≫ EDIT

クリエイティブ・チョイス

必ず最善の答えが見つかる クリエイティブ・チョイス
必ず最善の答えが見つかる クリエイティブ・チョイス
(2009/04/23)
堀内 浩二 商品詳細を見る

満足度★★★★

「Aがイイか、Bがイイか?」

質問にはパワーがありますから、
こう聞かれた瞬間に思考のスイッチが入ります。

しかし、同時に頭の中に「A or B」という
限定された思考の枠ができてしまいます。

漠然と「何がイイ?」と問われるよりも、
2つの内どちらが良いかを問われるほうが、
脳に負荷がかかりませんから、質問された枠内で考えてしまうのは、
ある意味、仕方ないことでしょう。

しかし、本書が目指すクリエイティブ・チョイス(創造的選択)では、
そもそもの目的を再定義し、A or Bという二者択一思考から脱却を図り、
示されたもの以外に、自ら選択肢を創造する姿勢をとります。

少し前の例を挙げると、小泉元首相が行った郵政選挙。

分かりやすさを優先して、郵政民営化の是非を問う選挙として
位置づけられていましたが、クリエイティブ・チョイスでは、
そもそもの目的は何なの?、それ以外に選択肢はないの?
と思考し、枠に囚われない最善の選択肢を探ります。

著者の堀内浩二さんは、本書の中で創造的な選択とは、
自主的で、目的に適い、機を逃さず、後悔の少ない選択と
定義しています。

本書では、【目的】→【手段】→【試行】→【自得】
という4段階のサイクルを螺旋階段を登るように経ることで、
創造的な選択への扉を開くことを試みます。

論理的思考に、直感を加え、偶然も味方につけた実践的な選択。

国内外の豊富なエピソードと多数の名著からの引用で
補強されていますから、読み応えがある本に仕上がっています。

答えが必ずしも枠外にあるとは限りませんが、
いったんゼロベースで思考し、最善の方法を探る習慣は
是非、身につけたいものですね。

また、堀内さんは以前に「リストのチカラ」という本を
著しているだけあって、引用元を示す巻末の註が、
ほとんど名著リストと化している所も注目です。

この本から何を活かすか?

手段から自由になる「THE WANT LIST」のエクササイズ

これは、選択肢から目的を考え、その目的から選択肢を
考え下ろすことで、最初の選択肢から開放され
別の選択肢を発想するためのエクササイズ。

ナショナル・ジオグラフィック誌に写真を提供していた
元カメラマンのデューイット・ジョーンズさんが発案したようですが、
本書には、堀内さんが少しアレンジした方法が紹介されていました。

  1. 紙を用意して真ん中に線を1本引く
  2. 左半分に「WANT」として欲しいモノ、やりたい事などを書き出す
  3. 右半分は「FEEL」として、左側の「WANT」に対応して、
   それぞれが手に入った時に感じる気持ちを書き出す
  4. 左右とも書けたら真ん中の線から切り離し、左の「WANT」側を捨てる
  5. 手元に残った「FEEL」側を眺め、今度は「FEEL」側から発想する
   そこに書かれている気持ちにさせてくれるものって何だろうか?

これ、面白そうですね。早速やってみます。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

| 問題解決・ロジカルシンキング・思考法 | 10:31 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

FX先生

FX先生
FX先生
(2009/05/15)
杉田 勝 商品詳細を見る

満足度★★★

「FXトレードの正しいガイドブック」というコンセプトの本。

著者はFXトレーダー塾WIN-INVEST JAPANを主宰し、
プロトレーダーを養成する杉田勝さん。

この手の本は、セミナーや教材販売への誘導色が
強くなりがちですが、本書はそれほどでもありません。

本は本として、単独で十分に内容のある良書になっています。

  「FXに必勝法など存在しない」

このように杉田さんは言い切り、本書では負けないトレーダーに
なることを目標としています。

主に解説されるテクニカル分析は、ダウ理論、20EMA、RSI。
ローソク足の型やトレンドラインの引き方の説明もあります。

私が本書で良かったと思うのは、ポジションサイジングの
説明がきちんとなされていること。

初心者向けのFX本や、FXを知らない方の資産運用本では、
「あまりリスクを取らないようにレバレッジは2倍程度にしましょう」
などど説明があるのを見かけます。

しかし、実際はレバレッジは結果的に決まるもの。

本書ではプロフィットファクターを計算し、
エントリーするか見送るかを検討。
更に、最大損失許容額と損切り幅から、
適切なポジションサイジングを行うことを推奨しています。

やはり、勝つことより負けないことが何より優先されますから、
必ずストップを置くことと、ポジションサイジングが
長く相場で生き残る鍵となるでしょう。

また、「いつが相場の天底か?」という、いわば聖杯探しのような
永遠のテーマについては、「杉田サイクル理論」で説明されています。

私は杉田さんの理論に限らず、
サイクル理論についは、どちらかというと懐疑的。

どんな信頼性の高い指標や手法であっても、
自分でバックテストをすることが必須ですから、
使用する方は、その労を惜しまないことが大切です。

この本から何を活かすか?

  「今も、日本のFXを取り巻く環境は未成熟です。
  欧米のトレーダーに比べれば、
  圧倒的にレベルが低いと言っていいでしょう。」

私は、この杉田さんの考えとは違います。

日本では長く低金利の時代が続いたため、外貨預金が注目されました。
その後、手数料の高い外貨預金の代替としてFXを始めた方も多くいます。

つまり、もともとがトレーダーとなるべくして
FXを始めた方ばかりではないということです。

そもそもの目的が違う人を含めて、レベルの高低を語っても
あまり意味がありませんし、トレードをするつもりがない人に
いくら「トレード道」を語っても、通じないように思えます。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

| トレード | 09:59 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

単純な脳、複雑な「私」

単純な脳、複雑な「私」
単純な脳、複雑な「私」
(2009/05/08)
池谷裕二 商品詳細を見る

満足度★★★★★

今年読んだ本で、私が最も知的興奮した一冊。最高です。

昨今の脳ブームに便乗した、脳科学っぽい雰囲気だけの話しではなく、
脳科学で解明されていること、解明されていないことを
本当に分かりやすく説明した、池谷裕二さんによる講義録。

池谷さんの本では、ニューヨークへ留学中の中高校生を対象とした
講義を収録した「進化しすぎた脳」も素晴らしかったですが、
今回は日本で、しかも池谷さんの出身高校で後輩を相手にした
講義ですから気合の入り方も十分。

本書は、藤枝東高校で行われた全校生徒への講義(第1章)と
その後、参加希望者9名を対象に行われた春休み中の講義(第2〜4章)の
計4日間の内容が収録さています。

講義テーマは「心の構造化」。

「手を見れば、理系か文系か判別できる?」、
「天然パーマはIQが低い!?」といった、いかにも高校生が食いつきそうな
ツカミから入り、次々と興味深い話しが提供されます。

更に、講演当時発表されたばかりの科学誌サイエンスに
掲載された最新の論文なども交えながら、
気がつくと、かなり本格的な脳科学の講義になっていますね。

しかし、ここが池谷さんの凄いところですが、
まったく難しさを感じさせないまま、
グイグイと魅力的な話しに引き込んでいきます。

特に後半の講義は、参加者9名のプライベート講義なので、
質疑応答や思考実験などが取り入れられ、内容が深い。

「完全なアンドロイドを、人間と区別する理由はあるか?」
「ラッセルのパラドックス(リカージョンは矛盾を生む)」
などが本書で登場した思考実験の一例。

参加している高校生もけっこうレベルが高く、鋭い質問があることで、
池谷さんが嬉しそうに講義をする雰囲気も伝わってきます。

  「脳には驚くべき単純性と、そこから創発される複雑性が共存する」

この考えが、本書のタイトルにもなっている、
池谷さんが強調している内容です。

400ページ以上ありますが、時間を忘れ没頭して読んでしまいました。
「かつてないほどの知的興奮が沸きあがる、4つの講義を収録」
という裏表紙の言葉に偽りはありません。

個人的には、是非、この講義をオーディオブックで
出して欲しいと思いますが、朝日出版社さん、いかがでしょうか?

参考までに、本書で紹介されている動画が見れる
特設サイトはこちらです

この本から何を活かすか?

  「“自由意思が存在するかどうか”という問いは、その質問自体が
  微妙なところがあって、今の講義のように、
  むしろ自由を“感じる能力”が私たちの脳に備わっているかどうか
  という疑問にも変換しうる。自由意志は、存在するかどうかではなくて、
  知覚されるものではないか、とね。」

これは第3章での池谷さんの言葉。

ここでの自由意志を「幸せ」に置き換えて考えると、
よく言われるように、幸せになることを望むのではなく、
幸せを感じることが重要という話しにつながりますね。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

| | 10:49 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

最初の30秒で相手の心をつかむ雑談術

最初の30秒で相手の心をつかむ雑談術
最初の30秒で相手の心をつかむ雑談術
(2009/05/09)
梶原 しげる 商品詳細を見る

満足度★★★

話しのプロ、フリーアナウンサーの梶原しげるさんが
「雑談」の大切さと、その極意を伝える本。

人と人との関係には、「役割関係交流」と「感情交流」
という2つの形があるそうです。

ロジカルに正しい情報を伝える必要があるのが、役割関係交流。
ビジネス上の会話では、「商談」が役割関係交流に当たります。

一方、心と心を通わせる関係の築き方が、感情交流。
ビジネス上の会話では、「雑談」が豊かな感情交流をするために
重要な役割を果たします。

商談前のたった30秒の雑談が、交渉する相手との距離を縮め、
強烈なイメージを植え付け、ビジネスを成功に導きます。

たかが雑談、されど雑談。

本書では、まじめで仕事熱心なのに、商談の入り口の
何でもない会話がうまくいかず、損ばかりしている
若手ビジネスパーソンを対象に、梶原さんがプロとして
長年培ったノウハウを、惜しみなく披露しています。

  PART1. いまこそ「雑談力」を高めよう
  PART2. トークのプロが大切にする6つの教え
  PART3. これだけで9割OK! 雑談テクニック大公開
  PART4. 気まずさを吹き飛ばす話し方
  PART5. いつもネタに困る人のための情報収集術!

特にPART4.では、「偶然、取引相手と帰り道が一緒になったら?」、
「相手が無口だったら?」、「踏む必要のない地雷は踏まない」など
具体的なビジネスのシーンが想定されていて実践的。

また、「いい声を出すための4ステップ」や、
久米宏さんらのトークテクニックが実例として解説がされているのも、
アナウンサーの梶原さんらしいところです。

労せず雑談ができる方にとっては、当たり前のことが
書いてあるのかもしれませんが、雑談が苦手な私にとっては
細かなところでいろいろと参考になりました。

この本から何を活かすか?

雑談をするにもネタの仕入れが重要。

本書の「PART5.いつもネタに困る人のための情報収集術!」では、
足で集める1次情報、テレビ、新聞、図書館(本)、ネットなどの
情報ソースからネタを仕込むヒントが解説されています。

こうしてソースを並べてみると、私の場合は
「足で集める1次情報」が一番の弱点。

  「自分の五感で体験したネタが説得力をもち、
  雑談のネタとしても断然強い」

私は、本ばかり読んでいるのではなく、
もっと外に出て人と話す機会を増やした方がよさそうです。

あと、以前bestbookさんのブログでレビューされていた、
デジタルメモ「ポメラ」が本書の情報収集術の中でも、
評判どおり便利と紹介されていました。

外に出る機会を増やすという名目で買おうかな・・・

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

| 交渉術・伝える力・論理・人脈 | 11:13 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

人生を劇的に変える東国原式勉強法

人生を劇的に変える東国原式勉強法
人生を劇的に変える東国原式勉強法
(2009/05/20)
東国原 英夫 商品詳細を見る

満足度★★★

最近、国政への転出宣言をして話題の
宮崎県知事・東国原英夫さんによる勉強本です。

150ページ程度の薄い本で、東国原さんの写真も
多く掲載されているので、パッと見は、よくあるタレント本。

しかし、東国原さんはリアルタイムで劇的に変化する
人生を歩んでいるだけあって、短い文章の中にも、
伝わってくるものが十分にありました。

以前、サイバーエージェントの藤田晋さんが、

  「“仕事を通じて成長した人ランキング”がもし仮にあったとしたら、
   私はかなり上位にランクインすると思います。」

と自分を評していましたが、そのランキングが実際にあれば
東国原さんも上位にランクインしているでしょう。

本書の内容は大きく2つに分かれています。

前半は、41歳で大きく人生を変えた東国原さんの経験談。

利用した風俗店が摘発されたことで、社会の批判を浴び
タレント活動を自粛。その謹慎中に勉強を始めたことをきっかけに
東国原さんの人生が大きく変わり始めたのは周知の通りです。

実は、いろいろなビジネス書で目にする、
カーネル・サンダースさんが60歳を過ぎてから、
ケンタッキーフライドチキンを起業したという逸話は、
私は凄いとは思いつつも、今ひとつ自分自身に置き換えて
イメージすることができませんでした。

それと比較すると、東国原さんの話しは、
実際にテレビでその変化を目の当たりにしたこともあって、
非常にリアルなものとして伝わってきました。

私の現在の年齢(42歳)が、東国原さんが転機を迎えた年齢と
近いこともその一因でしょう。

40代の私にとっても、人生はまだまだ変えられるという
勇気を与えられた感じがしました。

後半は、東国原式メモ術・ノート術。

東国原さんの情報整理の方法は、
体に染み込ませるために、メモやノートをとった後、
徹底的に反復することが前提になっています。

ですから、単に書き方やメモ帳の様式だけを真似ても、
同じ効果は期待できないでしょう。

むしろ、時間と回数をかけてひたすら反復する姿勢を
見習うべきのように思えました。

私にとっては、ノウハウ部分よりも、目標を持って
愚直に努力することの大切さを再確認する本となりました。

この本から何を活かすか?

  「1冊の小説は何日もかけて書かれているわけですよね。
  それを数時間で読むのは、作者に失礼だと思うんです。」

これは「小説」についての東国原さんの考えですが、
他のジャンルの本についても同じ考えを持っているようです。

私は、この考え方には、あまり同意できません。

揚げ足を取るつもりはありませんが、
例えば、宮崎県の農家の方が苦労して作ったマンゴーに
話しを置き換えてみます。

「パッと食べてしまうと作った方に失礼だから、
作った時間と同じ時間をかけて味わって食べる」

こう言われても、現実的には困るわけですし、
お金を払って、感謝の念さえもっていれば、
消費する時にかける時間は関係ないように思えます。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

| 勉強法 | 10:42 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

| PAGE-SELECT | NEXT