活かす読書

読んだ本を、どう活かすか? セミリタイヤしたikadokuが、週に5冊、ビジネス書・自己啓発本・投資本・ベストセラーなどの本を紹介します。


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マッキンゼーで25年にわたって膨大な仕事をしてわかった いい努力

満足度★★★
付箋数:25

昨日の記事で紹介した『最強の働き方』の中で
ムーギー・キムさんは次のように言っていました。

  「当然のことながらマッキンゼーの
  コンサルタントもピンキリで、すべてを
  ひっくるめて “マッキンゼー流だからありがたく
  学べ!” というのは大間違いである。(中略)
  マッキンゼー出身者の中にも、さっさと
  パートナー(経営陣)まで上り詰めた人も
  いれば、1年も経たずに辞めていく人もいる。
  コンサルの高みまで見た人と、コンサルの
  入り口しか見ていない人では、
  コンサルタントとしての仕事術や
  文化に対する理解も大きく異る。」

キムさんからは、マッキンゼー本信奉に、
クギを刺されたばかりですが、懲りずに本日は
マッキンゼー本を紹介します。

私は、マッキンゼー本の信奉者ではありませんが、
ダメと言われると、そうしたくなるのが人の常。

本日紹介する本の著者、山梨広一さんは、
マッキンゼー在籍25年間中、20年間パートナーを
務めた方ですから、当然、コンサルの高みまで
見た方ということになります。

山梨さんは、努力には「いい努力」と
「そうでない努力」があると言います。

「いい努力」と「そうでない努力」の違いは、
かけた時間ではなく、その「質」の部分にあります。

本書は、この違いを徹底的に洗い出して、
努力の質を上げて、すべて「いい努力」に
転換することを目指します。

本書の冒頭で挙げられている、「いい努力」
としてのポイントは7つあります。

 1. 「成果」につながるもの
 2. 「目的」が明確なもの
 3. 「時間軸」を的確に意識しているもの
 4. 「生産性」が高いもの
 5. 「充実感」を伴うもの
 6. 「成功パターン」が得られるもの
 7. 「成長」を伴うもの

この中で、注意しなければならないのは、
4番目の「生産性」について。

「いい努力=効率性」と考えるのは大きな誤解で、
効率主義一辺倒に走ると、逆に「いい努力」から
遠ざかってしまいます。

何でも過去の経験から解決策のパターンに
当てはめて、サクサクと処理してしまうのではなく、
「考える時間」をつくることが重要です。

  「大きな成果を手にするには豊かな思考力、
  発想力が求められるが、効率主義に走ると
  その部分が痩せてしまう。」

ただし、考えることは非常に大切ですが、
ひたすら考え続けているだけでは、
「いい努力」になりません。

生産性が高い思考になるためには、
「目的」と「境界条件」と「課題」の3つを
押さえておかなければなりません。

そして、最終的な生産性を高めるには、
「フロントローディング」することが大切。

フロントローディングとは、前のほうに負荷を
かけるという意味です。

「情報共有を最初にする」、「大きな方向性を
最初に検討する」、「面倒なことを最初にやる」、
「心理的に負担がかかることを最初にやる」、
「初期段階で人を巻き込む」など。

本書では、「いい努力」をするための、
心理的・物理的なセットアップの仕方から、
思考法、時間管理法、行動法、チーム力の生かし方、
リーダーシップ、会議術までを75の項目として
まとめています。

山梨さんが経験した、実際のエピソードを
例にしながら、最大限の成果を上げる方法を
解説しています。

本書には、独特の用語や表現が出てきますが、
それはマッキンゼー用語として理解しましょう。

この本から何を活かすか?

  「仮説を検証するには、頭で考えているだけ
  でなく、明確に言語化してみるといい。
  イメージは曖昧なままにしておけるが、
  文章にするとなるとごまかしがきかなくなる。
  自分の仮説が何であるか、より明確に、
  具体的に定めるよう、自分にチャレンジする
  ことになる。言語化は紙に書くことだけではない。
  簡単なのは、人に話してみることだ。」

洞察から、ユニークな仮説を組み立て、
その仮説を「書いて、話して強化」することが
勧められています。

このときに、書くことと、話すことの、
それぞれの利点を認識しておく必要があります。

Miss a meal if you have to, but don't miss a book.


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| 仕事術・スキルアップ・キャリア | 09:42 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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最強の働き方

満足度★★★★
付箋数:28

  「勉強ができるかどうかを示すIQと、
  一流の仕事ができるかどうかを示す
   “仕事のIQ” は種類が違う」

本書は、このコンセプトをベースに書かれた本。

学歴やIQとは関係なく仕事能力を強化できる、
「自分ならではの最強の働き方」を示します。

著者は、『一流の育て方』や『世界中のエリートの
働き方を1冊にまとめてみた
』の2冊が
ベストセラーになったムーギー・キムさん。

本書の目的は、「自分が選んだ道で、
最高水準の仕事をする」ことです。

自分にとって最高水準の仕事をするための
行動指針を「基本」、「自己管理」、「心構え」、
「リーダーシップ」、「自己実現」の5つの視点から、
77ヶ条の教訓としてまとめています。

キムさんは、次の3点を本書の特徴として
挙げています。

 【特徴1】世界中で怒られ、説教され、感心して
     わかった一流の基本

キムさんは、これまでプライベート・エクイティ、
公開株資産運用、コンサルティング、投資銀行
などの仕事をしてきました。

  「 “世界中で一番怒られたのは私だな” という
  妙な自信と、 “俺は凄くないが、同僚は
  それにしても凄いな” という感動から、
  自分が怒られたこと、そして凄すぎる
  部下・同僚からの教訓を書こうと思ったのです。」

1つ目の特徴は、キムさんが、世界標準で仕事の
できる一流のプロフェッショナルたちから
怒られ説教されてきたことや、尊敬する同僚の
生き様をまとめていることです。

 【特徴2】「雲の上の理想」ではなく「坂の上の
     現実」

2つ目の特徴は、遠いい未来の浮世離れした
トップリーダーの精神論ではなく、すぐに実行に
移せる具体的な目標とアクションプランとして
読めること。

自分に関係が深い内容を、キャリアステージに
合わせて読めるようまとめられています。

 【特徴3】誰でも実践できる内容ばかり

3つ目の特徴は、「誰でも実践できる」という
「汎用性・実践性の高さ」です。

働く職場が、大企業でも中小企業でも当てはまる
具体的な実践論としてまとめられています。

  「個人の特殊な能力や特殊な業態に根差した
  仕事術を書いても、 “ふーん、凄いですね” 
  で終わってしまう。
   “マッキンゼーはこうしている” 
   “ハーバード流はこうだ” といわれても、
  食傷気味の人も多いのではないか。
  多くの読者の方にとって行動に移せるポイントが
  なければ、役に立つ行動指針とはいえない。」

キムさんは、何でもかんでも「マッキンゼー」と
ありがたがる風潮には批判的。

  「よく資料のつくり方といって
  “マッキンゼーでは資料をこうつくる”
  などといった、たいそうな本が出ているが、
  マッキンゼーを笠に着て何でもかんでも売る
  販売競争は、そろそろやめなければならない。」

こういった、シニカルな視点を持ちながら、
適度なユーモアを交えて、本書は書かれています。

楽しく読めるように「読みやすさ」にも
徹底的にこだわっていて、ビジネス書としては、
高いエンターテイメント性を備えています。

各章で述べたことを、章末にポイントとして
まとめている本は多いですが、
本書のように、そこでもう一笑いできる本は
なかなかありません。

本書は、間違いなく買って損のない一冊として
オススメできる本です。

この本から何を活かすか?

本書は、この記事を書いている2016年8月25日の
4時現在、アマゾンの「ビジネス・経済」の売れ筋
ランキング部門で1位となっていました。

本書を数ページでも読むと、どのページからも
サービス精神が溢れていて、ベストセラーで1位に
なるのも非常によくわかります。

第1章の「一流の道は一流の基本から」の中で、
「資料づくりも、神は “細部” に宿る」ことが
挙げられていましたが、本書も徹底的に
細部までこだわって書かれていることが
よくわかります。

カバーの裏にも、ユーモアに富んだ文章が
したためられているのは、驚きです。

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| 仕事術・スキルアップ・キャリア | 06:19 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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エンジニアがビジネスリーダーをめざすための10の法則

満足度★★★
付箋数:22

  「これから日本企業が再び世界で戦っていく
  ためには、ベンチャーやスタートアップのような
  スタイルに限らず、あらゆる企業において、
  エンジニアがプロジェクトの先頭に立ち、
  リーダーとしてビジネスを牽引し、
  さらにマネジメントに参画して、会社と自身の
  キャリアを成功に導いて行くべきだ、
  と私たちは考えています。
  なぜなら、すべての産業領域がインターネットの
  波にさらされてデジタル化していく時代には、
  テクノロジーとビジネスをつなぐスキルを
  持ったリーダーこそが求められていくからです。」

日本企業が、高い技術力を持ちながら、
ビジネスにつなげられないのは、エンジニアや
技術を持つエンジニア組織が、ビジネスリーダー
としての「問題解決力」と「営業力」を
身につけていないことが大きな原因です。

本書は、その問題を解決して、「エンジニア」が
ビジネスリーダーになるための本です。

著者は、戦略から業務・ITまでをカバーする
日系総合コンサルティングファームの
ベイカレント・コンサルティングの方々です。

同社はITサービスに原点を持つコンサル会社
なので、そのバックグラウンドを生かし、
エンジニア畑出身者が問題解決力、
リーダーシップ、営業力を身につける方法を
解説します。

著者たち自身が、IT技術者から自らの
キャリアを始め、ITコンサルタント、
戦略コンサルタント、あるいは経営者へと
歩みを進めてきた中で、特に障害となった
10の陥穽に注目して、そこから抜け出すために
必要だった法則をまとめています。

それぞれの法則では、まず、エンジニアに
ありがちな会話と、ビジネスリーダーに
求められる考え方や振る舞いの差異を見ます。

次に、それぞれの短所や長所を分析して、
リーダーを目指すために必要な心掛けを
抽出します。

さらに、エンジニアが陥りがちなワナの
特徴や背景を解説した上で、その解決策や
マネジメントやビジネスリーダーとして
重要な考え方や原理原則、実践事例や手法を
説明していきます。

本書で、紹介される10の法則は以下の通りです。

 法則01 Googleに答えを求めるな
 法則02 右脳を叩き起こせ
 法則03 仮説で語りきれ。非難を恐れるな
 法則04 プロセス志向から抜け出せ
 法則05 不正確への恐怖に打ち克て
 法則06 変更アレルギーを治療せよ
 法則07 パソコンを閉じろ。
    クライアントに会いに行け
 法則08 自分の事を話すな
 法則09 守りから 攻めに転じよ
 法則10 自分の母親にもわかる言葉で話せ

国内の時価総額トップ10企業を見てみると、
国内ではトヨタ、KDDI、ソフトバンク、ホンダ
の4社がエンジニア出身が創業者。

同様に世界の時価総額トップ10企業でも、
Apple、Google、Microsaft、Johnson&Johonson
Facebook、General Electricの6社が
エンジニアが創業した企業です。

こういった企業の創業者は、エンジニアとして
秀でていただけでなく、ビジネスリーダーと
しても優れたのです。

本書には、エンジニアが自ら意識を変え、
社会を変えるようになって欲しいとの
メッセージが込められています。

この本から何を活かすか?

ITなどの技術には、バグや欠陥がつきもの
なので、エンジニアは「絶対に大丈夫です」
といった表現は使いません。

リスクが想定される場合は、「おそらく」、
「かもしれない」などの表現に逃げがちです。

しかし、それでは関係者をポジティブな
姿勢にすることができません。

そこで必要なのが、法則05の
「不正確への恐怖に打ち克て」です。

ここでは、エンジニアがビジネスリーダーへ
思考転換するために4つのポイントが
挙げられていました。

 1. リスクではなく目的思考で「やる意義」
  を語り、その上で進め方やリスクを
  マネジメントする

 2. 技術観点の懸念事項提示にとどまらず、
  進め方を提示した上で検討事項として整理

 3. 正確なリスク報告ではなく、クイックな
  フィージビリティ評価のやり方を考え、
  プランニング等のビジネス視点での検討の
  時間を割く

 4. ベンダとしてではなく、ビジネスパートナー
  として、クライアントの意思決定を
  サポートするための検討に注力する

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| 経営・戦略 | 06:01 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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大前研一「ビジネスモデル」の教科書

満足度★★★
付箋数:25

   「大学などで意味のないケーススタディを
  行っていることが多いのは、先生の資質や
  意識の問題にも起因する。よくあるのが、
  自分自身の確固たる考えを持たないまま
  ケーススタディを学生に提示し、学生の
  言うことに対して “その考えはいいね” 
   “そういう考えもあるね” と頷くだけ。
  これではただの司会者である。
  マイケル・サンデル教授と同じで
   “死について考えよう” と言って
  学生みんなの考えを聞き、
   “サンデル教授はどう考えるのですか?” 
  と問われても、核心的なことは言わない。
  そのような司会者先生に “ケーススタディで
  学びましょう” と言われても、
  学生は何も学べないのである。」

マイケル・サンデル教授を名指しで
批判するのは、さすが、大前研一さんです。

本書で取り扱われているのは、まだ答えの
出ていない、リアルタイムのケーススタディ。

 ・あなたがザ コカ・コーラカンパニーの
  CEOならば、健康志向の高まりから
  炭酸離れが進むなか、どのような戦略で
  対処するか?

 ・あなたが株式会社ローソンの社長ならば、
  ライバル社が経営統合するなか、
  どのような成長戦略に取り組むか?

 ・あなたがUberのCEOならば、
  世界中でバッシングを受けるなか、
  いかにサービスの質向上・維持を図るのか?

 ・あなたが任天堂の社長ならば、
  DeNAとの提携を機に、いかにスマホ時代の
  ゲーム市場覇者となるか?

大前さんは、このようなケーススタディを
学生に出題して、自分でも同じ条件で
1週間という限られた時間で必死に考えて、
自らの回答を用意します。

  「たとえ学生に “大前の言っていることは
  おかしいな” と思われても、必死に考えて
  その考えを発表し、時には学生と議論する。
  それが教師としての使命だと思っている。」

本書には、大前さんが学長を務める
ビジネス・ブレイクスルー大学(BBT大学)で、
毎週課題として出される「大前式ケーススタディ
(Real Time Online Case Study=RTOCS)」から
12のケースを掲載しています。

タイトルに「ビジネスモデルの教科書」と
ありますが、今の世の中にある様々な
ビジネスモデルを学ぶという意味の
「教科書」ではありません。

大前式ケーススタディに取り組むことで、
経営のための思考力や判断力をトレーニングして、
「新しいビジネスモデルを作り出す」意味での
「教科書」ということです。

この大前式ケーススタディには、次の3つの
特徴があります。

 1. 解決していない「現在進行形」の課題に
  取り組む

 2. 「リーダーの立場」になって徹底的に思考する

 3. ディスカッションすることで発想が広がる

本書を読んでケーススタディに取り組むだけでは、
1と2の特徴は生かされますが、3の特徴は
生かされません。

そこで、本書読んで自分なりの解を導き出した後、
複数人でディスカッションすることを大前さんは
推奨しています。

本書の注意点は、自分で取り組むまでは、
大前さんの回答を読まないことです。

大前さんのロジックは強力なので、
一度大前さんの回答を知ってしまうと、
議論の余地がなくなってしまう可能性があります。

この本から何を活かすか?

本書では、大前式ケーススタディに
取り組むに当たり、「分析・考察・結論づけ」の
6つのポイントが紹介されていました。

 1. 情報収集は、「全体像」が分かるように
  行うべし

 2. 情報収集と分析は「同時」に行え

 3. 図書館とネットで「一次情報」にあたれ

 4. ニュースを見る時は「自分の世界地図」
  を使え

 5. 結論を導く時はフレームワークに頼るな

 6. その企業・業界が抱える「本質的な問題」
  は何か

私が注意したいと思ったのは、5番目の
フレームワークに頼り過ぎないこと。

大前さんは、フレームワークは、あくまでも
本質的問題を抽出するための補助ツール
であると語っています。

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| 経営・戦略 | 10:24 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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8/22休載します

本日体調不良のため休載させていただきます。
明日から再開しますので、よろしくお願いいたします。

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