活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


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デジタル・ミニマリスト: 本当に大切なことに集中する


デジタル・ミニマリスト: 本当に大切なことに集中する

満足度★★★
付箋数:24

ソーシャルメディアやスマートフォンが
私たちの暮らしを大きく変えたことは、
誰もが認めることでしょう。

これらの新しいテクノロジーのおかげで、
いつでも他の人や情報と繋がるようになり、
確実に便利になりました。

しかし、あまりに便利すぎるがゆえに、
スマホをコントロールするのではなく、
スマホにコントロールされている人も
多くなっています。

あなたは、やらなきゃいけないことや
やりたいことが他にあるのに、
SNSが止まらないことはありませんか?

もし、少しでもそんな経験があるなら、
軽い依存症になっているかもしれません。

  「依存症とは、有害な結果が生じるにも
  かかわらず、その報酬効果が強迫的誘因
  となって特定の物質の使用や行為を
  繰り返す状態のことを指す。」

そこまでの状態でなくても、スマホを
いじっているうちに、あっという間に
時間が過ぎてしまったという経験は
多くの人が持っていると思います。

本書は、一時的なデジタル・デトックス
ではなく、根本的にスマホやSNSとの
つき合い方を変えるための本です。

  「本書の目標は、根拠を示して
  デジタル・ミニマリズムの有効性を
  伝えることにある。実践には何が必要か、
  なぜうまくいくのかを詳しく探求し、
  そのあとデジタル・ミニマリズムを
  取り入れるには何をすべきかを説明
  していく。」

デジタル・ミニマリズムとは、
新しいテクノロジー利用の哲学。

自分が重きを置いていることがらに
プラスになるか否かを基準に厳選した
一握りのツールの最適化を図ります。

そして、オンラインで費やす時間を
それだけに集中して、他のものは
惜しまず手放します。

そうすることで、テクノロジーから
主体性を取り戻します。

スマホとSNSから可処分時間と
可処分精神を守り、情報を見逃さず、
大切なことを大切にする生き方です。

そんなデジタル・ミニマリズムを
提案するのが、ジョージタウン大学
准教授(コンピューター科学)の
カル・ニューポートさんです。

デジタル・ミニマリズムには、
次の三原則があります。

 原則1. あればあるほどコストがかかる
 原則2. 最適化が成功のカギである
 原則3. 自覚的であることが充実感に
    つながる

ニューポートさんは、1600人超を対象
とした30日間の集団実験を行いました。

そこから導き出されたメソッドが、
デジタル・ミニマリズムを実践するための
「デジタル片づけ」です。

デジタル片付けは、次の3つのプロセスで
実行します。

 1. 30日のリセット期間を定め、
  かならずしも必要でないテクノロジー
  の利用を休止する。

 2. この30日間に、楽しくてやりがいの
  ある活動や行動を新しく探したり
  再発見したりする。

 3. 休止期間が終わったら、まっさらな状態
  の生活に、休止していたテクノロジーを
  再導入する。その1つひとつについて、
  自分の生活にどのようなメリットが
  あるか、そのメリットを最大化するには
  どのように利用すべきかを検討する。

本書が、ニューヨーク・タイムズ・
ベストセラーになり、25カ国で刊行されて
いるのは、他の国でもスマホやSNSに
生活が蝕まれている人が多い証です。

ムダなことに人生の貴重な時間を費やさず、
本当に大切なことに集中するために、
本書の哲学・メソッドを実践してみては
いかがでしょうか。

この本から何を活かすか?

本書ではデジタル・ミニマリストに
なるための「演習」がいくつも
紹介されています。

私は、次の演習を実践することにしました。

 ・スマートフォンを置いて外に出る
 ・テキストメッセージはまとめて処理
 ・営業時間を設ける

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| IT・ネット | 05:30 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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ビッグデータ探偵団


ビッグデータ探偵団 (講談社現代新書)

満足度★★★
付箋数:21

「ビッグデータ」というキーワードが
注目され始めたのは、2011年頃からの
ことでした。

ビッグデータとは、読んで字の如く、
大量のデータ群を表す言葉です。

さすがに、ビッグデータという言葉
自体は聞いたことがある人が多いでしょう。

では、そのビッグデータを使って、
一体、何が分かって、どんなことが
できるのでしょうか?

本書は、そんな疑問に答える本です。

  「これから私たちが本書で示して
  いくことは、ビッグデータが、
  これからのビジネスを考えるうえで、
  また、あなたの生活をより快適なもの
  にするために、こんなにも役立つのか、
  という驚きと発見である。」

本書でビッグデータの有効活用例を
示してくれるのは、Yahoo!ビッグデータ
レポートのみなさんです。

チームの統括を務める安宅和人さん、
編集長の池宮伸次さん、その他のチームの
みなさんの共著です。

  「(ヤフーが持つ)多彩なサービスを
  通じて蓄積された膨大なデータ群―
   “マルチビッグデータ” を活用して、
  データの面白さとそのパワーを、
  わかりやすく伝えたい。
  そんな強い思いから、私たちの最初の
  一歩は始まった。」

特にヤフーが保有しているのは、
ネット上の膨大なデータです。

それは私たちのリアルな世界とは、
本当に繋がっているか疑問に思う方も
いるかもしれません。

しかし、ネットとリアルの世界は、
別々に切り離して考えることの
できない関係にあるようです。

  「ネットとリアルは別個の世界で
  あるどころか、切り離しえないもの
  であり、今後ますますその関連が
  密接なものとなっていくことは
  間違いない。」

本書の目次を見ると、どんなことが
データから読み取れたかがわかります。

 第1部 ビッグデータは、「深層」を
    描き出す
 1-1 新社会人は4月に「モットーとは」、
   5月に「新入社員 辞めたい」、
   6月に「恋活」と検索する
 1-2 ママは、生後102日目にわが子を
   モデルへ応募したくなる
 1-3 「頭が痛い日本人」が最も多い
   時刻は、17時である
 1-4 矢沢永吉と郷ひろみは、双子レベル
   の「そっくりさん」
 1-5 日本は、「東京」と「それ以外」
   の2つの国からできている
 幕間劇 1-6 音楽CDが売れる時、
    サバの漁獲量が増える
    ――擬似相関とは何か?
 第2部 ビッグデータは、こんなに役立つ
 2-1 これからの「混雑ぶり」がわかり、
   移動のストレスが消える
 2-2 救援活動をスムーズに進める、
   「隠れ避難所」を探せ!
 2-3 リニアで日本はどれだけ狭くなる
   のかを、実際に見てみよう
 2-4 政治への関心が薄い日本人の注目を
   一挙に集めた、「令和」発表の瞬間
 2-5 検索量を分析すると、選挙の
   議席数予測は96%も的中する
 2-6 今の景気を予測することは、
   どこまで可能か?

個人的に本書で一番面白かったのは、
「Yahoo!JAPAN景気指数」を作る試みです。

景気を数値化したものとしては、
内閣府が発表する「景気動向指数」が
ありますが、これは数ヶ月前の景気が
どうだったかを数値化したもの。

ヤフーでは、それをリアルタイムで
算出するモデルを作ろうとしていました。

最終的にこの試みは断念したようです。

しかし、内閣府発表の数値を予測する
のではなく、独立した景気指数として、
その活用の道を探って欲しいですね。

この本から何を活かすか?

本書では日本のアーティストが作った
計16万曲の歌詞を分析して、酷似する
アーティストを明らかにしています。

 モーニング娘とBerryz工房
 Mr.ChildrenとTOKIO
 矢沢永吉さんと郷ひろみさん
 いきものがかりと浜崎あゆみさん
 TUBEと大黒摩季さん
 真心ブラザーズと奥田民生さん
 森進一さんと堀内孝雄さん
 中島みゆきさんと研ナオコさん

言われてみれば、歌詞が似ているのは、
なんとなくわかる気がします。

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| IT・ネット | 05:41 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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アレクサ vs シリ ボイスコンピューティングの未来


アレクサ vs シリ

満足度★★★
付箋数:23

あなたは、大切な家族が余命数ヶ月と
診断されたら、どんな行動を取りますか?

例えば、余命3ヶ月と医師から言われた
と考えてみましょう。

ちなみに、「余命」には大きな誤解を
している人が多くいます。

余命3ヶ月と言われても、3ヶ月以内の
死を宣告されたわけではありません。

余命3ヶ月とは、過去のデータから
割り出された、同じ症状の人が生存した
期間の「中央値」です。

平均値ではありません。

過去に同じ症状の人が99人いたとすると、
短い方から並べて50番目の人の生存期間です。

生存期間の分布は、ロングテールに
なっているので、余命3ヶ月と診断されて、
その後何年も生きた人がいるのは、
そのためです。

話がかなり脇道に逸れてしまったので、
本題に戻りましょう。

  「最近、父はステージ4の肺がんと診断
  された。がんは、骨、肝臓、脳など、
  あちこちに転移していた。
  おそらく数ヶ月のうちに、父の命を奪う
  だろう。」

本書のタイトルは、「アレクサ vs シリ」。

ご存知のように、アレクサはアマゾンの、
シリはアップルの音声アシスタントです。

キーボードを必要としない、AIを使った
システムで、ボイスコンピューティング
と呼ばれるシステムです。

本書は、機械に言葉をしゃべらせる
ボイスコンピューティングの歴史と未来を
450ページ近い大作ですが、その内容は
正直、驚くようなことはありません。

しかし、著者のジェイムズ・ブラホスさんが
実際に行ってことは衝撃的でした。

  「いま父は自分の人生を語っている。
  今日を皮切りに、録音を10回以上行う
  予定だ。1回が1時間程度で、父は
  思い出を語り続ける。子どもの頃、
  よく洞窟を探検し、学生時代は鉄道の
  貨車に氷を積むアルバイトをした。
  母と恋に落ち、スポーツ専門の
  アナウンサーになり、歌手になり、
  弁護士として成功した。
  父は、私が何度も聞いたことのある
  ジョークをはさみながら、詳細に人生を
  語った。私が初めて聞くことも多かった。」

ブラホスさんは、父親の語りを録音して、
一体何をしているのか?

実は、ブラホスさんが作ったのは、
父親の声を音声AIにプログラムした、
不死の「レプリカント」でした。

ブラホスさんは、このレプリカントの
ことを「ダッドボット」と呼びます。

果たして、最愛の家族のAIレプリカは、
残された人の慰めになるのか?

本書には、AIレプリカを作る過程での
家族の生々しい反応が記録されています。

もちろん、残される側の父親の反応も。

  「2017年夏、私がダッドボットについて
  書いた記事を発表すると、大きな反響が
  あった。読者の多くは、父を亡くした
  私に同情を寄せてくれたが、中には
  もっと切実なメッセージを送ってきた
  人もいた。彼らは、亡くなった人を
  思い出せるボットが欲しいと訴えた。」

私の印象では、アレクサも、シリも
音声認識としてはイマイチだったので、
「なぜ、アレクサVSシリなの?」と
思いながら、本書を読み始めました。

しかも、ボイスコンピューティングの
歴史から始まり、アレクサとシリへ
フォーカスした話にはなっていません。

ちょっと当てが外れたなと思いながら、
読み続けたところに、音声AIによって
故人を永遠に生き続けさせるという、
驚愕のプロジェクトが書かれていました。

本書は、期待していた内容と全く
違いましたが、衝撃的な内容でした。

この本から何を活かすか?

ブラホスさんは、ダッドボットに
改良を加え続けているようです。

  「以前は、ユーザーが何について話すか
  をすべて決めなければならなかった。
  しかしいまでは、時々ボットが主導権を
  握るようになり、そのせいで、
  より生き生きと、本物らしく感じられる
  ようになった。」

ブラホスさんが目指しているのは、
自発的に話をする音声AIです。

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| IT・ネット | 05:42 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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データ・ドリブン・エコノミー デジタルがすべての企業・産業・社会を変革する


データ・ドリブン・エコノミー デジタルがすべての企業・産業・社会を変革する

満足度★★★
付箋数:24

ダイヤモンド社の小川さんより、
献本いただきました。ありがとうございます。

インターネットやスマートフォンの普及に
よって、私たちの生活は大きく変わりました。

一般的には、それを「デジタル革命」と
呼びます。

しかし、東京大学大学院工学系研究科教授の
森川博之さんは、本当のデジタル革命は、
私たちはまだ体験していないと言います。

  「私は、過去20年間はデジタル革命の
   “助走期” にすぎず、本当の意味での
  デジタル革命はこれから幕を開けると
  とらえている。まもなくICTが真価を発揮
  する “飛翔期” に入り、デジタルが社会の
  隅々まで浸透していくだろう。」

これまでのデジタル革命においては、
データの活用といっても、そのほとんどは
「ウェブデータ」に限定されていました。

ウェブ閲覧履歴、ウェブ購入履歴、
画像・動画データ、SNSの個人関連データなど。

しかし、飛翔期の「真のデジタル革命」では、
ウェブ限定ではなくなり、リアルな世界での
データの活用が本格化していきます。

製造業や農業・漁業、医療から地方再生まで、
あらゆる分野で、リアルなデータが収集され、
活用されていくことが見込まれています。

それを可能にしたのが、情報通信技術です。

Information and Communication Technology
は「ICT」と略され、通信技術を活用した
コミュニケーション全般を指す言葉です。

本書が解説するのは、あらゆるモノが
データ化される時代に起こる未来について。

それが、本書のタイトルになっている、
「データ・ドリブン・エコノミー
(データ駆動型経済)」です。

データ・ドリブン・エコノミーとは、
リアルな世界から集めたデータが新たな
価値を生み出し、あらゆる企業・産業・社会
を変革していく一連の経済活動を指します。

データ・ドリブン・エコノミーでは、
モノのデジタル化によって、リアルな世界と
サイバー空間が相互に関連します。

あらゆる分野で適用され、これまでなかった
社会的価値が生み出されていきます。

例えば、医療の分野では、バイタルセンサ
によってデータが集められます。

そのデータは、データベースに蓄積され、
解析されます。

そして現実世界への応用として、個人特性を
考慮したテーラーメイド医療が施されます。

あるいはモデル化によって予測することで、
医療の重点が「治療」から「予防」へと
移行していきます。

集められるデータは、ビッグデータに
限られるわけではありません。

ビッグまでの規模のない、スモールデータも
活用されていきます。

ゴミ回収ボックスにセンサを取り付けて、
集めたゴミ収集データなどがその一例です。

こうしたリアルデータは、あらゆる産業から
集められる泥臭いものです。

森川さんは、こういった泥臭いデータには
GAFAM(グーグル、アップル、フェイスブック、
マイクロソフト)はあまり手を出さないと
見込んでいます。

だからこそ、データ・ドリブン・エコノミー
は日本にとって大きなチャンスなのです。

むしろ、地味で泥臭いリアルデータの活用は
日本企業や日本人の得意分野だと森川さんは
指摘しています。

確かに、GAFAMが農業や建築・土木などの
スモールデータを集めとは考えにくいですね。

  「本書では、データ・ドリブン・エコノミー
  が足下で、企業・産業・社会をどう変えて
  いるのかを事例を交えながら詳しく紹介
  していく。また、真のデジタル革命時代に
  企業や個人がどう対処すればよいのか、
  私なりの視点を整理してお伝えしたい。」

本書は、データ・ドリブン・エコノミーが
もたらす未来像を見通す良書です。

現在進行中の具体事例も豊富に紹介されて
いるので、本書を読むと、こらからの時代が
どう変わっていくのかがわかります。

この本から何を活かすか?

本書で紹介されていた事例で、私が面白と
思ったのが、「ペイ・パー・ラフ」です。

これは、スペインのお笑い劇場が導入した
1回笑うごとに課金するシステム。

各座席の前に設置されたカメラで、
観客の顔を認証して、笑顔になった回数を
リアルタイムで計測して課金するようです。

アナログだと思っていた、お笑いの世界に
このような仕組みが導入されているのは、
非常に驚きでした。

このシステムでは、観客の満足度も上がり、
劇場の売り上げも30%増加したそうです。

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| IT・ネット | 05:51 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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情報戦争を生き抜く 武器としてのメディアリテラシー


情報戦争を生き抜く 武器としてのメディアリテラシー (朝日新書)

満足度★★★
付箋数:20

  「耳目を集める扇動的な情報を掲載する
  ことでアクセスを集め、貼り付けた
  ネット広告で荒稼ぎするネットメディアが
  増加していることも大きな社会問題に
  なっている。今、ネット上で注目される
  匿名の政治的な投稿の一部は、確実に
  何らかの作為が加わったものである。
  我々はこのことに留意してネット上の
  情報に触れなければならない。
  今まで以上に情報の意図を読み解く能力
   “メディアリテラシー” が求められると
  いうことだ。冷戦集結から30年、世界は
  新たな “情報戦争” の時代に突入した。」

世の中にソーシャルメディアが浸透した
ことで、そこに広がるフェイクニュースや
デマが問題になっています。

ロシアの世論工作が、米大統領選挙を左右
したとも言われているのは、記憶に新しい
ところです。

最近では、バイトテロとも言われる
「バカッター」問題が頻繁に起こり、
社会問題にもなっています。

バカッター問題は情報戦争とは違いますが、
ネットの影響力の認識不足なので、
リテラシー不足と考えることもできます。

情報操作されるソーシャルメディアに
翻弄されないために、私たちに必要なのは
「メディアリテラシー」です。

本書は、実際の事例を多く紹介しながら、
情報を読み解く力をつけるための本。

著者はメディア・アクティビストの
津田大介さんです。

津田さんは、ネット情報を汚染する勢力を
次の4つに分類しています。

  1. 義憤に燃えた確信犯
  2. 世論工作業者
  3. ビジネス目的のネットメディア
  4. 中間層・善意の拡散者

この中でメディアリテラシーが不足していると
私たち自身がなってしまう可能性があるのが、
4番の「中間層・善意の拡散者」です。

悪意なく、情報操作をされてしまって、
フェイクニュースなどをシェアしたり、
リツィートしてしてしまう層です。

自覚がないまま、歪んだ情報を広めてしまい、
情報汚染の中でも、最も人数が多いため、
「ネット世論」を形成することになります。

  「現在起きている情報戦争の本質とは何か。
  それは、ソーシャルメディアの影響力が
  マスメディアを超えつつあることで、
  事実が軽視されるようになり、
  その結果として、論理や理屈よりも
  感情が優越し、分断の感覚が増大している
  ということである。」

津田さんは、本書を情報戦争を生き抜く
ための「兵法書」とするために、
最後に4つの方策を示します。

  1. 「技術」で解決する
  2. 「経済制裁」で解決する
  3. 発信者情報開示請求の改善で解決する
  4. 「報道」で解決する

津田さん自身は、こららの方策はいずれも
問題の根本を解決する「特効薬」ではなく、
「対処療法」であると認識しています。

だからと言って、どの対策も、
やらないよりマシだから、すべて粛々と
進めるべきであると述べています。

本書は、1つ1つのトピックは短く読みやすい
反面、ニュースをつなぎ合わせた感があり、
もう少し深く考察しかかった感があります。

本書のベースになっているのが、
津田さんが「週刊朝日」で連載してる
コラムの「ウェブの見方 紙の味方」です。

そのため、少し朝日的な偏りも感じられます。

個人的には、情報社会学と呼べるかどうかは、
少々疑問が残りました。

この本から何を活かすか?

  「多くの人は見出ししか読まない」

これは米コロンビア大学とフランスの
国立情報学自動制御研究所の共同チームに
よる調査結果です。

この結果に対して、津田さんは次の通り
指摘しています。

「見出ししか読まない」のは、別にネット
だけで起きている現象ではないこと。

しかし、マスメディアと異なるのは、
「読まなくてもシェアする」人が多いこと。

確かに、見出しだけが独り歩きすることは、
頻繁に起こっています。

私たちにも簡単に、ネットの見出しを
鵜呑みにしない姿勢が求められます。

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| IT・ネット | 05:05 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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