活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


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決める――すべてを一瞬で判断できるシンプルな技法



満足度★★★
付箋数:21

あなたは、どのように仕事の優先順位をつけていますか?

毎日、余裕を持って仕事をこなしている人は、
それほど多くないはずです。

ほとんどの人が、1日ではとても終わらない量の仕事を前にして、
「いちばん急がなければヤバイいのはどれか」の基準で
仕事をこなしているのではないでしょうか。

つまり、「締め切り」によってタスクの優先順位を
A、B、Cとつけているということです。

ここで一度仕事から離れて、ゴミ出しをする場合の
優先順位を考えてみましょう。

月曜日の朝がゴミの回収日で、ゴミは前日の夜に出すことが
できる地区に住んでいるとします。

日曜日の晩、家族と一緒に自宅でくつろいでいるときは、
ゴミ出しのタスクは、ほとんどの人にとっては
優先度の低い「C」です。

夜のうちにゴミを出し忘れて、月曜日の朝、まだ回収まで
少し時間の余裕のある時点での優先度は「B」です。

しかし、通りからゴミ収集車がやってくる音が聞こえたら?

その瞬間、ゴミ出しのタスクは「A」に格上げです。
ゴミを持って、回収場所まで走らなければなりません。

この例では、ゴミ出しというタスクそのものは、
何も変わらないのに、締め切りが近づいたことで
優先順位がどんどん上がっていっています。

毎日の仕事を「締め切り」によって優先順位をつけることは、
収集車が迫っている中で、常にゴミ出しをしている状態。

本当はあまり価値を生み出すことのない平凡なタスクが、
緊急性だけで判断され、いかにも重要なタスクのように
こなされているのです。

本書の著者、スティーブ・マクラッチーさんは、
人の動機には2種類しかないと言います。

1つは「何かを得た」いという動機で、そのために行うことを
本書では「ゲイン」タスクと呼びます。

もう1つは「苦痛を回避したい」という動機で、
そのために行うことを「ペイン回避」タスクと呼びます。

ペインの回避タスクは、しなくてはいけないことですから、
放置しておくと、必ず他の誰かに指摘されます。

一方、ゲインタスクは緊急性がありませんし、
ほとんどの場合、今しなくても問題はありません。

ですから、人はペイン回避タスクを優先して行う
傾向があるのです。

しかし、将来的に大きな成果をもたらす、
本当にやるべきことはゲインタスクの中にこそあります。

また、ゲインタスクに向かっている方が、
自分が望んでいることを行うわけですから、
ワクワクしてモチベーションが上がるはずです。

本書は、スケジュールの中に、いかにしてペイン回避タスク
の前にゲインタスクを組み込むかを解説します。

スティーブン・コヴィーさんが『7つの習慣』の中で説いた
重要度と緊急度の2軸による時間管理マトリックスを、
ペインとゲインの2軸に変えたイメージでしょうか。

タイトルからすると、判断力を上げるための本のように
思われますが、優先順位付けのための本です。

ゴミ出しよりも、ゲインタスクを優先して、
将来的に高い成果を得ることを目的としています。

この本から何を活かすか?

  「目標を実現できない人が大勢いるのは、実現に向けて
  動く時間を確保しようとしないからである。」

マクラッチーさんが推奨しているのは、
カレンダーにゲインタスクを書き込んでおくことです。

今する必要のないゲインタスクを行う時間は、
待っていても永遠にやってこないのです。

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| 時間術 | 06:59 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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説得は「言い換え」が9割



満足度★★★
付箋数:23

  「人生は “説得” の巧拙で決まる。
  交渉事から恋愛、喧嘩、闘争、組織の統率にいたるまで、
   “説得” は生まれたときから人間関係のすべてについてまわる。
  (中略)
  では、説得のキモとは何か。
  結論から言えば、 “言い換え” である。言葉遊びではない。
   “言い換える能力を磨く” ということだ。
  相手が腑に落ちて納得するのは、あなたの主張を、
  相手が自分の価値観に転じて吟味し、その結果 “なるほど” と
  なるからである。すなわち “言い換え” とは、
  相手の価値観や関心事に置き換えて提示することでもあり、
  人間関係における “実践心理戦術” なのである。」

本書は、相手を説得し、思い通りに動かす「言い換え術」を
紹介する本です。

  第1章 説得のプロが使っている言い換え術
  第2章 相手の心を手玉に取る言い換え術
  第3章 人を動かす言い換え術
  第4章 迫ってくる相手をいなす言い換え術
  第5章 天下無敵! 「逆転」の言い換え術

著者の向谷匡史さんは、週刊誌の記者を経て作家になった方。

記者時代に大物ヤクザへの取材も数多く経験しているので、
ヤクザ式◯◯』というタトルの本を何冊も執筆しています。

その関係もあって、本書でも「ヤクザ式」のトーク例が
掲載されています。

ここでは、その中から「大義名分」で言い換えて説得する
ケースを紹介します。

ヤミ金業者が亭主に内緒で借りている主婦に、
売春を迫る例です。

  「返済でけへんのやったら、旦那はんに掛け合わなあかんな。
  わしらが会社に乗り込んだら、旦那はん、困るやろな。
  ヘタしたらクビやで」
  「やめてください!」
  「せやったら、奥さんがひと肌脱ぐしかないんと違うか?」
  「・・・・・・」
  「何も難しいことするわけやなし」
  「・・・・・・」
  「旦那さんと子供たちのためやないか」

ここでは、最後に「夫と子供のため」という大義名分を
持ち出した言い換えで、主婦が自分を自己正当化して
納得できる理由を与えています。

他のビジネス書と違って、新鮮ですね。

ただし、これをそのまま一般読者が使うわけにはいかないので、
ひと手間かけて、ビジネスや日常の言葉に変換してから
使う必要があります。

本書では一部このような、裏社会で使われる例を掲載していますが、
もちろん、それが全てではありません。

様々なシチュエーションの例をあげつつ、
言い換えとその効果、心理戦術について解説しています。

本書の例を見ると、ほんの少し、言葉の選択を変えるだけで、
相手を納得させて動かせることがよくわかります。

私たちが社会で生き抜いていくために、
身につけておいて損のない言い換え術だと思います。

この本から何を活かすか?

1994年に日本テレビ放送されたドラマ「家なき子」。

当時12歳だった安達祐実さんの「同情するなら金をくれ」
というセリフはあまりにも強烈で、その年の流行語大賞にも
選ばれました。

向谷さんは、「同情するなら金をくれ」は言い換えの金字塔と
絶賛しています。

  「20年たった現在でも “同情” と言えば、 “金をくれ!”
  という言葉が口をついて出てくるほど、このセリフは
  人間の本質を衝いているということなのだろう。
   “同情” を “金をくれ” に言い換えたところが出色で、
  人間の心に潜む欺瞞を見事に衝いている。」

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| コミュニケーション | 06:24 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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15分でチームワークを高めるゲーム39



満足度★★★
付箋数:17

  「こんにちは、◯◯(自分の名前)です。
  この会社には14年間、現在の部門には3年間勤務しています。
  私が持っている硬貨は1999年です。この年に私は、
  スカイダイビングに一緒に行こうと夫に説得されました。」

これは、本書に紹介されている
「配られた硬貨の発行年に、自分に起こった出来事を話すゲーム」
の解答例です。

ゲームの目的は、お互いについて知り、
今後の会話のきっかけをつくること。

これからチームが始動するときや、チームに新しいメンバーが
加わったとき、あるいはメンバー間のコミュニケーションが
あまりとれていないときに行うゲームです。

硬貨さえあれば、場所を選ばずに始められます。
ゲームを行う手順は以下の通り。

  1. メンバーに1枚ずつ硬貨を配る。
  2. 配られた硬貨が発行された年に、自分に起こった重要な
   出来事、またはおもしろい出来事を思い出す時間を2分間与える。
  3. あなたが最初に例を示す。
  4. メンバーはまず名前を言い、自己紹介した後、
   硬貨が発行された年に起こった出来事について話す。

事前に準備するのは、参加するメンバーの生まれた後に
発行された硬化を人数分用意しておくことだけです。

1人ずつ発表するゲームなので、最適な参加人数は
3~8人が推奨されています。

同じ年代が集まった、学生や新卒社員の研修などには
適さないかもしれませんが、いろいろな世代の人が
集まっているチームでは、お互いのことを知って、
距離を縮められそうです。

時間があれば、硬貨をシャッフルして、何度か行うことも可能。

その年に自分に起こった出来事ではなく、
その年に好きだった歌、映画、テレビ番組などについて
発表する別バージョンもありますから、
数回やるときはバージョンを変えるのも一つの手ですね。

メンバーの発表が全員終わったら、次のような質問をします。

  「お互いの仕事以外の面を知ることは、なぜ重要なのでしょうか?」
  「個人的なことを他の人に話すのは、抵抗がありましたか?」
  「仕事の中でお互いをもっとよく知るにはどうしたらよいでしょうか?」

これらの質問をすることで、その場だけのゲームで終わらせず、
今後のチームワーク向上につなげることができるのです。

本書はこのような15分でできる手軽なゲームを
39個紹介している本です。

著者はリーダーの自信と能力の強化を行う米コンサルタントの
ブライアン・コール・ミラーさん。

ゲームの種類は大きく4つに分かれていますから、
チームをどのように変えたいか、その目的に合ったゲームを
選ぶことができます。

  ・初対面のメンバーが親しくなるゲーム
  ・チームが盛り上がって活性化するゲーム
  ・チームに交渉力/想像力がつくゲーム
  ・変化に負けないチームをつくるゲーム

紙と筆記用具を用意するだけで始められるゲームがほとんどで、
学校の先生や社内の研修担当者にも重宝されそうな一冊です。

本書は2005年にディスカヴァー・トゥエンティワンより刊行された
15分でできるチーム・ビルディング・ゲーム』を改題、再編集
したものです。

この本から何を活かすか?

本書の優れている点は、あらかじめゲームで発生する可能性のある
問題について、その対処法についても書かれていることです。

例えば、「ゲームに参加したくない人がいる」問題や、
「メンバーが感想会で発言しない」問題など。

問題が発生してからこの部分を読むようでは、
せっかくのゲームが台無しになるので、
ゲームを取り仕切る方は、この対処法のパートは
事前に読んで、頭に入れておいた方がいいでしょう。

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| コミュニケーション | 06:16 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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会話の達人の話し方を真似したら人見知りの僕でも楽しく雑談できました



満足度★★★
付箋数:23

あなたは、初めて会った人と話すことについて、
どのように感じますか?

文化庁で行った調査によると、この質問に対する回答は、
次の通りとなります。

  「苦手である」・・・55.5%
  「得意である」・・・42.9%

初めて会った人と話すことが得意な人より、
苦手意識を持っている人の方が多いですね。

苦手意識を持つ人は、何を話していいかわからず、
特に、「雑談が苦手」と感じているようです。

かく言う私も雑談は苦手で、それは「性格」のせいだと
思っていました。

しかし、本書の著者、コミュニケーション心理の専門家、
松橋良紀さんは、雑談が苦手と感じるのは、
性格ではなく、「ルール」を知らないからだと指摘します。

  「雑談を上達させるために、実はやめてほしいことがあります。
  それは何か?
   “努力すること” です。」

話を変に盛り上げようと頑張ったり、雑談のネタを探すのに
必死になる必要はありません。

例えば、無理に雑談しようとして、次のような会話になると、
かえって話しが盛り下がってしまいます。

  「この前、友人たちと箱根に行ってきたんだよ」
  「へえ、道混んでなかった? 時間はどれくらいかかった?」
  「混んでなかったよ。2時間くらいかかったかな」
  「箱根っていったら、やっぱり箱根神社だけど、神社には寄った?」
  「うん、お参りしてきたよ」
  「よかったね、あそこはパワースポットだから、
  これから運気がきっと上がるよ」
  「あ、そうなんだ」
  「そうそう、あの神社はね、源頼朝や徳川家康など・・・」

聞き手が、勝手に先読みして、相手の話を奪い取ってしまう例です。

最初は会話が成立していますが、次第に相手は、
話す気をなくしてしまうパターンです。

では、雑談を盛り上げるには、どうしたら良いのでしょうか?

  「雑談を盛り上げるのは、相手にしゃべらせること。
  これが、どんな人とも会話に困らない “会話の達人” の基本。
  まずはこれを覚えておきましょう。」

つまり必要なのは、話すことではなく、「聞く」こと。

本書で松橋さんが解説するのは、相手に意識を向けた
「聞き方」を中心とするコミュニケーション術です。

  序章 まずはここから! あなたの雑談、間違った思い込み
  第1章 初対面でも会話がとぎれない「聞き方」
  第2章 相手がどんどん乗ってくる「波長合わせ」の技術
  第3章 もう沈黙は怖くない!
     どんな人とも盛り上がる「質問」のコツ
  第4章 気軽に話せる関係をつくる「リアクション」のコツ
  第5章 相手の心にすんなりとけこむ「話し方」
  第6章 雑談が飛躍的にうまくなる心構えの技術

この本から何を活かすか?

プラス助動詞のオウム返し

  「箱根に行ってきたんだよ」
  「箱根へ?」
  「神社が好きで、開運のお願いをしに行くんですよ」
  「ああ、開運の・・・」
  「そう、開運のために、毎回、祈祷してもらっているです」
  「へえ、祈祷を・・・」
  「そうそう、年4回も祈祷をしてもらっているんですよ」
  「うわー、4回も」

ただのオウム返しではなく、拾った単語の後に、
「て・に・お・は」などの「助詞」を一文字付けて、
そのあと「黙る」というのがポイントのようです。

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| コミュニケーション | 09:04 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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勝つ投資 負けない投資



満足度★★★
付箋数:23

クロスメディア・パブリッシングの瀧澤さんから献本いただきました。
ありがとうございます。

  「よく、相場にはブル(牛:強気派)とベア(熊:弱気派)の
  2匹の動物がいるといわれています。強気派のブルが角で相場を
  押し上げ、弱気派のベアが鋭い爪で相場をなぎ倒していきます。
  しかし、実はもう一匹の動物がいます。
  それがカモ(勝てない投資家)です。
  勝てない投資家は、ブルとベアが激しくぶつかり合う中で
  右往左往する、カモのような存在になってしまっているのです。」

本書は立場の異なる2人の最強投資家がタッグを組んで、
正しい投資との付き合い方を著した本です。

1人は個人投資家代表の片山晃さん。

ハンドルネームの五月(gogatu)さんと言った方が有名な
神憑り的な投資成績を残す個人投資家です。

片山さんは65万円を元手に投資を始め、7年半で12億円まで
資産を増やしました。

その実績を買われてレオス・キャピタルワークスで
機関投資家業務に携わった異色の経歴を持ちます。

もう1人の著者は、大手資産運用会社で巨大ファンドを運用する
現役のファンドマネージャーの小松原周さん。

小松原さんは、長いキャリアの中でもTOPIXなどの指標に対しては、
一度も負けたことがない「不敗の投資家」と呼ばれます。

個人投資家は、プロから見ると単なるカモなのでしょうか?

無論、株主優待などに釣られてネギを背負ってノコノコと
やって来ては、本当にカモ以外の何者でもありません。

しかし、実際のところ投資の世界において、
素人とプロのスキルには、大きな差はありません。

かつては持っている情報に大きな差がありましたが、
現在は情報格差もずいぶんと小さくなりました。

また、機関投資家は、個人投資家とは比べものにならない、
大きな資金を運用していますが、そこにはメリットだけでなく、
デメリットもあるのです。

  「機関投資家の弱点を知ってさえおけば、個人投資家でも十分、
  機関投資家に太刀打ちできるということです。
  巨砲を持つ戦艦大和が、機動力に勝る駆逐艦に負けるようなことは、
  株式市場では頻繁に起こっています。」

本書では、個人投資家が勝つために、負けないために
知っておくべき内容を、お2人がそれぞれの得意分野を
分担して解説します。

片山さんが「勝つ投資編」を担当し、
小松原さんが「負けない投資編」を担当。

私がお2人とも信用できると思ったのは、
基本はファンダメンタル投資でありながら、
トレードやテクニカル分析を頭ごなしに否定していない点です。

片山さんは、割安株の長期投資に転身する前には、
もともとデイトレードを行っていた経験があります。

小松原さんも、テクニカル分析だけでは勝てないと言及しつつも、
エントリーポイントを見極めるためにいくつかの指標を
利用しています。

ファンダメンタル投資の本で、トレードやテクニカル分析について、
何も知らずに否定している本を見かけることがありますが、
本書のお2人は自らの経験を踏まえたうえで、その有効性の限界に
ついて言及しています。

本書は具体的な投資方法まで細かく書かれていませんが、
これから投資を始める人や、あまり勉強せずに既に投資を
始めた人にはオススメできる一冊です。

この本から何を活かすか?

小松原さんは「伸びない会社の5つのサイン」を紹介していました。

  ・本業と全く関係のない事業を持っている
  ・中期経営計画に数値目標が明記されていない
  ・自社ビルを建設する
  ・本社の受付嬢がやたらと美人
  ・社長が業界紙以外のメディアに出始める

ちなみに、本社の受付嬢が3人以上いて、全員が美人なら
「危ないサイン」と読み取っていいようです。

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| 投資 | 09:41 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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