活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


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筋肉は本当にすごい すべての動物に共通する驚きのメカニズム

満足度★★★
付箋数:24

筋トレが最強のソリューションである』が
ベストセラーになるなど、巷では筋トレが
ちょっとしたブームです。

芸能人でも筋トレしてい人が結構いますね。

ところで、鍛え方はさておき、そもそも
私たちの筋肉はどのようなメカニズムで
動いているのでしょうか?

筋肉は常にはたらき続け、私たちの生命を
維持しています。

例えば、心臓を動かすのは「心筋」です。

心筋は生きている限り、一瞬たりとも
休むことなく、生涯はたらき続けます。

また、私たちの身体を動かすことを可能に
するのが「骨格筋」です。

骨格筋は、骨格に腱を介して付着していて、
収縮することで関節を動かし、身体運動を
おこします。

骨格筋は身体を動かさず休んでいる
ときでも、絶えずエネルギーを消費して
熱を発生することで、私たちの体温を
維持しています。

人間は恒温動物ですから、この骨格筋の
働きがないと体温が維持できずに、
死んでしまうのです。

本書は、筋収縮のしくみを真っ向から
取り上げて解説する本です。

著者は、過去にもブルーバックスで
筋肉はふしぎ』を執筆している
帝京大学名誉教授の杉晴夫さんです。

  「本書では、発見から100年以上
  研究者を翻弄してきた骨格筋横紋構造の
  謎の解明史に始まり、大部分のこの部分
  に存在する数々の謎にたいするその後の
  研究者の挑戦を、筆者自身の寄与も
  含めて記述することができた。」

専門的な記述もある本格派の本です。

筋肉はATP(アデノシン三リン酸)を
燃料とする超微小のエンジン構造を
持ちます。

そのエンジンによって筋肉は、
天然のリニアモーターのように動きます。

これはヒュー・ハクスレーさんらの
研究により、解明された筋肉の動きです。

ミオシンフィラメントから突き出た
ミオシンの頭部こそが、
筋肉リニアモーターを駆動する
超微小エンジンの正体なのです。

平均寿命がどんどん伸びている現在、
今まで以上に筋肉の働きが注目される
機会が多くなるでしょう。

単に筋肉の鍛え方を知るだけでなく、
生命現象としての筋肉の働きを
知ることで、筋トレも違った趣に
なるかもしれません。

本書は人間だけでなく、すべての動物に
共通する筋肉のメカニズムを3部構成で
解説するブルーバックスらしい良書です。

ちょっと難しい記述もありましたが、
非常に興味深い本でした。

  第1部 大自然がデザインした筋肉は
     いかにすごいか
  第2部 われわれの筋肉、その驚異
  第3部 さまざまな動物の筋肉の驚異

この本から何を活かすか?

  「生活習慣病の最終段階は、
  動脈硬化→心筋梗塞・脳卒中による死亡、
  である。しかしこの生活習慣病の原因は
  運動不足、栄養の摂りすぎにあるので、
  日常生活に身体の運動を取り入れれば
  これらをある程度は予防することが
  できる。」

本書で勧められているのは、
毎日20〜30分の散歩やジョギング。

いわゆる有酸素運動で、筋肉の発達
だけでなく心肺機能の増大にも有効です。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| 科学・生活 | 06:11 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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果糖中毒 19億人が太り過ぎの世界はどのように生まれたのか?

満足度★★★★
付箋数:27

ダイヤモンド社の上村さんより献本いただきました。
ありがとうございます。

あなたは、食べ物を選ぶ際に、それが何カロリー
あるか、気にしていませんか?

現在ではコンビニで弁当や惣菜を買うときでも、
ファミレスで食事をするときでも、ほとんどの場合、
摂取カロリーが表示されています。

それは食品表示法によって義務化された栄養成分
の中に「熱量(カロリー)」も含まれているから
なのでしょう。

カロリーが表示されている以上、ダイエットして
いる人はもちろん、していない人でも多少は
気になってしまうものです。

しかし、「食べたカロリーだけ動かないと太る」
は間違いであると、本書の著者、ロバート・H・
ラスティグさんは指摘します。

なぜなら、私たちの体は、摂取するエネルギー量
が減ると、それに合わせて、消費するエネルギー
量も減らすようにできているからです。

  「カロリーの消費量は体にコントロールされて
  いて、摂取されたカロリーの量だけではなく、
  その質にも依存しているからである。」

本書は、医師であるラスティグさんが、
16年間におよぶ医学研究、学術集会、論文を
読み合う抄読会、患者を治療してきた経験など
すべてを集大成したもので、100%科学的根拠に
基づいた本です。

  「果糖は非常に甘く、例外なく脂質に代謝
  される。これが悪者ナンバーワンだ。
  果糖は、この厄介な物語において、
  あなたをダークサイドに引きずり込もうと
  手ぐすねをひいている、肥満帝国の
  ダース・ベイダーだ。」

果糖が、体に入ったときには、次の独特の
代謝方法でメタボ症候群に関連付けられる現象を
引き起こす可能性があります。

 プロセス1. 尿酸が生まれ、痛風をもたらし、
      血圧が上がる
 プロセス2. 直接ミトコンドリアに入り、
      パンクさせる
 プロセス3. 脂肪になり、心臓病を推し進める
 プロセス4. 肝臓がインスリン抵抗性になる
 プロセス5. 血糖値が上がり、糖尿病につながる
 プロセス6. 内臓脂肪が増える
 プロセス7. がん発症の可能性が高まる
 プロセス8. 空腹感が高まる
 プロセス9. 腸壁のバリア機能を奪い、
      インスリンレベルを上げる
 プロセス10. メイラード反応が生じ、
      がんの発症を加速させる
 プロセス11. 認知症が起こる

ここに挙げたのは、果糖ですが、ブドウ糖にも
代謝に欠点があり、取り過ぎは良くありません。

では、巷で話題の「低炭水化物ダイエット」は
どうなのでしょうか?

  「まず、炭水化物の制限は、糖尿病治療の
  第一目標であるブドウ糖のコントロールを
  向上させる。第2に、低炭水化物ダイエット
  には、少なくとも低脂肪ダイエットと同等の
  体重減少効果がある。第3に、炭水化物を
  脂肪で置き換えることは、一般的に、心臓病の
  マーカーと発生率によい影響を与える。
  第4に、炭水化物制限は、メタボ症候群の
  症状を改善する。第5に、炭水化物制限の
  有益な効果は減量とは関係なく生じる。」

つまり、低炭水化物ダイエットはメタボにも
減量にもよいとうのが、本書の結論です。

また、本書では果糖中毒の解毒剤として、
「食物繊維の摂取」と「1日15分の運動」
を挙げています。

肥満は、自堕落な行動や性格の欠点の結果
ではありません。

脳や体の仕組みを知らず、そして誤った情報
によって糖分を取りすぎた結果なのです。

本書は、脳と体の仕組みに迫り、食品業界
の闇に切り込むサイエンス・ノンフィクション
として、非常に優れています。

何よりも、読み物として非常に面白いので、
本書がNYタイムズのベストセラーになるのも
納得できました。

私も自信を持ってオススメできる1冊です。

この本から何を活かすか?

同じ脂肪でも「内臓脂肪」と「皮下脂肪」は、
その働きが大きく違うようです。

内臓脂肪が、私たちの健康に害をもたらすのは、
よく知られたところですね。

一方で、皮下脂肪は多ければ多いほど健康に
よく、量と寿命が比例するようです。

皮下脂肪が少ないほど、早い死を迎える
傾向が強いようなので、要注意です。

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| 科学・生活 | 06:04 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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宇宙の「果て」になにがあるのか 最新天文学が描く、時間と空間の終わり

満足度★★★
付箋数:23

  「一般向けの講演会で天文や宇宙の話をすると、
  出てくる質問のトップ3が “宇宙の果て” 
   “ブラックホール”  “宇宙人” についての
  ものであることは、我々天文学者の間では
  半ば常識となっている。」

本書は、そのよくある質問の中でも
「宇宙の果て」にテーマを絞って書かれた本。

著者は、東京大学大学院理学系研究科
天文学専攻教授の戸谷友則さんです。

私たち人類は、この先がいったいどこまで
続くのか、その「限界」を知りたくなるもの。

そして、宇宙の果てを知ろうとすることは、
私たちの知識の限界への挑戦でもあります。

  「我々天文学者は研究成果を一般社会に
  伝える際、少しでも魅力のあるタイトルに
  しようとして、ついつい(確信犯的に?)
   “宇宙の果て” という言葉を使ってしまう
  のだが、業界人としてこの点は若干の
  良心の呵責を感じざるをえない。」

本書も、タイトルに「果て」が入っているので、
戸谷さんの良心の呵責がにじみ出ている
感じがします。

結論を言ってしまうと、かなりの部分で
まだ「わからない」が答えとなります。

ですから、答えだけ知りたい人にとっては、
本書はモヤモヤとしてスッキリしない
印象が残るでしょう。

しかし、わからないなりに、現代の宇宙論では
どこまでその答えに迫っているかを示すことを
本書では目的としています。

まず、考えなくてはならないのは、
「宇宙の果て」の定義についてです。

私たちは、一般的に「果て」という言葉を
使う場合は、そこから先はもうないという
「空間的な限界」の意味で使います。

しかし、物理学において、考えなくては
ならないのは、空間方向だけでなく、
「時間方向」の果てもあるということです。

つまり、宇宙はどこまで過去に遡ることができ、
未来はどこまで続くのかも、「果て」問題の
1つなのです。

また、空間方向の「果て」を考える場合も、
それが観測可能な範囲で考えるかどうかも
問題となります。

もし、直接観測可能な範囲に絞るのであれば、
宇宙の果ては、「464億光年」先までとなります。

これは「宇宙の地平線」と呼ばれている
範囲であり、宇宙誕生から現在までに
光速で伝わる距離の限界です。

これより、外側はどうなっているのか?
という問に挑むのが本書です。

最新の宇宙論で、空間の果てに対して、
確実に言えるのは、次のところまでです。

  「半径464億光年の宇宙の地平線よりはるかに
  大きな領域まで、一様かつ等方で、
  ゆがみのない平坦な宇宙空間が広がっている」

それがどこまでか? という問いに対しては、
現代の科学では、まだ答えが出ていません。

本書では、「宇宙の果て」問題を考えることで、
宇宙論やその基となる相対性理論、
また星や銀河の形成の進化などについての
最新の科学の成果についても解説しています。

個人的には、スッキリしないながらも、
好奇心が刺激され、十分に楽しめる本でした。

  第1章 宇宙の果てとはなにか
  第2章 時空の物理学―相対性理論
  第3章 宇宙はどのように始まったのか
     ―ビッグバン宇宙論の誕生
  第4章 宇宙はどうしてビッグバンで始まったのか?
     ―時空の果てに迫る
  第5章 宇宙の進化史―最初の星の誕生まで
  第6章 星と銀河の物語
  第7章 観測で広がる宇宙の果て
  第8章 最遠方天体で迫る宇宙の果て
  第9章 宇宙の将来、宇宙論の将来

この本から何を活かすか?

スペースシャトルの中は、なぜ無重力なのか?

この問いに対して、多くの人は次のように
「誤解」しています。

  「スペースシャトルは地球から遠いところを
  飛行しているので、地球の重力が及ばないから」

実は、この考えは完全な誤りです。

スペースシャトルが飛んでいるのは、
地表から数百キロメートル離れた高さに過ぎず、
地球の半径に比べるとほんの僅かな距離です。

スペースシャトル内の重力は
地表とほとんど変わりません。

では、なで無重力なのか?

正解は「みんな一緒に落ちているから」。

スペースシャトルは、地球の周りを
回りながら「落ち続けて」飛んでいます。

それに乗っている宇宙飛行士は相対的な
加速度がすべて消滅して、無重力の状態に
なっているのです。

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| 科学・生活 | 05:55 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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医者がマンガで教える 日本一まっとうながん検診の受け方、使い方

満足度★★★★
付箋数:25

日経BP社の日野さんから献本いただきました。
ありがとうございます。

現在、日本人の最も多い「死因」は「がん」です。

がんは、「がん検診」で早期発見することで、
大部分の完治が見込めます。

しかし、がんを見つけるための「がん検診」が
正しく理解されている状況ではありません。

それは医療が凄まじい勢いで高度化、細分化し、
インターネットの発達などで様々なレベルの
情報が氾濫することで、かえって正しい情報が
見つけにくくなっているからです。

  「例えば、がん検診にも様々な選択肢が
  あります。どの検査をどのくらいの間隔で
  受ければいいのか判断しにくいと思います。
  さらに、がん検診さえ受けていれば大丈夫
  というわけでもありません。
  実はがん検診にも、専門家でなければ
  分からないような盲点や落とし穴が
  たくさんあるのです。

  日々の健康管理も同様です。
  タバコ、アルコール、肥満の害はどれくらいか。
  そしてどんながんのリスクが上がるのか・・・。
  大切な情報なのに意外と知られていません。
  むしろ、がんに関しては客観性に乏しい、
  極端な意見が蔓延しています。」

本書は、「がん検診」の受け方や使い方の
正しい知識をマンガを使って解説する本です。

著者は、日経ビジネスオンラインで連載する
人気の現役医師・近藤慎太郎さん。

本書の特徴であるマンガのパートも
近藤さんが描いたものです。

あなたは、日本人の死亡に関わるリスク因子で
最も高いものは何か知っていますか?

他のリスク因子を押さえて、
圧倒的1位なのが、「喫煙」です。

しかし、近藤さんは、タバコの本当の怖さは、
あまり知られていないと指摘します。

一般には、タバコは「肺がん」のリスク因子
という認識はあるでしょう。

しかし、実際は肺がんだけでなく、
15種類のがんのリスク因子になっています。

鼻腔・副鼻腔のがん、口腔がん、咽頭がん、
喉頭がん、食道がん、胃がん、大腸がん、
膵がん、肝臓がん、腎がん、子宮頸がん、
卵巣がん、膀胱などの尿路系のがん、
骨髄性白血病。

また、タバコを吸うとリスクが上がる
肺がんは、がん患者の中でも死亡数は
年間約7万4000人で第1位です。

それでは、どのような検診で、肺がんを
早期発見することができるのでしょうか?

肺がん検診といえば、胸部レントゲン撮影が
一般的です。

しかし、早期発見するにはこれだけでは
足りません。

レントゲン検診で下がる肺がんの死亡率は
30~60%で、決して100%ではありません。

他に2つの検診を併用することが大切です。

1つ目は、痰の検査。

肺部門のがんは、がん細胞が痰に混じり
やすいので、痰の検査が有効です。

2つ目は、胸部のCT検査。

CT検査も万能ではありませんが、肺がんの
死亡率を20%下げると言われています。

肺がんで助かる人と亡くなる人の差は、
次のような認識があるかどうかです。

  「レントゲンによる検査だけでは時に不十分。
  自分のリスクに応じて、痰の検査やCT検査を
  併用することが大切」

ただし、「禁煙」に勝る肺がんの
死亡リスクを下げる予防策はないようです。

本書は、肺がんを始め、全部で11種類のがんの
検診について、わかりやすく解説します。

最後の章では、がん検診懐疑派への反論も
述べられています。

大事な部分で、マンガが挿入されているので、
本を読むのが苦手な人でも、すっと読めて、
最新の医療知識とその使い方がわかります。

一家に一冊、置いておくと安心できる
本だと思います。

この本から何を活かすか?

  最近話題の「電子タバコ」ってどうなの?

例えば、「IQOS(アイコス)」は、ニコチンの
摂取量が、通常のタバコの84%になるという
データがあります。

他の有害物質も同様の傾向があるとしても、
残念ながら、肺がんなどの死亡リスクを
劇的に下げる訳ではありません。

電子タバコはリスクを下げる目的よりも、
あくまで、「禁煙に至るまでのワンステップ」
と考える必要があるようです。

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| 科学・生活 | 05:55 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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ヒューマンー私たち人類の壮大な物語 生命誕生から人間の未来までを見すえる総合科学

満足度★★★
付箋数:22

人間総合科学大学の井上さんより、
献本いただきました。ありがとうございます。

かつて、「人間とは何か?」という
私たち自身の存在に関する問いは、
哲学や宗教の領域で考えられてきました。

しかし、現在では科学の進歩によって、
哲学や宗教以外の領域からも様々な
知見がもたらされるようになっています。

「我思う、故に我在り」と言ったのは、
近代哲学の祖、ルネ・デカルトさんでした。

彼の生きた時代には、現代の生命科学や
ゲノム科学の発展は想像できなかった
ことでしょう。

現代の私たちは、生命現象を人為的に
操作できるほどの科学を手に入れようと
しています。

この時代に、「人間そのもの」について、
理解しようとすると、科学を抜きに
アプローチするには無理があります。

そこで登場したのが、「人間総合科学」と
いう新しい学問です。

  「人間総合科学は、これまで人類が集積して
  きたさまざまな学問や知識を統合あるいは
  融合し、新たな視点で人間理解を深めること、
  すなわち統合科学としての “構築” と
   “系統化” を目指しています。」

人間総合科学では、大きく3つの分野から
アプローチして、人間の総体を理解しようと
試みます。

その3つの分野とは「こころ」、「からだ」、
「社会・文化」です。

「こころ」の理解に関しては、心理学や脳科学、
行動科学の知見から、人間を人間たらしめる
個々の内面や相互の関わりを探ります。

「からだ」の理解に関しては、生理・解剖学
からゲノム・細胞学に渡って、生物としての
ヒトの仕組みを追求します。

「文化・社会」の理解に関しては、これまで
人間が創り出してきた文明・哲学・宗教などの
側面から、人間の本質に迫ります。

人間総合科学とは、いままでバラバラに
進歩していた、この3つの分野を統合して、
多角的に人間を理解しようとする学問です。

本書は、人間総合科学を学ぶための
教科書的な本です。

  「本書は人間・生命の本質をつかみ、
  生きるための叡智を育む “いのち” のバイブル」

人間はとかく自己中心的な視点でものごとを
考えてしまうものです。

しかし、本書では俯瞰的な人間社会を全体を
見る視点と、遺伝子レベルのミクロな視点の
両方が持てることが面白いですね。

これまで文系の大学で教えられてきたことと、
理系の大学で教えられてきたことが融合して
同時に学べるイメージです。

著者は、人間総合科学大学理事長の
久住眞理さんと、同学長の久住武さんです。

この大学は、2000年に通信制専門の私立大学
としてさいたま市に開学した、比較的新しい
学校です。

現在は通学課程や大学院も開設されています。

私は、この大学がどんな学校なのか、
正直、よくわかりません。

しかし、本書を読む限り、人間総合科学は、
非常に興味深い学問の分野だと感じました。

今までの学問の領域を超え、融合しながら
深化するのは必然のように思えます。

本書は教科書的と言っても、堅苦しくなく、
B5版オールカラーで図や写真も多いので、
普通に読み物として読んでいけます。

個人的には、健康科学など馴染みのなかった
分野も自然と学べて、非常に有用でした。

この本から何を活かすか?

私は本書で「おばあちゃん仮説」を
初めて知りました。

一般的な哺乳類の寿命は、繁殖能力を失う
時期と一致しているようです。

そのため、人間の女性が閉経を経て、
その後、何十年も生き続けるのは、
哺乳類の中では非常に稀な現象です。

進化論的にも、子孫を残せなくなった時点で
淘汰されるのが、自然な流れだからです。

しかし、自ら出産・育児を終えた後も、
その知恵と経験を生かして、自分の遺伝子の
生存率を高めるために進化したと考えるのが、
「おばあちゃん仮説」。

一方で、これは生物が進化する上での
順応現象ではなく、「不測の事態」とする
学説もあるようですね。

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| 科学・生活 | 05:24 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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