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負けない議論術

世界の凄腕ビジネスマンと渡り合う日本人弁護士の 負けない議論術
世界の凄腕ビジネスマンと渡り合う日本人弁護士の 負けない議論術
(2009/11/13)
大橋 弘昌 商品詳細を見る

満足度★★★★

アップルシード・エージェンシーさんより、献本いただきました。
ありがとうございます。

大橋弘昌さんの、3年ぶりとなる「負けない」シリーズ第2弾!

「議論」というと、私たち日本人が苦手とする
喧々諤々と主張をぶつけ合うイメージでがありますが、
本書では、意見や主張の応酬などを幅広く扱います。

例えば、会議で自分の出した意見が批判を受けたとします。

議論下手な私などは、「そんなことはありません」と
正面から反論してしまいがち。

しかし、一旦、相手の主張に賛成しておいて、
その主張の「根拠」を逆手とってに「だからこそ・・・なのだ」と
議論を導いていくのがスマートな反論の仕方のようです。

  「相手は自らが述べた理由には反論することができない。」

この辺りは、大橋さんがニューヨーク州の弁護士として、
議論好きのアメリカ人と伍していく中で培った、
負けないためのノウハウです。

しかし、大切なのは相手に勝つことではなく、自分が負けないこと。

そもそも、議論において勝ち負けを考えている時点で
本来の目的から外れているのかもしれません。

自分の意見を主張しながらも、お互いにWin-Winの関係を
築くことが「議論」の本当のゴールです。

自分のことばかりでなく、相手の立場や相手の利益についても
考えを巡らせながら、議論を行なう必要があるということ。
これは、アサーティブな態度で議論を行なうということですね。

本書の帯には、次のようなコピーがあります。

  「会議や商談で相手に“Yes!”と言わせる説得ノウハウを初公開」

このコピーに偽りはありません。
ただ、本書の内容にはもっと深いものを感じます。

相手に無理やり“Yes!”と言わせるのではなく、
十分に納得した上で喜んで“Yes!”と言わせる状況を
作ることが、大橋流議論術の真髄と言えます。

この本から何を活かすか?

  「三段論法の前提をくつがえす」

1. すべての人間は、いつか死ぬ。〔大前提〕
2. ソクラテスは、人間だ。〔小前提〕
3. よって、ソクラテスはいつか死ぬ。〔結論〕

アリストテレスさんによってまとめられたという、
有名な三段論法。演繹法の1つですね。

議論の中でもよく使われます。

しかし、三段論法が常に論理的に正しいとは限らず、
それが成立しているか冷静に見極めることが大切であると、
大橋さんは説明します。

ポイントは、そもそもの前提にムリがないかを確認すること。

そこに間違いさえ見つければ、簡単に崩れてしまうのが、
三段論法の弱点でもあります。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.   

| 交渉術・伝える力・論理・人脈 | 06:40 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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話は5行でまとめなさい

話は5行でまとめなさい―書く・話す・要約する すべてに使える必勝のストラクチャー
  話は5行でまとめなさい―書く・話す・要約する すべてに使える必勝のストラクチャー
(2009/09/17)
横江 公美 商品詳細を見る

満足度★★★★

ビックリするほど簡単で、効果的な文章術の本です。

著者の横江公美さんは、もともと文章を書くことが苦手。

文章で苦労したからこそに、一度コツをつかんでしまうと

  「なんだ、こんな簡単なことだったんだ」

と思えたそうです。

そのコツとは、基本の「サンドイッチ構造」に文を流し込むだけ。

これはアメリカで小学校の頃から徹底的に教え込まれる
「5段エッセイ」と同じ構造です。

この「サンドイッチ構造」は、次の5層から成り立ちます。

  1. パン  つかみ  言いたいこと・背景
  2. ハム  ボディ1 言いたいことの内容・理由
  3. 卵    ボディ2 言いたいことの内容・理由
  4. 野菜  ボディ3 言いたいことの内容・理由
  5. パン  言いたいこと

後は、この型に文章を流し込みます。

ただし、流し込む前に、そのテーマについて「脳内熟成」が必要と
横江さんは説明します。

これは、「リサーチ(メモ)」 → 「3つにグルーピング」 → 「文章化」
のサイクルで、脳が文章を書きたい状態まで熟成させること。

私も文章を書くとき、かななか思うように書き進められない時があります。
それは、この脳内熟成が進んでいないからなのでしょう。

脳は知らないことに、拒否反応を示すので、
リサーチが足りないまま文章を書こうとすると、苦しく感じるようです。

少しずつリサーチを続けると、点として得た知識が、
線となり、やがて面、あるいは立体的な知識となる。

そして、リサーチが楽しくなって、すぐにでも文章が書きたい状態に
なっているのが脳内熟成ができているサイン。

本書の文章術は、非常に単純に思えるかもかも知れません。

しかし、基本構造がシンプルだからこそ、
いろいろな場面で応用可能で、効果を発揮するのでしょう。

文章を書くのが苦手な方には、まさに救いの一冊ですね。

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実は今日の記事、本書の応用編に出ていた
「6段エッセイ」に流し込んで、書いてみました。

6段エッセイは、5段エッセイの結論の前に「プチ反論」をはさみます。

自ら小さな問題点を挙げることで、
賢そうに見えて、批判をかわすという一石二鳥の効果があるとか。

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この本から何を活かすか?

文章の最終チェックは音読で。

本書には、以下のような音読時のチェック項目が紹介されていました。

□ 1文1意味
□ 自分の言葉で書く
□ ファクトの引用元は正しいか
□ 嫌気な表現を削る
□ くどい表現を削る
□ 見栄っ張りな表現をしない
□ 慇懃無礼な言葉は使わない

あと、私が普段気をつけているのは、文章のリズムと、
同じような表現を何度も使わないようにすることです。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book. 

| 文章術 | 06:25 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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社会主義化するアメリカ

社会主義化するアメリカ―米中「G2」時代の幕開け (宝島社新書 300)
社会主義化するアメリカ―米中「G2」時代の幕開け (宝島社新書 300)
(2009/10/10)
春山 昇華 商品詳細を見る

満足度★★★★

本書のプロローグから問題です。

次の中から、日本・アメリカ・中国の貯蓄率を、それぞれ選んでください?

   A) 28.4%
   B) 6.2%
   C) 2.2%

ちなみに貯蓄率とは、貯蓄額を可処分所得で割った比率。

「日本人は貯蓄好き」と言われてきましたが、
最近はどうやら、事情が違うようです。

引用元の資料に、少し年度のズレがあるようですが、
答えは、中国=A)28.4%、アメリカ=B)6.2%、日本=C)2.2%。

あの浪費国家アメリカの貯蓄率が、
いつのまにか5%を超えていることも驚きですが、
それにも増して、日本の貯蓄率低下は衝撃的。

今後、急速に高齢化が進む日本。

更に貯蓄率が低下し、0%で定着したり、
あるいはマイナスに転じる可能さえありますね。

実はこの貯蓄率の変化、世界で起こっている大きな地殻変動がもたらす
一つの現象に過ぎません。

起こっているのは、米中「G2」時代へ突入というパラダイムの転換。

本書では、バラク・オバマさんと胡錦濤さんが牽引する
G2時代の世界情勢を分析し、今後、日本が進むべき道を示唆します。

著者は、「サブプライム問題とは何か」や
サブプライム後に何が起きているのか」が好評だった春山昇華さん。

ブログ「おかねのこねた」も有名です。

本書が執筆された過程は、春山さんの過去2作品とは違ったようです。

最初にパワーポイントで436枚のスライドを作成し、
そこから700ページの文章を起こし、200ページに精製する。

  「700ページを200ページに蒸留する過程で生まれた
  “そうだったのか”という思いは前2冊より大きかった。」

今後の世界経済を占う意欲作に仕上がっていますね。

私が本書を読んで、“そうだったのか”という感じが強かったのは、
オバマさんと胡錦濤さんの共通点。

世界のキーパーソンの2人に間違いはありませんが、
「同じDNAを持つ2人」とする春山さんの分析は、
なかなか興味深いものでした。

この本から何を活かすか?

2009年は、日本が「世界第2位の経済大国」という
枕詞が使えなくなった、大きな転換点となりました。

GDPで日本の背後に中国が迫っていると思ったら、
あっという間に追いつかれ、
予想よりも早く抜かれてしまったようです。

これは、あがいても仕方のないこと。

後は、せっかく隣にある中国経済をいかに取り込んでいくかが
日本の考えるべき大きな国家戦略です。

しかし、そういった視点を政府が持っているかどうかが、
全く見えてこないことが、非常に不安なところですね。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book. 

| 社会・国家・国際情勢 | 08:40 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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出社が楽しい経済学 2

出社が楽しい経済学 2
出社が楽しい経済学 2
(2009/10/10)
吉本佳生&NHK「出社が楽しい経済学」制作班 編 商品詳細を見る

満足度★★★

  「この番組は貴重です。きっともう二度とないでしょうから」

経済学者・吉本佳生さんにして、こう言わしめた「出社が楽しい経済学」。
2009年1月から、NHK教育テレビで全12回で放送された経済ドラマです。

同番組が反響を呼び、急遽、第2シーズンの制作が決定し、
2009年10月から全8回の予定で放送中です。(2009年11月現在)

放送時間は相変わらず23時からですが、
教育テレビから、NHK総合へと大出世。

今回も劇団SETの役者さんの超ベタなコント(?)は健在のようです。

さて、本書は同番組の第2シーズンを書籍化したもの。
第1シリーズの記事はこちらです)

本書では、番組と同じ8つの経済用語が、
日常生活の例に当てはめて解説されています。

  ロックイン、コミットメント、ウェブレン効果、心の会計、
  スクリーニング、勝者の呪い、レントシーキング、規模の経済性

これらのテーマは、

  ・ミクロ経済学とゲーム理論の重なり合う部分
  ・日々の暮らしに役立つテーマである
  ・居酒屋で話したくなるようなテーマである

などを選定基準に、番組スタッフと監修の吉本さんで
話し合って選ばれたようです。

見方によっては、私たちが日常生活で陥りやすいトラブルや
囚われがちな心理状況に、経済のキーワードを当てはめ
「それって、“勝者の呪い”だよね」と言っているだけのように
感じるかもしれません。

しかし、そもそも根本的な解決方法が無い問題も多いので、
経済の考え方を楽しく覚えて、そういう状況にならないように
予防するのが現実的なところでしょうか。

吉本さんと言えば世間的には「スタバはグランデを買え!」の
イメージが強かったと思いますが、
この番組への参加で、一気に「吉本さん=出社が楽しい経済学」という
ブランドが確立された感がありますね。

書店の流通経路にのせることで「規模の経済性」を活かし、
低価格に抑えたDVDブックやコミックも発売中です。

「出社が楽しい経済学」DVDブック第1巻
「出社が楽しい経済学」DVDブック第2巻
「出社が楽しい経済学」DVDブック 第3巻
「出社が楽しい経済学」DVDブック 第4巻
マンガでわかる! 出社が楽しい経済学 (別冊宝島 1606 スタディー)

この本から何を活かすか?

ポイントカードは顧客の囲い込みをしたい企業の「ロックイン戦略」

本書の第1章では、スイッチングコストを高めて顧客の乗換えを抑えたい
企業側の視点を交えて、この用語が解説されていました。

以下、ポイント還元についての個人的な見解です。

1. そもそも貨幣・紙幣とポイントを同列で論じることが間違い
2. 例えば、同じ10%でも実質割引率に差がある
3. 使える時期に差があるので割引現在価値が異なる
4. ポイントには様々なリスク要因があるので、プレミアムが必要

しかし実際のところ、現金割引かポイント還元か、
あるいはどこの店で購入するのが得かと、考えれば考えるほど、
一番貴重な財産である「時間」をコストとして支払っている点に
気をつけなくてはなりませんね。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book. 

| 経済・行動経済学 | 06:45 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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職場スイッチ

職場スイッチ―ひとりでもできる会社の空気の入れ換え方
職場スイッチ―ひとりでもできる会社の空気の入れ換え方
(2009/09/18)
鈴木 義幸 商品詳細を見る

満足度★★★

ビジネスパーソンが最も多くの時間を過ごす場所が「職場」。

その職場がよどんだ空気だったら最悪です。

よどんだ空気を作る原因は、上司であることが多いのですが、
そういう上司に限って、自分が空気を作っていることに気づかず
部下のせいにしていることさえあります。

空気を入れ替えるために、換気扇のスイッチを押しましょう。

実はこのスイッチ、上司の席の後にある訳ですが、
ポッチっと押すのは、誰でもできること。

そんなコンセプトで書かれた本書は、鈴木義幸さんが
日経ビジネスオンラインに2008年7月から2009年3月まで連載していた
コラム「風通しのいい職場作り」が元になっています。

ベースが連載記事なので、全体的に軽いタッチで
読みやすく書かれています。

その中にも、空気を変えるコミュニケーションのヒントが
数多く散りばめられているのが本書の特徴。

現在(2009年11月)、同サイトでは鈴木さんの新シリーズとして
リーダーシップは磨くもの、磨けるもの」が連載中です。

このコラムも、もう少しまとまったら
本として出版されることが期待できますね。

さて、本書はスイッチを4つの種類(章)に分けています。

  第1章 まずは自分を変える! 自分スイッチ
  第2章 人の中の空気を変える! 相手スイッチ
  第3章 部内の空気を浄化する! チームスイッチ
  第4章 組織の空気を総入れ替え! 会社スイッチ

本書の中で、一番、私に刺さったのは
「2000人が祝福する誕生日」というエピソード。

これは、カナダで行なわれた国際コーチング大会に
鈴木さんが参加して体験した話しです。

詳しい内容は、本書か、日経ビジネスオンラインの
「風通しのいい職場作り」の2008年9月8日の記事をご覧ください。
(※会員登録すると2ページ目以降もアクセス可能。登録は無料。)

誕生日とは、その人が生まれた奇跡、無事に育ってきた奇跡、
そして今日出会えた奇跡と、数々の奇跡が積み重なった結果、
迎えることができた日。

私は今まで、人の誕生日をなんとなく祝ってきたところがありますが、
いろいろな奇跡が重なった結果と考えると、
本当に心の底から、その人の誕生日を祝うことができそうです。

この本から何を活かすか?

  「だから、いいんじゃないですか!」

これは、本書に紹介されていた伝説の営業マンの口癖。

どんなことを言われても、どんな状況に陥っても
この言葉で切り替えし、逆説のエネルギーで乗り切ってしまう。

確かに、このフレーズを一旦、声に出すと、
勝手に良い面を探す思考が働くようです。

この口癖、いただきました。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book. 

| コミュニケーション | 06:12 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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