活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


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教養としてのテクノロジー

満足度★★★
付箋数:24

  「本書は、メディアラボ所長として世界を
  飛び回り、日々いろいろな人々と触れ合うなかで
  思った僕の “実感” をなるべく言葉にしています。
  前著『9プリンシプルズ』は本をつくのに
  数年を費やしましたが、本書は日本の方々に
  向けて書いています。僕が日頃で思っている
  ことをまとめた本になっていると信じています。」

著者の伊藤穰一さんは、マサチューセッツ工科大学
(MIT)メディアラボの所長を務める方。

MITは88人のノーベル賞受賞者を輩出している、
世界でも屈指の研究大学です。

そこに所属するメディアラボは、1985年に創設され、
以来「人間とコンピュータの協調」を大きな
テーマとして世界最先端の研究を行っている機関です。

本書は、そのメディアアボで所長を務める
伊藤さんが、テクノロジーの可能性と未来について
語った本。

話しているテーマは多岐にわたり、「実感」を
語ったと言う通り、深く探求するのではなく、
思いつくままに語った「未来エッセイ」です。

それぞれのテーマは非常に興味深いのですが、
若干、散漫な印象ありました。

本書の中で、私の関心を引いたテーマは
2つあります。

1つ目は、新たな資金調達の方法「ICO」。

ICOとは、IPOに似た言葉ですが、イニシャル・
「コイン」・オファリングの略です。

これはテクノロジー系のスタートアップ企業が、
仮想通貨を介して資金を集める新たな手法。

起業家や開発者が、自分たちの提供する
新しいサービスで使える「トークン(コイン)」
を投資家に買ってもらい、その購入代金で
資金調達する手法です。

購入したトークンが取引所に上場されて、
売買が可能になると、一気に値上がりする
可能性があるため投資家の人気を集めました。

その一方、新しい手法であるために
基本的なルールが未整備であったり、
インチキなICOがたくさんあるなど、
さまざまな問題もあるようです。

もう1つ私の関心を引いたのは「身体拡張」です。

  「科学技術の進歩により、人間が持つ足よりも
  能力が高い “義足” が登場しました。
  高い推進力を持つカーボン製の義足を付けた
  選手は、すでに人間の足で走るスピードを
  上回ることができるようになりました。
  僕は “パラリンピックがいつの日か、
  オリンピックを超える競技会になる” ことを
  いつも想像しています。」

この背景にあるのは、トランスヒューマニズム
の思想です。

これは科学技術を使って人間の身体や
認知能力を進化させ、人間を前例のない
状態まで向上させようという思想です。

伊藤さんはトランスヒューマニストではない
ようですが、拡張身体が一般的になる未来を
想像しています。

個人的には『あしたのジョー』を下敷きにした
ボクシングアニメ『メガロボクス』をちょうど
見始めたところだったので、身体拡張は
タイムリーな話題でした。

この身体拡張は、日本とアメリカで向かっている
方向が違うそうです。

日本人は『サイボーグ009』などの影響もあって、
そもそも身体を拡張するのが好きで、
テクノロジーを楽しむ傾向があります。

一方、アメリカでは身体を拡張というより、
不滅の肉体を持ちたいという方向に関心が
集まっています。

日本はファンタジー寄りで、アメリカはシリアス
寄りといった「空気と場」の違いがあるようです。

テクノロジーの未来を考えると、いろいろな
「そもそも論」を考える必要が出てきます。

そういった意味で、本書を読むと、
もう少し突っ込んで議論をしたいという
不完全燃焼の感じが残る本でした。

この本から何を活かすか?

伊藤さんは「ワールド・オブ・ウォークラフト
(WoW)」という、オンライン・ゲームに
ハマったそうです。

WoWは、登録ユーザーが1000万人を超える
オンライン・ロールプレイング・ゲームです。

メディアラボの所長がハマってしまうゲームが
どんなものか興味がありますね。

日本版がない、チャットは英語のようなので、
英語学習の一環として参加するのもいいかも
しれません。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

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| IT・ネット | 06:01 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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この一冊で面白いほど人が集まるSNS文章術

満足度★★★
付箋数:23

著者の前田めぐるさんから献本いただきました。
ありがとうございます。

採用選考のときに企業が最も重要視するのは、
「コミュニケーション能力」です。

ある調査では、9割近くもの企業が、
コミュニケーション力を最重視する能力として
挙げたそうです。

コミュニケーション力は、ビジネスに限らず、
プライベートも含め、現代社会を生きていく
うえで、最も大切な能力と言っても過言では
ありません。

そのコミュニケーション力のなかで、
今後、ますます重要になっていくのが、
「書く」コミュニケーション力です。

なぜなら、ソーシャルメディアが発達した
現代においては、話すことよりも、
書くことで伝える機会が圧倒的に増えたから。

以前は、書くことで伝えられる範囲は限られて
いましたが、ソーシャルメディアを使って、
今では誰もが多くの人に発信できます。

話すコミュニケーションで一度に伝えられるのは、
多くでも数十人から数百人ですが、
書くコミュニケーションでは、数千人、数万人に
瞬時に伝えることが可能になりました。

本書は、ソーシャルメディアで、あなたが
「伝えたいことを伝わるように」書くための
秘訣をまとめた本です。

ソーシャルメディアで誰でもいいから
フォロワーを増やしたり、裏技を使って
アクセスアップをするための本ではありません。

本書では、最初に「読まれる文章」の書き方を
説明し、次のステップで「共感される文章」を
書くポイントを解説します。

まず、「読まれる文章」を書くための
7つのコツを紹介します。

  1. 読まれる文章は、わかりやすい文章
  2. 万人受けを狙わず、「伝えたい人」向けに書く
  3. むずかしい言葉は、やさしい言葉に変換
  4. 一文一義! ポイントを絞ってすっきり
  5. 混乱を避け「分ける化」する
  6. つないで省く「接続詞」で文章を交通整理
  7. 重複を避けると「大人文」になる

個人的に文章を書くときに、気をつけたいと
思っているのは、7番目のコツに挙げられている
同じ言葉の重複を避けることです。

類語で代用したり、代名詞や接続詞を使って
重複を避ける方法などが解説されていて
参考になりました。

そして、本書のキモとなるのは、
「共感される文章」の書き方です。

どんな文章を書けば、心に刺さるのか?
思わず「いいね!」したくなる文章とは?
3秒でつかむには、どう書き出せばいいのか?

本書を手に取るほとんどの方が知りたいのが
このパートでしょう。

全部で11個のコツが紹介されていますが、
このパートには、コピーライターとしての
前田さんのノウハウが詰め込まれています。

本書全体を通してわかりやすのが、
ビフォー&アフターの改造例が満載されて
いることです。

実例で示されるので、こう直せば良くなる
ということが、非常によくわかりました。

一度読んで終わりにするのではなく、
都度チェックするために、
手の届く場所に置いておきたい本です。

私にとっては、「発信する人が楽しんで書く」
という大前提を思いだすことができたのも、
本書を読んで得た、大きな収穫でした。

ちなみに本書は、前田さんが2013年に刊行した
ソーシャルメディアで伝わる文章術』を
改題し、文庫化したもの。

ただし、SNS事情もここ5年ぐらいで大きく
変わっていますから、そういった点を踏まえ、
大幅に修正しているようです。

この本から何を活かすか?

本書の最終章には、ソーシャルメディアへの
「投稿前の9つのチェックリスト」が掲載されて
いました。

  1. 意図や内容が伝わるか
  2. 読みやすいか
  3. 一文の長さは適切か
  4. 素通りされないか
  5. 誇示していないか
  6. 名指しで非難していないか
  7. ネガティブな印象を与えないか
  8. 不快感を与えないか
  9. 間違いはないか

今後、私のブログ記事もこのチェックリストで
確認してから投稿したいと思います。

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| 文章術 | 06:15 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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弁護士だけが知っている モメない33の方法

満足度★★★
付箋数:21

「モメごと」は誰にとっても嫌なものです。

モメた結果、最後は自分の思い通りに
なったとしても、神経をすり減らし、
多くのエネルギーを使うことになります。

モメた結果、自分の思った通りの結果に
ならなかった場合は、もっと最悪。

モメることで精神的に疲弊し、
しかも自分では納得できない結果しか
得られないわけですから。

どちらの結果になるにせよ、
できるだけモメごとは避けたいものです。

では、なぜ、モメごとは、生まれるのか?

  「モメごとというのは、最初からモメごとで
  あったわけではありません。そこには数多くの
  要因があり、それが積もりに積もって、
  大きな問題へと変わってしまうのです。
  深い悩みを抱えている相談者の方々と
  話を続けているとわかるのですが、
  決定的な争いに発展する前の段階で、
   “小さなモメごと” が数多く積み重なって
  いる場合が大変多いのです。」

モメごとが起きたときに、最後に頼るのは、
弁護士です。

本書の著者、弁護士の佐藤大和さんの
事務所には、これまで様々なトラブルの相談が、
持ち込まれてきました。

佐藤さんは、その解決の手伝いをする中で、
9割のトラブルは、大きなモメごとになる前に、
簡単になくすチャンスがあったことに
気づきました。

  「もちろん、問題が大きくなってしまったら、
  それを解決するのは法律事務所の仕事です。
  しかし、モメごとが小さいうちは、
  コミュニケーションを少し変えるだけで、
  驚くほどたやすく解決してしまうものなのです。」

本書は、佐藤さんが弁護士として、
依頼人から受けた数多くの相談の経験から、
モメごとを起こさないコミュニケーションの
ノウハウをまとめたものです。

まず、人間関係が円滑な人は、次の8つのことを
知っていると言います。

 1. 人間は偏見のかたまりであることを知っている
 2. 自分がワガママな人間であると知っている
 3. 自分のストレスの正体を知っている
 4. 自分が何に喜びを感じるのかを知っている
 5. 人間関係のルールには正解がないことを
  知っている
 6. 夜は考えごとに向かないことを知っている
 7. 人は無視してもいいということを知っている
 8. 最後は逃げ出していいということを知っている

これらのことを知っておくだけで、
他人とモメることがグッと減ります。

この中で私が気になったのは、8番目の知恵です。

佐藤さんが、相談者の話を聞いていると、
「相手の感情にそこまで付き合う必要はない」
と思うことがしばしばあるようです。

踏み込みすぎたり、近づきすぎたりして、
必要以上に他人との関係で傷ついている人が
多いようです。

他人の感情に振り回されないよう、ときには
相手の感情を無視することも必要なのです。

また本書では、「無駄にトラブルを起こさない
ための15の技術」と「起こってしまった
モメごとを解決する10のトラブル対応術」
が紹介されています。

これらはいずれもコミュニケーションの
知識と技術です。

コミュニケーションにおいては、実際にどう
対応するかも大切ですが、相手にどのように
見えているかの「演出」も大切です。

相手を変えることは簡単ではないので、
自分の行動をどうかえるかが、
アドバイスの中心となっています。

弁護士ならではのテクニックというより、
人として必要な本質的なコミュニケーション術
といった内容の本です。

この本から何を活かすか?

佐藤さんは、「賢い反論と自分の首をしめる反論」
があると言います。

いくら効果的な解決策を提示したとしても、
相手が怒っている状態では、まともに聞き入れて
もらえません。

そこで相手への反論は、喧嘩をするためではなく、
お互いの怒りを鎮めるために行います。

まずは、相手を責め立てないように注意して、
冷静に話せる状況をつくります。

その上で、双方にメリットのあるWin-Winな
解決策を提案するのです。

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| コミュニケーション | 05:00 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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シリコンバレー式最高のイノベーション

満足度★★★
付箋数:24

ダイヤモンド社の平城さんから献本いただきました。
ありがとうございます。

  「あなたが経営者であっても、誰かの下で働いて
  いるとしても、イノベーションを起こさなければ、
  この世界で競争に勝ち続けることはかなわない。」

過去のやり方が、通用しなくなっています。

テクノロジーが進化し、ビジネス環境が急激な
速さで変化する時代においては、今までやってきた
ことの延長線上に、未来はありません。

ありとあらゆる企業が生き残りのために、
「イノベーション」を最優先課題としています。

しかし、イノベーションは簡単には生まれません。

多くの企業が、イノベーションを起こせず、
苦しみ、もがき、失敗を重ねています。

ところが、イノベーションを次々と生み出して
いる地域があります。

言わずとしれたシリコンバレーです。

古くは、インテル、ヒューレット・パッカード 、
少し前だと、アップル、Google、Facebook、
最近だと、Uber、Airbnbなどがシリコンバレー
から誕生しました。

なぜ、シリコンバレーでは多くのイノベーション
が生まれるのでしょうか?

その答えは、本書の中にあります。

著者は、ファウンダーズ・スペース社代表で、
シリコンバレー業界団体組合議長を務める
スティーブン・S・ホフマンさん。

ホフマンさんは、シリコンバレーで自ら数社の
スタートアップを成功させた後、現在では
世界22ヶ国でスタートアップを支援する
アクセラレーターとして活躍される方です。

イノベーションを語る本が、書店に行くと何冊も
並んでいますが、本書は既存の本と違います。

  「世の中にはイノベーションの本がごまんと
  あるけれど、シリコンバレーのインキュベーター
  の中にいる人たちが使っているプロセスや手法を
  公開して、こうしたテクニックをどんな会社でも
  使えることを示した本が、これまでになかった。」

本書は、シリコンバレーで起きている
イノベーション成功の秘密を解説した本です。

ちなみに、インキュベーターはアイディアを
ビジネスとして成功させるためにチームを集め、
資金とリソースを募り、人脈構築などの支援を
行います。

アクセラレーターは、すでに存在する初期段階の
スタートアップ企業を引き入れて、その成長を
加速するために指導を行い、リソースや人脈や
研修や資金を提供します。

ホフマンさんは、このインキュベーターも
アクセラレーターも両方を行っているので、
イノベーションを起こすための秘訣を知って
いるのです。

では、イノベーションを起こすには、
画期的なアイディアや、最先端のテクノロジー
が必要なのでしょうか?

実は、そんなことはありません。

すべてのイノベーションは過去の何かの
「パクリ」から始まったと、ホフマンさんは
指摘します。

ただし、偉大な起業家はパクるだけでなく、
それを自分のものにするのです。

Facebookのマーク・ザッカーバーグさんや、
テスラのイーロン・マスクさんも最初は
パクったところから始めました。

また、華々しい成功を収めてたスタートアップが
利用したテクノロジーは、たいてい既存のものか、
オープンソースです。

イノベーションを起こすために、必ずしも
独自のテクノロジーが必要なわけではありません。

実際にテクノロジーの恩恵を受けるのは、
それを生み出した会社や個人ではなく、
そこにビジネスチャンスを見出し、
飛びつく起業家だけが、利益を得るのです。

本書には、イノベーションを起こすために、
必要なポイントが網羅されています。

豊富な事例を用いて解説されているので、
ビジネスに応用できるヒントが満載されています。

  第1章 イノベーションのカギは多様性と模倣
  第2章 小さく、少なく始める
  第3章 イノベーションのコツを知る
  第4章 コアの強みを活かし、価値を提供する
  第5章 不安要素を取り去る
  第6章 大きなリスクを取って大胆に挑戦する

この本から何を活かすか?

  「大きなイノベーションはいずれも、
  人々が既にやっていることや考えていることが
  元になっている。」

必要なのは、ある分野のアイディアを
借りてきて、別の分野に当てはめること。

そのためにホフマンさん自身は、
自分にほとんど馴染みのない分野の新しい本を
探すことを習慣としているようです。

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| アイディア・発想法・企画 | 06:07 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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AIとBIはいかに人間を変えるのか

満足度★★★★
付箋数:25

人工知能(AI:artificial intelligence)の
発展は目覚ましく、2016年にはアルファ碁が
世界チャンピオンのイ・セルドさんに完勝して、
大きな話題となりました。

このままAIが発達していくと、経済活動のうち、
現在人間が担っている知的作業、知的労働が
AIに代替されていくと予想されます。

現時点でも、税理士業務やパラリーガル業務、
人材の履歴書の評価・分類や医療の画像診断
などを、AIが代わりを務めつつあります。

AIの行き着く先は、ユートピアではなく、
資本家による社会の完全支配と所得・消費の
減退による経済の崩壊というディストピア
だとも、言われています。

そうならないために必要なのが、AIによって
生み出された富を再分配する仕組みです。

それがBI(ベーシック・インカム)です。

BIは国民全員に生活できるだの現金を
無条件で給付する制度のこと。

2016年にスイスが導入の国民投票を行ったり、
2017年にフィンランドが社会実験を行うなど、
こちらも話題になりました。

AIとBIはどちらも現状の世の中を根底から
覆してしまう可能性を持っています。

AIによってもたらされる労働からの解放が、
BIと結びつくのは必然なのです。

本書は、タイトルにある通り、AIとBIが、
世の中をどう変えるかについて分析し、
予測し、メッセージを提起する本です。

著者は、経営コンサルタントの波頭亮さんです。

では、BIについてもう少し詳しく見ていきます。

BIには次の5つの制度的な長所があります。

  1. シンプルである
  2. 運用コストが小さい
  3. 恣意性と裁量が入らない
  4. 働くインセンティブが失われない
  5. 個人の尊厳を傷つけない

現在の生活保護制度では、働いて収入が
得られるようになると給付が減額されたり
打ち切られるので、働くインセンティブが
失われてしまいます。

しかし、BIは無条件に一律給付されるので、
働いて収入を得ても減額や停止がありません。

つまり、頑張ればそれに応じたメリットがあり、
頑張ることのデメリットは存在しないのです。

BIの導入の最大の課題は「財源の確保」ですが、
それ以外にも、3つの側面の課題があります。

1つ目の側面は、経済学的イシュー。

働かない者が増えるのではないかという
フリーライダー問題と、巨額の財政負担が
不可能ではないかという財政面の問題です。

2つ目の側面は、政治学的イシュー。

これは官僚が、裁量と差配に固執する
のではないかという抵抗です。

3つ目の側面は、文化的イシュー。

「働かざる者、食うべからず」という
社会通念・社会規範の問題です。

この考えは歴史的にも古く、洋の東西を問わない
普遍的に人類に染み込んでいる規範で、
3つのイシューの中で最も根深い問題です。

「働かざる者、食うべからず」という考えから、
「働かなくても、食ってよし」という新しい
社会通念に切り替える必要があるのです。

BIに関しては、政府・公的機関だけでなく、
民間企業・団体による導入実験が、
世界各地で近年行われており、
それらは、概ね良好な結果が出ています。

そして、高度にAIとBIが結びついた世界では、
生きるための労働がなくなります。

では、そうなった時に、人間は働かなくなる
のでしょうか?

  「私は、そうは考えない。 “働く必要が無い” 
  というのは “働くべきではない” という意味
  とは全く異なる。ただし、 “新しいステージ” 
  においては “働く” という言葉の意味合いや、
  人生における “仕事” の位置づけが、
  これまでとは大きく転換することになると
  考えられる。」

本書は、AIとBIのもたらすインパクトを伝え、
私たちが未来をどう生きるべきかを指南する
先見性のある一冊だと思います。

この本から何を活かすか?

ロンドンで行われた社会実験の結果は?

ホームレスへの対応と社会的コストの増大に
悩まされていたロンドンの行政は、2009年に
ある社会実験を行いました。

それは男性ホームレス13人に対して、
1人月45万円という破格の金額を無条件で与え、
それ以外のサポートは一切行わないという
社会実験でした。

1年半後、給付額は約7000万円になりましたが、
行政コストは約5250万円削減されました。

そして、13人全員が自発的な社会的リハビリや
将来の計画を立案するなど、良い方向へ
動き出したそうです。

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| 経済・行動経済学 | 06:11 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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