活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


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プロ・トレーダー

満足度★★★
付箋数:21

  「ティム・ブールキンとニコラス・マンゴーは、
  選りすぐりの成功者を含めて実にさまざまな
  トレーダーたちに取材し、彼らのマーケットでの
  経験にもとづく実話を収録した。
  そのため本書は、マーケットに携わる者に
  とって興味の尽きないアイディアにあふれる
  一冊となった。トレーディングに応用できる
  アイディアが1つでも発見できれば、
  あなたにとって本書の価値は計り知れない
  ものになるだろう。なかには相矛盾する
  ような記述も散見されるが、トレーディングの
  世界には唯一絶対の方法が存在しないのだから、
  それも当然だろう。トレーディングの方法は
  一人ひとり違う。トレーダーはそれぞれに
  独自の方法を探さなければならないのだ。」

これは、本書に寄せられた序文の言葉です。

序文を書いたのは、ジョン・ボリンジャーさん。

有名なトレンド系のテクニカル指標、
ボリンジャーバンドの考案者です。

ボリンジャーバンドのユーザーの中には、
考案者のボリンジャーさんが考えていなかった
使い方をしている方もいるようです。

しかも、そういった独自の使い方のほうが
機能する場合もあります。

だからこそ、本書のような体験記を読む
価値があるとボリンジャーさんは説明します。

本書はマーケットで実績を上げる、
凄腕トレーダーたちへのインタビュー集です。

タイトルには「プロ・トレーダー」と
ありますが、専業トレーダーだけでなく、
兼業トレーダーも登場します。

著者は、トレーダーの一大イベントである
「Traders Expo」を1999年に立ち上げた、
ティム・ブールキンさんと、フリーライターの
ニコラス・マンゴーさんです。

ブールキンさんは、過去15年以上にわたり
多くのトレーダーたちにインタビューを行い、
勝つための秘訣を探ってきました。

本書はその中でも、厳選した16人の
インタビューをまとめたものです。

現在のトレードスタイルにたどり着いた
経緯から、使っているシステムやツール、
テクニカル指標、取引のルールや心構えなどを
レポートします。

実際に使っているテクニカル指標も、
シンプルなチャートから、エリオット波動、
ハーフギャップクローズ、ウィリアムズ%R、
フィボナッチなど、人によってバラバラ。

ボリンジャーさんの言うとおり、
トレードに唯一絶対の正解はないので、
自分に近いスタイルの方を参考にするのが、
本書の適切な使い方です。

個人的に注目したのは、リンダ・ラシュキさん
へのインタビューです。

ラシュキさんは、『新マーケットの魔術師
にも登場するトレーダーです。

ラシュキさんのトレード方法を公開した
魔術師リンダ・ラリーの短期売買入門』も
過去に読んだことがあります。

ラシュキさんは、サポートとレジスタンスを
使った、ごく基本的なトレンドフォロー型の
トレードスタイルです。

扱っているのは、株価指数先物が中心。

ただし、流動性とボラティリティさえあれば、
どんなマーケットでもトレードできると
言います。

大切なのは、「ゴール」ではなく「ルール」。

パーフェクトなエントリーやエクジットを
目指さず、「タイムリー」なエクジットが
マーケットで生き残るコツと語ります。

  「ピークだと思ってエクジットした後に、
  さらに10日続けて相場が上昇して
  みじめな思いをすることになっても、
  悔しがったりしないことです。
  自分なりに常に前進することが
  トレーディングの成功に結びつくのです。
  毎回パーフェクトなトレードを
  追い求めても仕方ありません。」

本書は、トレードの参考になる本であることは
間違いありません。

ただし、ジャック・D シュワッガーさんの定番、
マーケットの魔術師』シリーズと比べると、
若干の物足りなさがありました。

この本から何を活かすか?

本書の最終章には、プロ・トレーダーに学ぶ
「成功するための20の習慣」がまとめられて
います。

しかし、個人的にはボリンジャーさんが序文に
書いた「成功するための8つの心得」の方が
シックリきました。

 1. 身のほどを知ること。
 2. テクニカル分析の歴史を勉強すること。
 3. 数学の基礎を学ぶこと。
 4. 簡単なプログラム言語を学ぶこと。
 5. 規律を重んじること。
 6. ポジションの大きさに細心の注意を払うこと。
 7. レバレッジと友だちにならないこと。
 8. 楽しむこと。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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フラッシュ・ボーイズ 10億分の1秒の男たち

フラッシュ・ボーイズ 10億分の1秒の男たちフラッシュ・ボーイズ 10億分の1秒の男たち
(2014/10/10)
マイケル ルイス

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kindle版 フラッシュ・ボーイズ 10億分の1秒の男たち

満足度★★★★
付箋数:23

あなたは、今、A社の株1万株の買い注文を入れようとしています。

板を見てみると、ちょうど買いたいと思っていた株価1000円で
売り気配に1万株が表示されていました。

それ以外の売り気配はほとんどありません。

すぐにでもA社の株を買いたかったあなたは、
指値1000円で1万株の「買い」注文ボタンを押しました。

すると、今まであった売り気配に1万株が板から消え、
少し待つと、今度は1003円の売り気配に1万株が戻ってきました。

買おうと思った瞬間に、株価が上がってしまうのは日常的なこと。

資金に余裕があれば、そのまま値を追って1003円で、
注文し直すこともあるでしょう。

しかし、それは売り方が、たまたまあなたと同じタイミングで
売値を修正したのでしょうか?

もしかすると、その裏には「フラッシュ・ボーイズ」の存在が
あるのかもしれません。

フラッシュ・ボーイズとは、HFT(超高速取引)を行うグループ。

彼らが行うHFTとは、取引所のメイン・コンピュータの
すぐ隣に場所を借りて発注サーバーを設置し、マイクロ秒単位で
売買を繰り返して利鞘を稼ぐ取引です。

彼らは、取引プログラムと高速回線を使って、注文が入ると、
それを先回り(フロントラン)して、利鞘を稼ぐのです。

いわば後出しジャンケンなので、負けることはありません。

しかもHFTが行われてるのは、マイクロ秒単位のことなので、
利益をかすめ取られた方は、ほとんど気付かないのです。

超絶技巧のスリ師のように、高速で財布をかすめ取り、
中から数百円だけを抜き取って、財布を戻すようなもの。

それが瞬きする間に行われているのですから、
気が付かないのが普通です。

本書は、カナダロイヤル銀行に勤める日系カナダ人、
ブラッド・カツヤマさんが、HFTの実態を暴くノンフィクション。

カツヤマさんは、自分が買い注文しようとすると、
売り注文が蜃気楼のように消えてしまうことがあることに
疑問を持っていました。

そして、2009年5月チャールズ・シューマー上院議員が、
証券取引所に宛てた書簡によってある事実を知ります。

それは次のような非難をする内容の書簡でした。

  「証券取引所は、高性能アルゴリズムを駆使する
  超高速トレーダーに対して、ほかのトレーダーに先駆けて
  取引情報を入手することを許している。取引所に手数料を支払えば、
  売買注文情報が “瞬時に送られ” 一般に公開されるより、
  ほんの少し情報を早く入手できるようになる」

この書簡によって、カツヤマさんは、初めてフラッシュ取引
なるものが行われていることを知ります。

カツヤマさんは、それまで存在が知られていなかった
フラッシュ・ボーイズについて、仲間を集め調査を進めることで、
その手口を少しずつ暴いていきます。

本書は、謎解きの要素がある、見えない敵に立ち向かう、
手に汗握るストーリーです。

この作品がマイケル・ルイスさんの創作ではなくて、
入念な取材を重ねたノンフィクションですから、
発表されて業界で反響を呼ばないわけはありません。

今回もルイスさんの作品に「外れなし」ということを
確信させる一冊でした。

この本から何を活かすか?

本書の訳者について。

これまで、ルイスさんの作品の多くを翻訳してきた東江一紀さん。

ライアーズ・ポーカー』、『ニュー・ニュー・シング』、
世紀の空売り』、『ブーメラン 』などは東江さんの訳でした。

本書も東江さんがすべて翻訳する予定でしたが、
途中で渡会圭子さんへ交代しました。

東江さんは2014年6月21日、食道がんのため亡くなりになりました。

心より東江さんのご冥福をお祈りします。

ちなみに、本書の翻訳を引き継いだ渡会さんは、
翻訳の手ほどきを東江さんからうけた、教え子だそうです。

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トレーダーの生理学

トレーダーの生理学 (ハヤカワ・ノンフィクション)トレーダーの生理学 (ハヤカワ・ノンフィクション)
(2013/01/10)
ジョン コーツ、John Coates 他

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満足度★★★★
付箋数:24

  「ファンドを積極的に運用していたとき、背中が痛くなってきた。
  強い痛みに襲われたときは、ポートフォリオに間違いがあるという
  信号だととらえることにしている。」

これは、クォンタム・ファンドを創設したジョージ・ソロスさんの言葉。

これを相場師が持つ動物的な「勘」として片付けるのではなく、
体の中で起こった生理学的な変化まで掘り下げて
研究しているのが、本書の著者、ジョン・コーツさん。

具体的には、リスクを冒しストレスを感じたときに、
どのような「ホルモン」が分泌され、
その分泌が、人の行動にどんな影響を与えるかを調べています。

なにもリスクを冒すときの生理学的な働きは、
トレーダーに限った現象ではありません。

私たちはスポーツをする時など、他人と競争する場面では、
同じようなストレスを感じ、体内である種のホルモンが分泌される
現象が起こります。

では、なぜコーツさんは、トレーダーを題材に選んだのか?

  「金融が世界経済の中枢神経であるからだ。
  スポーツ選手が自信過剰になっても試合に負けるだけだが、
  トレーダーがホルモンの奔流にさらされたら、世界の市場が崩壊する。
  最近になって明らかになり人びとを愕然とさせたが、
  金融システムは、リスクを取るトレーダーたちの精神状態の上に
  危うくバランスを保っているのだ。」

本書で根拠なき熱狂を呼ぶホルモンとして、
コーツさんが挙げているのは、テストステロン。

これは男性ホルモンとして知られるステロイドホルモンです。

ここでニュースなどで流れる、トレーディングフロアの様子を
思い出してみてください。

最近は電子取引で少し様子が違いますが、
強気相場で熱気を帯びて取引するトレーダー達の様子が
しばしば映像として使われます。

その中に、女性の姿はあったでしょうか?

実は、女性トレーダーの割合は極端に少ない。
熱狂するトレーディングフロアに溢れるのは、ほとんどが男性です。

強気市場では、男性ホルモンであるテストステロンが
フィードバックループにより増幅され、バブルが引き起こされる。

つまり、バブルは男性的な現象という仮説が考えられます。

コーツさんは、ここで金融市場の安定のために、
生理学的な見地から、ユニークな提案をしています。

それは、トレーダーとして女性や年配の男性の雇用を増やすこと。

女性にもテストステロンは分泌されますが、男性よりも少なく、
また年配になると男性でも分泌量は減るからです。

これによって、市場が受けるテストステロンの
フィードバックループの影響が少なくなる。

コーツさんの仮説や提案は、今後更なる検証が必要ですが、
従来の行動経済学をもう一段深堀りするようで、
非常に興味深いものでした。

また、コーツさんは、生理学の研究者になる前は、
ゴールドマン・サックスやメリルリンチなどで
トレーダーとして働いた経歴を持ちます。

ですから、本書で描写されるトレーディングフロアの様子は
非常に緊迫感があり、物語としても楽しめます。

この本から何を活かすか?
  
  「科学的にプレッシャーに強くなるには」

あくまでも精神面や遺伝的な面を除き、
生理学的に鍛えることができる部分に絞っての話しですが、
本書には次のように書かれています。
 
  「つねに冷たい天候のもとにいたり、冷たい水の中を
  泳いでいたりする人は、効果的な訓練方法を
  実践していることになり、長期的なストレスに直面したときに、
  情動面で安定性が増しているのかもしれない。(中略)
  おそらく、サウナの後に冷たい水に入るという
  北欧の習慣からは、同じ効果が得られるのではないだろうか。」

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不連続の日本経済

不連続の日本経済不連続の日本経済
(2012/12/20)
若林 栄四

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満足度★★★
付箋数:24

  「いまから二十数年前、黄金分割と正五角形(ペンタゴン)を
  使った相場分析の手法に巡り合った。
  以来、その研究を重ねてきた結果、相場の原理は
  黄金分割しかないということを確信するに至った。
  相場とは価格だけではなく、日柄がそれ以上に重要である。」

本書は独自の黄金分割理論で熱狂的なファンがいる
若林栄四さんの次の相場を予言する本。

若林さんは2007年頃、まだ1ドル120円以上だった頃に、
「2011年に1ドル75円になる」と予言しました。

また、2011年に刊行した「デフレの終わり」では、
「2012年初頭に最後の円高局面がきて大転換する」と
書いています。

これら相場の節目となるところで、他の専門家と異なる見解で、
予想を当てていますから、熱心な支持者が出るのもうなずけます。

私自身は、ペンタゴンチャートも使わないし、
エリオット波動にも懐疑的。

しかし、相場に「日柄」は重要な要素だと認識しています。

日柄とは、相場における時間の経過。

  「たとえば、相場がある日、不連続に急落する。急落した水準で
  長期間横這うと、そこにアイランド(島)ができる。
  その長期間横這いのあいだでも、それなりの相場の上下はあるが、
  それはすべてその低迷状態のコンファイン(拘束)を大きく逸脱
  するものではなく、限られた水準での上下動を繰り返しながら
  ひたすらホリゾンタル(水平的)に相場が推移するからである。
  そしてある日、今度は不連続的に急騰に転じる(リバース)。
  これが相場の底のしるしであり、ホリゾンタルな推移の期間が
  長ければ長いほど、バーティカル(垂直)な動きが大きくなる。」

これは、本書のアイランド・リバースの説明ですが、
マーケットに参加している多くの人が、納得できる感覚です。

前著で既に「日本のデフレは終わっている」と
主張した若林さんは、本書では「リフレへの道筋」として
次のようなシナリオを予想しています。

  第1段階 : 2015年に向けて円急落(円安)

  第2段階 : 株は2015年から本格上昇
        2015年以前も上昇するが助走程度

  第3段階 : 景気は2017年に全般上昇

それでは、なぜ、2015年から日本株は上昇相場になるのか?

その答えは、簡単。

  「とくに誰が買うのでもなく相場が上がり始める
  日柄にあるということである。」

また若林さんは、「購買力平価に基づくと
昨今の為替レートは円高ではない」という説も一蹴します。

なぜなら、デフレは正常な経済現象の一部ではないので、
その現象から派生する変数を当てはめてみても、
大局(インフレが正常)を示すことはできないから。

インフレ率を考慮して、10年前の1ドル100円が、
実効実質レートでは、ここ数年の1ドル80円と同じと言うなら、
10年後は1ドル56円、更に10年後には1ドル42円が
適正レートになってしまうと若林さんは解説します。

ゴットハンド若林さんと言えど、
当たる予想もあれば、外れる予想もあります。

しかし、大局的にマーケットを見るのは大切なこと。

個人的には、マーケットを見る視点を変えるのに有益な本でした。

この本から何を活かすか?

本書には、現役時代の若林さんのディーラー物語が書かれています。
これは、「デフレの終わり」に書かれていた内容の続編。

今回は、1979年に東京銀行のシンガポール支店から
東京の為替課に戻った後の、為替課長時代の話し。

ニューヨーク支店に転勤になる前、1983年頃までの回顧録です。

この話の続きは、2009年刊行の「2019年までの黄金の投資戦略」に
書かれているようです。

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確率・統計でわかる「金融リスク」のからくり

確率・統計でわかる「金融リスク」のからくり (ブルーバックス)確率・統計でわかる「金融リスク」のからくり (ブルーバックス)
(2012/08/21)
吉本 佳生

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満足度★★★★★
付箋数:29

デイトレードと長期投資は、どちらがリスクが高いのか?
株式投資とFX、本当はどちらがリスクが高いのか?

世間では、なぜかデイトレより長期投資の方が
良いイメージで、安全と思われている節があります。

ウォーレン・バフェットさんという偉大な投資家が、
長期投資派ですから、そういう認識が広まっているのでしょう。

また、1926年にわずか24ドルでマンハッタン島を白人に売った
アメリカ先住民が、6%複利で運用を続けると買い戻せる金額に
なるなんてエピソードも有名ですから、リスク計算をせずに、
長期投資はスゴイと思った人もいるはずです。

大切なのは、イメージに踊らされずに、リスク計算すること。

  「金融の世界では、漠然とした “危険性” を、
  確率や統計データを意識して把握しようとするとき、
  これを “リスク(risk)” と呼びます。(中略)

  本書がめざすのは、漠然としか意識されないことがふつうの
  金融商品の危険性を、確率・統計で裏打ちされたリスクとして
  具体的な数字でとらえることです。」

リスクとは、すなわちボラティリティ。

価格が変動すると損失する可能性もありますが、
逆に利益の源泉でもあります。

そのボラティリティを計算するのが、確率・統計なのです。

しかし、そんな机上の計算が実際の投資で役に立つのでしょうか?

  「カジノにパソコンを持参して、統計分析を駆使しながら
  儲けようとすると、即座に追い出されます。
  “確率をきちんと計算して儲ける” やり方は、
  それほど強力なのです。」

ただし、金融市場ではサイコロを振るのと違って、
確率がはっきり見えないところがあったり、
人の心理が働いたりするなど、
カジノよりも確率計算の威力は若干薄まります。

さて、本書では確率・統計の知識を正しく使って、
喧伝されている金融商品や金融市場のイメージを覆す本です。

著者は、「スタバではグランデを買え!」で有名な吉本佳生さん。

吉本さんの著書では、2005年に刊行された
金融広告を読め」が傑作と言われていますが、
個人的に本書はそれを上回っていると思います。

ただし、本書は講談社ブルーバックスからの
刊行ということもあって、読み物の部分よりも
計算のための図表が多くなっているところが、
好みの分かれるところかもしれません。

それでも、私は買いの一冊として本書を強く薦めます。

この本から何を活かすか?

ちなみに、冒頭の「問い」ですが、正しくは、
デイトレードより、長期投資の方がリスクがあり、
外貨投資よりも株式投資の方がリスクがあります。

詳しい解説は、本書を参照してください。 

マンハッタン島の話も、なぜか毎年6%の利益が上がることが
前提になっていますが、逆のパターンも考えてみるべきでしょう。

現在のマンハッタン島を買い取れるだけの資産を持つ人が、
長期投資をして毎年6%の損を出し続ければ、
いずれ24ドルまで減ってしまう可能性があるということです。

また、本書の計算結果を少しだけ紹介すると、
株式投資の中でもローリスクの日経平均への投資は、
外貨投資の中でもハイリスクの豪ドル投資よりも
1.6倍リスクが高くなっていました。

ただし、現実の投資でデイトレと長期投資を比べる時は、
リスク以外に手数料を考慮する必要があります。

また、FXで破綻する原因は、通貨のボラティリティよりも、
ポジションサイジング(大きすぎるレバレッジ)
にあることも忘れてはいけません。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.


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