活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


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YouTube革命 メディアを変える挑戦者たち

満足度★★★
付箋数:23

YouTubeの台頭で、ここ10年くらいの間に、
メディアを取り巻く環境は大きく変わりました。

YouTubeは世界標準のプラットフォームとなり、
毎月、15億人の人々が訪れています。

  「私たちが観るもの、読むもの、聴くものを
  決めるのは誰か。かつては国や企業だけが
  決めていたが、一世代もたたないうちに、
  私たち自身が決めるところまで来たのだ。
  YouTubeの出現で、人間は初めて、無料で即座に
  世界中の映像にアクセスできるようになった。
  Netflix、Hulu、Spotifyといった
  ストリーミング・サービスは、昔ながらの
  コンテンツを新しい方法で配信するという、
  とてつもないことを実現したが、YouTubeの
  ようなオープンプラットフォームは、メディアを
  プロデュースできる人、配信できる人、
  消費できる人を変えた。あるときから突然、
  世界中の誰もが、世界中のすべての人と映像を
  共有できるようになったのだ。」

本書は、これまでのYouTubeの経緯を振返りつつ、
YouTubeの未来を語る本です。

著者は、YouTube副社長のロバート・キンセルさん。

キンセルさんは、以前はNetflix社でネットへ
ストリーミングするコンテンツの獲得業務を
率いていた方です。

現在は、YouTubeでビジネスと広告、
そしてクリエイティブ・リレーションシップを
統括しています。

YouTubeから見出されたアーティストと言えば、
ジャスティン・ビーバーさんが有名です。

カナダの12歳の少年は、いかにして見出され、
世界的なスターになったのでしょうか?

ビーバーさんを発掘したのは、後にマネジャー
となるスクーター・ブラウンさんです。

ブラウンさんは、2007年に並外れた歌唱力を
持つ12歳の名もない少年が、YouTubeで歌っている
映像を偶然見つけます。

八方手を尽くして、その少年が誰かを探し当て、
YouTubeを使ってジャスティスさんを歌手として
売り出す仕事に取り掛かりました。

初期の頃はジャスティンさんがカバー曲を歌う
動画をひたすら投稿していきました。

この動画では、「決して名前を名乗らず、
ただ歌えばいい。カメラを見る必要もない。」
とジャスティンさんに教えました。

このとき、ブラウンさんが考えたプロモートの
戦略は「Netflix方式」だったと言います。

  「1シーズン無料、一気に観るためのカタログも
  ある。世間の人たちは、そうやって動画を見て
  いたからね。」

こうしてジャスティンさんの動画の視聴回数が
6千万回に登り、R&B歌手アッシャーさんとの
面会を経て、アイランド・レコードとの契約へ
こぎつけました。

その後のジャスティンさんの世界的なブレイクは、
世間で知られている通りです。

これでアーティストの成功の仕方が逆転し、
デビューする前にYouTubeで先行してプロモート
する方法が一般的となりました。

これはYouTubeが世界を変えた一例に過ぎません。

本書では、アメリカのユーチューバーたちの
豊富な事例も交え、YouTubeが作る未来を語ります。

YouTube副社長が語る、新しいメディアの
教科書として参考になるでしょう。

「成功するユーチューバーになる条件」や
「ストリーミングのマネタイズ方法」についても
YouTube内部からの視点で解説されているので、
ユーチューバーになりたい人も必見です。

ちなみに、巻末の解説は落合陽一さんが
担当しています。

また、小中学生が将来なりたい職業として
ユーチューバーを挙げるような時代に
なりましたから、子を持つ親としても
本書は読んでおいた方がいいかもしれません。

この本から何を活かすか?

音楽業界で懸念されているのは、
YouTubeによる無料配信や定額配信サービス
による影響です。

しかし、キンセルさんは音楽業界の未来を
楽観視しています。

なぜなら、人々は音楽を愛していて、
そのコンテンツを持っているのは音楽業界
だからです。

YouTubeと定額配信サービスの相乗効果で、
音楽業界はまだまだ成長余力があると
キンセルさんは考えています。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| IT・ネット | 06:18 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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AI vs. 教科書が読めない子どもたち

満足度★★★★
付箋数:26

  「私の未来予想図はこうです。
  企業は人不足で頭を抱えているのに、
  社会には失業者が溢れている――。
  折角、新しい産業が興っても、その担い手と
  なる、AIにはできない仕事ができる人材が
  不足するため、新しい産業は経済成長の
  エンジンとはならない。一方、AIで仕事を
  失った人は、誰にでもできる低賃金の仕事に
  再就職するか、失業するかの二者択一を
  迫られる――。私には、そんな社会の姿が
  ありありと目に浮かびます。」

このような未来を想像するのは、
国立情報学研究所教授、同社会共有知研究
センター長の新井紀子さんです。

新井さんは、数理論理学が専門で、
人工知能プロジェクト「東ロボくん」を
主導する方です。

「東ロボくん」とは、ロボットは東大に
入れるかに挑戦する人工知能プロジェクトです。

このプロジェクトでは、人工知能はまだ東大に
入れるレベルには達していないものの、
MARCHレベルの有名私立大には合格できる
偏差値には達しています。

そんな研究をする数学者が本書で明かすのは、
驚愕する2つの事実です。

1つ目は、シンギュラリティは来ないということ。

シンギュラリティとは、レイ・カーツワイル博士
により提唱された概念で、技術的特異点のこと。

シンギュラリティに達すると、人工知能が
人間の知性を超え、自分自身より高い能力の
AIを作り出すことができます。

人工知能の研究開発が加速し、2045年頃には、
シンギュラリティが到来するとも言われています。

しかし、新井さんは数学の常識として、
シンギュラリティは起こりえないと完全に
否定します。

なぜなら、人工知能は「意味」を理解しないから。

コンピュータは数学の言葉だけを使っているので、
私たちが認識していることを、すべて解明して、
数式に翻訳しない限りは、人工知能が人間の
知性レベルに達することはないのです。

2つ目は、日本の中高生の多くは、教科書程度の
文章を正確に理解する読解力がないということ。

これは新井さんが、全国2万5千人の中高生を
対象に行なった、基礎的読解力の調査から
判明したことです。

たかが読解力と侮ってはいけません。

入試において、読解力がなければ、試験問題を
早く正確に読めませんから、読解力は必須です。

入試以外においても、文を読んで理解することは、
非常に大切な力で、人生を左右する能力と
言っても過言ではありません。

そして、何より、人間が人工知能に負けない、
人間としての存在価値を示す能力でもあります。

この読解力がなければ、たとえ人工知能が
人間の知性のレベルに達していなくても、
簡単に人間の仕事が人工知能に代替されて
しまうのです。

この人間の読解力の低下が、冒頭で紹介した、
新井さんの未来予想図につながります。

将来、多くの仕事がAIに代替されると同時に、
AIにはできない新たな仕事が生まれる。

しかし、AIに仕事を奪われた勤労者は、
読解力がないと、新たに生まれた仕事もできず、
仕事に就くことができないという図式です。

これは、チャップアップさんの時代にも
起こったこと同じと、新井さんは指摘します。

工場がオートメーション化されたことで、
単純作業が減る一方、事務仕事が増え、
新たにホワイトカラーと呼ばれる労働階級が
生まれました。

しかし、工場で労働していたブルーワーカーは、
ホワイトカラーとしての教育を受けておらず、
新しく生まれた仕事に就くことはできなかった。

AIによってもたらされる未来も、これと同じ
構図になると、新井さんは考えているのです。

巷には、多くのAI関連書籍が刊行され、
バラ色とまでは言わないまでも、
シンギュラリティが到来することが、
当たり前のように語られています。

本書で新井さんは、世間で喧伝されている
AIの現状や未来図が、現実とかけ離れている
ことを指摘し、AIの限界を示します。

それと同時に、現在の人間側の教育にも
大きな問題があることを指摘しています。

この本から何を活かすか?

基礎的読解力を測る「係り受け」の問題

次の問題をやってみてください。

  アミラーゼという酵素はグルコースが
  つながってできたデンプンを分解するが、
  同じグルコースからできていても、
  形が違うセルロースは分解できない。

  この文脈において、以下の文中の空欄に
  あてはまる最も適当なものを選択肢の
  うちから1つ選びなさい。

  セルロースは(   )と形が違う

  1.デンプン 2.アミラーゼ
  3.グルコース 4.酵素

あなたの、基礎的読解力は大丈夫でしたか?

間違える人の多くは「3」を選ぶようですが、
正解は「1」のデンプンです。

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| IT・ネット | 06:27 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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教養としてのテクノロジー

満足度★★★
付箋数:24

  「本書は、メディアラボ所長として世界を
  飛び回り、日々いろいろな人々と触れ合うなかで
  思った僕の “実感” をなるべく言葉にしています。
  前著『9プリンシプルズ』は本をつくのに
  数年を費やしましたが、本書は日本の方々に
  向けて書いています。僕が日頃で思っている
  ことをまとめた本になっていると信じています。」

著者の伊藤穰一さんは、マサチューセッツ工科大学
(MIT)メディアラボの所長を務める方。

MITは88人のノーベル賞受賞者を輩出している、
世界でも屈指の研究大学です。

そこに所属するメディアラボは、1985年に創設され、
以来「人間とコンピュータの協調」を大きな
テーマとして世界最先端の研究を行っている機関です。

本書は、そのメディアアボで所長を務める
伊藤さんが、テクノロジーの可能性と未来について
語った本。

話しているテーマは多岐にわたり、「実感」を
語ったと言う通り、深く探求するのではなく、
思いつくままに語った「未来エッセイ」です。

それぞれのテーマは非常に興味深いのですが、
若干、散漫な印象ありました。

本書の中で、私の関心を引いたテーマは
2つあります。

1つ目は、新たな資金調達の方法「ICO」。

ICOとは、IPOに似た言葉ですが、イニシャル・
「コイン」・オファリングの略です。

これはテクノロジー系のスタートアップ企業が、
仮想通貨を介して資金を集める新たな手法。

起業家や開発者が、自分たちの提供する
新しいサービスで使える「トークン(コイン)」
を投資家に買ってもらい、その購入代金で
資金調達する手法です。

購入したトークンが取引所に上場されて、
売買が可能になると、一気に値上がりする
可能性があるため投資家の人気を集めました。

その一方、新しい手法であるために
基本的なルールが未整備であったり、
インチキなICOがたくさんあるなど、
さまざまな問題もあるようです。

もう1つ私の関心を引いたのは「身体拡張」です。

  「科学技術の進歩により、人間が持つ足よりも
  能力が高い “義足” が登場しました。
  高い推進力を持つカーボン製の義足を付けた
  選手は、すでに人間の足で走るスピードを
  上回ることができるようになりました。
  僕は “パラリンピックがいつの日か、
  オリンピックを超える競技会になる” ことを
  いつも想像しています。」

この背景にあるのは、トランスヒューマニズム
の思想です。

これは科学技術を使って人間の身体や
認知能力を進化させ、人間を前例のない
状態まで向上させようという思想です。

伊藤さんはトランスヒューマニストではない
ようですが、拡張身体が一般的になる未来を
想像しています。

個人的には『あしたのジョー』を下敷きにした
ボクシングアニメ『メガロボクス』をちょうど
見始めたところだったので、身体拡張は
タイムリーな話題でした。

この身体拡張は、日本とアメリカで向かっている
方向が違うそうです。

日本人は『サイボーグ009』などの影響もあって、
そもそも身体を拡張するのが好きで、
テクノロジーを楽しむ傾向があります。

一方、アメリカでは身体を拡張というより、
不滅の肉体を持ちたいという方向に関心が
集まっています。

日本はファンタジー寄りで、アメリカはシリアス
寄りといった「空気と場」の違いがあるようです。

テクノロジーの未来を考えると、いろいろな
「そもそも論」を考える必要が出てきます。

そういった意味で、本書を読むと、
もう少し突っ込んで議論をしたいという
不完全燃焼の感じが残る本でした。

この本から何を活かすか?

伊藤さんは「ワールド・オブ・ウォークラフト
(WoW)」という、オンライン・ゲームに
ハマったそうです。

WoWは、登録ユーザーが1000万人を超える
オンライン・ロールプレイング・ゲームです。

メディアラボの所長がハマってしまうゲームが
どんなものか興味がありますね。

日本版がない、チャットは英語のようなので、
英語学習の一環として参加するのもいいかも
しれません。

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| IT・ネット | 06:01 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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人工知能時代に生き残る会社は、ここが違う!

満足度★★★
付箋数:24

オトバンクの上田さんに献本いただきました。
ありがとうございます。

企業がリピーターの顧客を増やしたり、
顧客の忠誠心を高め囲い込むための施策を
ロイヤリティ・プログラムと言います。

課題となるのは、顧客のなかにいかにして、
ロイヤリティ(忠誠心や愛着)を芽生えさせるか。

あるいは、いかにしてロイヤリティを
さらなる売上につなげるかです。

しかし、これまでは、どんな企業でも
均一的な手法に頼らざる得ませんでした。

わずかな変数で顧客をセグメントに分類し、
統一化された計画で商品を売り込む方法です。

この方法では、同じセグメント内の顧客を
すべて同類とみなしてプロモーションするので、
顧客1人1人の好みや行動に基づくものでは
ありませんでした。

それでは、最新のテクノロジーを使って、
顧客をまとまりとしてではなく、
個人ごとに特徴づけたプロモーションは
できないのでしょうか?

あるいは、より多くの変数を用いて、
顧客1人1人の行動を把握できないのでようか?

実際にそんなことをやっているホテルグループ
があります。

それは、イギリスに本部を置く、
インターコンチネンタルホテルズグループ
(以下、IHG)です。

IHGは世界100カ国以上で、インターコンチネンタル、
ホリデイ・イン、キャンドルウッド・スイーツ
など12ブランド、5000件近いホテルを所有する
世界最大級のホテルチェーンです。

IHGが1000万人の顧客のうち、10万人の顧客を選び、
「1万」のセグメントに分類しました。

さすがに、これだけ細かなセグメントに分けると、
完全に1人1人とは言わないまでも、
かなり顧客の好みに合ったマーケティングが
できるようになりました。

どのようにして、IHGでは、ここまで細かい
レベルでの分析ができるようになったのか?

それは、従来の手法に代わりに、
「マシンインテリジェンス」を利用したから。

マシンインテリジェンス(機械知能:MI)とは、
AI、深層学習、機械学習など、これまで個別で
発展してきた技術を統合的に活かしたもの。

本書では、このMIを活用する組織のことを
「マセマティカル・コーポレーション」と呼びます。

IHGは、マセマティカル・コーポレーションの
実例として紹介されています。

  「過去が分析論とビッグデータの時代であるならば、
  未来はマセマティカル・コーポレーションの
  巨大なる知性(ビッグマインド)の時代である。
  ビッグマインドは人工知能の数理に基づく知性と、
  人間の想像力豊かな知性とを組み合わせることで
  生まれるものであり、それは組織の業績をさらに
  飛躍させる要因となる。」

本書は、マセマティカル・コーポレーションを
築くための条件を考察し、その実例を多く紹介した
本です。

著者のジョシュ・サリヴァンさんと、
アンジェラ・ズタヴァーンさんは、
2人とも世界屈指のコンサルティングファーム、
ブーズ・アレン・ハミルトンのバイスプレジデント。

同社で500人以上のデータサイエンティスト集団を
育て上げたリーダーです。

本書では、人工知能とデータが持つ可能性と、
人間が持つ想像力や探求心、使命感を融合させ、
企業をマセマティカル・コーポレーションへ
進化させる方法を解説します。

ポイントとなるのは、データの活用技術ではなく、
それを使う人間側のリーダーシップです。

それが、まさに邦題にもなっている、
人工知能時代に生き残るためのリーダーシップ。

私はこの分野には疎かったので、本書で紹介される
海外の事例を見ると、「そこまでやっているのか」
と驚愕するケースもありました。

最先端の事例では、これまで不可能だったことが、
本当に実現していることがわかりました。

この本から何を活かすか?

これからの時代に必要なリーダーシップとして、
直感に逆らうアイディアが必要とされています。

以下、本書の「おわりに」にまとめられていた
ポイントとなるメッセージです。

  ・複雑さは重荷ではなく恩恵である
  ・マシンは直感より信頼できる
  ・マシンモデルはメンタルモデルより優れている
  ・解決策に理屈はいらない
  ・与えることで価値を創造する
  ・経験なしで飛躍する
  ・完璧なスタートはそうでないものに勝てない

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| IT・ネット | 06:23 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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大前研一 デジタル・ディスラプション時代の生き残り方

満足度★★★
付箋数:20

 ・Uber → タクシー会社、タクシードライバー
 ・TESLA → 自動車会社、部品会社、ディーラー
 ・Square → POSメーカー
 ・SoFi → 銀行、ローン会社
 ・Amazon → 小売業、物流業
 ・facebook → メディア
 ・Houzz → 住宅メーカー、工務店
 ・Upwork → 正社員、システム開発会社等

これらは、主なデジタル・ディスラプターと
その影響を受ける業界です。

「ディスラプター(disruptor)」とは、
崩壊、混乱という意味の名詞「ディスラプション
(disruption)」から作られた言葉。

ディスラプションには元々、外的要因による
望ましくない突然の変化を表す語感があります。

しかし、ディスラプターとして使われるように
なってから、イノベーションという言葉と共に、
新たな事業・産業をつくった企業や取り組みに
対して用いられています。

  「Uberは既存のタクシー会社を凌駕し、
  Airbnbの出現によってこれまでのホテル業界の
  秩序は破壊されました。昔ながらのリアルな
  小売店が不振を続ける中、Amazonに代表される
  eコマース(EC、電子商取引)は活況を呈して
  います。まさに現代は、デジタル・テクノロジー
  によるイノベーションが既存のビジネス秩序を
  覆し、破壊する “デジタル・ディスラプション” 
  の時代といっていいでしょう。(中略)
  
  本書では、デジタルディスラプションが可能に
  なった背景を分析するとともに、企業や個人が
  どうやって対処すればいいか、その具体的な
  施策についても踏み込んでいきます。」

本書は、大前研一さん他3名の講師が、
経営者向けに行ったセミナーの内容を
まとめたもの。

このセミナーは、BBT大学とプレジデント社が
共同で企画する、企業のトップと参謀を
対象にした1泊2日のエグゼクティブ研修です。

 第1章 デジタル・ディスラプション時代の
    生き残り方(大前研一さん)
 第2章 FinTechビジネス最前線(北澤直さん)
 第3章 リクルートの「Airレジ」(大宮英紀さん)
 第4章 「第四次産業革命」の変化をチャンスに
    変える経営(菅谷俊二さん)

この目次を見てわかる通り、大前さんが
担当するのは第1章のみ、質疑応答の部分を含め
ページにすると、55ページほどです。

また、大前さんが本書のために書き下ろした
「はじめに」も、わずか13行ほどで、
あまり労力をかけずに刊行されています。

肝心のデジタル・ディスラプションですが、
ライドシェアサービスの「Uber」などによって、
影響を受ける業界は、一体、どのように
変わっていくのでしょうか?

その影響は、単にタクシー業界に及ぶだけ
ではありません。

自動車産業全体に影響を与え、Uberはその
経済圏を拡張して、「インフラ企業」に
なっていくと大前さんは予想しています。

Uberはスマホを窓口に、物流や人の移動、
自動運転や自動車ローンや自動車保険にも
深く関わっていく。

また、ライドシェアサービスが一般化すると、
車は所有するものから利用するものへと
ユーザーの意識も変わります。

自動車の保有台数は現在の約710万台から、
2030年には約340万台へと半減。

そうすると自動車メーカーが影響を受ける
だけでなく、自動車部品を作る下請け会社は
10分の1の数になると予想しています。

こうなると今の自動車産業は、完全に違う
産業へと様変わりしてしまいます。

本書は、大前さんが担当するページ数は
少ないものの、講演をベースにしているので、
非常にわかりやすい内容になっています。

この本から何を活かすか?

デジタル・ディスラプション時代に
「個人」はどうすれば生き抜けるのか?

  「感性、構想力などAIやロボットに代替されない
  スキルを磨き、同時にAI、ロボットを使い
  こなせるスキルを身につけること。とにかく、
  これからは個人で稼ぐ力のある人間を目指す。
  それから、しばらくの間は、デジタルデバイドで
  取り残された人を助けることがビジネスに
  なり得る。これも覚えておくといいだろう。」

これは、デジタル・ディスラプションに限らず、
大前さんが30年以上前から言っていることですね。

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| IT・ネット | 05:57 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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