活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


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ディズニー、NASAが認めた 遊ぶ鉄工所

満足度★★★
付箋数:24

一般的な鉄工所の利益率は3~8%です。

そんな業界の中で、この10年、毎年、20%以上の
利益率を上げ、成長を続けている鉄工所があります。

しかも、取引先には、ウォルト・ディズニーや
NASA、Uberなど名だたる企業が含まれています。

それが、京都府宇治市に本社がある金属加工会社の
HILLTOP(ヒルトップ)株式会社です。

 「楽しくなければ仕事じゃない」

昔のフジテレビのキャッチフレーズのようですが、
これがヒルトップのモットーです。

ヒルトップは、油にまみれて重労働をする
鉄工所の薄暗いイメージを一新しました。

今では、わくわくして仕事ができる
「遊ぶ鉄工所」としてテレビなどにも紹介され、
年間2000人超が見学に訪れています。

しかし、現社長の山本昌作さんが、父親から
会社を引き継いだときには、自動車部品を加工する、
よくある下請けの鉄工所に過ぎませんでした。

多くの町工場が姿を消していく中で、
ヒルトップは、一体、どのようにして、
普通の鉄工所から夢工場に生まれ変わったのか?

  「社員が誇りに思えるような “夢工場” を
  つくろう」

  「油まみれの工場を “白衣を着て働く工場” 
  にしてみせる」

山本さんは、このような想いを実現するために、
次の5つの改革を行いました。

 1. 「人」を変えた

  経験やカンに頼り、自分の技術を定量的、
  論理的に説明できない「にわか職人」をなくす。

  職人のカンと経験を数値化して、機械化し、
  人は人にしかできないことに集中する。

 2. 「本社」を変えた

  中小企業こそ本社の外観にお金をかけるべき
  という信念から、外観はピンクで片側は全面
  ガラス張りの5階建ての本社を建てる。

 3. 「つくるもの」を変えた
  
  大量生産の扱いをやめ、単品ものに特化。

  製作数1~2個の多品種単品の受注を中心に受け、
  月に3000種類をオーダーメイドで製作。

 4. 「つくり方」を変えた

  普通の鉄工所の場合、就業時間の8割が
  機械の前、2割がデスク仕事。

  この割合を逆にして、昼間はデスクで人が
  プログラムをつくり、人が帰った夜中に、
  機械に働いてもらう生産管理システムを構築。

 5. 「取引先」を変えた

  親会社からの受注に依存する下請けから脱却。

  1社の依存率を30%以下にとどめ、取引先を
  分散して、毎年100社が入れ替わることを
  事業の新陳代謝としてとらえる。

こういった鉄工所としての改革は、ユニークで
目を見張りますが、一般のビジネスパーソンが
本書を読んで参考にしたいのは、「人を育てる」
ところでしょうか。

 ・ジョブ・ローテーションでモチベーション
  の低下を防ぐ。

 ・5%だけでも、楽しいと思える仕事をする。

 ・アメが8割、ムチが2割でほめちぎる。

 ・知的作業の循環を回し、自発能動人間をつくる。

やはり企業にとって最も大事なのは「人」。

ハードの面も大事ですが、ヒルトップが成長を
続けているのは、こうしたソフト面を重視して、
人を育てているからなのでしょう。

ヒルトップは本職のモノづくりより、
ヒトづくりの方が上手いのかもしれません。

本書から、山本さんの「夢工場をつくりたい」
という想いが、強く伝わってきます。

勢いがあって、一気に読める本だと思います。

そして、日本のモノづくりが、今後も
生き残っていくための道が、示されている
ように見えます。

この本から何を活かすか?

アメリカの心理学者、ダグラス・マグレガーさん
の「X理論」と「Y理論」が紹介されていました。

X理論は、人間は生来、怠ける者であるとする、
性悪説的な考え方。

この理論では、モチベーションを上げるために
「アメとムチ」を使い分けます。

Y理論は、魅力ある目標と責任を与えれば、
人は積極的に働くとする、性善説的な考え方。

この理論では、モチベーションを上げるために、
適切な環境を用意し、目標と責任を与えます。

ヒルトップでは、Y理論に基づき、
生産性を上げることよりも、モチベーションを
上げることを優先しているようです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 経営・戦略 | 06:04 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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すぐ実践! 利益がぐんぐん伸びる 稼げるFTA大全

満足度★★★★
付箋数:26

日経BP社の日野さんから献本いただきました。
ありがとうございます。

あなたの会社のビジネスは、海外から原材料を
輸入したり、海外に製品を輸出していませんか?

あるいは海外に工場や倉庫などがあって、
海外とモノのつながりを持ちませんか?

もし、そのようなビジネスをしているなら、
間違いなく本書を読んだ方がいい。

なぜなら、本書はあなたの会社の「利益」を
劇的に改善する可能性を秘めているからです。

本書は、FTA(自由貿易協定)をビジネスに
活用するための本です。

著者は、通商・国際ルール関連の専門家の
羽生田慶介さん。

羽生田さんは、かつて経済産業省の
通商政策局にて、アジア諸国とのFTA交渉に
従事した方。

その後、外資系コンサルティング会社で
経営戦略や事業戦略のコンサルティングを
多数く行った経験を持ちます。

FTAとは、「Free Trade Agreement」の
頭文字を取ったもので、通商ルールの1つ。

通商という言葉自体、学生時代に習った
「日米修好通商条約」以来、聞いていない
方もいるかもしれませんが、簡単に言うと、
外国との商取引の協定のこと。

FTAは、2カ国以上の間で、自由な貿易を
するために、障壁を取り除く協定。

代表的な措置は「関税」をなくすことです。

FTAは、海外とモノのつながりを持つ企業
にとって、会社を潰すのも、成長させるのも
その活用次第と言うぐらい重要なものです。

しかし、日本のビジネスパーソンは、
FTAなどに関する「通商リテラシー」が低い、
と羽生田さんは指摘します。

なぜなら、日本のメディアではFTA交渉の
「過程」しか報じられないからです。

しかし、注目する点はそこではありません。

ビジネスパーソンが本当に意識しなければ
ならないのは、交渉した「後」の情報。

策定されたルールが、自社のビジネスに
どのような影響を与えるかが重要なのです。

それでは、FTAはどれくらいビジネスに
インパクトをもたらすのか?

関税が1%違ったくらいでは、企業の利益に
それほど大きな影響はないのではないか、
と考える方もいるかも知れません。

しかし、それはとんでもない誤解です。

  「関税3%は法人税30%に相当する」

羽生田さんは、これが関税が経営に与える
インパクトだと説明します。

  「一般的な日本の製造業では、関税が課せ
  られる輸入価格(CIF価格)は、法人税が
  課せられる税引前利益の10倍程度だ。
  この計算によれば、最終利益ベースでは、
  関税インパクトは法人税の10倍となる。
  つまり関税が3%下がるということは、
  日本の実効法人税率が30%下がるのと同じ
  インパクト、ということになる。」

これだけFTAは会社の利益に与える影響が
大きいにも関わらず、輸出入をする
すべての会社で「FTAの使い漏れ」があると
羽生田さんは指摘します。

FTAは、将来的に使う「知識」のお勉強
ではありません。

すぐに利益を改善するための施策です。

  「FTAにしっかりと対応すれば、金額ばかり
  ではなく、そのメリットが “あっという間に” 
  出始める。FTA対応のもう1つの魅力が “早さ” 
  にあるのだ。関税は、数あるコスト項目の
  中でも超短期、つまり明日の実績に直結する。
  まさに当期の予算の話なのだ。」

私も本書を読むまで、関税がここまで
ビジネスに影響があるものだとは、
まったく知りませんでした。

本書は、海外と輸出入を行う企業にとっては
死活に関わる重要な本だと思います。

この本から何を活かすか?

関税のわかりにくさは、どこにあるのか?

それは「損益計算書」を見ても分からない
ところにあります。

通常、「税」の項目は、損益計算書の末行、
「法人税等」の中に入ります。

しかし、厳密に言うと、関税は税ではありません。

英語で表示される場合も、TariffまたはDutyで
あってTaxではないようです。

損益計算書の中では、「売上原価」の中に
溶け込んでいます。

これが企業にとって関税対応が難しい
理由の1つです。

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| 経営・戦略 | 05:55 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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オフィスのゴミを拾わないといけない理由をあなたは部下にちゃんと説明できるか?

満足度★★★
付箋数:24

  「私が千葉ジェッツふなばしの社長に
  就任した当時、会社は厳しい経営状況に
  ありました。運営資金は底をつきかけ、
  超財政難に陥っていたほどです。

  そらから6年。

  観客動員数はリーグNo.1、売上高は
  トップクラスになり、チームも天皇杯連覇、
  シーズン地区優勝を成し遂げました。
  強く、成果を出せる組織に生まれ変わった
  のです。」

千葉ジェッツふなばしは、Bリーグの東地区に
属するプロバスケットボールチームです。

経営不振で、つぶれるか、つぶれないか
という瀬戸際から、Bリーグ集客ナンバー1の
クラブへV字回復しました。

その劇的な変貌は、「千葉ジェッツの奇跡」と
言われるほどです。

その奇跡を起こしたのが、本書の著者で、
千葉ジェッツふなばしの代表取締役社長の
島田慎二さんです。

島田さんは、いかにして、千葉ジェッツを
復活させ、人気・実力共に最強のチームに
変貌させたのか?

実は、千葉ジェッツがやったのは、
どんな会社でもやっている、ビジネスで
よく言われる、ごく当たり前のことでした。

それは、「PDCA」を回すこと。

Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、
Action(改善)の4段階を繰り返すのは、
ビジネスの基本です。

PDCAを継続して回せば、どんなビジネスでも、
結果が出る確率が上がります。

しかし、そんなことは百も承知でも、
実際にうまくPDCAが回っている会社や組織は
意外と少ないものです。

では、PDCAを回すには、何が必要なのか?

  「答えを最初に申し上げると、PDCAを
  まわすのに必要なのは、 “経営理念” です。
  しっかりした経営理念があればPDCAは
  正しくまわりはじめ、業績は上向きに
  転じる確率が上がります。」

経営理念は、PDCAに一気通貫した筋を通します。

しかし、多くの会社には経営理念がありますが、
必ずしもPDCAが回り、ビジネスがうまく
いっているとは限りません。

大切なのは、経営理念に魂を込め、
組織の隅々まで、徹底して浸透させること。

それが、本書のタイトルになっている、
オフィスのゴミを拾うことにつながります。

  「千葉ジェッツを取り巻く全ての人たちと
  共にハッピーになる」

これが千葉ジェッツの経営理念です。

千葉ジェッツのオフィスでは、社員全員が
ゴミを見つけたらすぐに拾うことが、
徹底されています。

それは「全ての人たちと共にハッピーになる」
という理念と結びついているからです。

千葉ジェッツでは、あらゆる行動が、
この経営理念と結びつき、それがPDCAを回す
エンジンとなっています。

本書で解説されるのは、経営理念に基づき、
徹底してPDCAを回すマネジメント術。

  「私は難しいことをしてきたわけではなく、
  しっかりした経営理念をつくり、
  それを全社員に浸透させ、PDCAをまわして
  きただけです。
  他の人たちと少し違うとしたら、覚悟の差に
  なるのでしょうか。それが、具体的な活動の
  違いにつながっているのかもしれません。」

千葉ジェッツの経営理念の浸透のさせ方が、
京セラの稲盛和夫さんに通ずるものがあると
思ったら、やはり島田さんは稲盛さんの影響を
かなり受けていました。

本書には、社員のモチベーションを上げ、
強く結果を出せる組織を作る方法論が
紹介されていますから、どんなビジネスでも
参考にできると思います。

本書からも、島田さんが千葉ジェッツの
経営理念に込めた、魂が熱く伝わってきます。

この本から何を活かすか?

「桶」は、板を1枚1枚つなぎ合わせて作ります。

桶に水を入れたときに、1枚でも短い板があれば、
そこから水が流れ出てしまいます。

桶に貯められる水の量は、一番短い板によって
決められる。

組織もこれと同じで、経営理念を理解していない
社員が1人でもいると、そこから会社の力は
損なわれてしまう。

これが島田さんが提唱する組織の「桶論」です。

だからこそ、どんなに時間や労力がかかっても、
組織の1人ひとりに、同じレベルで経営理念を
浸透させる必要があるのです。

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| 経営・戦略 | 05:57 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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LVMHグループ時計部門プレジデント ジャン-クロード・ビバーの経営学 間違える勇気。

満足度★★★
付箋数:20

ディエゴ・マラドーナさん、明石家さんまさん、
フロイド・メイウェザーさん、田中将弘さん、
クリスティアーノ・ロナウドさん、香川真司さん、
ウサイン・ボルトさん、吉田沙保里さん、
コービー・ブライアントさん・・・

これらの著名人の共通点が何かわかりますか?

実は、ある時計ブランドの愛用者です。

そのブランドとは、「HUBLOT」。
読み方は「ウブロ」です。

ウブロは、1980年に創業したLVMHグループに
属する、スイスの高級時計メーカーです。

それほ長い歴史のブランドではありませんが、
多くの著名人が求める高級時計の地位を
確立しています。

少し気にしてテレビを見てみると、この人も
ウブロ、あの人もウブロというぐらい、
かなり多くの出演者や有名人の腕に巻かれて
いることに気がつくはずです。

成功者はなぜウブロの時計に惹かれるのか。
という篠田哲生さんの本が以前ありましたが、
本当に多くの著名人に愛好されています。

今でこそ至高の時計ブランドになったウブロも、
実は2000年代前半までは、クォーツ時計しか
販売しておらず、経営難に陥っていました。

そのウブロのCEOに2004年に就任し、
短い期間で立て直しを図ったのが、
最古の時計メーカー「ブランパン」も再建した
ジャン-クロード・ビバーさんでした。

ビバーさんがCEOに就いてから、ウブロは、
初めて機械式腕時計の「ビッグ・バン」シリーズ
を発売します。

以来、ビバーさんはわずか10年足らずで、
ウブロを押しも押されぬ高級時計ブランドへ
成長させます。

  「当時、ウブロのCEOで、現在はLVMHグループ
  の時計部門(ウブロ、タグ・ホイヤー、ゼニス)
  のプレジデントを務めるジャン-クロード・ビバー
  に、私が初めて出会ったのは、彼がワイン
  ビジネスクラブに招待され、腕時計における
  ゴールドとラバーの組み合わせについて
  話していたときだった。(中略)

  経営者である彼が代表を務めていた会社の
  売上高や利益率を見る限り、その経営哲学には
  高い競争力があるようだ。1983年にブランパン
  を復興させ、1993年からオメガを再編し、
  2004年にウブロを軌道に乗せた高級時計界の
  立役者である。また、タグ・ホイヤーの
  スマートウォッチ “コネクテッド” を開発し、
  責任者を務めるLVMHグループの売り上を
  劇的に上昇させた実績ももつ。」

本書は、講演家で経営コンサルタントの
ジェラール・ルラルジュさんが、ビバーさんに
行ったインタビューをまとめたもの。

ビバーさんは、どのように各時計ブランドの
改革を行ってきたのか?

本書では、ビバーさんの持つビジョンを
明らかにし、その経営手腕の秘密に迫ります。

まずは、仕事に関する情熱について。

  「情熱は生まれながらに備わっているとは
  限らない。自分で探さなければいけない
  からだ。そして情熱を見つけた時、
  あなたの仕事はただの生計を立てる手段
  ではなく、情熱になるのだ。
  そこにあなたは自分の道を見いだし、
  その痕跡を残すことができるだろう。」

ビバーさんは、特に若い人にこのように
伝えることが多いようです。

そして、本書のタイトルにもなっている
間違えることについて。

  「多くの起業家はビジョンを持っているが、
  間違えることを恐れて、それらを実施するのを
  遅らせるか、実行する勇気が持てない。
  しかし、私たちはこれまで失われたものなど
  何もないと知る必要がある。間違えることは
  まったく決定的なものではないのだ。
  ビジネスライフは成功と失敗でできているので、
  失敗した時に再起を図ることが重要だ。」

本書は、時計好きの人には、たまらない本です。

ただし、ビバーさんが語っているのは、
経営者や起業家としての本質なので、
時計に興味がない方でも参考になると思います。

この本から何を活かすか?

本書では最後にビバーさんの「人生のルール」
をまとめています。

  1. 分かち合うこと、尊重すること、許すこと
  2. 間違える勇気を持ち、失敗を受け入れること
  3. しっかりした個人的関係を築くこと
  4. 常に、もっと、学ぶこと
  5. 自分のDNAを決して放棄しないこと

他にも「マネジメント」と「マーケティング」
のルールがそれぞれ5つずつあります。

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| 経営・戦略 | 06:01 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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アマゾンのすごいルール

満足度★★★★
付箋数:26

以前の記事で紹介した林部健二さんの
なぜアマゾンは「今日中」にモノが届くのか
もアマゾンの強さの秘密がわかる良い本でしたが、
本書もそれに匹敵する内容の本でした。

どちらの本もアマゾンジャパンの立ち上げ時から
参画していた元社員の方が書いた本です。

林部さんはアマゾンの元マネジャーでしたが、
本書の著者、佐藤将之さんはそれより上の
ポジションの元ディレクター。

どちらかと言うと、「アマゾンのルール」に
着目して書かれた本書の方が、アマゾンの凄さが
より伝わってくると思います。

ただし、私にとっては、先に林部さんの本を
読んでいたためか、少しだけ新鮮味に欠けました。

佐藤さんは、「アマゾンをアマゾンたらしめる」
シンプルな1つのルールがあると説明します。

それは、アマゾン内で最も価値のある社内表彰、
「Door Desk Award」を受賞すると、創業者の
ジェフ・ベゾスさんから贈られる一文です。

 「Customers Rule!(お客様が決めるんだ!)」

アマゾン内には、様々な独自の「基本ルール」が
存在しますが、すべては「Customers Rule!」
からブレイクダウンしたもののようです。

本書では、基本理念、ビジネスモデル、
リーダーシップ、採用、人事評価、目標管理、
アイディア、スピード、コミュニケーションなど
あらゆる分野に存在するアマゾンの「基本ルール」
を詳細に解説します。

本書は、アマゾンへの入社を考えている人、
アマゾンの強みを自社に取り入れたい人、
アマゾンと取引のある人、アマゾンに脅威を
感じている人、アマゾンへの投資を考えている人
などに向けて書かれています。

個人的には、アマゾンの強みを取り入れたい人
が読むと一番有効だと感じました。

なぜなら、本書はアマゾンはどうするか
という具体的なオペレーションよりも、
抽象的なルールや考え方を中心に解説するので、
他の会社へも移植しやすいからです。

私が本書で初めて知ったのは、
アマゾンを象徴する革新的な発明、
「シングルディテールページ」についてです。

この機能はアマゾンを使っていると当たり前すぎて、
何が革新的なのかに、全く気づいてませんでした。

「シングルディテールページ」はアマゾン以外の
販売者が商品を出品するマーケットプレイス上で、
「1商品1ページ」で表示するフォーマット。

他のオンラインショッピングサイトでは、
たとえ同じ商品であっても、販売者が異なると、
別のページに表示されます。

なぜなら、普通は、他の販売業者の商品が
安く売っていることがわかると、自社の商品が
売れなくなることを懸念するからです。

しかし、アマゾンの「Customers Rule!」では、
お客にとって一番有益な販売者から選んでもらう
ことを優先します。

ショッピングカートの付いたページに掲載される
のは、最も安い販売者だけで、その他の販売者は
1つ下の階層のページに表示されます。

凄いのは、アマゾンを優先、その他の販売者を
2番手以下と優先順位付けしなかったことです。

だからアマゾンの販売を差し置いて、
他の最も安い販売者がショッピングカートの
ページに表示されることがしばしばあるのです。

アマゾンは、自分たちの商品を売ることよりも、
お客にとって一番有益な商品を買ってもらうことを
大切にしているのです。

また、本書ではジェフ・ベゾスさん直伝の
仕事術も数多く紹介されています。

これはなかなか貴重で、外部からベゾスさんを
見たものでなく、実際に社内でそのスピリットを
受け継いだからこそ伝えられる内容だと思います。

この本から何を活かすか?

アマゾンの文化を語る上で決して外すことが
できないのが、「Our Leadership Principles
=OLP(リーダーシップ理念)」です。

OLPは次の14か条からなっています。

 1.Customer Obsession(顧客へのこだわり)
 2.Ownership(オーナーシップ)
 3.Invent and Simplify(創造と単純化)
 4.Are Right, A Lot(多くの場合正しい)
 5.Learn and Be Curious(学びそして興味を持つ)
 6.Hire and Develop the Best
  (ベストな人材を確保して育てる)
 7.Insist on the Highest Standards
  (常に高い目標を掲げる)
 8.Think Big(広い視野で考える)
 9.Bias for Action(とにかく行動する)
 10.Frugality(質素倹約)
 11.Earn Trust(人々から信頼を得る)
 12.Dive Deep(より深く考える)
 13.Have Backbone; Disagree and Commit
  (意見を持ち、議論を交わし、
   納得したら力を注ぐ)
 14.Deliver Results(結果を出す)

この14か条は、採用でも評価でもアマゾンの
大きな指針になっているようです。

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| 経営・戦略 | 06:26 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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