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勝間・藤巻に聞け!「仕事学のすすめ」

勝間・藤巻に聞け!「仕事学のすすめ」~自分ブランドで課題克服(NHK出版生活人新書)
勝間・藤巻に聞け!「仕事学のすすめ」~自分ブランドで課題克服
(2009/10/10)
勝間和代&藤巻幸夫 商品詳細を見る

満足度★★★

NHK教育テレビ「知る楽」シリーズで木曜日に放送中(2009年11月現在)の
インタビュー番組「仕事学のすすめ」から書籍化された本です。

この番組では、ゲストにインタビューし、番組をナビゲートする役を
トランスレーター(翻訳家)と呼んでいます。

偶数月のトランスレーターが、主に勝間和代さん。
奇数月のトランスレーターが、主に藤巻幸夫さん。

本書は、第1章がゲスト:藤巻さん、トランスレーター:勝間さんで
「人心巻き込み力」と題して2009年4月に放送された回の内容。

第2章がゲスト:勝間さん、トランスレーター:藤巻さんで
「働く女性 課題克服仕事論」と題して2009年8月に放送された回の内容。

第3章が番組では放送されていない、勝間さんと藤巻さんの
対談が収録されています。

各放送回のテキストも発売となっていますが、
対談が収録されているので、本書の方がお得感がありますね。
  ・仕事学のすすめ 2009年4-5月(藤巻さんの回のテキスト)
  ・仕事学のすすめ 2009年8-9月(勝間さんの回のテキスト)

と言っても、主に第1・2章で語られるのは、
お2人が自分を成長させてきたきた歴史。

藤巻さんは、伊勢丹、福助、イトーヨーカドーでの挫折と成功体験。
勝間さんは、アーサー・アンダーセンとマッキンゼー時代の課題克服方法。

過去にお2人が書いた本の要約版のようなイメージですから、
お2人のフォロワーの方にとっては、およそ聞いたことのある話が
多いかもしれません。

ただし、勝間さんも藤巻さんも聞き役として上手なので、
お2人のいつもとは違った一面も引き出されているのも事実です。

また、勝間さんも藤巻さんも、突出した能力を持っていますが、
スーパーマンではありませんから、当然、欠けている面もあります。

しかし、この2人がコラボすると、お互いの欠点を補い合い、
1+1=2になるではなく、1×1=100になるくらい相性の良い、
強力のタッグといった感じがします。

私にとって印象的だったのは、本書に掲載されている
わずか数点のモノクロ写真。

勝間さんの表情がとても柔らかい。
いつもの威圧する怖さ(?)がありません。

これも藤巻さんとのコラボが成せる業なのでしょう。

この本から何を活かすか?

藤巻さんが面接などで使うという「人材マトリクス」

縦軸が、情熱的な人か冷静な人か、
横軸が、単純系の人か複雑系の人か。

←単純系      ↑情熱的     複雑系→

単純系/情熱的

複雑系/情熱的

単純系/冷静

複雑系/冷静

           ↓冷静

このマトリクスに本書のお2人を配置してみると、
藤巻さんは「単純系/情熱的」になると思いますが、
勝間さんは「複雑系/情熱的」か「単純系/冷静」か迷うところです。

こうして使ってみると、このマトリクス、
縦軸と横軸の要素があまり独立していないような気がします。

面接などで使うなら、横軸を「協調系・独立系」に
変えてもいいかもしれません。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

| 仕事論 | 06:41 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

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ゲーム理論の思考法

ゲーム理論の思考法
ゲーム理論の思考法
(2009/09/01)
川西 諭 商品詳細を見る

満足度★★★★

さて、本書から1問出題です。

  ある砂浜にA店、B店という2つのアイスクリーム屋が
  出店しようとしています。砂浜の幅は100メートルあり、
  海水浴客はほぼ均等に散らばっています。
  さて、それぞれの店主はどこに出店するでしょうか?

     a)2店とも中央に出店する
        〈----------------AB----------------〉
     b)砂浜の両端にそれぞれ出店する
        〈A--------------------------------B〉
     c)お互いが両端から25メートルの位置に出店する
        〈-------A------------------B-------〉

これは、「ホテリング・ゲーム」と呼ばれるもの。
ここまで単純な例は珍しくても、こういった出店をめぐる
テリトリー争いは現実の世界でも、よくありますね。

この問題では、「a)の2店とも中央に出店する」が
ナッシュ均衡、つまりお互いに相手の戦略に対して
最良の行動を取り合っている状態です。

実際に、同種の競合店が近接している状況はよく見かけますから、
私たちの生活の中でも、ゲーム理論が働いているということでしょう。

著者の川西諭さんは、本書の目的を
ゲーム理論特有の「戦略的思考」を身につけることとしています。

囚人のジレンマ、コーディネーション・ゲーム、
チキンゲーム、マッチング・ゲーム、ホテリング・ゲーム、
エスカレーション・オークション、最後通牒ゲームといった
代表的なゲーム理論が、じっくり学べます。

  1. ゲームの構造を把握する
  2. 起こりうる未来を予測する
  3. 適切な解決策を見つける

本書では、この3つの視点からゲーム理論を学び、
実際の現場で活かすための思考法を身につけます。

また、ゲーム理論で大切なのは、
相手の立場も含め全体の構造を俯瞰すること。

全体を俯瞰した時に、現在のゲーム構造において、
良い解決法が得られない場合は、
「ゲームを支配しているルールを変える」発想を持つことも
重要だと、西川さんは語っています。

ゲーム理論本の中には、理論と現実との結びつけが
あまりうまくいっていない本もありますが、
その点も本書はスムーズ。

当ブログでも、過去にも何冊かゲーム理論関連の本を
紹介していますが、分かりやすさでは本書が一番。

特にはじめてゲーム理論を学ぶ方には最適な一冊です。

<参考:過去のゲーム理論関連の本>
・クルマは家電量販店で買え!
・じゃんけんはパーを出せ!
・もっとも美しい数学 ゲーム理論
・経済は感情で動く
・オークションの人間行動学

この本から何を活かすか?

エスカレーション・オークションとは、
1ドル札や1000円札そのものをオークションにかけ、
入札者は、落札しなくても入札額を支払うルールです。

川西さんは、このオークションはバブルと似たところがあり、
ゲーム理論の3つのポイントで、次ぎのように解説します。

  1. ゲームの構造
     → いずれは損をする(得をする人はいない)
  2. 未来の予測
     → 落札できるのは1人で、支払う金額は商品の価値を超える
  3. 解決策
     → はじめから参加しない

この構造は、バブルでなくても常にマーケットには存在します。
そのルールを知って、あえて参加するのがトレンドフォロー型。

但し、3番目の解決策だけが違いますね。

  3. 解決策
     → ストップロスを必ず置き、厳格に管理する。

この解決策を持たなければ、長くマーケットで生き残ることはできません。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

| 経済・行動経済学 | 06:41 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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分類思考の世界

分類思考の世界 (講談社現代新書)
分類思考の世界 (講談社現代新書)
(2009/09/17)
三中 信宏 商品詳細を見る

満足度★★★

  「分類するのは人の常(To classify is human)」

私たちは、日常の中でいろいろなものを分類します。

私が少し前に悩んだのは、このブログのサイドバーにある
記事の「カテゴリー」をどう設定するか? について。

グルーピングの大きさをどうするか。階層をつくるか。

考えるほどに細分化され、やっと落着いたと思っても、
必ずどのカテゴリーにも属さない本が登場します。

分け方に正解はありませんが、分ける側の視点と、
使う側の視点の両方で、使い易くなくてはなりません。

最終的に、納得した分類はできず、
ある程度のところで妥協することにしました。

本書を読むと、私のこの悩みは、
いろいろなものを分類しようとしてきた人類が
ずっと付き合い、格闘してきた悩みでもあることが分かります。

整理するため。記録するため。
人は昔から分類せずにはいられなかったようです。

本書では、生物学上の分類の歴史を中心に、
様々なトピックを扱いながら、人間の根源的な欲求としての
分類とは何かを論じます。

また、分類をテーマにした本だけあって、
巻末の文献リストも、独自のこだわりで分類(?)されているのが、
非常に興味深いところです。

生物に、そもそも切り分けられる「種」は存在するのか?
それとも人が都合のいいようにカテゴライズしているだけなのか?

生物学者は、この「種の問題」を何世紀にも渡って、
議論していますが、いまだに解決の目処はたっていないとか。

著者の三中信宏さんは、前著「系統樹思考の世界」で示した考えを
「つなぐ」ことで体系化した「タテ思考」、
本書の「分類思考」を「わける」ことで体系化した「ヨコ思考」とし、
この2つの思考は、複雑な要素が絡み合う世界を
読み解くための重要な「車の両輪」であると述べています。

本書で取り上げられるトピックは「モーニング娘」などの
一般の人でもイメージできる分かりやすい例もありますが、
生物学の専門的な話しや哲学をテーマにした話しなど、
ちょっと難しいものが多い印象です。

あまりこの手の話しに興味のない方は、
ちょっと敷居が高いと感じる本かもしれません。

この本から何を活かすか?

分類すると、どんなメリットがあるのか?

端的に言うと、思考の節約。

パターン認識により時間を使わずに判断できる反面、
認知バイアスの影響を受ける欠点があります。

私は日常的に、株や為替のチャートを眺める機会が多いのですが、
トレンドラインを引く行為も、言わばひとつの分類です。

トレードにおいても、このヒューリスティックの罠に
足元をすくわれないよう、うまく付き合っていく必要があります。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

| 科学・生活 | 06:39 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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目立つ力

目立つ力 (小学館101新書 49)
目立つ力 (小学館101新書 49)
(2009/10/01)
勝間 和代 商品詳細を見る

満足度★★★

「人気ブログの作り方」を解説した本です。
ただし、それは手段であって目的ではありません。

目的は、ブログを中心としたインターネット・メディアで目立ち、
メジャー化することで発言力を身につけ、
自分の夢を実現しやすい環境を作ること。

ちなみに、勝間和代さんは自分の目的を次のように語っています。

  ひとりでも多くの日本人に自立に必要なスキルを届け、
  日本全体の生産性向上を図り、男女共同参画を推進させ、
  若年層の閉塞感を打破し、少子化問題の解決を図ることが
  ミッションです。

大きな人生戦略があって、それを実現する手段として
ブログなどを有効に使うのが理想かもしれませんが、
誰もがそんなビックピクチャーを持っている訳ではありません。

単純に「伝えたい」という欲求だけで、
始められるのが、ブログの良いところ。

始めるのも簡単、やめるのも簡単。
ただし、ずっと続けるのはそれなりに難しい。

しかし、難しいながらも続けていると、
ブログに自分が育てられるというのも大きな特徴ですね。

あまりハードルを高くしてブログを書き始めるても、
エントリーが難しくなり、長続しませんから、
興味あるテーマに絞って、気負わず始めるのが
最も現実的なところでしょうか。

さて、本書では勝間さんが培ったブログ作りのノウハウが
分かりやすく解説されています。

以下、「面白いブログ・コンテンツを書くための20のルール」から
個人的に、参考になったものをいくつか抜粋。

  1. スクロールせずに読める長さで週1回は書く
  6. 最初の2行を選ぶ
  8. 「わかる、わかる」という内容で
  9. 「自分の事例」「アンソロジー形式」を利用して、親しみを持たせる
  10. 「私の代わりに〇〇してくれて、ありがとう」ブログを目ざす
  20. 読んでくださっている人への、感謝の気持ちを忘れない

20項目がキッチリ実践されていれば、
ブログに一定の人気は出そうな感じがします。

本書の最後は、村山らむねさんと、小飼弾さんとの対談です。
勝間・藤巻に聞け!「仕事学のすすめ」もそうですが、
勝間さんも最近コラボ率が増えていますね。

この本から何を活かすか?

2009年11月現在、このブログのアクセス数は、
1日ユニークユーザー数で500〜700程度、
月間のページビュー数は30,000に少し届かない程度です。

これは、当初よりある数字に比例して、一貫して伸びてきています。

その数字とは、「記事の投稿本数」。
およそ投稿本数±100で、ずっと推移しています。

このブログでは、1日に何本も記事を投稿することはないので、
ひょっとすると、更新日数に比例しているのかもしれません。

勝間さんが本書で公開していたノウハウを積極的に活用すると、
もっとアクセス数が増えるのかもしれませんが、
その辺は気にせず、私は休む時は休みながらも、
地道に更新を続けて生きたいと思います。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

| ノウハウ本 | 05:44 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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コンサルタントの「解答力」

コンサルタントの「解答力」 (PHPビジネス新書)
コンサルタントの「解答力」 (PHPビジネス新書)
(2009/09/19)
野口 吉昭 商品詳細を見る

満足度★★★

大好評だった『コンサルタントの「質問力」』を受け、
今度は、「質問」に対し「解答」をテーマにしたのかと思いましたが、
そんな単純な私の考えは完全に見透かされていました。

野口吉昭さんは、「まえがき」で次のように書いています。

  本書は一見、それと(質問力)と対になる「解答力」というテーマだが、
  決して「質問力」の続編というわけではない。本書で扱うのは、
  「質問にどう答えるか?」というだけの解答ではないからだ。

単純に正解を教えても、人は動きません。

ましてや、相手の期待とズレていては聞く耳をもたれませんし、
それでいて、当たり前すぎる解答では何のインパクトもありません。

大切なのは、相手軸にありながらも、
相手が気づいていない視点を示すこと。

これは、少し前の記事で紹介した岩瀬大輔さんが、
ベイカー・スカラーを獲得した秘訣として語っていた内容と同じです。

本書では、野口さんがコンサルタントとして培った
次の3つのスキルが、いろいろなエピソードを交えながら解説されます。

  1. 期待値を読む
  2. 本質を彫りだす
  3. ロジックとパッションで人を動かす

私が本書の中で面白かったのは、お釈迦様のエピソード。

お釈迦様、つまりブッダですが、
その教えは様々な形で経典として残っています。

しかし、これらはすべて、ブッダの死後、弟子たちがまとめたもの。

ブッダは生前、自分の考えを文字に書き表すことをしなかったそうです。

それは、なぜか?

ブッダの説法は「対機説法」あるいは「応病与薬」と呼ばれます。
これらは、相手によって説法の内容や、話し方を変える対話法。

つまり、ブッダは目の前にいる人に最も適した話をして、
その場の人の心を動かすことに一番の重きを置いていた。

それゆえ、目の前の人が想定できない文字には、
教えを残さなかったようです。

野口さんは、ブッダを「相手軸に立った究極の解答力を備えた人」
と評しています。

一方、野口さん自身はコンサルティングを依頼してくる
相手の期待値を調整する目的で、
ブッタとは逆に、多くの本を出版するようにしているそうです。

この本から何を活かすか?

  「ストロークを意識する」

ストロークとは、相手の存在を確認するための言葉掛け。

無条件・条件付、肯定的・否定的の組み合わせで、
4種類のストロークがあります。

例えば、子どもが算数のテストで30点を取ったときのストロークの違い。

  ・無条件肯定的 : 30点取ろうと、100点取ろうと、A子は私の子どもだよ。
              私はA子のことが大好きだよ。
  ・条件付肯定的 : A子は算数さえできるようになれば、いい子なんだけどね。
  ・条件付否定的 : 算数のテストもできないA子は、ダメな子ね。
  ・無条件否定的 : テストの成績が良くても悪くても、A子はダメな子よ。

自分のエゴで、つい条件付肯定的や条件付否定的な
ストロークを使いがちになりますが、
できる限り無条件肯定的ストロークを使いたいものです。

これは、子どもに限らず全ての人間関係について言えることですね。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.

| コミュニケーション | 12:26 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

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