ。」

大前研一さんが執筆するこのシリーズも
2012年から数えて、今年で7年目となります。

今回のテーマは「アホな指導者の下で
どう生き抜くか」ということ。

  「21世紀初頭の20年が過ぎようと
  している。世紀の節目にあって、
  世界を俯瞰して改めて感じるのは、
  民主主義の危機的状況だ。
  ありていに言うなら、 “アホ” が支配
  する世界になったということである。
   “我々のリーダーはしっかりしている” 
  と国民が胸を張って言える国はどれだけ
  あるだろうか。」

大前さんが「アホな指導者」と言っている
のは日本のことだけではありません。

今回、その筆頭として挙げられているのは、
イギリスのジョンソン首相です。

2016年6月に国民投票で可決された、
イギリスのEU(欧州連合)離脱。

しかしその後、離脱協定案が否決され、
イギリスは合意なき離脱のリスクに
さらされています。

出口の見えないブレクジット問題の中で、
2019年7月に選任されたのが、
前ロンドン市長で離脱派の急先鋒だった
ボリス・ジョンソン首相でした。

ジョンソンさんは、新たな離脱協定を
EUと結ぶべく、再交渉に挑みましたが、
あっけなく突き返されました。

それでもジョンソンさんは、合意なき離脱
も辞さないとの姿勢を崩していないため、
イギリスでは危機感が高まっています。

このブレクジット問題に関して、
大前さんの次のように結論づけています。

  「イギリスのEU離脱交渉は出口の
  見えない状況が続く。EU離脱を煽った
  国内世論も沈静化に向かっている今、
  最良の策は離脱について再国民投票を
  行うことである。EU側も密かにそれを
  望んでいるはずだ。」

2016年の国民投票から3年経ち、
当時高校生だった層が選挙権を得ています。

特に若い層ほどEU残留にメリットを
感じているようですので、再国民投票が
実施できれば、残留の方向で固まる
可能性は高いでしょう。

国の指導者以外で、大前さんがアホだと
こき下ろしているのは、現代貨幣理論
(MMT)を提唱するニューヨーク州立大学の
ステファニー・ケルトン教授です。

  「財政赤字容認派が信奉している
  MMT理論は、 “低欲望社会” という
  日本の特殊性を理解していない空論
  である。現在60代~50代後半の
  バブル世代がリタイアするときが、
  日本が低欲望社会から脱却する
  きっかけになるかもしれない。」

低欲望社会とは、消費行動が極端に
萎縮した日本を指す、大前さんの造語です。

バブル崩壊後、日本は世界で唯一の
低欲望社会に陥ったとされています。

しかし、現在60代~50代後半の世代は
バブルを経験しているので、この世代が
リタイアすると、それまで世代とは違う
お金の使い方をすることが期待されています。

大前さんは、借金してでも遊ぶ、
借金を残して死んだ方が得だと思う人が
増える可能性があると見ています。

本書は、最近の大前さんの独自の視点が
まとて読める一冊です。

この本から何を活かすか?

大前さんは、かつてマッキンゼーで
日本人初の取締役会メンバーを務めました。

更に、その後世界で7人だけの執行常務会
委員の1人にもなりました。

なぜ、大前さんはマッキンゼー初の
日本人取締役になれたのか?

その理由は、学生時代のアルバイトの
経験があったからだといいます。

大前さんがやったのは通訳案内業。

  「わがままな高齢者からなる団体を
  率いて日本中を案内して回った。
  総勢2500人を文字通り日本のあらゆる
  ところを案内した。この6年間にも経験が
  リーダーシップ、EQ、説得力などに
  つながり、社会に出てから大いに役立ち、
  グローバル企業に入ってからもこれが
  ものを言った。」

外国人旅行者が増えている今の日本は、
大前さんのようなスキルを培う
大きなチャンスが転がっています。

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| 社会・国家・国際情勢 | 05:51 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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人生が変わるすごい「地理」 【学問】の力で働き方と生き方の【答え】が出る!


人生が変わるすごい「地理」 【学問】の力で働き方と生き方の【答え】が出る!

満足度★★★
付箋数:24

2010年に日本のGDP(国内総生産)は、
中国に抜かれて、世界第3位になりました。

それまでの日本は長年、世界第2位の
経済大国という地位を守っていました。

ところで、なぜ、中国に抜かれるまでの
日本のGDPは、世界で2番目だったのか?

ちなみに、GDP世界1位はアメリカです。

アメリカは領土も大きく、人口も多く、
資源も豊富なので、GDPで世界トップに
なるのも当然です。

一方、日本はアメリカに比べて国土も
小さく、資源も少ない国です。

そんな環境の中にあって日本は、
優れた技術力と真面目で勤勉な国民性
によって、世界第2位のGDPまで
登り詰めた。

つまり、日本人の気質の優位性が、
国土の基本スペックの脆弱さをカバーし、
世界2位になった。

私はかつて日本のGDP学校で習った頃、
なんとなくそんなプラスのイメージを
持っていました。

  「ところが、これは、実は幻想なのです。
  たしかに日本人は勤勉で、よく働きます。
  日本が2番目となった大きな要因は
   “人口が世界で2番目” だったから、
   “経済が世界で2番目” だったのです。」

しかし、日本が西ドイツを抜いて、
世界第2位のGDPになった頃の人口は、
世界で6番目で、2番目ではありません。

これは、どういうことか?

実は、当時日本は「先進国の中で」
人口が2番目に多かったのです。

人口が1位の中国、2位のインド、
4位のソ連、5位のインドネシアは、
その頃、先進国というくくりには
入っていませんでした。

つまり、日本の人口が先進国で2番目で
あるという事実が、GDPでも2位だった
根源的な理由だったのです。

そうすると、2010年に中国が日本を抜いた
理由も理解できます。

それまで、人口だけは多かった中国ですが、
先進国並みの経済力を身につけてきたので、
GDPで第2位になるのは必然だったのです。

  「大部分の人は、学校で学んだ地理を、
  たとえばクイズを解くことや、
  感想を言うことにしか使っていません。
  それはもったいないのです。
  地理とは、単に地名や地理的用語を
  正しく覚えることではありません。
  その本質は、それらの事項に関する
  論理的な裏づけを持つことです。
  本質を知れば、相互に有機的な
  関連性を持った情報がストーリーと
  なって、頭に入ってきます。」

本書は、地理的思考を身につけるための本。

地理的思考とは、現代の孫子の兵法とも
いえる、人生の成功の鍵です。

なぜなら、地理から授かった環境への
知見を人生にフィードバックすることも
可能だからです。

本書の著者は、バラエティプロデューサー
の角田陽一郎さん。

元TBSのプロデューサー、ディレクターで、
「さんまのスーパーからくりテレビ」や
「中居正広の金スマ」、「EXILE魂」
などを担当していた方です。

個人的には、イメージしいた地理の本
とはかなり違いました。

それは、いい意味での期待外れ。

地理的思考によって、包括的に社会全体
について学ぶことができます。

広範囲に知的好奇心が刺激されました。

そして、知識を有機的に広げていく
方法も学ぶことができます。

この本から何を活かすか?

世界には、いくつの国があるのか?

こう聞かれると、角田さんは、
「約200」と答えるようにしている
そうです。

なぜ角田さんは、「約」という、
あいまいな答え方をするのでしょうか?

それはどこの「国」を国として承認
しているかは、立場によって大きく
異なるから。

例えば、南太平洋上にニウエという
人口1500人ほどの島国があります。

日本政府がニウエを国として承認した
のは2015年のことでした。

しかし、日本が承認する前と後で、
ニウエの状況が大きく変わった
わけではありません。

つまり、日本政府が承認している国数
は答えられても、ざっくり国の数は?
と聞かれても答えにくいのです。

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| 社会・国家・国際情勢 | 05:58 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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上級国民/下級国民


上級国民/下級国民 (小学館新書)

満足度★★★
付箋数:23

「上級国民/下級国民」という分類は、
非常に差別的で、ネットの世界では
好まれそうな表現です。

これは一種の階層論です。

階層論としてよく知られるのは、
支配階級のブルジョアジーと
労働階級のプロレタリアートに
分類したマルクス主義です。

それに対して、「上級国民/下級国民」
という分類は、更に絶対的・根源的で、
階級闘争にさえならない分類のように
思えます。

  「現代社会では “エリート” や “セレブ” 
  は “努力して実現する目標” です。
   “上層階級(アッパークラス)/
  下層階級(アンダークラス)” は
  貴族と平民のような前近代の身分制を
  表していましたが、その後、階級
  (クラス)とは移動できる(下流から
   “なり上がる” )ものへと変わりました。
  それに対して “上級国民/下級国民” は、
  個人の努力がなんの役にも立たない
  冷酷な自然法則のようなものとして
  とらえられているというのです。
  いったん “下級国民” に落ちてしまえば、
   “下級国民” として老い、死んでいく
  しかない。幸福な人生を手に入れられる
  のは “上級国民” だけだ――。」

本書は、「上級国民/下級国民」という
分断をテーマにした社会論の本です。

著者は、最近では『言ってはいけない
シリーズがベストセラーになっていた
橘玲さんです。

本書は、元々、日本生物地理学会の
市民シンポジウムとして行われた
「リベラル化する社会の分断」という
橘さんの講演内容をに書籍化したもの。

ですから、入口は「上級国民/下級国民」
になっていますが、大きなテーマ
としては、リベラル化による分断に
なっています。

まずは、現代の世界では、国や歴史、
文化、宗教が違っても、どこも似た
ような社会になってきていること。

その中で、「上級国民/下級国民」の
ような、新たな階層の分断が生まれて
いるのです。

そのような社会の中で、どのようにして、
生き延びていけばいいのでしょうか?

橘さんは、大きく2つの人生戦略を
提案しています。

1つは、高度化する知識社会に最適化
した人的資本を形成する戦略。

具体的には、データサイエンティストや
エンジニアとしての専門性を高めていく
生き方です。

もう1つは、SNSで多くのフォロアーを
集めて、その「評価資本」をマネタイズ
していく戦略です。

フェイスブック、インスタグラム、
ツイッター、ユーチューブなどから
収入を得ていく生き方です。

たとえ、社会の中で解決できない
階層の分断が起こっていても、
個人としては解決できるというのが、
橘さんの考えです。

  「私たちがどのような社会に生きており、
  そこでなにが起きていて、これから
  どのような世界がやってくるかを
  (かなりの精度で)予測できれば、
  自分と家族が生き延び、幸福な人生を
  手に入れるのにきっと大きな助けに
  なるでしょう。」

本書でも、橘さんはいつものように、
様々な論文やエビデンスを集めてきて、
帰納法的に結論をまとめています。

それが、身も蓋もない話になることは、
実は最初から織り込み済みです。

ですから、そこに至る過程を楽しむ本
だと個人的には思います。

この本から何を活かすか?

階層論とは別の話ですが、若い女性の
「エロス資本」についても、本書は
言及していました。

  「若い女性は大きな “エロス資本
  (エロティック・キャピタル)” を
  持っており、それを資本市場で
  マネタイズ(換金)している。
  (中略)
  女性のエロス資本は年齢によって
  大きく変動し、10代後半からの
  10年間で最大になって、それが徐々に
  減っていき、それが35歳を過ぎると
  ほぼ消滅します。」

これも「言ってはいけない」ことの
1つなのだと思います。

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| 社会・国家・国際情勢 | 05:56 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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1970年体制 「縮み志向」が日本経済を停滞させた


1970年体制 「縮み志向」が日本経済を停滞させた

満足度★★★
付箋数:23

日経BP社の山崎さんより献本頂きました。
ありがとうございます。

少子高齢化による労働力不足や年金問題、
原発事故を起点にしたエネルギー問題、
モラルなき政治家による混迷・・・。

こららの令和の時代になっても、
日本を悩ませている構造的な問題は、
つい最近、降って湧いたものでは
ありません。

実は、令和の時代の社会問題は、
今から50年前、1970年代から指摘されて
いたことでした。

終戦後、どん底の状態だった日本は、
人口増、円安、世界経済の拡大などの
追い風に乗って、世界が驚くほどの勢いで、
奇跡的な復興を遂げました。

しかし、およそ20年近く続いた高度成長は
1973年に終わり、日本は大きな転換点を
迎えます。

円高、原油高、人口減と少子高齢化、
中国など新興国の台頭・・・・

日本経済を取り巻く環境は1970年代を
境に急変しました。

この時、日本では抜本的な改革を
先送りし、企業はリスクを避けるだけの
減量経営に走りました。

それ以来、日本に染み付いてしまったのは、
縮小均衡の「縮み思考」でした。

つまり、今日まで続く日本の長期低迷は、
「縮み思考」による人災とも言えます。

  「本書の出発点は、1990年のバブル崩壊
  以降、日本経済はなぜ成長力を失い、
  停滞を続けているかに改めて迫るところ
  にある。(中略)
  見えてきたのは、73年まで20年近く
  続いた黄金の高度成長期が同年の
  石油危機、変動相場制移行という
  大変動から一変した日本経済の姿
  だった。日本企業、政官は抜本的な
  改革ができず、その対応力のなさが
  後の時代まで続いたのである。」

本書は、「失われた30年」以降も、
低迷を続けている日本経済の根本的な
原因を探り、解決の糸口を見つけようと
する本です。

著者は、日経ビジネス編集委員で、
日経トップリーダーの編集委員でもある
田村賢司さんです。

田村さんは、日本経済は危機に直面
するたびに、同じ対応で生き残ろうと
してきたと考えます。

その同じ対応が「縮み思考」です。

これは1970年代に芽生えて、日本人の
思考法や行動様式に根付いてしまったと
指摘しています。

本書では、縮み型の思考法や行動様式が
なぜ、どのようにして生まれ、今日まで
続いているのかを多くの取材を重ねて
解明します。

一橋大学名誉教授の野口悠紀雄さん、
元通産事務次官の小長啓一さん、
ホンダ元副社長の入交昭一郎さん、
元ダイエー副社長の中内潤さん、
元松下電器産業社長の谷井昭雄さん、
日本電産会長CEOの永守重信さん・・・

ここにはすべての名前を書ききれませんが、
本書では、当時を知る十数名の方から
証言を取り、1970年体制が生まれた経緯を
読み解いていきます。

この取材の部分が本書の大きな特徴で、
私たちが学ぶべき貴重な証言でもあります。

本書には、今こそ抜本改革が必要なことを
改めて考えさせられる説得力があります。

変われなかった、50年を終わらせるために、
是非、読んでおきたい本です。

 第1章 1970年代に根付いた縮小均衡思考
    が今も続く
 第2章 リーダーは何を変え、何を変え
    られなかったのか
 第3章 日本企業の挑戦と挫折
 第4章 令和に先送りされた構造問題
 第5章 アベノミクス超え、新経済モデル
    構築へ何が必要か

この本から何を活かすか?

小泉純一郎首相時代に鳴り物入りで
行われた郵政民営化。

その後、実態としてどうなったのか?

本書では、日本郵政公社初代総裁の
生田正治さんへの取材を行っています。

  「規制緩和のような既得権と戦う
  改革はプランと実行が大事なのですが、
  それが07年の民営化以降、進まなく
  なりました。それどころか明らかに
  後退しています。」

やはり、郵政の民営化は骨抜きにされ、
国民の利便性は向上していないようです。

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| 社会・国家・国際情勢 | 06:01 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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世界を戦慄させるチャイノベーション


世界を戦慄させるチャイノベーション

満足度★★★★
付箋数:24

日経BP社の山崎さんより献本頂きました。
ありがとうございます。

あなたは、中国企業の技術革新に対して、
「所詮は中国」と思っていませんか?

もし、そんな上から目線で中国企業の
技術力をナメていると、本当の実力を
見誤るかもしれません。

  「米国はテクノロジーで中国に後れを
  取り、もう追いつけないと思っている。
  だからこそ米トランプ大統領は中国の
  通信機器大手のファーウェイを
  あらゆる手段を使って排除しようと
  している。(中略)
  かつて中国は、米国や日本、韓国の
  技術をコピーしていたが、逆に
  こうした国々が中国の技術をまねる
  時代がやってくるだろう。」

これはリーマンショックの到来を
予言したことでも知られる投資家、
ジム・ロジャーズさんの言葉です。

中国のやっていることが、嫌いとか
言っていられる段階は、もう過ぎた
のかもしれません。

これまで世界の技術革新をリード
してきたのは、いわゆる「GAFA」
(グーグル、アマゾン、フェイスブック、
アップル)と呼ばれる米国の企業でした。

しかし、技術力でも時価総額でも、
それに迫る勢いがあるのは、
中国の「BATH」です。

これはインターネット検索の百度、
ネット通販のアリババ集団、
ネットサービスのテンセント、
通信機器のファーウェイの4社です。

しかし、この4社にとどまらず、
非上場ながら企業価値が10億ドルを
超えるユニコーン企業が中国では
次々と生まれています。

その中でも2017年に日本に上陸し、
月間の利用者が1000万人に迫って
いる企業があります。

それは動画投稿アプリ「TickTok」
を提供する北京字節跳動科技
(バイトダンス)です。

ティックトックは、日本では若者を
中心に大流行しましたね。

私たちが知らないうちに、
中国の技術力は日本にも入り込み、
大きな存在感を示すようになっています。

本書は、中国発の技術革新、
「チャイノベーション」を
豊富な取材を行こない徹底解剖した本。

日経ビジネスで特集された記事が
ベースになっていますが、
かなり読み応えがありました。

そして、タイトルにある通り、
チャイノベーションには戦慄を感じます。

それは、中国では私たちの常識では
考えられない、「タブーなき」
技術革新が行われているからです。

SFに出てくるマッドサイエンティストが、
狂気の技術開発を行っているのに、
近い印象さえあります。

例えば、倫理上問題がある遺伝子を
編集した赤ちゃんを誕生させる。

例えば、自動運転技術に必要なデータを
集めるために、街丸ごと実験場とする。

こうした常識破りのことをやってでも、
技術開発を行う姿勢はやはり脅威です。

その結果は、技術力を裏付ける指標の
1つである特許出願数にも表れています。

中国の特許出願数は、2010年には
日本を抜き、2011年には米国も抜いて、
今では世界トップを独走しています。

存在感を示すチャイノベーションは、
日本にとって敵か味方か?

本書では、中国の技術革新に対して、
ポジティブに見る識者とネガティブに
見る識者の両方のインタビューを掲載。

一方的な見方にならない、バランスの
取れた本に仕上がっています。

本書は、中国脅威論から一歩先に
踏み出すために最適な本だと思います。

この本から何を活かすか?

半導体の分野では、性能と消費電力を
左右する「微細化」技術で覇権争いを
しています。

最初に7ナノメートルの半導体を開発
したのは、米アップルでした。

それとほぼ同時に7ナノメートルの
半導体を開発したのが、ファーウェイ
傘下の海思半導体(ハイシリコン)。

微細化では、世界最大手のインテルや
クアルコムは出遅れているようです。

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